最終更新日:2024/4/18

(株)フジシール【フジシールグループ】

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  • 日用品・生活関連機器
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基本情報

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取材情報

プロジェクトストーリーを紹介したい

詰替え容器の世界に革新を巻き起こせ――あるキーパーソンの挑戦

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フジシールだからこそ実現できた革新的な価値創造

従来型の詰替え用パウチが抱える課題をクリアし、新たな価値を持つ次世代パウチを実現せよ――そんな革新的なミッションに挑んだあるキーパーソンのプロジェクトストーリーをお届けします。

大鹿さん/パウチ事業本部営業技術部
理工学部研究科機能分子工学専攻/2006年入社

フジパウチの秘話

シャンプー詰替製品に続々と採用されているフジパウチ。詰替パウチに新たな革命を起こした。
フジパウチプロジェクトのメンバーたちと次なる展開に向けての打ち合わせ。さらなるブレイクスルーと進化を巻き起こすべく、新たなチャレンジが始まろうとしている。
詰替パウチに革命を巻き起こしたフジパウチ。中心となってそのプロジェクトを牽引した大鹿さんへ寄せられる内外からの期待は大きい。

序章―― プロジェクトの発足

●新たな価値創造への挑戦
「何か目新しいパウチが出来ないものか」
そんな当社上層部の声が上がったのが2005年のこと。フジシールという会社は、現状に満足することなく、常に新しいものを追い求める文化があり、それをカタチにしてみよう、ということで「これまでにない新たな形状や特性を持つパウチ」を試作したことが本プロジェクトの序章となります。フジシールはパッケージ業界のリーディングカンパニー。このプロトタイプ「フジパウチ」は、その立場を確固たるものとする上で、非常に大きな意味を持つものでした。

●新しいパウチの特徴
従来の詰替えパウチはマチが下部だけに設けられていましたが、新しいパウチは上下にマチを設けることでボトルのような形状となる点に特徴があります。ボトル形状となることで従来パウチと同じ容量ながらコンパクトにすることが可能となり容積効率が向上します。これによって保管効率や輸送コストなども向上することとなり、メーカーにとっても、ドラッグストアなどの小売店にとっても大きなメリットとなります。加えてこれまでにないパウチ形状により、シャンプーなどの製品をよりスタイリッシュに魅せるなど、デザインやプロモーション面でも新たな価値を生み出すことが可能となります。

●2012年 花王様とのパウチ開発プロジェクトが始動
この新たなパウチを「フジパウチ」と命名し、2010年包装関連の展示会「東京国際包装展TOKYO PACK」に出展しました。
その後、時を経た2011年末、花王様より今後拡大が続いていく詰替製品においてより消費者にとって「使い易い、詰替え易い」パウチを開発すべく、包装資材メーカー数社へ声がかかりました。
この花王様からのオリエンテーションに対して、フジシールが複数提案した中に、当時より開発を進めていた「フジパウチ」があり、花王様にご興味を持って頂き、開発取組先メーカーに選定頂く結果となりました。

次章―― 価値創造への挑戦

◆プロジェクトの始動
それによって本格的に「フジパウチ」上市に向けたプロジェクトが立ち上がりました。
その中で私はプロジェクトを途中から引き継ぎ、包材担当としてその進行をリードしていく役目を担いました。このプロジェクトは、フジシールにとってこれまでにない新たな価値を生み出すプロジェクトということで、社内でも極秘裏に進められました。それゆえプロジェクトの人数規模も包材担当の技術営業としては3名だけの小所帯。後に生産の人員が加わりメンバーも増えますが、中核となるメンバーはあくまでも3名だけでしたね。
それゆえ一人ひとりが担う役割は幅広く、たとえば私の場合で言えば、素材の選定から包材設計、生産設計、品質管理まですべてを担いました。営業技術として花王様との窓口に立ってその要望をキャッチし、先方が望む仕様を満たすために何度もフィルム等の素材の組み合わせを試験したり、構造を変えたりしながらスペックを追い込んで行きました。こう文章で表現するとあっさりとしていますが、実際は「明けても暮れても試験評価」という感じでかなり苦労しましたね。

◆どんな苦労があったか
従来の詰替えパウチとは違い、まったく新しい形状と構造のパウチなので、強度確保の部分で苦労させられましたね。商品が置かれる棚から落下した場合の強度検証など、日常的に使う中での「漏れ」などを想定した試験を行うのですが、従来パウチに関する事例やノウハウは豊富にあるものの、新しいパウチに関してはゼロの状態。それゆえ、ゼロから手探りで評価試験を考え、試験環境なども整えていくことが求められましたね。その苦労と労力は想像以上で、裂けた断面を顕微鏡で調べたりすることもしばしば。そうやって少しずつ仕様を追い込んでいきました。
加えて、同じく過去の経験則に頼れないだけに、経年変化などロングランのデータがないことも苦労した点の一つでした。そのため、季節や温湿度に応じた素材の変化など、年間を通じたデータのサンプリングにも尽力しましたね。

