最終更新日:2025/4/18

社会福祉法人島根県社会福祉事業団

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 福祉サービス

基本情報

本社
島根県

取材情報

研修・教育について伝えたい

ともに育ち、支え合う。共育・共助の風土が、前向きな成長と活躍を支えてくれる。

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新人、若手、運用者それぞれの目線で語る「指導育成制度」の魅力

「偕生園」を舞台に活躍の幅を広げはじめた若手職員2名と、人材育成室の立場から2人の変化・成長を支え見守ってきた谷野さんに、「支援員・介護員指導育成制度」をはじめとする同事業団の成長環境について伺った。

<写真右>
日高 幹さん
特別養護老人ホーム偕生園 生活支援課 介護員
2020年入職/福祉専攻

<写真中>
長瀬 楓子さん
特別養護老人ホーム偕生園 生活支援課 介護員
2023年入職/福祉未専攻

<写真左>
谷野 素良さん
事務局 人材育成室 主任主事
2007年入職

おふたりの横顔

「当法人は研修カリキュラムも充実していますが、それ以上に力強く成長を後押ししてくれたのは“自分が支えられた経験”なので後輩につなげていきたいです。」(日高さん)
「最初はきちんと仕事をやっていけるか不安でしたが、日高さんや他の職員の方に声をかけていただき、不安が和らいで前向きに頑張れました。」(長瀬さん)
新人職員と指導担当者として信頼関係を深めた日高さん(右)と長瀬さん。気軽に相談し合えるいい関係は今なお脈々と続いている。

指導担当者によるマンツーマンサポートと多彩な研修&面談で不安に寄り添い、着実な学びを後押し

【谷野さん】「島根県社会福祉事業団」では、研修・教育制度として「支援員・介護員指導育成制度」を運用しています。これは新人職員一人ひとりに指導育成担当の職員(指導担当者)を配置し1年間継続的な指導・教育を行うもので、併せて年2回の集合研修や定期面談も実施。新人研修は同期の仲間と理想の職員像について語り合ったり、不安を共有したり、刺激し合ったりしながら切磋琢磨できる場ともなっています。長瀬さんの指導担当者は、3年先輩の日高さんが担当されましたね。

【日高さん】指導担当者に選ばれたときは正直とても不安でした。私はもともと口下手で自分から積極的に話しかける性格ではありませんし、長瀬さんも口数の少ない大人しいタイプ。「私自身も当時まだ経験が浅く、何をどう教えたらいいのか」と戸惑いました。

【谷野さん】当法人の職員教育は「共育」がテーマで、「支援員・介護員指導育成制度」も新人職員側と指導担当者側が“ともに育ち合う”ことを目的としています。そのため指導担当者は指導経験の少ない職員から人選しており、日高さんと同じ不安を抱く職員は少なくありません。そのため、人材育成室では新人だけではなく指導担当者側にも研修や面談の機会を設け、指導の仕方や現場での対応などについて事前にしっかりレクチャー。さらなる成長の機会を最大限生かせるようサポートしています。

【日高さん】最初の面談で「介護技術や利用者さんへの接し方以外では、何を伝えたらいいですか?」と率直に相談したのを覚えています。そこでアドバイスを受けて、主に夜勤時の緊急対応や計画書の作成の仕方など仕事の流れやポイントを伝えることにしました。

【谷野さん】時間が経てば新人職員にも一定の介護スキルが身につきはじめ、成長進度に個人差も生じるので、遅かれ早かれ個別の指導対応が必要です。そのため、後期の指導担当者研修では、現状を確認し、精神面でのフォローの仕方について考えたり、グループワークを通じて課題を共有したりして、新人職員の進捗に応じた指導スキルを学んでいただいています。

新人の成長を支え見守ることで、指導担当者自身もひと回り大きく成長できる

【日高さん】確かに指導担当者側へのバックアップもとても充実していたと思います。ただ、日常的なコミュニケーションへの苦手意識は内気な性格によるところが大きく、「このままじゃだめだ。自分で何とかしなければ」ととにかく積極的に話しかけるよう努めました。

