最終更新日:2025/4/18

ディー・エイチ・エル・ジャパン(株) (DHLジャパン)

  • 正社員
  • 既卒可
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業種

  • 空輸
  • 物流・倉庫
  • 陸運(貨物・バス・タクシー)
  • 空港サービス
  • サービス(その他)

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

現場からマネジメントへ。多彩なキャリアを歩める会社で成長。お客様の"思い"を届ける

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ジョブポスティング制度を活用し、理想のキャリアを実現

国際物流のグローバルリーダー「DHL Express」の日本法人「DHLジャパン(株)」 執行役員カスタマーサービス本部長の小川景徳さんに、これまでのキャリアについて振り返ってもらった。

執行役員 カスタマーサービス本部長 小川景徳(オガワカゲノリ)さん(1991年入社)

役員は語る

小川さんが入社した1991年はDHLジャパンが日本初の「国際宅配便企業」として公認された年。日本における国際Expressサービスの黎明期を最前線で支えた。
オフィスは江東区新木場。風通しが良く、一体感のある社風が魅力。女性リーダーの拡充など、ダイバーシティ促進に向けた取り組みにも力を入れている。
「お客様に素晴らしいサービスを提供するためには、社員のエンゲージメントが高くなくてはいけません。一言でいえば、やる気のあるチームをつくることです」(小川さん)

カスタマーサービス、クーリエという国際物流の最前線業務を経験。国際物流のプロセスと現場を理解する

私は法学部を卒業後、機構部品メーカーに就職。約3年間、製造工場で生産管理や品質管理に携わった後、1991年に当社に入社しました。当社を選んだ理由としては、日本という島国にとって輸出入に関わる仕事は絶対になくなることはないだろうという漠然とした思いもあったのですが、当時は湾岸戦争の真っ最中。イラクに侵攻されたクウェートで、DHLのスタッフが防毒マスクをつけて仕事をしている写真を見て「なんてすごい会社なんだ」と。「何があっても物流を絶対に止めない。こういう荷物の動かし方をする会社があるんだな」と感銘を受けたことが大きかったですね。面接で対応してくれた社員のフレンドリーで話しやすい人柄、リラックスした雰囲気も魅力的でした。

入社して最初に配属されたのはカスタマーサービス部。約2年間、「カスタマーサービスエージェント(現・CSアドバイザー)」として、集荷依頼や貨物のお問い合わせなど、お客様からの電話対応に携わりました。集荷依頼というと単純な作業に思われるかもしれませんが、国際物流の場合は通関手続きを考慮しなければなりません。内容物の種類や大きさ、重さ、価格、個数などには制限がありますし、輸出貿易管理令などの規制もありますから、専門的な知識なしには集荷できるか否かの判断を下せないんですね。カスタマーサービス部では研修やマニュアルを通して、知識・情報のアップデートを図っていましたが、各国の規制がどんどん変化していくので大変でしたね。また、当時はB to Bのお客様がメインだったのですが、「世の中にはこういう業種・業態があるんだな」と。毎日が刺激的でしたね。

その後はクーリエ(貨物の集配業務)として、新橋周辺のお客様のもとに貨物を配達したり、集荷を行ったりするオペレーション業務を担当することに。半年間、クーリエとして勤務した後、主任(チームリーダー)に昇格し、5年間弱、現場で担当エリアの集配管理、チーム管理、トラブル対応や新人のトレーニングに携わりました。クーリエの仕事を経験してよかったのは、貨物のリアルな動きや、お客様の温度感を鮮明にイメージできるようになったことです。この後はカスタマーサービス部を中心にキャリアを重ねていくことになるのですが、配達や集荷の現場での経験は大きな糧になりましたね。

ジョブポスティング制度を活用。カスタマーサービスから、人事本部での人材開発・組織開発業務にチャレンジ

その後は再びカスタマーサービス部に戻ることになったのですが、今度は「トレーシング課」という貨物の追跡等に関わる部署に係長として異動。ここから管理職としてのキャリアを歩むことになりました。トレーシング課ではメンバーの勤怠管理や人事考課といったマネジメント業務のほか、チームのパフォーマンス管理やエスカレーション対応、貨物の輸送状況を追跡したり、貨物が遅延した場合には国内の輸送体制をアレンジして配達期日に間に合わせたりと、さまざまな業務に携わりましたが、ここで生きたのがクーリエの頃の経験です。国内の貨物の流れを現場レベルでつかんでいたことが大きなアドバンテージになったんですね。トレーシング課の後は、デベロップメントチームのスーパーバイザーとして、派遣社員を含めた新人の育成やコンタクトセンターの応対品質向上のためのトレーニング、DHLグループのトレーニング施策の国内展開を担当。その後はコンタクトセンター長として、東京・大阪のコンタクトセンターで働くスタッフ約100名のパフォーマンス管理など、マネジメント業務に携わりました。

かれこれ20年近くをカスタマーサービス部で過ごすことになったのですが、コンタクトセンター長を約10年務めたタイミングで、「ジョブポスティング制度」を活用し、人事本部のポジションに応募しました。なぜ、人事本部だったかというと、コンタクトセンター長を務めていた頃に、DHLグループのトレーニングプログラム「認定国際スペシャリスト(CIS)」トレーニングのトレーナーや、管理職向けのコーチングトレーナーに任命されたことがあり、人材開発・組織開発という領域に並々ならぬ興味を持っていたからです。当時50代に差し掛かっていた私は「最後のチャレンジをしてみよう」ということで、人事本部のオーガニゼーション・デベロップメントマネージャーというポジションに応募。人事部門の本部長や社長、リージョナルオフィスの人事担当者との面接を経て、希望したポジションに就くことができました。

