最終更新日:2021/10/25

丸善食品工業(株)

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長野県

特集記事

仕事・働き方を知る特集 「理系の選択」

信頼される製造工程の確立に努め、品質の維持・向上と効率化を目指す

生物・農学系

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確かな製品づくりでお客様と製造現場を結びつける橋渡し役

自社製品に加え大手ブランドのOEMも手掛ける総合食品メーカー「丸善食品工業」。その製品づくりの要である工場のライン設計・設備改良・機器導入等を担っているのが、日高さんを含む技術課のメンバーだ。

日高伸彦さん/開発技術部 技術課 係長/2007年入社/農学部 農学研究科 応用生命科学専攻卒
大学4年次から大学院在学中の専門は動物発生工学。所属する研究室の教授や他の学生が対象としていたのはマウスやラットなどの小動物だったのに対し、日高さんは特例で牛の研究を行っていた。卒業後は知識を生かせる職種を目指して牧場への就職を考えるものの、あえなく断念。そんな日高さんがどのようにして「丸善食品工業」と出会い、どのようなステップを踏んで現在の役職まで辿り着いたのか。これまでの歩み、経験を積んだ今だからこそ感じられる仕事の意義、今後の展望などを語ってもらった。

会社訪問時の快活な雰囲気と上司や重役との近しい距離感が入社の決め手に

入社して、訪問時の第一印象は間違っていなかったことを実感したという日高さん。「牛を育てたい気持ちもありましたが(笑)、いただいたご縁を大切にして良かったです」。

学生時代の私が大学院に進学してまで最も興味を抱き、熱中したのは、家畜の繁殖に関する研究。例えば、牛の妊娠時に発生する卵巣の病気について調べたり、胚(受精卵)の成長のメカニズムを分析したりと、当社が扱う「食」とはだいぶ離れたところにある研究でした。
就職活動の開始直後は、研究で得た知識を生かしてやりがいのある仕事がしたいと思っていたので、当初は牧場への就職を希望していました。しかし、実際は院了を採用してくれる牧場は限られていましたし、周囲からは牧場就職に対して全面的に賛成をしてもらうことができませんでした。
そんな時、当時活発になりつつあった産学連携の動きの中で、学部と協力関係にあった当社から技術課長が学部を訪問。私が師事していた教授と情報交換の場が設けられたようです。そんなご縁で、教授が私に「丸善食品工業という会社があるんだけど、受けてみないか? 」と声を掛けていただいたのが、当社との出会い。とは言えさすがに<畜産>と<食品製造>では業種の差異を感じ戸惑いがあったのも事実です。しかし、「まず会社のことを知ってから考えよう」と前向きな気持ちで訪問したところ、私の固定観念が覆されました。
まず印象的だったのが、オフィスのオープンで仕切りのないレイアウト。若手社員も多く、快活な雰囲気に好感を持ちました。加えて、当時の専務に「本当は牛が好きで牧場への就職を考えていた」と話したところ、冗談半分ながら「それならここで牛を飼えばいいよ」と。想定外の返答に一瞬驚きましたが、まったく壁を感じさせない物腰のやわらかさや親しみやすい人柄に惹かれ、初対面なのに近しい距離感を心地良く感じました。そこで「何ができるのかわからないけど、この会社で働いてみよう」と、思うようになり入社を決意しました。

当社の代表窓口として、技術的なフォローを始め負うべき責務を全うしたい

責任も重大で、決して楽な仕事とは言えない。しかし、クライアントから企業の枠を超えた個人的な相談を寄せられるなど、真剣に向き合うほどに返って来るものも大きくなる。

入社前の私は特別な希望職種は決めず、大学院でのデータ分析の経験から「商品開発業務で何か役に立てることがありそう」と考えている程度でした。配属されたのは<技術課>でしたが、どの部署でも学生時代の知識がそのまま生かせるわけではないと覚悟をしていたため、特段落胆はありませんでした。
入社当時は、商品開発と技術が同じ部の所属だったため、最初の3カ月間の研修では両部門で書類作成など業務の基礎を習得。そのうちの1カ月弱は、工場のラインに入り製造工程にも携わりました。そこで衝撃を受けたのは、どんな細かな工程や作業もすべて記録に書き残し、時刻や内容を徹底管理する厳しさ。しかしその時点の私は、先輩の指示通りに動いていたに過ぎず、細かな作業の意味や記録を付ける根拠に気づくことができませんでした。しかし、技術課の本配属となって、当課の役割を知れば知る程、「あそこまでやるからこそ、信頼される製品が生み出せるのだ」と、理解が深まっていきました。
私たち<技術課>は、自社製品製造およびOEMのための新規製造ラインの設計やラインの改良、部品や機器の交換、新規導入の設備機器の検討・選定などの、工場における技術的なフォローが主な役割。また、大手飲料メーカーなど依頼主の要望を聞き取り、その要望を製品づくりの現場に反映させることも私たちが担います。さらに当社では、お客様の窓口を一括して開発技術部が担当しているため、社内外とのやり取りが多く、協調性や人間力が問われる場面も少なくありません。
こうした会社代表としてお客様と直に接する実務をこなしながら、当社が守るべき<信頼>と食に関わる者の<責任>、そして技術課が果たすべき<使命>について学んできたように思います。経験を重ねつつある今、社内では製造現場における品質の維持・向上や作業の効率化を担っていること、社外に対しては信頼の構築を主導する重要なポストという自覚が一層高まっています。

