Patient Centricityは、患者と共に進める医薬品開発を目指し、「患者の声を活かした医薬品開発」を意味します。
製薬企業は、医療機関や医師中心のビジネスモデルから、病気を治すだけでなく、患者の気持ちや生活の質(QOL)を大切にし、患者のニーズや意見を医薬品開発に反映させる取り組みを強化しています。
■もしも大切な人が病を患い、既存の治療法では治せないとしたら
治験(臨床試験)とは、新しい薬や治療法について、その効果や安全性を確認するために行われる、人を対象とした試験のことです。つまりリスク(まだ明らかになっていない副作用など)はあるものの、今までのお薬では得られなかった効果が期待できます。
残り1年。あなたの大切な人の余命を宣告されたとしたら、治験は重要な選択肢の一つになります。その治験を選択する機会は、均等に与えられているのでしょうか。残念ながら、自分に合った治験の情報を得て、参加するためには多くのハードルがあると言わざるを得ないのが今の現状です。
■誰もが望めばどの地域からでも臨床試験に参加できる未来
治験は東京や大阪など大都市圏での実施が多く、かつ医療施設で実施されています。地方にお住まいの方、また通院が困難な方は「参加したいけど出来ない」状況がありました。
治験情報は、あらかじめ治験に関する知識があり、その可能性を理解した人であれば、探し出すことは可能です。しかし多くの方にとって「治験」は身近なものではなく、医師から紹介されるまで知らなかったり、そもそもそういった医師と出会えずに、知らないままでいることも多いものです。
私たちは、ITを活用し、探そうと思えば自分に適した治験が見つかり、情報格差、リテラシーレベルに関係なく、どの地域からも治験に参加できる未来を目指しています。