DHLグループのパーパス“Connecting People, Improving Lives”の実現に向けて

人事本部では2014年から約6年間、仕事をすることになったのですが、DHLグループ全体の管理職向けトレーニングを国内に展開したり、各部門のマネージャー以上の役職者の人員配置について定期的に議論する会議をリードして組織開発に関わったり、エンゲージメント施策の一環として社内報や表彰制度に携わったりと、非常に幅広い業務に携わることができました。また、人事本部での最後の1年間は、カスタマーサービス担当の人事ビジネスパートナーも兼務。カスタマーサービス本部の社員の採用から入社後のフォロー、退職に至る人事全般の手続きのほか、人事予算の調整や人員構成のプランニング等も手掛けることができました。

2020年9月からは執行役員カスタマーサービス本部長を務めています。この役職で大切にしているのは、会社全体を総合的に見渡してマネジメントを行う執行役員の役割と、カスタマーサービス本部長の役割を複眼的にみて、両者をバランスよく追求することです。DHLグループのパーパス“Connecting People, Improving Lives”(人と人をつなぎ、生活の向上に貢献する)の実現に向けて、カスタマーサービス本部はどのように貢献できるのか。全体最適の視点から会社の成長のためにやるべきことを考えながら、カスタマーサービス本部のパフォーマンスを最大限に発揮できるようにすることが求められているんですね。こうした観点のもと、カスタマーサービス本部では「安全で安心できる職場環境の創造」「チームのエンゲージメントの維持・向上」「優れたサービス品質の提供」「デジタライゼーション」等を推進。カスタマーサービスのクオリティをより一層高めていく方針です。

以上、DHLジャパンにおける約30年間のキャリアについてお話ししてきました。最後に強調しておきたいのは、私たちDHLグループは、湾岸戦争や阪神・淡路大震災、アメリカ同時多発テロ事件、東日本大震災など、大災害や世界を揺るがす大事件に直面しても物流を止めない企業だということです。その背景には、どのような難局に立たされても、エネルギッシュなスタッフたちが一丸となって、バトンをつなぎ続けるカルチャーがあります。DHLグループは世界最大の物流企業として貨物を運ぶビジネスを展開していますが、同時にお客様の「思い」をお届けしている企業なんです。

学生の方へメッセージ

相手の痛みに対する敏感さなど相手を思いやる気持ちと、仕事の成果をエネルギッシュに追求する熱意。両者を兼ね備えた方と一緒に働きたいと思っています。当社は「Respect and Result(他者に敬意を示し、かつ、成果をあげる)」という考え方を大切にしています。重要なのは、「敬意」と「成果」は切っても切り離せない関係にあるということです。

例えば、成果に対する志向があまりに強くなりすぎると、人に対する敬意が失われる結果、一度いい結果を残すことができたとしても長続きしないでしょう。逆に、敬意が強くなりすぎると、お互いに遠慮しがちになって真剣な議論ができなくなるために、優れた成果を出せなくなってしまいます。「敬意」と「成果」のどちらも欠けてはいけないのです。シンプルにいえば、互いに“配慮”することは大切ですが、仕事のことで“遠慮”はいらないということですね。

当社には、さまざまな個性をもった社員が集まっていますが、私自身、人間関係でストレスを感じたことはほとんどありません。このことは「Respect and Result」がある種のカルチャーとして根づいていることを示しているといっていいでしょう。(小川さん)

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「人との出会いという点に関しては、自分は本当にラッキーだったと思います。パーパスを共有する、エネルギッシュで魅力ある人材が揃っている会社です」(小川さん)

マイナビ編集部から

国際物流「DHL Express」の日本法人として、1979年の設立以来、力強い成長を続けるDHLジャパン(株)。今回、執行役員カスタマーサービス本部長の小川さんにお話を伺って感銘を受けたのは、カスタマーサポート、クーリエの現場の経験を生かしながら、マネジメントの経験を積み上げていること。そして、ジョブポスティング制度を活用し、自分の理想とするキャリアを実現していることだった。

DHLジャパンは、「日本における働きがいのある会社」ランキング(※)の「ベストカンパニー(大企業部門)」に12年連続で選出され、2024年には全国で第2位にランキング。一般的に厳しい職場環境イメージの物流企業としては異色の存在である。その背景として、小川さんがジョブポスティング制度を活用して人事本部への異動を実現したように、社員のチャレンジに応える社風が浸透していること。そして、社員に幅広い仕事を経験させながら、より良いキャリアの形成へと導いていくマネジメントの眼力も大きいといえるだろう。筆者はここに、国際物流の代名詞的存在として進化を続ける同社の強さを垣間見たのである。

国際物流に興味関心をお持ちの方はもちろん、やりがいのある仕事を通してキャリアアップ を積み重ねていきたいという志をお持ちの方、グローバルビジネスの最前線で活躍したいという志をお持ちの方にお勧めしたい会社である。
(※)Great Place To Work(R) Institute Japanによる

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グループ中長期成長戦略の3本柱の一つとして「従業員から選ばれる企業」の実現を目指す同社。働きやすさ・働きがい向上にむけて、さまざまな施策に取り組んでいる。

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