【長瀬さん】「どうですか?」「少しは慣れましたか?」など何気ない言葉をかけてもらえるだけでとても安心できましたし、そのうち趣味の話にも話題が広がって、どんどん距離が近づいていった気がします。

【日高さん】自分自身が1年目に受けた指導内容を振り返ってみたのがよかったですね。指導担当者の先輩がとてもよく話しかけてくださる方で、そのおかげでほかの職員さんの輪の中にも入れるようになったことを、当時のOJTノートを見て思い出したんです。

【谷野さん】交替制勤務は勤務時間のすれ違いが起きやすいので、新人と指導担当者間のコミュニケーション補助ツールとしてOJTノートを活用していますが、日高さんのように指導担当者に指名されて読み直される人は多いようです。自身がしてもらってよかったこと・してほしかったことなどが後輩への指導に生かされるだけではなく、「忘れかけていた“初心”を取り戻せた」と言う人もいます。日高さんにとっては、自分の殻を打ち破るきっかけになったのですね。

【日高さん】指導担当者と同時期に、担当するユニットのサブリーダーを任されたことも大きかったです。ユニットを支える立場になって、さすがに「口下手で現場をまとめられない」というわけにはいきません。私にとっては、指導担当者としても、サブリーダーとしても、一皮むけるべき一年でした。その結果、長瀬さん以外の職員に対しても自分から積極的に関わっていけるようになったと感じています。

【長瀬さん】今年は私も指導担当者を務めているのですが、「任せられることは任せる」姿勢を大切にしています。新人時代、ユニット活動で日高さんと一緒に行事を計画し、ケーキ作りに取り組み、自分の役割を果たすことで自信がつくこともあると感じたからです。その甲斐あってか緊張しきりだった後輩の表情もみるみる和やかになり、最近は周りの職員からも「笑顔が増えた」「明るくなった」と褒められます。人に頼るのが苦手で一人で背負いがちだった私も、人に任せる余裕を持つことでひと回り大きくなれた気がします。

「上から下に指導する」というより「伴走しながら支える」という意識が浸透

【谷野さん】おふたりのように、一定の責任を負ったことをきっかけに大きく成長を遂げる職員は多く、“共育”をテーマにした当法人の研修・教育の成果をひしひしと感じます。指導者としての責任感に加え、「新人時代に受け取ったものを、今度は後輩に渡したい」という意識も、自己研鑽への強力な原動力になっているようですね。

【長瀬さん】確かに、後輩に向き合うときに思い出すのはいつも「自分がしてもらってうれしかったこと」。頑張りや成長に気付いたら必ず本人に伝えるようにしているのも、日高さんが常々私の長所や成長ぶりを褒めてくれていたからです。ここの職員は日高さんに限らず多かれ少なかれみんなそうなので、「偕生園」や「島根県社会福祉事業団」の風土そのものだと思います。ことあるごとに「いいね」「頑張っているね」と前向きに受け止めてもらえるので、自信をもって楽しく働けています。

【谷野さん】今でこそ多くの社会福祉法人にメンター制度が導入されていますが、当法人の運用歴ははるかに長いと思います。中堅・ベテラン職員も初めは新人でしたし、指導担当者の不安も味わってきているので、その経験に基づく思いが脈々と連鎖し「上から下に指導する」というより「伴走者として支え合う」意識が浸透しきっているんです。誰ひとり取り残さない風土は、職員の平均勤続年数が10年を超えていることにもつながっています。

