社会福祉法人 眉丈会

【「あたりまえ」を変える】

　当法人が設立された昭和56年頃は、まだ、福祉施設というのは地域住民からなじみが薄く、どちらかといえば敬遠される存在でした。しかし、施設入居者の生活の継続性を考えた時、そういった一般的な概念を取り払い地域との一体化が必要でした。そこで、私たちはその橋渡し役をボランティアの方々に求めました。今でもボランティア活動は団体から施設に派遣して行われるのが一般的ですが、38年も前に施設専属のボランティア組織の結成を掲げ、多くの方々の協力を得て実現できたのが「眉丈園友の会」です。全国でも稀なボランティア組織です。活動は施設内に留まらず新たなメンバーを加え、地域の見守りネットワークである「在宅介護支援連絡員制度」を立ち上げています。現在、「友の会」の会員数は223名で、羽咋全市民の90人に１人が登録しています。
　
　こうした地域と一体となった活動は様々な展開を見せていますが、なかでも平成23年から開設している「支えあいの家」（4か所）は全国紙等でもよく取り上げられています。これは、空き家を地域の交流拠点として活用しながら、施設入居者もなじみの輪の中に加わっていくという取組みです。近年はコロナ禍のため各々の活動もある程度制限せざるを得なくなっていますが、当法人の金沢地区、かほく地区における実践活動も含めアフターコロナを見据えた準備を進めています。
　
　平成23年といえば、介護方法にも大きな進展がありました。「施設ではオムツをするもの」という常識を覆し、“日中オムツゼロ”を県内の法人で初めて達成したことです。入居者をオムツから解放することで行動性が高まり、身体的にも精神的にも好影響を及ぼして生活の質のアップに繋がっています。そのノウハウは法人全体の施設介護に活かされています。
　
　紙幅の関係で十分なことはお伝えできません。しかし、私達は法人設立以来、既成概念にとらわれず、ご利用者にとって或いは地域社会にとって何が必要なのかという視点を一貫して持ち続けているということを少しでもご理解いただければと思います。それは「福祉のあたりまえ」を変えていくことです。そして、そのことが職員一人ひとりのチャレンジャーとしての達成感に結びついています。

福祉は言葉ではなく、理念の実践です。これからも眉丈会のすべては“居甲斐”のために。

• 昭和56年 10月
  • 社会福祉法人眉丈会　設立
• 昭和57年 6月
  • 特別養護老人ホーム眉丈園　開設
• 昭和59年 2月
  • ボランティア組織「眉丈園友の会」発足
• 昭和62年 1月
  • 眉丈園デイサービスセンター　開設
• 昭和63年　7月
  • 皇太子・同妃殿下行啓（眉丈園）
• 平成5年 9月
  • 在宅サービス事業が厚生大臣表彰を受賞
• 平成7年 12月
  • 「社会福祉施設御下賜金」拝受（眉丈園）
• 平成11年
  • 5月／在宅介護連絡員制度発足
    9月／デイサービスセンターおうちの里　開設
• 平成12年 4月
  • 眉丈園ホームヘルプサービス　開設
• 平成14年 3月
  • 特別養護老人ホーム戸室和楽ホーム　開設
• 平成18年 3月
  • group-Home五番丁　開設
• 平成19年 8月
  • 小規模多機能唐戸山ホーム　開設
• 平成20年 11月
  • 天然温泉デイサービス海青クラブ　開設
• 平成21年 2月
  • 特別養護老人ホーム金澤五番丁　開設
• 平成22年 11月
  • 眉丈園友の会「緑綬褒章」受章
• 平成23年 11月
  • 唐戸山デイサービス　開設
• 平成24年 3月
  • 地域ケアセンター新竪縁　開設
• 平成25年 4月
  • 障がい者グループホーム清眉荘　開設
• 平成26年 5月
  • 障がい者就労支援事業所創楽　開設
• 平成27年　4月
  • ケアハウス海青　開設
• 平成29年　10月
  • まちなか福祉推進区 尾山互町　開町
• 平成30年　5月
  • 地域密着型デイサービス 明青クラブ　開設
• 令和元年　５月
  • 清快舎デイサービス しらうめ 開設
• 令和2年　１月
  • 児童発達支援・放課後等デイサービス 笑く楽　開設
• ～以降
  • 令和3年　５月
    児童発達支援センター えくら 開設
    
    令和4年　２月
    「社会福祉施設御下賜金」拝受（戸室和楽ホーム）
    
    令和5年　7月
    就労支援事業所リエゾン　開設