最終更新日:2025/4/25

交洋ファインケミカル(株)

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 化学
  • 商社(化学・石油・ガス・電気)
  • 化粧品
  • 半導体・電子・電気機器
  • 精密機器

基本情報

本社
京都府

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

蒸留によって高純度原料を製造し、電子材や化粧品など産業を支える醍醐味は大きい

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各部署の最前線で活躍する3名の先輩社員にインタビュー

確かな精製技術を活かし、電子材料・化粧品原料・医薬品中間体などの製造販売を手がける同社。各部門が連携し、お客様の要望に付加価値の創出で応える先輩社員の活躍ぶりに迫る。

【製造】M.Sさん
製造課(京都工場)
2017年入社
建築科卒

【商社営業】Y.Yさん
営業本部東京営業部 主任
2015年入社
化学科卒

【品質保証】K.Nさん
品質保証部
2021年入社
農学部生命環境農学科卒

当社の魅力を徹底紹介!

「製造現場は黙々と仕事をするイメージでしたが、和気藹々としていて社員同士のヨコのつながりが強い職場。コミュニケーションも活発で楽しく仕事ができます」とMさん。
「商社営業は化粧品原料の販売、OEMやオリジナル開発にも関われますし、他に商材を広げていくことも可能。営業スタイルも自由で、裁量範囲が広い点が魅力です」とYさん。
「当社はさまざまな分析機器を備えているので、商品検査に関して幅広く高度な技術を習得できる点が大きな魅力。育休制度も整い、長く働き続けられる環境です」とKさん。

原料を決められた規格・指示通りに精密蒸留し、不純物を除き純度の高い製品として製造することがミッション

製造課は、各種蒸留装置(薄膜蒸留・精密蒸留・単蒸留)、合成反応装置、脱臭・脱色装置など多彩な装置を使用して、電子材料・化粧品・医薬品などの原料の合成や精製などを行っている部署。そこで私は、精密蒸留装置を用いた化合物の高純度精製を担当しています。まず原料を設備まで運び、真空状態にした蒸留釜に仕込み、蒸留設備を現場や操作室で操作します。蒸留中は温度、真空度の調整や工程管理などを行い、充填、出荷までが主な業務。釜のサイズは1500Lです。ドラム缶(約200kg)や一斗缶(約20kg)の運搬など、力仕事を行う場合もあります。

精密蒸留とは、多成分が混在する原料から多段の塔を用いて目的物を高純度で得ることができる精製方法。多段の塔を用いることにより、沸点差の少ない物質でも分離することが可能です。私のミッションは、原料を決められた条件で精密蒸留し、不純物を除いて規格内の製品として出荷すること。決められた操作を守らないと蒸留は思うように進まないため、一つひとつの工程をチェックしながら確実に仕事を進めていくよう心がけています。最近では、繰り返し作業を行うなかで最適化・効率化が図れるようになり、以前に比べて短い時間で作業を終えることができるようになってきました。自身の成長を実感できることにやりがいを感じています。

今までで一番印象に残っているのは、入社1年目のとき、日本に数台しかない単蒸留フレーク装置(製品の蒸留、フレーク化を同時に行う)を初めて担当したときのこと。入社して間もない頃だったので、その装置のしくみと大きさに衝撃を受け、感動したことを今でも覚えています。

京都工場内には16の設備があり、これまで蒸留と合成反応の3つの設備を担当してきましたが、まだ担当できない設備もたくさんあります。今後はさらに知識を身につけ、担当できる設備をどんどん増やしていきたいですね。
【Mさん】

前職で培った対話力を活かし、原料メーカーと化粧品メーカーをつなぐ。裁量範囲が広く信頼の構築が喜びに!

私は大学時代、化学科で蒸留分野を中心に学びましたが、卒業後は全く異なる飲食業界で4年間働いていました。当社との出会いは知人の紹介です。仕事内容を聞いた際、学生時代の学びと前職で磨いた対話力を活かせる絶好の機会だと感じ、転職を決意しました。

入社以来、東京営業所で商社営業として働いています。私の主な仕事は、国内外の化粧品原料メーカーから原料を仕入れ、それを化粧品メーカーに提供すること。100社以上の取引先と関わり、両者をつなぐパイプ役となることが私のミッションです。

仕事の第一歩は、お客様のニーズを正確に把握すること。訪問してご要望や課題をヒアリングし、開発したい商品に最適な原料を提案します。その後、サンプルなどを提出してお客様に評価していただき、最終、価格や数量の交渉を経て、販売契約に至ります。特に海外原料の調達は、船便や為替の影響で困難が伴うこともあります。ときにはお客様をお待たせしてしまうこともありますが、代理店と連携し、無事に納品できたときにいただく「ありがとう」の言葉は何よりのやりがいです。

また、価格交渉だけに注力するのではなく、次回の取引でお客様にメリットを感じていただける提案を行うなど、長期的視点での信頼関係の構築を心がけています。当社が持つ脱色・脱臭設備やオリジナル製品の製造技術を活かし、高付加価値の提案を行える点も強みです。さらに、セミナーや展示会で新たな商機を模索し、ビジネスの拡大に努めています。

日本の化粧品業界は「J-Beauty」として注目を集め、競争が激しいなかでも多くのビジネスチャンスがあります。お客様との信頼関係を強化し、課題やニーズに迅速に応えながら、アフターサービスまで含めた総合的な営業力を発揮し、“次も頼みたい”と思っていただける存在を目指しています。