大きな案件を成功させる醍醐味と達成感が、さらなる成長への原動力になる

お客様へのヒアリングや提案、工場担当者や各部署との打ち合わせ、製造立ち会い、さらに設備機器メーカーや工事業者さんとの商談など、業務内容は多岐にわたる。

当社が数多く手掛けているOEMでは、ご提供いただいたレシピを当社独自のものに書き換え、それをお客様に提示・承認していただくことから始まります。続いて具体的な製造フローを検討し仕様書を作成。その際、機器の名称から詳しい性能まで、詳細かつ幅広い知識が求められるため、入社2年目くらいまでは現場担当者や部内の先輩に不明点を質問して回り、何とかこなす毎日でした。3年目からはフローを工場の製造ラインへ展開できるようになり、幸運にも須坂工場の立ち上げにも関わらせてもらいました。また、4年目には係長を任され、大規模な改修や新規ラインの立ち上げを手掛けるまでに成長しました。
しかし入社以来、順風満帆だったわけではありません。お客様の立ち会いでOEMの飲料製造を行う際、私の設計ミスが原因で液量が規定量をオーバーしそうになり、工程の一部を手作業で行うという大失態を経験。この失敗は、もしフローシートに記載のない作業に至るまで、細かく現場担当者と打ち合わせができていれば十分避けられた事例です。とは言え当時の私は、問題を予見する力も対策を打つ術も持ち合わせていませんでした。しかし、この失敗があったからこそ、その後のフォローとして現場と一体となってアイデアを駆使し、大きな成果を上げられたのだと思います。
当社のように、若手にも仕事の醍醐味を実感できるようなスケールの大きな仕事を任せてくれる会社はあまりないのではないでしょうか。このように会社が私たちを信頼して任せてくれるからこそ、私たちもまた、会社の発展に全力で貢献すべきだと感じています。個人的には、社長や副社長が熱意を持って語られる方向へ転換できるように、自分自身の仕事もまた、その流れに沿うようにしていきたいと思っています。

学生の方へのメッセージ

私が所属する開発技術部は仲間を大切にする、気持ちの温かなメンバーが揃っていることが自慢です。しかも、馴れ合いではなく真摯に仕事と向き合った上でのアットホームな雰囲気なので、質の高い仕事をしようという熱意と仲間を支えようとする心遣いを兼ね備えています。
その雰囲気作りを先頭に立って引っ張ってくれているのが当課の課長です。時に厳しくご指導いただくこともありますが、部下がどんな状況にあるのかを見極めて声を掛けてくださるなど、皆がそのさり気ない気配りに支えられています。
また、そんな課長の背中を見て、私たちも自然と仲間が厳しい状況にないか、行き詰まってはいないかと、常に気に掛けるようになっています。加えて、部内全員がスケジュールを共有し、どんな仕事を手掛けていてどれくらいの進行具合なのかをおおよそ把握できるのも、結束力を高めている要素です。それぞれが自分の仕事に責任を持ち、全うすることは大切です。とは言え、一人ですべてを抱え込むことはありません。私も係長という立場となり、後輩たちの様子に一層意識を傾けるよう気を付けるようになりました。経験が少ない若い頃は特に、「いざという時に頼れる仲間や上司がいる」という気持ちや、どんなアイデアや意見にも耳を傾けてくれる上司に支えられるからこそ、生き生きと前向きに取り組めるのではないでしょうか。
是非一度当社へ足を運んで、その雰囲気を感じてください。

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若手が多く女性が約4割を占める開発技術部。上司の日高さんを囲んで冗談を言い合うなど、社歴や年次の壁なく活発にコミュニケーションが図られていることが伝わってくる。

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