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近年の業界の動向と予想される未来

旅行業界の勢力図

現在の日本の旅行会社において、各企業グループの総取扱高(※)から見ると、JTBグループや日本旅行、近畿日本ツーリスト、阪急交通社、HISなどが大手と言われています。その中でも、たとえば海外個人旅行に強いHIS、新聞広告などで集客するメディア販売の阪急広告社といったように、それぞれ得意とするマーケットやビジネス手法を持ち、独自に事業展開をしています。大手ではなくても、ニッチなマーケットに特化した数多くの専門旅行会社があるというのが旅行業界の勢力図のようです。
(※)JATA「主要旅行業者の旅行取扱状況速報各社別内訳」参照

東京五輪がもたらす観光業界への影響は?

開催まであと7年。「震災からの復興」を掲げる東京オリンピックによって、訪日外国人誘客ムーブメントはますます勢いづくことでしょう。世界に向けた訪日旅行の絶好のアピールチャンスだけに、観光客の受け皿となる宿泊施設や観光アトラクション、交通インフラなど、受け入れ態勢の整備が進むでしょうから、上に挙げたような旅行・観光業界の人材の活躍の場が広がることは間違いありません。海外からの観光客のニーズに応え、日本訪問を楽しんでもらうための旅行商品やサービス、情報提供、通訳案内といったあの手この手の“おもてなし”ビジネスの創出は時代の要請だからです。

ところが、日本の“おもてなし”ビジネスは、外国客に十分受け入れられていないのも現状です。実は、訪日外国人のうちアジアからの観光客が4分の3を占めます。彼らの多くは海外旅行を始めたばかりの新興国の人たち。日本や欧米のようにマーケットの中身が成熟しているとはいいがたいのです。実際、アジア客の急増によって日本の観光サービスの価格の引き下げが起こり、数が増えても収益を生み出しにくい構造になっています。日本の旅行・観光業界は、成熟した欧米客の受け入れは得意でも、アジアからの観光客の受け入れはまだ慣れていないといえるのです。

鍵を握る「ツーウェイツーリズム」

そこで提唱されるのが「ツーウェイツーリズム」です。日本人の海外旅行(アウトバウンド)と外国人の訪日旅行(インバウンド)の双方向の市場拡大こそが業界の発展にとって重要だという考え方です。

「ツーウェイツーリズム」の推進は、日本の旅行業界に多くのものをもたらすはずです。たとえば、アジア客の受け入れのノウハウもそうです。より多くの外国人客を受け入れ、より楽しんでもらうためには、迎える側が相手国の事情や文化・習慣を理解する必要があります。そうでなければ、相手が何を求めているか、すばやく察して細やかに手を差し伸べる……そんな日本固有の“おもてなし”の心は活きてこないでしょう。

インとアウトの双方向で拡大する観光ビジネスへの取り組み。これは日本の旅行業界の歴史をふまえると、いわば総仕上げの段階といえます。日本の旅行・観光業界はオリンピック開催を契機に、新しいフェイズへと大きく移行しようとしています。

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17年01月01日
旅行業界の採用話

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