大学1・2年生から考えたい将来像とは?企業が就職活動で質問する理由と考え方を紹介

就活では、自分の将来像についてどのように考えているか質問されることも少なくありません。しかし、自分の理想とする将来像が分からないと考えている人もいるでしょう。

そこでこの記事では、就活で聞かれる将来像とはどのようなものかを解説。さらに、就活で将来像を質問される理由や、将来像の考え方についても紹介します。

大学3年生の3月以降に始まる就活で慌てないため、大学1・2年生のうちに理想とする将来像を考えてみましょう。

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就活で聞かれる将来像とは

将来像とは

就活で自分の理想とする将来像を聞かれた場合、答えるべきは「将来どのような人になっていたいか」です。将来像は夢や目標のように細かく具体的に考える必要はなく、イメージが答えられれば問題ありません。

将来像を明確にすることで、自分の理想に近づくためにどのような行動をすれば良いかが分かり、積極的に動けるようになります。また、将来像を考えておくことは、就活の軸を定めるためにも必要です。

まずは、将来自分がどのような人になりたいのか、少しずつでも良いので考えてみましょう。

就活シーンで将来像を聞かれた場合の書き方は、次のようにすると良いでしょう。

【例文】

私は将来、AI技術を駆使して社会課題を解決するプロジェクトを立ち上げたいと考えています。


大学での研究活動を通じて、AI技術が持つ可能性に魅了されました。特に、医療分野におけるAIの活用に興味があり、診断の精度向上や新薬開発のスピードアップなど、医療の現場でのAIの貢献に強い関心を持っています。これからもAI技術の発展は続くと予想され、競争も激化する中で、私はこの分野でリーダーシップを発揮したいと考えています。


貴社は、AI技術の研究開発において世界をリードする企業であり、さまざまな社会課題に取り組んでいると伺っています。そこでの経験を積むことで、自分の目標に一歩ずつ近づけると考えました。


まずは社内でAIプロジェクトのメンバーとして技術力を高め、3年後にはリーダーとしてチームを率いながら、大規模なプロジェクトを成功に導く力を養いたいです。その後、5年以内には独自のAIプロジェクトを立ち上げ、社会に貢献する新しいソリューションを提供したいと考えています。

就活で将来像を聞かれる理由

将来像とは

就活で、将来像を聞かれるのはなぜなのでしょうか。ここからは、就活で自分の将来像を問われる理由を紹介します。

自社に合う人材か確認するため

企業は、応募者が自社に合う人材かを確認するために将来像を質問する場合も多くあります。

採用活動には時間も手間もかかります。そのため企業は、一度採用した人材にはできるだけ長く働いてほしいと考えているのです。

応募者の将来像を確認することで、応募者のイメージしている将来像が自社でかなえられるものかどうかを確認します。

また、価値観の合う企業で働いている社員は長く仕事を続けてくれる可能性が高いため、企業は応募者の価値観を確認したいと考えています。採用活動を通して、応募者の将来像に対する価値観を質問し確認することで、採用後のミスマッチが避けられるのです。

仕事に対するモチベーションを確認するため

将来像は、仕事のモチベーションにつながる重要な要素です。

将来に対しての見通しがないままなんとなく働いている人は、仕事に対するモチベーションがあまり上がらないケースもあるでしょう。それに対して将来像をきちんと考えている人は、自分の理想を達成するためにモチベーション高く仕事に取り組んでくれるのではないかと期待されます。

企業としてはモチベーション高く仕事に取り組んでくれる人を採用したいと考えているため、面接などで将来像を確認しているのです。

自分の持っているイメージを説明できるか確認するため

自分の将来像はある程度考えておかなければいけないとはいえ、将来のことは誰にも分かりません。これまでに体験したことがないような出来事が発生する可能性もあります。

そのため将来像は不確定で考えにくいものでもあるのです。しかし、就活の場では不確定な中でも将来像をイメージし、言葉にできるかどうかが見られています。

自分の考えやイメージを言語化できるかどうかが問われている、と言い換えることもできるでしょう。

成長への意欲があるか確認するため

将来像を考えている人は、自分の理想とする姿に向かって努力する意欲がある人だと認識されます。つまり、目の前に現れた物事をこなすだけでなく、成長のため積極的に挑戦する人だと考えられているのです。

企業としては、ただ仕事をこなすだけの人よりも、成長の意欲を持って積極的に仕事に取り組む人を採用したいと考えています。

そのため、将来像を確認することで、この先成長する意欲があるのか、積極的な姿勢で仕事に取り組んでくれそうな人なのかを確認しています。

自分の将来像を考える方法

将来像とは

大学1・2年生のうちに自分の理想とする将来像を考えておくと、大学3年生の3月に本格的な就活がスタートしてから役立ちます。ここでは、自分の理想の将来像を考える方法を解説します。

