(株)セレクトフーズ

セレクトフーズの始まりは1964年、大阪市阿倍野区昭和町で開業した街のお肉屋さん「広岡精肉店」。当初は10坪ほどの小さな店舗でしたが、腕利きの職人さんを抱え、誠実に商いを重ねながら商売の礎を築きました。そして1985年、食品加工と卸売業を行う「セレクトフーズ」を設立。契約農家から仕入れたお肉を熟練の技術で丁寧に捌き、大阪を中心とする地元のスーパーや飲食店に販売するようになりました。「広岡精肉店」はその小売部門として、今も昭和町で地域の人たちから愛され続けています。

食品加工業と卸売業は今や当社を支える屋台骨であり、大切に守り続けていく事業であることは言うまでもありませんが、私は、当社の商売の原点は小売にあると考えています。そこで、目の前のお客様に商品を提供し、おいしいと喜んでもらう小売ならではの楽しさを多くの従業員に体感してもらうべく、現在「広岡精肉店」の改装を進めており、今後は他の事業部のメンバーも巻き込みながら小売を強化していく予定です。数年前に始めたEC販売もすでに軌道に乗っていますし、一つの惣菜に特化した専門店の出店も計画するなど、お肉を通した多彩なビジネス展開で、大阪で一番と言われる企業に成長したいと思っています。

そのために大切なのが「人」。当社は“食”で商売をしていますが、社内では、食品を買っていただいているのではなく、人を買っていただいていると捉えています。ですから、皆さんには、知識を蓄え、技術を磨き、知恵を絞りながらまずは目の前の仕事に誠実に取り組み、その積み重ねを通して、人としての根っこの部分を大きく育ててほしい。今後は、そのための教育制度などもしっかり整えていくつもりです。

仕事に限ったことではありませんが、自分の周りには「できること」と「できないこと」しかありません。できることだけをやって生きていくのか、できないことをやろうともがいて生きていくのか、それはその人の考え方次第。ただ、当社はできないことをやろうともがく後者の人材を良しとする風土の組織ですから、どうすればできないことができるようになるのか、ということに意識を向けられる人に来ていただきたいと思っています。今日よりも明日、明日よりも明後日と成長していけるよう共に頑張っていきましょう。
（代表取締役社長　廣岡優治）