最終更新日:2024/6/28

社会福祉法人恩徳福祉会【青山メディカルグループ】

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  • 福祉サービス
  • 医療機関
  • 教育

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大阪府

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福利厚生・施設を紹介したい

働き方が変われば、生き方が変わる。週休3日&副業自由化で人生の可能性は無限大に。

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週休3日導入で、変えたこと。変わったこと。

恩徳福祉会は、大阪・兵庫県内に計95事業所を展開する大規模社会福祉法人。さまざまな「働き方改革」に取り組んできた同法人の職員3名に、稼働中の「週休3日制」&「副業制度」の魅力について伺った。

<左から>
◆看護小規模多機能型居宅介護「メルヴェイユ吹田」一般介護職
濱田 文香(2021年入職)

◆特別養護老人ホーム「メルヴェイユ吹田」入所介護2階 サブリーダー
川口 靖子(2014年入職)

◆介護老人保健施設「ふじいでら」事務長
松下 幹行(2016年入職)

「週休3日」の魅力や成果、実感しています!

「数多の苦労がありましたが、無事稼働にこぎつけ、最近は『趣味が増えた』『オン・オフが切り換えられるようになった』という嬉しい声も寄せられています」(松下さん)
「もともと働きやすい職場でしたが週休3日制導入でさらにグレードアップ。同僚の休日日数増で子どもの発熱時の勤務交代も円滑になり、とても助かっています」(川口さん)
「年間休日が増えたのに加え有給休暇もとりやすく、連休取得に苦心することもなし。この恵まれた環境を存分に生かし、今後は資格取得にも挑戦したいですね」(濱田さん)

プライベートの充実も、新たな可能性の開拓も。週休3日制で叶う、自分らしい生き方。

一般企業・法人などで正規雇用される人の多くは、週休2日制で働いています。他方、まだまだ浸透はしていないものの、国が推進する「働き方改革」のもと、大企業を中心に導入が加速しているのが週休3日制。勤労者のよりよいワークライフバランスの実現と多様なライフスタイルを尊重する社会づくりに向け、年間休日数を増やそうという取り組みの一環です。

◆2022年7月、週休3日制度を導入
そんな社会の動きを受け、私たち恩徳福祉会でも2022年7月、老健・特養など入所介護施設の介護職を対象に週休3日制度を導入しました。従来の「一日8時間、週5勤務」を「一日10時間、週4勤務」としたことにより、年間労働時間や給与は以前のまま、年間休日数は156日に大幅増となりました。「一日10時間はキツそう」と思われるかもしれませんが、新制度の導入で残業時間は大幅に縮小され、実質的な負担はむしろ軽減したのではないかと思っています。

◆新制度導入で、業務効率も大幅に改善
もちろん、新制度導入にはさまざまな課題も山積みでした。365日24時間稼働の入居施設で職員の休日日数を増やすということは、人員が減るのとほぼ同義。年間勤務時間は変わらないといっても、シフトや業務スケジュールの調整だけでは“欠員”分をカバーできません。そのため新制度導入にあたり各施設長、事務長はもちろん、現場の職員の意見もしっかりと吸い上げながら、日々の業務内容を大幅に見直しました。夜勤業務を日勤業務に振り分けたり、IT技術の活用を積極的に進めたりすることで、徹底した業務効率の改善を図りました。

◆副業の自由化を、視野を広げる契機に
現在はまだ制度移行中で、週休3日と週休2日が混在している状況ですが、現場の職員にはおおむね好意的に受け止められているようです。一方、週休3日制と同時に導入した副業制度を活用する職員は、まだ限定的です。週休3日制導入の目的はよりよいワークライフバランスの実現で、副業のためではないのですが、せっかく導入した新制度。安定した定職を持ちながら新しいことに挑戦できる絶好のチャンスでもありますから、特に若い職員たちには、当法人内の他施設・他職種も含めて業界内外でさまざまなことにチャレンジし、自分の可能性を大いに広げてほしいと思っています。
<介護老人保健施設「ふじいでら」事務長/松下 幹行>

業務の効率化と意思決定の迅速化で、現場のチームワークもサービス品質も向上!