身近な人を参考にして考えてみる

身近な人を参考にしてみると、具体的な将来像を考えやすくなります。

まずは、身近な人の中から「将来こんなふうになりたい」と思える人を何人か見つけてみましょう。さらに、その人たちに共通する項目を考えてみてください。

共通する項目が、自分の目指す将来像であるといえるでしょう。

将来像がなんとなくイメージできたら、それをもとに1年後、3年後、5年後にどのように行動すべきか考えてみると、さらに将来像に対する具体性が増します。

自分の周囲の人を参考にすることで、自分の将来像をより具体的にイメージしやすいでしょう。

自己分析の結果を活かして考える

自己分析の際には、過去に成功したことや失敗したことを振り返ります。

そうした振り返りの中から、「達成感」「楽しい」「苦しい」と感じた出来事をピックアップし、共通点を探してみましょう。それを自分の将来像に反映させることで、より自分らしい理想の将来像が出来上がります。

自己分析をしたことがない人は、まず自己分析から始めてみてください。

「なりたくない人物像」から考える

なりたい人物像がなかなか見つからない場合には、なりたくない人物像から考えてみるのも一つの方法です。

まずは、どのような人物になりたくないと思っているのか考えてみましょう。イメージするのが難しい場合には、映画やアニメなどの悪役を思い浮かべてみると分かりやすいかもしれません。複数の「なりたくない人物像」が見つかった場合には、共通点を見つけてみてください。

さらに、なりたくない人物像と反面にある人は、どのような人かを考えてみましょう。こうして順を追って考えることで、自分の目指す将来像が見つかる場合もあります。

企業が求める人物像を調べてみる

採用サイトや公式サイトなどで、求める人物像を公開している企業も多くあります。

企業が求める人物像を集め、その中から自分が目指したいと思えるものを探してみるのも一つの方法です。できるだけ多くの「求められる人物像」を集めると、自分に合うものが見つけやすいでしょう。

また、求める人物像と自分が目指したいと思う将来像が合致する場合、その企業は自分に合う企業である可能性が高いといえます。それぞれの人物像がどの企業のWEBサイトに掲載されていたのかメモしておくと、志望企業を選ぶ際にも役立ちます。

企業が求める人物像のイメージを膨らませるには、インターンシップ&キャリアに参加し、その企業の社員に会うのがおすすめです。実際に働く社員の姿に自分を重ねることができるか、話を聞いて興味が湧くかなど、生の情報を得ると将来像が一気にイメージできるケースもあります。

今後のライフイベントについても考えてみる

就職後には、結婚や出産、育児、両親の介護などさまざまなライフイベントが発生します。

そのようなとき、仕事やライフイベントにどう関わりたいと考えているかも、重要な将来像の一つです。例えば、子供が生まれた後は長く育児休業を取って育児に関わる時間を確保したいと考える人もいれば、できるだけ早く仕事に復帰して子育てと仕事を両立したいと考える人もいるでしょう。

まずは、各種ライフイベントに対して自分がどのように感じているのか、改めて考えてみましょう。

さらに、ワークライフバランスについても考えてみることで、将来像をよりイメージしやすくなります。

START編集部が考える、将来像の見つけ方

将来こんな風に生活したい、こんな人生を送りたい、あるいは、こんな働き方は嫌だ!などを想像してみてください。もしその想像がぼんやりしているなら、 大学1・2年生のうちに出来るだけ多くの大人から話を聞くことをおすすめします。
どうして今の仕事を選んだのか、ターニングポイントはあったか、譲れないものは何か…など話を聞いてみると、それぞれが働くうえで大事にしている考えが見えてくるはずです。そこに共感できるポイントがあったなら、その人があなたのロールモデル=理想の将来像かもしれません。

将来なりたい自分をイメージする。そして、それが叶いそうな仕事や企業を見つける。そのための活動が、就職活動だとSTARTは考えています。就活で聞かれるから将来像について考えるのは本末転倒。ぜひ、1・2年生のうちに将来像を見つけてみてください。

とはいえ、いきなり大人に話を聞くのはハードルが高いという方は、10年後のあなたの姿をのぞき見するところから始めてみませんか。

理想の将来像を考えてみよう

大学1・2年生にとって、理想の将来像はまだ漠然としていて考えにくいものかもしれません。

しかし、大学3年生の3月から始まる就活では、将来のことが分からない中でも将来のイメージを作り上げ、言語化することが求められます。

理想の将来像を考えることは、就活の軸を決めるためにも重要です。この記事を参考に、自分の理想とする将来像を見つけてみてください。

S H A R E

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