【長瀬さん】この2年で、職員同士や利用者の方とはスムーズにコミュニケーションがとれるようになったので、3年目は利用者の方のご家族ともしっかり信頼関係を深めたいと思っています。以前はご家族が面会にいらしてもご挨拶程度しかできなかったのですが、最近は、利用者の方の普段の様子を伝えたり、行事の写真をお見せしたりなど率先して話しかけるよう心がけています。利用者の方にもご家族にも「この人がそばにいてくれてよかった」と安心していただける職員になれたら、と思っています。

【谷野さん】当法人では階層別研修や介護福祉士実務者研修、チーム力向上研修など、それぞれのキャリアや目標に応じた多彩なプログラムを用意しているので、思い描く職員像実現のためにどんどん活用してください。人材育成室では、新人・若手だけではなく、すべての職員の成長と長期キャリアの形成をサポートしているので、いつでも気軽に相談してくださいね。

学生の方へメッセージ

社会福祉法人で働くと聞くと、「専門的な知識や資格が必須」「専門学部出身者しか挑戦できない」というイメージを抱く人は少なくありません。もちろん、仕事に生かせる知識やスキルがあれば、即戦力として歓迎されることもあるでしょう。けれど、高齢者や障がいを持つ人たちのケア・サポートにおいてもっとも重要なことは「想いをくみ取り、やさしく寄り添う力」。そのマインドさえあれば、業務上必要な知識・技術は入職してからいくらでも身につけることができます。当法人は、介護福祉士の実務者研修を法人内で実施し、職員は無料で受講できますし、階層別やテーマ別の多彩な研修を受講できるので、スキルアップすることができます。知識・経験ゼロから一人前の介護員・支援員に育成する指導体制が万全に整っているため、福祉系の学校・学部以外からの入職者も多く活躍しています。

また、県内にさまざまな施設を展開する当法人では、入職後に多様なキャリアを形成できるのも大きな魅力のひとつ。実際、高齢者福祉施設から障がい者施設に異動した人もいれば、介護員・支援員から介護支援専門員や生活相談員、あるいは事務職に“転身”した例も。学生時代の専攻を問わず広く門戸を開いているからこそ、一人ひとりの多様性を尊重し、すべての職員が生き生きと自分らしく働き続けられる舞台を今後いっそう広げていきたいと考えています。

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「給与や福利厚生が手厚く、ワークライフバランスも万全。何より、福祉ほどダイレクトに人の役に立てる仕事はあまりないと思うので、やりがいや実感も格別です。」

マイナビ編集部から

「島根県社会福祉事業団」が素晴らしいのは、「人を育てる『制度』」だけではなく「人が育つ『風土』」が根付いていることだ。どれほど制度が整っていても、その仕組みについていけない人は置き去りにされてしまう。けれど、長年の制度運営で豊富な成果を残してきた同事業団には、職員一人ひとりに「共育」のスピリットが息づき、迎えられた新人職員たちは確立されたカリキュラムに学びながら、日々の現場で自然な定着を図ることができる。不足があれば、誰彼ともなく差し伸べられる支援の手に頼ることもできる。介護職はベーススキルが非常に重要な職種だからこそ、その挑戦と成長をあたたかく見守る環境が心強い心の支えとなり、同時に力強い成長の後押しともなるのだ。

制度環境を超越した風土に支えられているのは、むろん、新人職員だけではない。中堅・ベテラン職員たちは、経験やポジションに応じ新人時代とはまた違うプレッシャーを抱えるが、共育・共助の精神が浸透する同事業団では、どのキャリアフェーズに立つ職員も自然体だ。「職員たちがみんなのびのびと楽しそうに働く様子は、職場体験の学生たちも驚くほど。『介護現場のイメージが変わった』という声はもちろん『もっとここにいたい』とまで言ってくれる人もいるんです」と谷野さん。

思いもよらない景色が、ここには広がっている。ぜひ一度その目で確かめてみてほしい。

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高齢者福祉施設のリビングの写真。利用者の方は個室からリビングに出てこられ食事や談笑をされる。家庭的な雰囲気で過ごしてもらえる環境で利用者の方と職員の距離も近い。

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