最終更新日:2024/10/8

(株)ヨコオ 【東証プライム上場】

  • 正社員
  • 上場企業

業種

  • 自動車・自動車部品
  • 半導体・電子・電気機器
  • 医療用機器・医療関連
  • 精密機器
  • その他電子・電気関連

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

まわりの状況に流されることなく、自分のペースを守りながら納得のいく会社選びを

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専攻に関わらず「研究に打ち込んだこと」が大きな強みに

設計と生産部門において早くも活躍している入社3年目の先輩に、自身の学生時代や入社の動き、ヨコオを選んだ理由について語っていただきました。

T.Y.さん
VCCS事業部 VCCS技術部 第2グループ 
2020年入社 
理工学府数物・電子情報系理工学専攻修士課程修了

K.S.さん
生産プロセス革新本部 生産技術研究室 生産技術課 
2020年入社 
理工学部機械工学科卒業

ヨコオの魅力を紹介!

「ものづくりに対する真摯な姿勢とこだわりが強く、とことん探求することを良しとして後押ししてくれる社風。研究に打ち込みたい人にはぴったりの環境です」(T.Y.さん)
「ものづくりが好きな人が多く、いい意味で職人肌の人が多い。先輩たちの技術力やノウハウを見てさすがだなと驚くことも多く、とても刺激になります」(K.S.さん)
技術を後進に伝え続けていくということを大切にしている社風なので、面倒見がいい先輩が多く、大学での専攻や資格の有無に関わらず一から成長できると2人は語ってくれた。

学生時代に学んでいたことを教えてください

■T.Y.さん
私は大学、大学院ともに、アンテナの研究を行っていました。
具体的には中継アンテナの電波がどのように放射されるのか、建物の中で電波の状態が悪いところまで電波を届かせるためにはどうすればいいかを分析し、電力の供給なしで別の方向に電波を再放射する装置の原理などの研究をしていました。意外に思われるかもしれませんが、電波は必ずしもきれいな放射状に広がるとは限らず、なかなか計算通りに検証結果が出ないことが難しい点であり、同時に興味深い点でもありました。また、用途に合わせたアンテナの小型化・薄型化についても研究していました。
膨大なデータが無線で飛び交う現代社会においては汎用性が高い研究分野であり、実用性が高いという意味では非常にやりがいを感じていました。

■K.S.さん
高校のときから専門技術をいかした仕事がしたいという思いがあり、理工学部に進学。エネルギーを生み出す仕組みに興味をもつようになり、より効率的な発電システムの設計や動力解析について学んでいました。
その中で特に注目したのが、卒業研究のテーマに選んだスターリングエンジンです。スターリングエンジンは静音性や効率性、低公害性などさまざまなメリットがあり、理論上では非常に優れた熱機関です。しかし、実際に稼働させるためには最大で数100度ほどという大幅な温度差が必要になるため、現時点では実際に潜水艦に搭載されてはいますが、あくまで補助としての使用に留まっている段階です。
実際に使われることがない分、固定概念に捉われることなくさまざまなアプローチや思い切った検証ができて楽しく研究ができました。しかし、研究内容が実際のビジネスと直結しにくいので、研究内容にとらわれることなく、幅広い視点で仕事を選ぼうと思っていました。

自身の就職活動について教えてください

■T.Y.さん
大学院での研究を仕事にいかしたいと思っていたので、高周波機器の部品メーカーや通信会社など、アンテナと電波に関連する企業をピックアップしていました。ただ、まわりも就職活動に熱心に取り組んでおらず、どちらかといえば自身の研究に打ち込んでいる学生が多かったため、2年生になってそろそろ考えなければいけないと分かってはいても、なかなか行動に移せずにいました。
当社のことは研究に関連する企業として教授から聞いたことがあり、また院生時代に勉強の一環として見に行ったマイクロウェーブ展で出展しているのを見かけたことがありました。ふと思い出して改めてホームページを見てみると、私が研究してきた内容と非常に親和性が高く、エントリーすることに決めました。
その時点で他に選考が進んでいる企業はなく、3月に当社にエントリーしてからは書類選考、面接へとスムーズに進み、内定が出てそのまま入社を決めました。

■K.S.さん
3年生になり、企業研究やインターンシップなどをはじめる時期だとは分かっていましたが、所属していた部活動の練習が忙しく、大きな大会もあったのでなかなか就職活動を始められませんでした。焦る気持ちがまったくなかった訳ではありませんが、代々の先輩たちも部活をやり遂げながら会社を見つけていたので「なんとかなるだろう」という思いがありました。
結局、本格的に活動をスタートしたのは部活を引退した3年生の1月。インターンシップなども終えている企業が多い中、運よく当社が2月に開催していたインターンシップに参加することができました。インターンシップ自体は1泊2日の短いものでしたが、事業内容や製品の強みといった基本的な情報のほか、開発の流れや社内の製造ノウハウといった情報もオープンにしてくれたので仕事のイメージがしやすく、この会社で働きたいと思うようになりました。
3月に入ってすぐにエントリーし、そのまま選考に進んで内定の連絡がありました。念のために他社の情報なども調べていましたが、当社が第一志望だったので他社へのエントリーはしませんでした。

