最終更新日:2024/6/11

一般社団法人日本野球機構

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プロ野球の裏側を支えるNPB

プロ野球を管轄する組織として、責任ある役割を全うする日本野球機構(NPB)。入局2年目(取材当時)の若手ながら、NPBの最前線で活躍する3名の先輩の仕事に迫ってみた。

M.H.さん
野球運営本部 セントラル・リーグ運営部
スポーツ科学部卒/2020年入局

M.S.さん
野球運営本部 パシフィック・リーグ運営部
経済学部卒/2020年入局

A.Y.さん
野球振興室
経済学部卒/2020年入局

先輩の横顔

NPBにはゴルフ愛好家も多いと聞き、入局前にゴルフセットを揃えたM.H.さん。 職員や同期を誘って月2、3回ゴルフに出かけ、一時期は業務終了後、毎日練習していた。
M.S.さんは甲子園出場経験もある。プレイヤーとしては野球から離れたが、同期とゴルフに出かけたり、友人とスノーボードを楽しむなど体を動かすことを心掛けている。
小学生の時に甲子園のスタンドで応援したことがあり、高校時代はチアダンス部に所属していたA.Y.さん。マネージャー経験がある大学野球は今も観戦に出かけたりしている。

【M.H.さん】野球に関わる人の未来を支える喜び

大学時代は体育会野球部に所属していましたが、就職を考えたときには野球やスポーツから離れ、メーカーの営業職などを目指そうと考えていました。しかし、ある日、就寝前にマイナビを開くとNPBの募集を発見。野球に熱中してきた身としてエントリーしたいと直感し募集要項を見ると締め切り前日だったため急遽、夜中にエントリーシートをまとめ上げました。今思えば、他社では自分をつくって志望理由を考えていた気がします。それに対しNPBでは自分のやりたいことを素直に表現できたので、やはり好きな野球に携わりたいとの気持ちが根底にあったのだと思います。


入局後、最初に配属となったのは運営統括部でした。プロ野球のリーグ戦の運営に関わるさまざまな業務を担っており、公式戦統一使用球(統一球)の検査、ドラフト会議の開催・運営、新人選手向け研修会の実施、ドーピング検査補助などに取り組んでいました。コロナ禍の影響を受け、基本的にリモートワークで業務をこなしつつ、定期的に球場に出かけることもありました。

思い出深かったのは、2020年の夏にプロ野球入りを目指す高校3年生を対象にした「プロ志望高校生合同練習会」をNPBとして初めて開催したこと。コロナ禍で春のセンバツや夏の甲子園大会が中止になったのを受け、実力を発揮することが困難となった高校3年生の進路活動の一環として阪神甲子園球場と東京ドームで行ったのですが、あらかじめマニュアルを整備していたとはいえ、初めての経験で戸惑うことも多々ありました。それでも何とか無事に終えることができたときの達成感は格別でした。

2年目からはドーピング検査補助業務も一人で行うようになり、少しずつ自信を持って仕事ができるようになりました。ドラフト会議にも裏方として関わっていましたが、多くのメディアで報道され、新しくプロ野球界に選手を迎え入れるイベントのため、プロを夢見る野球人の未来に貢献できる喜びも噛みしめました。

現在はセントラル・リーグの運営を専門とする部署に異動となり、球団と選手が締結する統一契約書の管理、イースタン・リーグの日程調整などの業務に携わっています。まだまだわからないことも多いので、まずはこの業務をこなすスキルをしっかりと身に付けていくのが目標です。いずれは他の部署も経験していくことになると思いますが、NPB全体の業務を俯瞰して見る目を養いたいですね。

【M.S.さん】プロ野球使用バットの公認を担当。主体的な行 動が成長につながる

私は小学校4年生から野球を始め、高校時代には控え投手として甲子園大会にも出場しました。
大学でも野球を続け、社会人野球を目指そうとも考えていたのですが、そう簡単な道ではないので4年生の春から就職活動を開始。スポーツ系の仕事にこだわっていたわけではないものの、NPBならば自分が野球に打ち込んだ経験を生かしながら、楽しく働けると考えたのが入局の決め手となりました。内定後、社会人チームからの選考の誘いもあったのですが、裏方としてプロ野球を支えたい気持ちの方が大きくなっていたので、そのままNPBへ入局することに決めました。

私も最初は運営統括部に配属されました。基本的にはリモートで業務を行い、ドラフト会議やオールスターなどには現場に出向いてサポートしました。リモートワーク中心での業務遂行には難しい側面があったものの、先輩方が親身になって支えてくれたおかげで一歩ずつ前進できたのだと思います。

大きな転機を迎えたのは2年目のこと。日本のプロ野球選手が使用する公認バットに関して、私がその手続き等のプロセスを任されることになりました。木製バットのメーカーが100社ほどあるなかで、プロ野球で使用可能の認定を受けているのは約30社。大きさや重さ、ロゴの位置、グリップの太さなどが細かく決められており、規定どおりに作られているのかをしっかりと確認するのが重要な役割となります。

仕事を任された以上、指示を待つだけではなく、当事者意識を持って主体的に行動していかなければなりません。新規バットメーカーの登録を受けたときは、慣れないなかでも自分で調べながら手探りで仕事を進め、何とか公認までの一連の手続きを担当しました。後日、その公認バットをテレビで見たときや、雑誌のバット特集に対応したときなどは、形に残る仕事を手掛けた充実感を得ることができました。この公認バットの仕事を通して球団や全国のバットメーカーとの人脈が形成され、今後、NPBで働いていく上での貴重な財産が築かれたとも感じています。

