最終更新日:2024/7/22

大阪有機化学工業(株)【東証プライム市場上場】

  • 正社員
  • 上場企業

業種

  • 化学
  • 半導体・電子・電気機器
  • 精密機器
  • 非鉄金属
  • 化粧品

基本情報

本社
大阪府

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

失敗しながら前進、チャレンジを尊重する風土で成長加速

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3年目、4年目、5年目、それぞれの研究者が語る当社の魅力

大阪有機化学工業では、1年目から即戦力として研究職が活躍。温かい社風と先輩たちに助けられながら、成長していく3人の若手研究者に、それぞれの目線からみた当社の魅力や仕事のやりがいを語ってもらいました。

(左)Kさん (金沢研究所/近畿大学大学院 総合理工学研究科出身 2015年入社)
(中)Sさん (金沢研究所/大阪市立大学大学院 工学研究科出身 2016年入社)
(右)Sさん (金沢研究所/京都大学大学院 薬学研究科出身 2017年入社)

ひと言メッセージ

「大学の研究では試薬の量がmg単位でしたが、会社ではg、kg単位。スケールの違いから慎重な作業や安全性にも配慮するようになりました」と話す(Kさん)
「会社ではサンプルづくりと同時に、どんな検討をしたか記録を残すのも重要な仕事です」とSさん。入社当初、その必要性が分からず、事務作業を怠った失敗もあるそう。
入社半年頃には、営業スタッフと一緒にお客様先での打ち合わせに参加。技術的な話をしたというSさん。「社外の人とも関わり、早いうちからさまざまな経験ができます」

初めてのパイロット試作、失敗からのスタートを乗り越える

私は金沢研究所の化成品を開発する部署に所属し、入社1年目から現在まで新規のアクリルモノマーの開発を担当しています。これは当社の大阪研究所で開発しているディスプレイ用材料の原料となります。純度の高いアクリルモノマーの自社開発に成功すれば、ディスプレイ用材料だけではなく、幅広い分野への用途拡大が見込まれ、当社にとって大きなビジネスになる可能性があります。

1年目から大きなテーマを任され、不安もありましたが、先輩に作業を教えてもらいながら基礎研究からスタート。大学とのスケールの違いに戸惑うものの、ラボスケールでなんとか合成に成功し、サンプルを顧客に提出すると高評価をいただき、早速20kg欲しいとのこと。予定より早く、パイロット試作に迫られました。

パイロット試作は初めての経験。工場内の設備の特徴もわからず、製造釜選びから始まり、採算性、作業性、生産性など今まで考えたことのない課題をクリアするための検討が始まりました。とにかく、毎日先輩に聞いて道筋を作っていったという感じでしたね。半年足らずでようやくパイロット試作に向けた条件設計が終わり、初めてのパイロット試作。予定では約100kgが製造できるところ、できたのはたった2kgのみ。分解反応が起き、その製法ではスケールアップができなかったのです。納期も迫っていたこともあり、そこからは課の先輩たち全員に協力してもらい、製造方法を変えて無事納品することができました。

これまでの経験を通して、当社は何でもチャレンジさせてくれる会社だと強く実感しています。難しいテーマに不安を感じるものの、やっているうちに「任されている」喜びが勝っていきました。また、自分のやり方を否定されず、自分の考えをもとに自由に研究させてくれるので、それが大きな自信になっています。(Kさん)

基礎研究から量産化まで、トータルに関われる醍醐味

大学では有機化学の触媒を研究していて、化学系の研究職を探している際、「有機化学」という社名に目が留まったのが入社のきっかけです。説明会に参加してみると、当社では最初の基礎研究から実機量産化の検討や立ち会いまで、同じ研究者が担当するという特徴を知り、「やってみたい」と思い入社を決めました。

私は、金沢研究所で半導体用材料の開発を担当しています。1年目から研究テーマを任され、1年スパンの長期テーマを検討する一方で、複数の短期テーマも同時に進めています。製造工程の現場を理解するため、2年目の5月から約2ヶ月間、工場で実機生産業務を経験しました。実験室で100ml程度のスケールが工場では数千リットルというスケールになる上、操作方法も全く異なり、ラボスケールと実機の大きな違いを目の当たりにしました。

実機での製造業務を経験する前は、先輩から「その方法だと実機での量産化はできないよ」と指摘されたことがよくありました。その時は、「何がいけないんだろう」と納得できなかったのですが、実際に生産設備を知るとその疑問が明白になりました。また、1年間基礎研究を経験したうえで生産設備を知ったため、ラボスケールとの違いが十分に理解でき、得るものが大きかったですね。その後は、量産化をイメージしながら実験するようになり、失敗が少なくなりました。

現在、私が担当するテーマは、基礎研究での最終段階。次は量産化に向けた検討が始まります。自分で開発した原材料が量産化まで展開でき、その最初から最後まで責任をもって関われるのは、当社の研究者ならではの醍醐味だと思います。これからも、その喜びを何度も味わっていきたいですね。(Sさん)

