最終更新日:2021/10/20

(株)イズミシステム設計

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仕事・働き方を知る特集 「理系の選択」

快適・安全で環境にも優れた建物を未来へ引き継ぐ。環境性能評価という仕事

土木・建築系

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建築の世界で“ブレない指標”に基づき建物を評価する

同社の建築物についての環境コンサルティング事業は、これからの建築業界には非常に重要な分野でありながら、あまり知られていない。建物の価値の向上にどう貢献するのか。若手社員の仕事からその意義に迫った。

●田中 萌子さん
生活科学部 居住環境学科卒業
2017年入社
東京建築環境・防災事業本部1部所属

センスだけではできない。明確な基準に基づく環境性能評価

パソコンのモニターに向き合う時間も多いが、折衝能力やヒューマンスキルも問われるのが環境コンサルタントの仕事。真摯に向き合うことで、多彩なスキルを伸ばせる。

私が担当している環境コンサルタントの仕事は、建築を学ぶ学生の皆さんに広く認知されている仕事ではありません。私自身も大学で建築を勉強していましたが、このような仕事があることすら知りませんでした。大学では主に住居系の設計を学んでいましたが、そこで光があたるのは「この意匠を考え出せるセンスがすばらしい」と教授たちから賞賛される学生や、このファサードのラインがかっこいいなどとセンスを褒められる友人などでした。それを見ていて、正直自分には意匠設計が向いていない気がしていました。人が住む住居なのだから居心地の良さが一番じゃないだろうか、居心地の良さを目に見える指標で評価されることって大事じゃないだろうか。まさに私の感じていた疑問に対する答えを、性能評価という形でお客さまに提供しているのが、環境コンサルタントの仕事でした。

環境コンサルタントの仕事の中でも、私は主にショッピングモールやオフィスビルなどの非住居系の建物について、CASBEE(キャスビー)と呼ばれる環境性能評価システムを用いて、その建物の環境性能を評価しています。具体的には、まず対象の建物の図面をさまざまな角度から確認していきます。例えば節水型のトイレが何個設置されているか、緑はどれだけあるか、快適な室内温度を維持するための機器がどのぐらい設置されているか、照明の明るさは適切かなど。建物によって差はありますが、多いものでは100項目に上るさまざまなポイントを評価していきます。

その性能評価を、エビデンスを付して報告書・ドキュメントとしてまとめ、ゼネコンあるいは設計事務所など、依頼主に報告します。お客さま、つまり設計する側としては、当然良い評価を期待しています。しかし、ときには当社が報告する内容は設計側が予想していた評価と異なることもあり、そのような場合にはどの部分をどう改良することで環境性能の評価を高められるのかといったアドバイスをさせていただくのです。

性能評価をすることで、建物の快適さ・安全性・価値に深く関わる仕事

報告書・ドキュメントの見やすさや美しさ、わかりやすさは同社の自慢の一つ。顧客からの信頼やブランド力にもつながる仕事上のこだわりポイントとなっている。

時期によって変化はありますが、私の場合は1カ月に約7,8件の性能評価に携わっています。その全てを一人で担当するのではなく、チームで動く案件も多いです。ちなみに当社は年間4000件以上の受注をいただいており、大規模な再開発エリアにおける最先端の新築建物もあれば、比較的中規模な工場や、既存の建物の場合もあります。実にさまざまな条件や規模の建物の性能評価を行っているのです。

どんな建物であってもそこには必ず設計者がいて、さまざまな検討の結果、これが最適だと考えられる設計がなされています。そのため当社が示す性能評価が想定よりも低いことをなかなか納得していただけないこともあります。SDGs(持続可能な開発目標)が注目されている昨今、国としても非住居系の大型建物における環境性能評価を重要視する傾向が強くなっています。大手ゼネコンの担当者の場合は、そうしたことをよく理解されており、こちらの提案にじっくり耳を傾けていただけることが多いですが、一方で小さな設計事務所の中には、環境性能をあまり意識されていない場合もあります。そのような場合は、性能評価の結果について、できるだけわかりやすく説明し、お客さまの考えや言い分を尊重しながら、お話を伺います。そうした対応によって、双方が歩み寄れなかった案件は私の関わっているものにはありません。