現在の仕事内容と実際に入社してからの感想をお聞かせください

■T.Y.さん
私は当社のメイン事業である車載アンテナの電気設計に携わっています。
解析ソフトを使って当社製品のアンテナから電波がどう広がっていくかを分析し、機構や設計とすり合わせながらデータを取っていきます。アンテナの角度や大きさなどの条件を変えながら製品開発に必要なデータを蓄積していくのですが、大学院でおこなっていた研究内容とかなり近いという意味では取り組みやすいです。
ただ、同じように検証していても、大学院では「どんな結果になるのか」という学術的な探求がメインでしたが、仕事として検証している今は必要とされる結果に近づけていくということと、お客様の要望にお応えするという明確な目的があります。そして例え電波を安定して放射できるアンテナ装置の仕組みができたとしても、コスト面や量産体制の確立、耐久性など製品としてしっかりと利益を出せるかどうかといった点もクリアする必要があります。
その点、やはり先輩たちの技術や知識量は驚くほどハイレベルですし、まだまだ学ぶところが多いと感じています。

■K.S.さん
私が所属する生産技術課では、自社内で使用する生産用の治工具の設計などをおこなっています。
そのなかで私は、CTC事業のプローブ(波形信号を測定する機器の針)組み立ての治具を設計しています。CTCとは“Circuit Testing Connector”の略で、半導体や回路基板を製造する際、電気的なテストをするために用いられる装置のことです。当社ではシャープペンの芯よりも細い高品質なプローブを開発、製造しており、主力商品の一つとなっています。現在手掛けている治工具もそのプローブの製造に使用するものですが、10マイクロメートル単位、つまり1ミリメートルの100分の1もの高い精度が求められ、すべての工程において慎重さが要求されます。小さな治工具に至るまで自社で開発しているところに、当社のものづくりに対する真摯な姿勢と品質に対する徹底したこだわりが表れていると思います。生産技術は会社の業績にも直結する部門であり、製品づくりに大きく貢献できているというやりがいを、日々の業務の中で感じています。今後は自らの技術力や製品および部品に対する知見を深め、エンジニアとして成長していきたいと思います。(K.S.さん)

学生の方へメッセージ

■T.Y.さん
100年企業というと旧態依然としたイメージをもつかもしれませんが、当社はまったく逆。常に時代の変化に合わせたものづくりを行いながら成長・拡大してきた会社なので、社内には常に新しいことを取り入れようという変化を歓迎する雰囲気に溢れています。「新たなやり方を試したい」「こういう検証をしてみたい」といった提案も可能な限りチャレンジさせてもらえる会社なので、自らアイデアを出して意欲的にいろいろなことをする姿勢をもつ人は、大いに活躍できると思います。
加えて、事業の範囲はもちろん、製造・販売拠点なども世界中に広がっているので、国内だけにとどまらないグローバルなものづくりをしたい人と、一緒に働きたいです。

■K.S.さん
入社後の研修やOJTでしっかり学ぶことができるため、入社前の知識や資格については気にする必要はありません。当社の技術は非常に専門的で独自のものが多いので、いずれにしても一から学ぶことになると思います。知識や資格よりも非常に重要なのが、上司や先輩からの教えを素直に受け止めて吸収する姿勢があるかどうかだと思います。
そして、車載アンテナから通信機器、医療機器など幅広い分野で事業展開をしており、市場のニーズや技術の進歩に合わせて常に改革とチャレンジを続けている社風なので、自らの専門性や技術力を高めながらも、常に柔軟な発想で市場に必要とされているものづくりに向き合って欲しいです。

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設計と生産のそれぞれの部門において、早くも活躍している2020年入社の2人。顧客のニーズに応える製品を手掛けたいという情熱を胸に、日々の開発や研究に打ち込んでいる。

マイナビ編集部から

同社の前身である横尾製作所が誕生したのが1922年。今年100周年という節目を迎え、新たな歴史を刻みだしたヨコオは、微細精密加工技術を強みにさまざまな新技術を導入しながら、幅広い分野に事業を展開してきた。

製造拠点を群馬県富岡市から海外に広げ、現在は車載用通信機器の9割以上を海外で製造。販売も海外比率が6割を超えるなど、グローバルにビジネスを拡大している。とりわけ強みとなっているのが、アンテナ技術やマイクロウェーブ技術などを応用したアンテナやコネクタ、先端デバイス製品で、車載通信機器、回路検査用コネクタ、無線通信機器の3つが軸となっている。
なかでも車載アンテナは、自動運転システムやIoT化が進む次世代の車載通信に欠かせない部品として需要が高まっており、世界中の自動車メーカーと取引している。また、半導体、電子部品検査市場向けの部品をはじめ、携帯通信端末用や低周波医療機器用の微細精密部品などの開発・製造も事業が拡大している。

こうしたヨコオの強みは「今、ニーズがあるものをタイムリーに提供する」という徹底した姿勢にある。伝統と技術力におごることなく、常に時代の流れを読みながら柔軟に対応してきたからこそ、今のヨコオがあるのだ。
今後も、品質にこだわったものづくりという軸は堅持しながらさまざまなチャレンジを続け、常に時代の先端とともに成長していくことだろう。

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車載通信機器製造の9割、販売の6割が海外となるなど、グローバルに事業を拡大。中国とベトナムに加え、第三生産拠点としてフィリピン工場を2022年春に開設する。

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