パシフィック・リーグの運営に携わっている現在は、また新しい角度から野球に関わることになりました。まずは6球団の方々から頼られる存在になるべく、パ・リーグのアグリーメント(協定)などの理解を深め、問い合わせなどにもしっかり対応できる人材になることを目指しています。

【A.Y.さん】若手でもどんどんアイデアを発信できる

大学では体育会野球部のマネージャーを務めていました。加盟していた大学野球連盟と全日本大学野球連盟の運営にも携わったのをきっかけに、野球そのものを裏から支える仕事に興味を抱きました。就職先としてプロ野球球団なども視野に入れていたものの、私の目指していた連盟的な役割を担うという意味ではNPBが最も合致している場所だと感じたのが入局の決め手です。

私は最初にパシフィック・リーグ運営部に配属されました。簡単にいえば、公式戦を運営するにあたり、さまざまな調整ごとに臨んでいくのがその役割。スピーディーな対応や判断が必要な部署でもあるため、リモートワークではなく会社に出勤して業務対応することも多々ありました。2020年はコロナ禍で開幕が6月に延期となるなどイレギュラーな対応が山積みとなり、大変だったのを覚えています。

支配下選手や育成選手の登録・承認などの業務も担当しました。登録を間違えてしまうと試合に出場できなくなり、チームの戦略などにも関わるため、責任は重大。それでも臆することなく、多くの業務にチャレンジしました。本当に困ったときには先輩方が助けてくれるので、まずは動くのが大事だということも実感しました。1年目から2年目に切り替わる頃には、各球団の外国人選手の来日のサポートなども行いました。コロナ禍で入国制限があるなかで調整には苦労したからこそ、入国をサポートした選手が後日、試合で活躍している雄姿を見たときは感動を覚えました。

2年目は2021年シーズンで活躍した年間優秀選手を表彰する「NPB AWARDS 2021」の開催に関して、先輩と一緒に会場の選定や壇上のデザインの選定など、運営の全般的な業務を担当しました。コロナ禍で無観客開催となってしまったため無料オンライン配信を提案したところ、上司も快くゴーサインを出してくれて実施が決定。25万回もの再生回数を記録することができました。

2年目の年末に、野球の普及に携わる野球振興室に異動。今後はNPB12球団ジュニアトーナメントやNPBガールズトーナメントの運営、学校の先生向け研修会の開催などを通して、野球のすそ野を広げていく仕事に携わっていくことになります。今年は野球が日本に伝来して150年の節目の年だけに、記念する企画も進行中。若手職員がどんどんアイデアを発信できる職場環境だけに、私も積極的に企画を提案しながら野球の価値を高めたいと思っています。

学生の方へメッセージ

NPBには親身になって指導してくれる先輩がそろっています。実際、一つ質問をすると、その質問の背景や前段階の詳細説明に始まり、数手先から数十手先のことまでを体系的に教えてくれるので、本当に日々勉強になっていると感じます。働きやすい職場環境のなかで自分を高められるだけに、これから入局する人も安心して仕事に臨めるはずです。(M.H.さん)

NPBは中立の立場から野球事業や振興活動を推進する組織です。自分が前面に立つのではなく、客観的に物事を捉え、周囲や関係者の意見をバランスよく聞ける人が向いていると感じます。野球の経験があれば必ずプラスになると思いますが、野球経験がない方でも多方面で活躍していますので安心してください。(M.Sさん)

実は、私は大学野球や社会人野球は知っていたものの、プロ野球については詳しい知識がなく、
セ・リーグとパ・リーグの違いもよく理解しないまま入局しています。それでも仕事を通して知識
を身に付けながら、問題なく働けていると実感しています。若手職員の挑戦を後押ししてくれる組
織だけに、新しく入局する後輩には受け身になることなく、積極的に自分の意見を発信してほしい
ですね。(A.Y.さん)

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同期入局の3名の先輩たちは、選手として、マネージャーとして野球に関わってきた経験を持つ。野球が好きという気持ちを持って、毎日の仕事に全力で向き合っている。

マイナビ編集部から

日本野球機構(NPB)は日本のプロ野球を支える存在として、常に第一線を走りつづけてきた。その機能は実に多岐にわたっており、プロ野球の公式戦の日程編成や運営管理、審判員や記録員の派遣、オールスターゲームや日本シリーズの開催と運営、ドラフト会議の運営、年間表彰式の開催、野球日本代表の編成・派遣など、枚挙に暇がない。

小中学校の教員向けには「ベースボール型」授業の研究会を開いたり、各世代向けに野球教室を開催したりと、野球そのものの振興にも尽力。近年はeスポーツでの取り組みも積極的で、新しい価値観を貪欲に取り入れながら、野球界全体の発展を実現していこうとしている。

職員数は約90名とコンパクトな組織だけに、一人ひとりにかかる責任は非常に大きい。今回の取材に応じてくれた3人の若手たちも、決して受け身になることなく、主体性を持って意見を発信し、新しい価値を形にしていく貪欲な姿勢が見て取れた。

3人とも共通して2年目の冬に部署を異動しているが、これもNPBの多彩な業務を早い段階で広く経験しながら、ゼネラリストとしてNPBの未来を支える存在を目指してほしいという期待感の表れだという。少子高齢化などの難しい時代に突入したなかにあっても、野球の価値を高めていくために、全力で走りつづけることができる人材との出会いをNPBは待ち望んでいる。

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プロ野球ファンにはおなじみのNPBのロゴマーク。野球が日本に伝来して150年の2022年、記念すべきイベントの開催にも取り組んでいこうとしている。

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