和やかな雰囲気に助けられ、早いうちから第一線で活躍

就活では有機合成を行っている企業に的を絞り、「行きたい」と思った会社だけを受けていました。それが当社です。当社は説明会の時からフランクな雰囲気を感じ、最終面接も終始和やかだったことから働きやすさを感じ、入社を決めました。

私は半導体用材料を開発する課に所属しています。昨今では、スマートフォンやタブレットPCなど幅広い分野で半導体が使われているので需要が伸びています。同時に、高い品質が求められ、それを材料開発から実現していくのが私たちの役割です。

課内は、いくつかのグループにわかれ、顧客のニーズに合わせた研究開発を行っています。新人研修が終わると、すぐに複数の研究テーマを任せてもらいました。検討に関しては、個人のアイデアが尊重され、「いい条件が思いついたら、やってみたらいいよ」とアドバイスをもらい、トライしてみては失敗するを繰り返していました。上司からは、「ラボスケールでの失敗はやり直しがきくのでどんどん挑戦すればいい。スケールアップしたときに失敗しないように検討しよう」と教えられ、早いうちから主体的に取り組んでいます。

製品の開発は品質はもちろんのこと、コスト削減、収率をアップする、製造時間の短縮など課題はさまざまで、思い通りにいかない方が多いです。けれど当研究室では一人で黙々と研究するというより、近くにいる人と相談しながら進める和やかな雰囲気がありますし、それに私が困っていると先輩の方から声をかけてくれます。伸び伸びとした環境で早い時期から責任ある仕事ができるので、当社を選んだ私の選択は間違っていなかったと思っています。(Sさん)

学生の方へメッセージ

最初は化粧品や医薬品の研究開発を中心に就職活動を行い、B to Bの会社は、あまり目に留めていませんでした。けれど入社して感じることは、当社がつくる中間体原料は、幅広い産業分野で使われ、どんどん用途が拡大し、B to Bの会社での仕事は夢があるということ。自分の開発により材料が進化すれば、ものづくりも進化し、可能性が広がっていくのです。ですから、会社選びの際には開発製品や社名にあまり捕らわれず、広い視野をもって調べてほしいですね。(Kさん)

会社の選びの際は、実際に研究室に行き、そこで働いている人に会って、話を聞くことをおすすめします。私の場合、当社の研究所長と若手の研究員の方と双方から話が聞けたことで、当社をより深く知ることができたことがいい判断材料となりました。入社後は分からないことだらけだと思うので、自分の判断で進めるのではなく、きちんと確認し一つひとつ覚えていってください。当社は聞きやすい雰囲気があるので、その点では恵まれていると思います。(Sさん)

たいていの人は、自分のやりたいことを基準に会社を選ぶと思いますが、入社後はそれとは違う仕事を担当することも多いと思います。ですから、やりたいことを重視するのも大事ですけど、そこで働く人の雰囲気や働きやすさなど、働く環境を自分の目で確かめることも大切だと思います。(Sさん)

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3人が共通して感じる同社の魅力は、「なんでも聞きやすい雰囲気と任せてくれる風土」。そんなバックボーンがあるから、失敗を恐れずに挑戦できるのであろう。

マイナビ編集部から

同社は、アクリル酸エステルの化学メーカー。その生産技術は業界トップクラスで、「化成品」「電子材料」「機能化学品」の3つの分野を柱に、さまざまな用途に使われる樹脂原料を提供している。特に少量多品種生産を強みに、顧客の細かな要望に柔軟に応える対応力により、同社に寄せられる研究テーマは後を絶たず、研究開発型の企業だ。

同社の研究者は、1年目から研究テーマを任される。最初は比較的短い期間の案件を任せ、できるだけ早く成功体験することで成長を促している。そのような経験を積み重ねながら、新規材料の立ち上げなど、徐々に困難なテーマに挑戦し、ステップアップを目指す育成方針だ。また、特筆したいのは、同社では最初の基礎研究から応用研究、そして量産化までの条件設計をすべて一人の研究者が担当すること。さらに顧客との打ち合わせに参加することもあり、任される業務内容が幅広い。研究者として、マルチに活躍できる魅力的なフィールドが整っているといえる。

同社が手掛ける中間体原料の開発は、幅広い産業分野のものづくりを進歩させる大きな可能性を秘めている。新規の製品を開発すれば研究者が製品名を考えることができるので、商品名として周知されるという楽しみもある。高い生産技術と自由な風土をバックボーンに、同社であなたの可能性を存分に発揮してほしい。

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金沢工場の研究棟。一人あたりの研究スペースが広く、快適な環境が整っています。工場に隣接しているため、製造現場を確認しながら効果的なスケールアップを実現できます。

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