最終更新日:2025/4/23

NSKマイクロプレシジョン(株)【日本精工グループ】

  • 正社員

業種

  • 金属製品
  • 精密機器
  • 医療用機器・医療関連
  • 自動車・自動車部品
  • ゲーム・玩具・アミューズメント製品

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

世界に通用するミニチュア・ボールベアリングの開発。集中力と挑戦心で取り組む!

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知識以上に役に立つ“人間性を高める人生経験”

ベアリングの種類は多々あるが、NSKマイクロプレシジョンが手掛けているのは外径20ミリ以下のミニチュアサイズ製品。開発には高度な技術が求められる。2人の先輩社員に学びと経験の大切さを聞いてみた。

須藤 聖哉さん(写真左)
生産本部 技術部 開発技術課
2021年入社/工学部動力機械工学科卒

高木 規孝さん(写真右)
複合体本部 ユニット部 ユニット技術課
2020年入社/工学部電子機械学科卒

先輩が語る“会社の好きなところ”

「設計・開発はスケジュール変更が多いため、自分の業務スケジュールに合わせた裁量が認められています。私の部署では、直前の連絡で有休を取る方が多いです」(須藤さん)
「敷居を感じさせない職場の雰囲気ですね。年齢が離れた先輩ともフランクに話すことができるのは、人と人のつながりを大切にする当社ならではの魅力です」(高木さん)
学生の頃から精密部品に関心があった、須藤さんと高木さん。仕事内容は異なるが、「産業に貢献するいい製品を作りたい」という高い志は共通している。

海外留学で身に付けた”挑戦心”で、組み立て機械の騒音を低減!

大学では自動車用エンジンの構造、材料工学、シミュレーション工学などを学びました。動力系機械の知識は身に付きましたが、特にベアリングに詳しかったわけではありません。
私が就職活動で意識していたのは、「世の中になくてはならないものを作りたい」ということでした。ベアリングはあらゆる機械製品に使われる重要部品ですから、この要件に叶っています。私は当社の高い技術力と勤務地が神奈川県であったことに魅力を感じ、入社を決めました。

所属する開発技術課の役割は、ベアリングを製造する機械を設計・開発することです。ベアリングは基本的に外輪・内輪・ボール・保持器という4種類のパーツからできており、パーツを組み合わせてお客さまの多彩なニーズに応える製品を作ります。私の担当は、その工程を自動的に行う組み立て工程。つまり、私にとって直接のお客さまは外部のメーカーさまではなく、自社工場で共に働く従業員さんなのです。
現場からは「もっと短時間で組み立てたい」「パーツ交換を簡単に行いたい」といった声が挙がってくるので、そうしたリクエストに応えられるよう、常に機械に改善を加えています。

私は実務に就いてまだ1年ですが、忘れられない成功体験があります。組み立て機械には、機械の作動時に高音が発生する課題があり、その改善依頼を受けた私は、上司に改善案を提案。快諾をいただいて改善に取り組んだ結果、音の発生を低減することに成功したのです。
これら仕事への取り組みの原点にあったのは、「まだやっていないこと」への挑戦心でした。自分の中でそれが芽生えたきっかけは、学生時代に経験した海外留学です。カナダの大学に1カ月少々通い、ホストファミリーの元で生活したのです。異文化でのコミュニケーション能力が身に付きましたし、行動力とチャレンジ精神を養うことができました。

当社は、国内で完成した機械をマレーシア工場にも搬出しています。搬出時は英語で手順書を作成し、現地スタッフに製品の使い方を説明しなければなりません。私も直接現地に行くことになるでしょう。それも、成長につながる挑戦だと思っています。
(須藤さん)

持ち前の“集中力と粘り強さ”で、難易度の高いお客さまニーズに応える

子どもの頃から精密な機械が大好きで、大学では電気と機械の両方を学べる学科を選択しました。授業を通して惹かれたのが、リンク機構のように面白い動きをする機械部品と、そこに使われているベアリングです。共にメカニズムの動きが巧妙ですし、精密に加工されたフォルムにも惚れ惚れします。こういうものを設計したいと思い、回転する部品や動きのある部品を作っているメーカーに絞って企業を探しました。
当社はベアリング業界最大手のNSK(日本精工)が親会社で、ベアリングの中でも極めて小さなミニチュア・ボールベアリングに特化しています。独自の強みと環境の良さが入社の決め手になりました。

私が所属している部署は、ベアリングと精密加工部品を複合した「ユニット製品」を設計・開発しています。例えば、軽い荷物を運ぶ搬送装置にはガイドフォロアという製品が、各種制御機器にはベアリングを組み込んだスライダー型の製品が使われています。
設計で重要な点は、高い精度を保つこと。ユニット製品はベアリングを組み付けた時や熱加工した際、微妙に形が変化するので、それを考慮して設計する必要があるのです。一方、精度を求めすぎたら生産自体が難しくなってしまいます。そのため、私たちはお客さまの要求を満たすべく、常にギリギリのポイントを攻めています。

設計にあたって学生時代に学んだ機械の知識が役に立っているのはもちろんですが、それだけではありません。設計で必要になるのは集中力と、自分のトライアルを検証する客観的な視点です。私は学生時代にアーチェリーをやっていたので、集中力には自信がありました。また、半導体をテーマにした研究室ではプリント基板を製作するソフトウェアを設計し、機械が正しく作動するかを徹底的に検証。試行錯誤を続けて最後まで諦めない姿勢は、このとき身に付いたのだと思います。