終章―― 新たな挑戦のはじまり

◆足掛け3年で生産開始へ
開発が完了し、機械部門と連携して生産ラインを確立の上「フジパウチ」が生産開始されたのが2015年8月。花王様とのプロジェクトが本格的に立ち上がったのが2012年1月。足掛け3年で無事に花王様への納品が行える体制を築くことができました。フジシールの新たな価値を創造し、お客様である花王様のご要望にお応えすることができ、達成感は非常に大きなものがありましたね。この「フジパウチ」は第一弾として花王様の「エッセンシャルシャンプー」の詰替え容器に採用されたのですが、花王様のご要望の一つであった詰替性が向上したということで、CMなどのプロモーションにおいても「詰替えやすさ」を大々的に謳っており、そのお手伝いができたことで非常に大きな手応えを感じました。

◆予想を超える反響
また、社内からの反響も非常に大きなものがありました。それまで極秘プロジェクトで動いていたこともあって、周りからはかなりびっくりされましたね。また、社内報でも何ページにも渡って特集されたりもしました。さらに、包装業界の権威ある賞である木下賞(新規創出部門)を花王様とフジシール共同で受賞するなど、自分たちが想像した以上に大きな反響と賞賛があったことに驚きましたね。苦労は大きかったですが、それを補ってあまりある喜びを味わうことができ、「本当にチャレンジしてよかった」と心底から感じました。

◆新たな挑戦がはじまっていく
その後、花王様には、「エッセンシャル」だけでなく「メリット」「アジエンス」「セグレタ」「ビオレu」といったその他のシャンプーの詰替製品についても、「フジパウチ」をご採用いただきました。花王様は、新たな価値創造に全力で取り組まれるメーカーで、そうした企業とパートナーシップを結べたことも、この革新的な製品の実現に大きく結びついていることは言うまでもありません。我々はこれからも新たなチャレンジを続けていきます。

学生の方へメッセージ

フジシールの営業は、ハングリー精神が強いのが特徴。しかしギラギラとした野心家という意味ではなく、「お客様の要望を絶対に叶える!」という目的達成に全情熱をぶつけられるような意欲的な人間という意味であり、そうした人間と肩を並べて仕事をすることで自分自身も強い刺激を受け、いやが上にも仕事への意欲が高まっていきます。そうした熱い姿勢が他の部署などにも伝わっていくので、たとえば製造サイドも多少の無理なら嫌な顔ひとつせずに応じてくれます。それゆえチームワークは抜群で仕事は本当にやりやすいですね。
そんな意欲的で前向きな人間が多い会社ですので、やはりポジティブで向上心の強い方に当社の門を叩いてもらいたいと思っています。フジシールはチャレンジする人間が活躍できる文化が根付く会社。チャレンジした上での失敗ならば咎められることはありません。そんなトライ&エラーを通じて世の中にインパクトを与えるようなものを創ってみたいという方は、ぜひ一度ご来社ください。

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失敗を恐れずチャレンジする人間が輝ける会社――そうフジシールの社風を評す大鹿さん。そんな環境の中、次なるヒット商品を生み出すのはあなたかもしれない

マイナビ編集部から

今から遡ること約125年前の1897年、酒等の樽栓メーカーとして創業したのがフジシールのはじまり。創業から半世紀を経過した1950年代に、木工業からパッケージビジネスへと業態を転換し、世界で初となるシュリンクラベルの開発を実施。シュリンクラベルのパイオニアとしての歴史を重ねていく。その後、国内はもとより、米国、欧州、ASEANへと事業拠点を展開し、機能性や合理性、デザインなど地域や文化ごとに異なるニーズに応じたシュリンクラベルやタックラベル、パウチ等の製品やそれに紐づく技術を提供するグローバルなメーカーへと成長し今日に至る。その実績は圧倒的で、日本国内、米国、欧州でトップシェアを誇り、シュリンクラベルの代名詞的存在として、グローバルな規模で無くてはならない役割を果たしている。
2000年代に入ってからはラベル製品で培ったノウハウを活かし、ソフトパウチ製品にも着手。今や同社の口栓付パウチ製品は衛生品、シャンプー、飲料、医薬など幅広い分野で用いられている。
そんなメーカーだけに、豊富なノウハウと高度な技術力を駆使しながら新たな価値創造につながる製品を生み出し、産業界に貢献できる喜びを存分に味わえる。ここでしか得られないやりがいと成長があなたを待っている。

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シュリンクラベルの代名詞的存在として、国内はもとより米国、欧州でトップシェアを誇るフジシール。ここでしか果たせないチャレンジが待っている。

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