最終更新日:2024/3/1

(株)美幌牛肥育センター

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 農林・水産
  • 食品

基本情報

本社
北海道

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

おいしい肉を美幌町から全国へ届けたい。こだわりの自社ブランド牛生産に携わる誇り

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動物好き・機械好きのスタッフが協力し、楽しく仕事をしています

道東にある風光明媚な美幌町で、おいしいブランド牛をこだわりの肥育方法で生産する「美幌牛肥育センター」。酪農と異なり搾乳作業がない牧場はどんな仕事をしているのか、管理職・中堅・若手の社員に話を伺った。

【写真右】
高原 健太さん/手作業班 班長(2018年入社)

【写真中央】
風間 慎吾さん/機械班・手作業班 統括部長(2012年入社)

【写真左】
中谷 秀幸さん/機械班(2022年入社)

美幌町の好きなところを教えてください

「豊かな自然があり、広大な風景が広がっているところです。私はドライブ好きなので、“天下の絶景”とうたわれる美幌峠にはよく行きますね。お勧めですよ」(高原さん)
「優しくて温かい人が多いですね。また、近隣には2歳の息子と一緒に遊べる良いキャンプ場がたくさんあります。アウトドア好きにはもってこいの場所ですね」(中谷さん)
「小さいマチながら、スーパーマーケットやホームセンター、保育園や学校、銀行、医療機関など、日常生活に必要な施設がそろっています。温泉もありますよ」(風間さん)

動物が好きでこの世界へ。世話をした牛が元気に大きく育つのを見守ることに、やりがいを感じています

美幌町出身で、牛は子どもの頃から身近な存在でした。もともと私は動物が好きなんです。コンピュータの専門学校を卒業して全く異業種の仕事に就いていたのですが、いつかは今のような牛に関わる仕事をしたいとずっと考えていました。
当社の業務は、手仕事をメインに行う「手作業班」と、重機などの機械を使って作業する「機械班」とに大きく分かれています。私が所属している「手作業班」では、餌やりや子牛へのミルクやり、牛舎の清掃など、牛の世話全般を担当しています。時にはショベルカーやトラクターに乗って作業することもありますね。運転に必要な大型特殊免許は、入社後に会社の資格取得費用補助制度を利用して取りました。資格手当ももらっています。当社には20棟ほどの牛舎があり、酪農家から仕入れた生後間もない子牛から、出荷直前の成牛まで、約4500頭の牛を肥育しています。手作業班にはもう一つ、牛の体調管理という大切な役割があります。やはり生き物なので、突然体調を崩すことがあるんです。調子の悪そうな牛を見つけたら上長に報告して個室に移し、指示をもらって薬を与えたりしながら集中的にケアをします。世話をした牛が、少しずつよくなっていくのを見るのはうれしいですね。また、ミルクを与えていた子牛がどんどん成長して大きくなっていく姿を見守ることにも、やりがいを覚えています。牛たちが快適に過ごせるように、その日の気温に合わせて牛舎のカーテンの開閉をひんぱんに行うようにしています。冬場なら太陽が出ている暖かい日中は開けて、寒くなったら閉めるというように、こまめな調整を心掛けていますね。
これからさらに牛のことを勉強して、体調管理に役立てたいと思っています。当社の好きな点は、仕事上で困ったことがあると、スタッフみんなで協力して一緒に考える体制が出来上がっているところですね。「こうしたほうがいいんじゃないか」と意見を交換し合い、すぐに「じゃあこうしよう」と方向性を定めることができる。とても仕事がやりやすいですね。みんなで楽しく仕事をしています(笑)。
高原 健太さん/手作業班 班長

重機に乗って作業している時が一番楽しい。さまざまな機械に触れ、経験を積んで仕事の幅を増やしたいですね

前職ではガス関連の会社に勤務していました。当社に転職を決めたのは、重機に乗る仕事に就きたかったからです。私は美幌町出身で、当社の業務内容は以前から知っていました。さまざまな機械を活用している当社なら、自分の経験が積めると思ったんです。もちろん目指したのは「機械班」です。あらかじめ必要な資格を教えてもらって、前職に勤めている間に大型特殊免許とけん引免許を取得し、準備万端整えてから入社しました。
現在、主に乗っているのは、タイヤショベルとトラクターですね。機械班の仕事の一例を紹介すると、まず朝一番に行うのが牛舎内の「餌押し」。これはスコップを使って手作業で行います。その後は、配車表で自分が担当する牛舎を確認して、「堆肥出し」を行います。1人で行う場合は一日で6、7牛舎くらい担当します。堆肥出しがある日は、それだけで一日の作業が終わる感じですね。この堆肥出しがメインの仕事になります。それ以外にも、機械をメンテナンスしたり、飼料を配合して機械で混ぜて餌づくりをしたり、作った餌を機械でラップして牧草ロールのような形にしたり。牛舎内の区画の牛の移動や、牛の出荷の立ち合いもしています。出荷はだいたい週に2~3回程度あり、月に約250頭が業者に引き取られます。重機に乗る仕事だけでなく、日によっては牛の世話や管理をする手作業班の仕事に携わることもあります。ただ、私はやはり根っからの乗り物好き。重機に乗っている時が一番楽しいですね。牛とは全く関係ないですけど(笑)。重機に乗る時は、周囲に人が歩いていないか、ぶつかりそうな物はないかを常にチェックして、安全第一で作業するように配慮しています。
当社は、人との関わりがすごく“楽”なんですよ。お互いになんでも言い合える関係にあるのが、すごくいいと私は感じています。部長もフレンドリーで、遠慮することなく意見を言えます。ありがたいですね。入社してから、乗り物の扱い方や機械整備に関する知識、牛との接し方など、たくさんのことを学びました。今の目標はもっと運転技術を向上させること。仕事の幅を広げるために、大型免許の取得も目指しています。
中谷 秀幸さん/機械班(2022年入社)