2024年からは主任として、メンバーをまとめる役割も担っています。周囲からの相談には親身に対応し、チーム全体の成長をサポートしています。当社の営業は文系出身者も多く活躍しており、化粧品や化学品への興味があり、対話を重視し主体的に行動できる方には大いに活躍の場があると感じています!
【Yさん】

さまざまな分析機器を活用し、安定した品質に貢献。充実した研修のおかげで着実に成長していることを実感

学生時代に農学系の研究室で植物オイルの分析を行った際、作業に面白味を感じたことから将来進むべき道が見えた気がしました。分析機器を使って品質保証の仕事ができる企業を探していたところ、メーカー兼商社として化粧品や電子材料に使われる原料の製造を行っている当社を発見。本社が京都にあり、なじみのある場所で仕事ができると感じたため迷わず志望しました。

現在は品質保証部でさまざまな製品の原料分析を行っています。安定した品質の商品をお客様にお届けするため、出荷前検査によってお墨付きを与える仕事といえるでしょう。さらに当社には新しい分析機器が揃っており、クロマトグラフをはじめ熱や光、粘度などを測る測定機器が充実。当社の製品は、これら機器を使って項目別に分析します。大学時代に触れたことがない機器が多く操作方法や分析手法を覚えることに苦労しましたが、新入社員研修で工場に出向いて製品の特徴や製造方法を学び、さらに配属後は先輩のOJTやメーカーのメンテナンス講習会などに参加して着実に仕事を覚えていきました。大変なのは、日々多くの分析をする必要があるなかで、機器に予期せぬトラブルが起きたとき。当初はどう直したらいいか戸惑うこともありましたが、先輩から対処法を学び、メーカーに問い合わせて対応をしていくうちに機械の知識や操作方法をマスターすることができました。

2年目には、さまざまな分析値を算出する力が付きはじめたことを実感しました。数字が規格値に入っていると「検査成績書」を発行できるので、“無事に分析でき、製品を送り出せる”とやりがいを感じられるように。製品によって検査項目が多いと数日かかることもあるので、自分なりに計画を立てて集中力を高め、やり続けることが大切だと感じています。一方で、製造途中でサンプルを取って調べる工程検査のときには工場の製造課と密なやりとりも発生するため、機器に向き合う集中力に加え、人と向き合うコミュニケーション力も大切です。

今後は危険物取扱主任者やQC検定などの資格を取ることを目標としつつ、近年導入した金属分析用「ICP-MS」機器技術をマスターすることが課題です。幅広い機器の操作や分析手順を習得しながら、品質保証のスペシャリストとして知見や技術力を向上させていきたいです。
【Kさん】

学生の方へメッセージ

就職活動を始める際には、業界・業種・職種を絞り込まずにいろいろな企業を見ることをオススメします。志望していない業界でも、調べてみると新たな発見があることも。支援課を活用したり、ゼミの先輩から話を聞いたりするなど多くの情報を集めることで、グンとイメージが湧きやすくなるのではないでしょうか。また、業務内容や職場の雰囲気を感じ取るのに最適なのがインターンシップや企業説明会。「良さそうだな」と思っていても、実際に参加してみるとそれまでのイメージとはちょっと違う…ということも往々にしてあります。できる限り多くのイベントに参加してみるのも、選択肢の幅を広げるうえで有効だと思います。

また、社会人になると何十年と仕事をすることになります。サークルや部活、旅行、アルバイト、勉学、趣味、友人と遊ぶことなど、今しかできないことを大いに楽しんでほしいと思います。特にアルバイトは、仕事をすることの意義や労働としての対価としてお金を得ることなど、社会人になる準備段階として学ぶことが多いので、学生時代を思い切り謳歌し、悔いのないよう就職活動にも取り組んでくださいね。
【採用担当】

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WEBで得られる情報をきっかけに現地の雰囲気を知れる機会は積極的に利用してほしいと語る人事担当者。働く人の姿を見て、働いている姿が想像できるかも大事だという。

マイナビ編集部から

メーカーとして同社ならではの精製技術を活かした原料の高純度化、脱臭や脱色などの受託加工、化粧品原料の製造を行い、商社としては国内外100社以上の化粧品原料を幅広く取り扱っている交洋ファインケミカルは、自社工場を京都と福知山に有し、確かな精製技術で多くの企業の蒸留精製プロセスを受託している。混合物から目的の純物質を取り出すことによって付加価値を創出しており、電子産業や化粧品業界を軸に、多くの実績と信頼を培っている会社だ。

受託の窓口となる技術営業、化粧品原料メーカーと化粧品メーカーをつなぐ商社営業、原料やオイルなどの精製に関して少量スケールのラボ検討を行う研究部門、最終的に実機で量産を行う製造部門、さらに出荷前に製品の分析を担当する品質保証部門、これら複数の部門が連携し合い業務を進めている。取り扱っている製品が原料のため、我々が普段目にする機会はないが、電子材料・化粧品・医薬品などに必要とされるもので、技術力と営業力の両輪が同社の強みだ。

近年同社は「ICP-MS」と呼ばれる金属系の質量分析器を導入し、高まる半導体ニーズに応えるための体制を完備。電子素材は受託全体の7割を占めるだけに、設備投資を果敢に進めることで業界でのプレゼンスがさらに高まることは必至だろう。コミュニケーション力を基礎に専門性や対話力を発揮することで、産業社会を支える手応えがやりがいになるのだと感じられた取材だった。

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変化し続ける化学業界で、高い技術力をで新たな発想を追求する同社。自分の好きや得意を活かし成長したいと思う人には、活躍できるフィールドが用意されているという。

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