シキボウ(株)【東証プライム上場】

大学時代はヨット部に所属していました。ヨットはセイル部分に繊維が、船体にはFRP（繊維強化プラスチック）が使われているため繊維に親しみを感じ、繊維業界を志望しました。部活にかなりの時間を割いていたため就活を始めたのが遅く、繊維業界で絞ってパッと目に飛び込んできたのがシキボウでした。

説明会で話を聞いてみると、繊維メーカーでありながら産業資材や食品添加物、航空部品なども手がけていることを知りました。技術系の職種で見ても研究開発・生産管理・生産技術があり、「この会社なら何でもできそうだな」と感じたのが入社の決め手になりました。

私は敷島カンバスの主力製品であるフィルタークロスの技術サービスに関する仕事をしています。営業と二人三脚でお客様の課題やニーズを伺い、使用する生地や細かい仕様を決定します。ニーズに合わせた新製品の開発を研究開発部に提案するのも主な仕事です。

フィルタークロスは固体と液体をろ過する際に使われる製品です。お客様のニーズは本当に様々で、例えば「液体の中にある粉だけを取り出したい」「泥は水分が多いと重たいので水分を絞り出したい」といったものがあります。それらの課題に対応できる品種と技術力を持っている点が当社の強みです。

フィルタークロスはものづくりのプロセスや排水の処理に使われるので、化学、金属、食品などあらゆるものづくり企業と取引があります。また、上下水道設備にも使用されています。

主にろ過脱水機に設置して使用される製品なので、お客様の設備のタイプによって提案する製品も変わってきます。例えば網目がそこまで細かくない製品もあれば、ほとんど板にしか見えないような緻密な製品もあります。

こういった製品の仕様を、オーダーメイドで自由に考えられるのが技術サービスの一番のやりがいですね。

他社製品からの乗り換えや既存製品の改良に携わったお客様から「Mさんのおかげでフィルタークロスの寿命が延びました。」と言っていただけるとすごく嬉しいですね。また、大手化学メーカーのろ過工程に、自分が新しく仕様を考えた製品が導入された時には誇りを感じました。これからもお客様から信頼していただけるように、営業・研究開発部と協力しながら良い製品づくりをしていきたいと考えています。

既存顧客を大切にする社風がシキボウの良いところだと思います。取引業界の幅が広いためルートが豊富で、お客様からの信頼も厚いと感じています。

また、ノルマに追われるようなガツガツした雰囲気もないため、そういうところが社内の穏やかな人間関係につながっているのかなと思っています。