牧場の全ての仕事を経験して今があります。第一次産業の魅力を次の世代に伝えるのが使命だと思っています

機械班・手作業班を統括する部長職についています。機械班の仕事がメインですが、手作業班の仕事もみています。私も他の2人と同じく美幌町出身ですが、これはたまたま。当社のスタッフの出身地は、富良野や小樽、静岡などバラエティーに富んでいます。実は私の実家は当社の500mほど先にあります。私の父と現会長は同級生同士で仲が良く、私も昔から牧場に遊びに来ていました。当時は今のように大きな規模ではなかったんですよ。小学生の頃から子牛のミルクやりの手伝いをしていて、自然な流れで今に至るという感じです(笑)。
入社してからは、牧場の全ての仕事を経験してきました。機械による堆肥出し、飼料づくり、餌やりやミルクやり、牛の運搬など、今も全般的に手掛けています。牛は成長するとかなり体格が大きくなるんですよ。成牛だと800~850kgになるので、軽自動車ほどの重さですね。出荷する際はもちろん、牛舎で作業する際も、万が一にも事故が起こらないよう、周囲をよく見て確認するように気を配っています。牧場の仕事はICT化がかなり進んでいます。牛の体調管理や餌押しなど、手作業が必要な部分もありますが、ほぼ機械化されているといってもいいでしょう。新入社員には、慣れるまで教育係がついて基本から指導するので、未経験者も安心して仕事に臨めます。
実際、当社のスタッフは未経験で入社するケースがほとんど。食品加工会社や広告代理店、アパレル関係など、異業種経験者も多く、そういう意味では多様性のある職場ですね。私は部長ですが、役職は単なる肩書きに過ぎないと思っています。20~50代まで幅広い年代のスタッフがいますが、みんなと話していると面白くて、視野が広がります。「すごいな」と感心することもよくあるんですよ。話し合いやすい雰囲気を作るために、例えば誰かがミスをしても「なぜそうなったのか」から、分かりやすく教えるように心掛けています。当社では今、20~30代の若手が中心となって活躍しています。次の世代に、「いい牛」を育てるノウハウやスキルをつないでいくのが私の目標です。世代間でバトンを渡して、第一次産業の魅力を上手に伝えていきたいと思っています。
風間 慎吾さん/機械班・手作業班 統括部長(2012年入社)

学生の方へメッセージ

第一次産業に興味がある人は、企業研究をする際、ぜひ牧場の仕事も視野に入れてみてください。生き物相手の仕事は一見大変そうに思えるかもしれませんが、私は今の仕事にやりがいを感じています。当社の場合だと、重機を操縦するスキルも磨けますし、いろいろと成長できる場だと思いますね。動物好きな人なら、やりがいを見出せる職種だと思います。
(高原さん)

自分に合う企業・合わない企業というのは、そう簡単にすぐに分かるわけではないと思います。あせらずにじっくりと企業研究を進めましょう。企業研究はさまざまな業界や企業についての知見を広める絶好の機会です。自分の視野を広げながら、やりたいことや目標を見つけてほしいですね。
(中谷さん)

企業研究で重視するポイントは人それぞれだと思いますが、職場の雰囲気や人間関係にも注目するといいと思います。というのも、当社ではスタッフが本当に仲が良くて、それがどれだけ働きやすさにつながるか、身を持って知っているからです。気になる企業があればインターンシップなどを利用して、ぜひ自分の目で直接確かめてみてください。
(風間さん)

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役職や年齢に関わらず、スタッフは「気軽に何でも話せる仲」だそう。お互いに融通し合い助け合いながら、仕事にあたっている。和気あいあいとした明るい社風が持ち味だ。

マイナビ編集部から

自然に恵まれた美幌町で、自社ブランド牛の肥育から流通までを一貫して行っている「美幌牛肥育センター」。堆肥を販売したり、畑に利用して餌となるデントコーンや牧草を育てるなど、地域と連携した循環型農業を実施している。子牛から成牛になるまで一頭一頭大切に飼育した牛は、上質さに定評がある「びほろ牛」「美幌黒牛」となり、全国の食卓に届けられる。「ネットで好評な口コミを見ると、消費者の皆さんがおいしく食べてくれているんだな、とうれしくなりますね」と、部長の風間さんは笑顔を見せた。一貫して関わるからこそ、感慨深さがひとしおだそう。インタビュー中に3人は、「スタッフの仲が良く、職場の雰囲気が良い」と口をそろえた。役職や年齢に関わらず、言いたいことを言い合える風通しの良い関係が出来上がっているそうだ。「前職では“部長”に意見を言うなんて考えられませんでした」と中谷さん。「ここでは逆に部長の方からいろいろと気づかってくれます」と感謝を口にした。風間さんのインタビューでは、一人一人のスタッフへのリスペクトが感じられ、信頼される理由を垣間見た気がした。もう一つ、特記したいことがある。食堂があり、スタッフは1食180円で昼食を食べられるのだ。「ボリュームもあっておいしいです。昨日はカツ丼でした」と、高原さんが楽しそうに教えてくれた。どこまでも居心地がよさそうな環境が、なんだか羨ましい。

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自社ブランド牛の「びほろ牛」「美幌黒牛」を生産。酒粕やビール粕などを飼料に混ぜて与えることで独自の風味を実現。肉質・味・色味など、全ての面で高評価を得ている。

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