報告書・ドキュメントをお出しする際にエビデンスも添付するのですが、トータルで700枚もの分量に上ることもあります。そのボリュームを見て、「こんなに大変な仕事をしてくれたんですね」というお声をいただくこともあります。私たちの仕事は表に出て目立つことはありませんが、当社が性能評価を行うことで、より快適・安全で環境にも優れた建物に仕上がり、そこに多くの人々が行き交う光景を見ると感動します。CASBEEの評価には「Sランク(素晴らしい)」「Aランク(大変良い)」「B+ランク(良い)」など5段階の格付けがありますが、そのランクが高いほど実物の建物も品質が良いということです。設計職のようにスポットライトを浴びる仕事ではないかもしれませんが、性能評価をすることで確実に建物の品質の良さや価値に貢献できる仕事です。

未来志向の働きやすい職場環境を、まずは自社オフィスをモデルとして実践

CASBEEは社員がどれだけ快適に働けるかを示すツールでもある。同社がその評価を示すことで、企業の職場環境もより良いものに。未来の働く環境にも貢献できる。

建築物の環境性能評価の仕事が、建築系の学生にもあまり知られていないという事実は、たとえ建築系の学生であっても、こうしたことはほとんど学んでいないということを示しています。私もそうでした。そのため、現在のような仕事ができるようになるまで、相当な勉強が必要……と思われるかもしれませんが、この点については当社の環境や社風が功を奏している部分があります。実は私の場合は、中途入社で前職も建築・設計に関わっていました。そのため特別な研修は受けず、先輩にひたすら教えてもらう状況でしたが、基本的には通常の勤務時間の中で仕事を覚えることができました。新卒社員の場合は、しっかりした新人研修のプログラムが用意されOJTも充実しており、実際の現場を通して経験値を高めていきます。当社の強みは面倒見の良い先輩がたくさんいることです。人当たりが良くやさしく穏やかな人柄の社員が多く、直属の上司や先輩だけでなく、周りの人たちみんなが一緒になって若手を育てる風土があるのです。

当社は私が所属する「建築環境事業」と「建築防災事業」「IT事業」の3つの事業領域があります。例えば私が評価の仕事の中で使っているツールは、IT事業部が自社開発したものが多いのです。IT事業部にとって建築環境・防災事業部の社員は一番遠慮なく意見をいうユーザーでもあって、IT事業部で開発したツールを建築環境・防災事業部で使用し、そのフィードバックをお客様にご提供する製品に反映しています。このような事業を展開している企業は、業界の中でも当社だけではないでしょうか。
女性社員が数多く活躍しており、私の周りでも実力を発揮している30代の女性社員が大勢います。以前、私は当社の大阪オフィスで働いていたのですが、結婚によって東京に引っ越すことになり現在の部署にいます。社員がじっくりとキャリアを形成できるよう、このような個人的な相談もできる環境です。

当社が社員の成長や働き方をどれだけ真剣に考えているかは、オフィスを見ると一目瞭然です。広々とし、かつ整然としたきれいなスペースに昇降式のデスクと、1人2台のワイドモニターのデュアルスクリーンが用意され、それぞれが快適に仕事を進めています。未来志向の職場環境を、机上の資料やお客さまへのご提案だけではなく、自ら実践している企業なのです。

学生の方へメッセージ

建築を学ぶ人にとって“花形”と呼べるのはおそらく設計職でしょう。私もそう考えていた一人です。しかし、当社の環境性能評価の仕事も、建築業界にとってなくてはならない仕事です。“改正建築物省エネ法”の施行によって、より一層当社のサービスへの期待は高まっています。何より“センス”というあいまいな評価ではなく「ブレない軸」から建物を性能評価していくことで、さまざまな面から社会に貢献できます。環境性能の評価は設計者の手が届きにくい部分であり、環境基準を確実に最初から満たせる設計は、じつは簡単なことではありません。そのためにも当社が必要とされているのです。

ITとの強い連携があるのも当社の強み。このような業態で、ここまで規模の大きな事業を展開している同業他社はないでしょう。平均年齢は36.9歳と建築業界の中ではかなり若い方です。出産を経て復職している女性社員も多く、男性と女性の比率が6:4という割合も業界内ではかなり進んでいる方だと思います。エコ通勤手当などもあり、環境というものを、お客さまに対してだけでなく社内でも大切にとらえています。未来の街を、みんなで一緒に作っていくんだという気概を社員全員が共有しているのです。
皆さんには「建築の世界に、こんな仕事があるんだ」そんな興味をぜひ持っていただきたいですね。(田中さん)

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社員が安心して長く働けるよう、充実した福利厚生や社員同士のコミュニケーションを深める機会など、ハードだけではなく制度面もかなり充実している。

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