2014年の入職以来、特別養護老人ホーム「メルヴェイユ吹田」の介護職員としてご利用者様の生活介助や趣味活動の支援などを行っています。またサブリーダーを拝命する現在は、各職員とフロアリーダーの間に立って、各職員の成長サポートや現場の取りまとめも担当。配属フロアの業務円滑化や働きやすい環境づくりなどに取り組んでいます。

◆ライフスタイルに応じて、週休2日制の選択肢も
私も本来、当法人が新たに導入した週休3日制対象者のひとりでした。ただ、新制度導入の直前に第2子出産で約1年間の育休を取得し、この春職場復帰したばかりの私には、育児をしながらの一日10時間働くことが難しく、あえて週休2日勤務を選択。同僚の中にも同じく育児中の職員やプライベートな事情で週休2日を選択している人が数名おり、現時点で週休3日制のもとで勤務する職員は全対象者の4割ほどというところでしょうか。そんな風に個々のライフスタイルに合わせて自由選択的に働き方が選べるのは、当法人の魅力のひとつと感じています。とはいえ、正式な勤務体系は週休3日。新入職員に関しては原則週休3日制が適用されるため、将来的には限りなく100%に近づいていくはずです。

◆日々の介護現場で実感する週休3日制のメリット
それに、現在は週休2日制で働く私も、新制度導入のメリットは十分に実感しています。週休3日制で勤務する職員ひとり当たりの1日の勤務時間が長くなったことで、夜勤と早番、早番と遅番、遅番と夜勤の職員が混在する時間帯が増加。そこを活用すれば、入浴介助やイベント準備の時間もしっかりと割くことができます。また、業務効率化の推進で対面での申し送りやカンファレンスの機会が減ったおかげで、業務上の意思決定も迅速化。以前はご利用者様に嚥下機能の変化が見られても、カンファレンスでの報告・検証を原則としていたため食形態の変更までに時間がかかりました。現在はその都度現場で経過報告し合うので、一度のカンファレンスですぐに方針が決定。ご利用者様に対する介護サービスの質も、確実に向上していると感じています。
<特別養護老人ホーム「メルヴェイユ吹田」入所介護2階 サブリーダー/川口 靖子>

10時間勤務だからこそ実現できる、担当業務を“まっとう”できる充実感と休日の開放感。

長年介護職として働いてきた私が恩徳福祉会に転職したきっかけは、結婚に伴う転居でした。自宅から通える職場を探す中で当法人と出会い、HPやブログに登場する職員の方たちの明るく楽しそうな表情に法人風土のよさ、開かれた雰囲気を実感。見学に訪れた施設内もとても明るく清潔な印象で、「こんな施設なら毎日気持ちよく働ける!」と確信しました。

◆休日回転率の向上で、プライベートがアクティブに
私が勤務する「メルヴェイユ吹田」に週休3日制度が導入されたのは、入社2年目の夏。初めは「一日10時間勤務って、体力的にどうだろう…」と不安もありましたが、その心配は杞憂でした。これまでは「明日から4連勤だから、一日しっかり休息しとかなきゃ!」と休日も自宅で過ごすことがほとんどでしたが、週休3日になるとすぐに次の休みが来るので、体を休めるだけでなく、プライベートを楽しむ余裕も生まれています。積極的に外出するようになったり、自宅で過ごす場合も「凝った料理に挑戦してみよう」と張り切ってみたり。以前に比べると格段にフットワークが軽くなったと感じています。週休3日制にメリットを感じるのは、休日だけではありません。一日の勤務時間が10時間に延長されると、担当するご利用者様の日中の様子はほぼすべて自分で把握することができます。出退勤時の申し送りに時間を取られることがなくなり、必要な情報は介護記録ソフトで逐一共有されるので、連携ミスによるトラブルリスクも大幅に低減されました。