当社には、「他社では難しいと言われたけれど、できますか?」といった依頼が少なくありません。お客さま自身が半信半疑な製品を完成させた時の達成感や誇らしさは、言葉にできないほど大きなもの。毎回、苦労した甲斐があったと実感しています。
(高木さん)

充実した教育制度と、若手のチャレンジを後押ししてくれる社風

開発・設計の仕事はチーム単位で行うのが基本です。私も組み立て機械の改善を行う際は、先輩に付いて一つひとつ指導を受けながら業務を進めています。
環境面での当社の魅力は、面倒見のいい先輩が多いことでしょう。まだ新人の私を何かと気にかけてくれるのです。仕事で悩んでいることがあれば相談にのってくれますし、疑問があれば気兼ねなく質問することができます。

さらにうれしいのは、若手がチャレンジできる環境があることですね。理に叶った提案であれば、どのような改善策でも拒否されることはありません。「このアイデアいいね。まずはやってみよう」と、上司が背中を押してくれるのです。先にお話しした高音への取り組みも、そうして実現した試みでした。学生時代の友人に聞くと「新人のうちは言われたことをやっているだけ」という声が多いので、当社の育成方針はとても魅力的だと思います。

もちろん、私自身も前向きな気持ちで仕事に取り組んでいきたいですね。機械は技術進化のスピードが早いので、自分が新技術を取り入れる先駆者になりたいと思っています。
(須藤さん)

私が当社の魅力として強調したいのは、教育制度が充実していることです。入社年度や部署によって違いはありますが、最初の1年間は工場での実習を経験し、自社の製品がどのように作られているのかをじっくり学びます。
配属後に多いのは、製品の仕様や使い方に関する社内セミナー。ベアリングやユニット製品だけでも数多くの種類があり、お客さまの用途も多岐に渡っているので、勉強の機会が必須なのです。セミナーでは製品に関する知識だけでなく、業界用語や業界の動向なども教わります。

環境面でうれしいのは、上司や先輩がとても親切で優しいこと。私は大学時代に製図を学んでいなかったので、最初の頃はCADソフトの使い方でよく悩みました。でも、分からないことは先輩方が丁寧に教えてくれます。職場内に質問しやすい雰囲気があるので、新人でも遠慮せず質問できるのです。
まだ理解が追い付いていない部分はありますが、今後は自分一人で製品の仕様を決定できるまでになりたいですね。周囲から認められる技術者になることが将来の目標です。
(高木さん)

学生の方へメッセージ

私が企業研究の軸にしていたのは、「世の中に欠かせないものを作っていること」、「若手でも挑戦できる環境があること」、そして「楽しさを見つけられる仕事があること」の3点でした。ホームページの情報からでもある程度は分かりますが、確信を得たいなら自分の目で確かめるのが一番です。工場見学の機会があるなら、ぜひ参加しましょう。
(須藤さん)

企業研究で私が重視していたのは、先輩社員の様子と職場の雰囲気です。待遇や福利厚生が魅力的でも、人が良くなければ長く勤めることは難しいでしょう。私は、チャンスがあれば必ず会社や工場を訪問していました。何人かの先輩社員と話すだけで、「質問しやすい雰囲気があるか」「活気がある職場かどうか」がなんとなく伝わってきますよ。
(高木さん)

当社を志望される学生さんは、大半がモノづくりや精密部品に興味のある方々です。この大枠の中で企業を検討する際は、その会社独自の強みに注目することをお勧めします。当社の場合は、ミニチュアサイズのボールベアリングで高い加工精度・品質精度を維持していること。また製造装置も大半が自社製なので、技術的な独立性が高い点も大きな特徴です。各業界、さらには各社の強みの研究を軸に、自分に合った企業を見つけてください。
(人事担当の皆さん)

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取材対象者のおふたりと人事担当の皆さん。「NSKは、あらゆる製造業でその名が知られている有名ブランド。お客さまからの厚い信頼が私たちの誇りです」

マイナビ編集部から

本サイトの会社紹介記事に掲載されている、右側の写真を見てほしい。米粒よりも小さなこの製品は、NSKマイクロプレシジョンが開発した外径2ミリ、内径0.6ミリの極小ボールベアリング。この圧倒的な小ささにより、それまで困難とされていたIT機器や医療用機器の小型化を促進した。この製品の加工を担当した社員は、厚生労働省から2005年の「卓越した技能者(現代の名工)」表彰を受けている。

このように、簡単には真似のできない卓越した加工技術が同社の持ち味だ。ちなみに、親会社のNSKが資本提携したのは会社設立12年後のこと。世界的にも有名なベアリング企業は、早い段階から同社の技術力に注目していたのだろう。数多いNSKグループの中でも、ミニチュア・ボールベアリングを開発している会社は同社をおいて他にない。

取材を通じて印象に残ったのは、ベテランと若手が協調して仕事を進めている一体感。先輩社員の巧みの技が、入社数年の若い技術者にしっかり受け継がれている。先輩の丁寧な指導と数多く用意された学びの機会が、若手の成長をサポートしているのだ。
モノづくりに取り組む情熱がある方なら、きっと同社で活躍できるだろう。

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「当社には技術系の職種だけでなく、事務職にも経験や知識を活かせる複数の職種があります。大勢の文系出身者が活躍していますよ」と語る人事担当の皆さん。

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