東京ガスエンジニアリングソリューションズ(株)

－現在の仕事内容は？

【国崎】私は都市ガスを使って電気と熱を生み出す「ガスコージェネレーションシステム」（以下、「CGS」）の営業を担当しています。私たちが提案するのは、機械ではありません。CGS等が創り出すエネルギーをより効率的にお客さまにご使用頂けるよう、省エネルギー化を図るサービス（以下「エネルギーサービス」）を提案します。当社営業は、（1）「お客さま自身も気づけていないエネルギーに関するニーズの確認や省エネを実現するシステムの提案」と（2）「システムの更なる省エネ改善提案や新たなニーズの発掘、エネルギーサービス契約の更改・延長」の二つのフェイズに分かれています。私は主に（2）のフェイズを担当しています。例えばエネルギーサービスを開始してからお客さまのエネルギーの使い方が変化した場合には、CGS増設などの追加提案やお客さま目線での契約内容の見直しなどを社内関係各所と目的・課題を共有しながら検討します。CGSに関わる業務以外にも、他営業部署が主体となってお客さまと折衝を行うエネルギーサービス契約の内容確認やスキームの改善など営業サポート的な業務も行っています。

【岡部】私が所属する新商材技術グループは、新しい技術を使った新商材・新サービスの開発をはじめ、全社技術戦略の検討などエネルギーサービスを技術分野から支えています。私が担当しているのは、CGSの小型エンジンです。このシステムでは、お客さまニーズやシステム規模、環境に合わせて、国内外の一流メーカーからエンジンを選りすぐっています。私は新商材の開発担当として、各メーカーとの調整をはじめ、TGESとしての仕様の統一、全ての導入先に影響するような重大トラブルの調査、障害解決に向けた各メーカーとの技術協力などを担っています。CGSを構成する設備や機器自体は、当社の資産です。私たちがこのシステムの運用管理を行っていることが、当社のビジネスの特徴の一つ。また、そうして蓄積したノウハウをメーカーにフィードバックすることも、技術担当の大切な役割です。

－どんなときにやりがいを感じますか？

【国崎】1つの仕事を完成させるためには、社内外の多くの人と協力することが不可欠です。お客さまや協力会社様、社内関係各所のスペシャリストと力を合わせて、お客さまニーズについて議論し、様々なアイデアを出してエネルギーに関するお困り事を解決できたときには大きな達成感があります。お客さまがご要望するレベルが高ければ高いほどやりがいも大きいですね。

【岡部】この分野で、世界最先端のメーカー技術についていくのは大変です。しかし、経験を重ねるにつれて、ある程度技術に関しては予測ができるようになります。提供された情報を最大限に活用して、障害の原因追及に成功したときには大きな達成感があります。今までできなかったことができたりしたときは、自分の成長を実感できてうれしいですね。


－印象に残っているエピソードを教えてください。

【国崎】TGES営業パーソンにとって、契約の更新・延長は重要なミッションです。契約満了が近いお客さまへ、設備を更新するか、オーバーホールして契約延長するかの二択で検討を行った事がありました。ありがたい事にお客さまは現行設備を気に入って下さっていたため、オーバーホールを行い契約延長する提案へ舵を切りましたが、既に十数年使用した設備だった事と更に長期間（8年）での延長検討が社内でも初めての事だったため、現行と同じサービスを継続する検討に大変苦労しましたが、この契約延長を成し遂げた時は大きな達成感を得る事が出来ました。お客さまから「今までのTGESの対応を信頼しているから、TGESで契約を延長したい」とおっしゃって頂いた事や協力会社様から「TGESとのお付き合いが延長出来て良かった」とおっしゃって頂いた事が大変印象に残っています。

【岡部】以前、新しい小型エンジンを試運転したときのことです。エンジンは回っているのに電気が発生しない、あるいは電気を送れないというトラブルが起きたことがありました。このときはシステムの内部や配線まで細かく調べて、最終的に基板に問題があることを突き止めたのです。原因が分かるまでの2日間はプレッシャーもありましたが、ただただ夢中で検証を行い、一つひとつの可能性をつぶしていきました。営業やメンテナンス担当も粘り強く付き合ってくれました。技術に対してこだわりを持ち、最後まで諦めない強さがあることも当社の特徴ですね。

－仕事から学んだことは何ですか？

【国崎】どんな仕事も自分だけで完結する事はありません。多くの方のご協力が必要不可欠です。そのため、関係する皆さんと気持ち良く仕事が出来る関係作りが大変重要である事を学びました。人によって立場も性格も異なるため、それぞれの考え方や思いがあり、そういったそれぞれの思いをいかに尊重し合えるかがより良い関係作りに繋がると私は信じています。営業には営業の理想のゴールに向けたストーリーがありますが、それを他の方に押し付けても仕事はうまく回りません。皆さんの思いを受け止めて柔軟な対応をすることで、初めて次のステージに進むことができます。お互いの思いをぶつけるのではなく受容する、もしくは異なる考えや思いをいったん自分の中に取り込むことで、新しいアイデアが生まれ、より良い仕事に発展していくと考えています。

【岡部】ものごとを前に進めるためには、何事もまずやってみる。トラブルが発生した場合も、いろいろ心配して対策を思いめぐらすだけでは、何も始まりません。がむしゃらでもやっているうちに、新しい考えがひらめくことがありますし、気付きも生まれます。元々英語が苦手な私でも、今では海外メーカーとの調整も担当しています。英語は苦手なままですが、挑戦する意欲さえあれば何とかなるということを実感しています。


－これからの目標を教えてください。

【国崎】今後は、さまざまな立場や思いの方と良好な関係を築く事ができる営業パーソンになり、お客さまや協力会社様、社内関係各所から相談され、頼りにされる社外・社内問わず横断的に仕事が出来るゼネラリストを目指したいと思っています。まだまだ関わった事の無い方々が社内外に沢山いらっしゃるので、そうした方たちと新しい仕事に挑戦し、自分の幅を広げていきたいです。

【岡部】今のチームは若手が多く、とてもコミュニケーションが取りやすいですね。技術に精通するスペシャリストが多いことも当社の特徴です。今後は、そうした先輩に近づけるように技術をしっかり磨くことが課題です。今は、新卒1～2年目を対象にした社内の技術講習の講師も担当しています。将来は「ガスコージェネレーションシステムの小型エンジンなら岡部！」と社内外から信頼される存在になりたいですね。