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最終更新日:2023/10/10
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土屋 英滋 工学研究科 機械理工学専攻 研究職
仕事内容研究職
弊社には、先駆的なテーマで世界のパイオニアになることを目指した、研究者提案型の「フロンティアテーマ提案制度」があります。フロンティア研究テーマに採択されると、提案者はリーダーとなり、自らの研究グループを率いることができます。更に、フロンティア提案の予備検討を目的とした「プレフロンティアテーマ」という仕組みもあり、認められれば、テーマを業務の一部として実施することができます。 現在、私が電動機構研究室で進行している研究は、当初プレフロンティア研究として認められ、その後、フロンティア研究ではないものの、正式に部の業務となりました。研究テーマは、従来の自動車の変速機とはまったく異なる新しい変速原理。この実現が可能になれば、変速機の体格の大幅な小型化や、ロボットなどのさまざまな分野に応用を見込むことができます。 現在は、試作の段階。多くの試作を自らの手でおこなっています。気づきや難しさをダイレクトに体感できることが、自分で手掛ける利点です。試作の他にも、研究の進め方はある程度、個人にゆだねられています。この自由度の高さは、当研究所らしさでもあります。
2年前から、業務と並行して大学のドクターコースに月3回ほど通い、大学時代と同じ研究室で、当時とは関係性こそ異なるものの恩師の指導を受けています。 試作を自らおこなう私の研究スタイルには、大学の修行時代が影響しています。当時は、振動切削という、工具を超音波で振動させながら加工をおこなうことによる生産性の向上について研究していました。現在の研究とは分野が異なりますが、振動に関する知識は、自動車分野でも大きな力となりますし、現在の研究のような新しいアイデアの創出にも一役買っています。現在の私の研究テーマは、誰が見ても新しい発明だと驚かれ、どういう経緯で思いついたのか、どこで思いついたのかと質問を受けることも少なくありません。どこで、に対する答えなら、「リラックスしている時に、ふとひらめいて」に、なるでしょう。しかし、世の中で進行する様々な研究の中でも、革新的なことを生み出すために大切なことは、本質を見極められるかどうか。物事を深堀りし、「なぜ?」と感じた時に、自分が知っている現象に置き換えて安心することなく、本質を捉えることを常に意識していることが大切だと考えています。
研究業務で、大きな喜びを感じるタイミングは3つあると思います。一つは、発明した時。もうひとつは理論がモノになって動いた時。3つ目は、製品化された時です。現在取り組んでいる研究においては2つ目までの感動を得たので、次は製品化することが目標です。 製品化をめざす長い道のりを乗り越えるために心強い存在が、当研究所に在籍する、幅広い分野の研究者の存在です。異分野の技術と融合した新しい技術に踏み出す際に、相談できる人が研究所内で見つけられる状況は、とても心強いです。社内の人脈を辿れば、必ず専門知識を持っているプロフェッショナルに辿り着くことができます。専門家の指導をあおぎながら、異分野間の共同研究につなげられる。当研究所ならではの環境です。また、自分で生み出した新しい原理を育て、将来的に車に乗せて動かすプロセスまで、すべてに携われるという楽しみも、トヨタグループの研究機関である当研究所だから得られることでしょう。目新しい原理が生まれにくい機械の世界で、誰もが驚くような理論を見出して発表することで、多くの方が驚き、応援してくれる環境にあることは、研究者として最高の幸せです。
記事の内容は取材当時のものです。ご了承ください。