◆週休3日で生まれた余裕を、スキルアップに生かしたい
週休3日制の導入と同時に副業が解禁され、既に新たな仕事にチャレンジしている人もいるようですが、私自身は、今後も特に副業に挑戦する予定はありません。せっかくのプライベートな時間をより充実させたいという思いもありますが、それ以上に、介護スキルをもっと磨きたいと思っているから。介護は本当に奥の深い仕事で、どれだけ経験を重ねても「本当にこれがベストなのか」という葛藤が尽きることはありません。幸い当法人は、現場の判断でさらなる改善に取り組める自由な風土があるので、今のポジションで挑戦してみたいことがたくさんあります。今後は、ケアマネジャーや認知症に関する専門資格などにも挑戦してみようと思っています。
<看護小規模多機能型居宅介護「メルヴェイユ吹田」一般介護職/濱田 文香>

学生の方へメッセージ

福祉業界を志し、さまざまな施設を調べたりインターンシップに参加したりしている学生の方でも、「『週休3日』『副業』が可能な法人は初めて」という人が大半でしょう。民間企業、それも日本を代表するような大企業やスタートアップ企業などでは近年導入が加速する両制度ですが、365日24時間稼働の入所型福祉施設では業務性質上なかなか適応が難しいのが現実。週休2日が精いっぱいというケースがほとんどです。

ただ、私たちは単なる制度として週休3日を掲げているわけではありません。制度導入の最大の目的は、「従業員のプライベートの充実を通じて、働くことに前向きになれる職場」を実現すること。休日日数の増加は、あくまでもその手段のひとつです。そのため、1日当たりの勤務時間が長くなることでかえって業務負担が大きくなることのないよう、業務効率の改善にも注力。また、副業をしてなおプライベートの時間が確保できるよう、連休・有休のとりやすさにも配慮しています。結果、週休3日に移行した職員の全員が「もう週休2日には戻れない」と新制度を好意的に受け止めてくれています。

さらに嬉しいのは、当法人の職場環境に関心を寄せてくれる学生が増えていること。仕事のやりがいも将来のキャリアも、安心して長期的に働ける環境があってこそ。当法人のブログでは最前線で活躍する職員たちのオフシーンも紹介されているので、ぜひご一読ください。<松下 幹行>

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「職場選びは、今後の生き方を選ぶこととほぼ同義。仕事内容や給与だけでなく、制度や社風なども広く見渡し、無理せず楽しく働き続けられる場を見極めることが大切です」

マイナビ編集部から

週40時間の労働時間を週4日に割り振り、週休2日制と同等の生産性を維持しながら休暇日数を増やす週休3日制度は、ワークライフバランスや多様なライフスタイルへの受容度向上に寄与する制度。しかし一般に浸透するにはほど遠く、厚労省の22年の調査によると完全週休2日よりも休みが多い制度を持つ企業は全体の1割にも満たない。

最大のネックは、人員調整上の問題だ。週休3日を導入すれば、一人当たりの年間休日数は50日以上増えることになる。本気で制度を運用しようとすれば、並行して人事的・業務効率的にもさまざまな変革が必要だ。さらに新制度を誰もが平等に活用できるものとするには、個々のライフステージに応じた細やかな配慮も求められる。そこで同法人が新制度導入と同時に取り組んできたのが、認可外保育施設「Rainbow Rose International School」の開設(2024年6月開設予定)。「育児中も安心して週休3日勤務できるように」との思いから、保育時間を7:00~21:30に設定。英語保育やプログラミング教育などを組み込んだインターナショナルスクールで、保育料は通常月10万円を超えるが、同法人職員については認可保育園レベルの費用で利用できるという。

「最高のケアを提供する上で、職員こそがもっとも大切な財産」。その行動規範は制度設計だけでなく、風通しがよく自由度の高い組織風土や、誰もが手を差し伸べ合う心豊かな人間関係にも深く息づいていると感じた。

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入居施設のほか、通所事業や訪問事業、クリニックなど95事業所を展開。法人内副業も可能なので、医療福祉業界で幅広く経験を積みたいという人にも格好の舞台となりそうだ。

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