最終更新日:2025/3/17

パイロットインキ(株)

  • 正社員

業種

  • 文具・事務機器関連
  • 化学
  • 機械
  • 機械設計
  • その他電子・電気関連

基本情報

本社
愛知県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

自分が作った製品を自分で使える!ものづくりの醍醐味を実感できます。

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各職種で奮闘する3名を紹介!

原田耕輔さん 設計部/関西大学システム理工学部卒/2018年入社
鈴木駿さん 技術部機械グループ/名古屋工業大学工学部卒/2018年入社
白鳥眞子さん 第1開発部/静岡県立大学薬学部卒/2019年入社

「フリクションボール」で一躍その名を世界に轟かせたパイロット。常に改良を重ね、新製品開発に取り組んでいる若手3人に、入社の決め手から現在の仕事の内容とこれまでの苦労、さらに今後の目標まで、ありのままを語ってもらいました。

当社をひとことで表現すると

「やりたいことができる、ちょうどいい規模の会社」です。設計から性能評価まで一連の業務を任されるので、達成感は大きいですね。(原田さん)
「自分の裁量でできることの幅が広い会社」です。自分の意見を言いやすい環境で、いい提案であれば社歴に関係なくチャレンジできるのが魅力ですね。(鈴木さん)
「フリクションを生み出した会社」です。私が第2のフリクションを市場に出します!(白鳥さん)

世界共通の「文字を書く」ことに貢献できていることが嬉しい!

 もともとモノづくりに興味があり、できれば日常生活の中で身近なモノを作りたいと思っていました。分業によって一つの部品を作るというのではなく、ゼロから完成品まですべてに携われるようなところで働きたいと、文具メーカーや住宅設備メーカーなどいろいろ考えたのですが、自分で作ったものを自分で使いたい!と思うようになり、当社を志望。最終的な決め手となったのは、「フリクション」のような今までにない新しいものを作りたいということと、会社訪問した際に先輩後輩問わず社員同士の仲が良く、人の温かみを感じ、こういう雰囲気の中で働きたいと思ったことです。
 現在はおもにボールペンの新製品開発に携わっています。“書き味”をよりよくするというテーマに取り組んでおり、ペン先の開発、改良を担当しています。書き味は1ミクロン単位で変わってくるため、非常に緻密さが求められる仕事です。また長期保存しても性能が変化せず、落としても壊れないなど、ペンとしての基本的な性能も満たさなければなりません。中々“書き味”と他の性能との両立が難しく失敗することもありますが、自分なりの考えを持って取り組み、上手く狙い通りの結果が得られたときは、本当にうれしかったですね。
 設計部というと、1日中パソコンに向かっているイメージがあるかと思いますが、当社の設計部は他部署との関わりが非常に多いのが特徴です。3DCADで描いた設計図をもとに、製造部門と連携して試作品を作り、性能評価まで担当します。社員全員の顔がわかる規模の企業であり、他部署との連携がスムーズなので仕事もとてもやりやすく、全員で一つの製品を作り上げることができ、達成感や喜びも大きいです。私が携わっている新製品に関しても、完成した際には自分でももちろん使えますし、世界中の人にも使ってもらえると思うとワクワクします。“文字を書く”というのは世界共通ですし、製品を通して自分の思いを届けられる仕事はやりがいがあります。
 また設計部では、新製品開発だけでなく、自分で課題を見つけて考えて進めていく、基礎研究も行っています。10年後、20年後に向けての研究に力を入れているからこそ、「フリクション」のような世界中の人にあっと言われる製品が出来上がるのだと思っています。現状の製品に満足せず、自信をもって世の中に出せる製品を作ることが今の目標です。(原田さん)

最新技術を駆使した新工場の設立に、これまでの自分の経験を生かしたい!

 大学では半導体の分野を専攻していました。就職先として、機械づくりに携われるところ、BtoCのものを作っているところ、製品が身近にあるもの、という3点を満たすところを考えていました。ピッタリ当てはまったのが当社でした。また会社訪問した時に、設計部の先輩に話を聞いたのですが、自分の作ったものに対して真摯に向き合い、納得のいくまで突き詰めていく姿勢に感心し、こういう人と一緒に働きたいと思い入社を決めました。
 私の所属する部署ではフリクションの組み立て機械の製造を行っており、その中で、私は電気回路の設計や制御プログラムを作成しています。業務はチームで進めていくので、機械設計のところから理解しなければなりません。過去にどのような問題が起こったか現場の担当者から話を聞いたり、専門分野のプログラミングについては過去の資料を見直したりして、どのような課題をどう解決していたかを自分で勉強し、実際に自分で調整しながら経験値を高めています。実際に動かしてみてバグが出ることが初めてわかるので、ライン稼働後までフォローしていかなければならず、チームの最後の砦としての責任は大きいです。そんな中で、フリクションの技術を応用した『KeseLame』という新製品を担当したのですが、消す部分が非常に特殊な製品だったことや納期が短かったこともあり、とても苦労しました。それだけに完成品を手にした時は嬉しかったですし、製品が上市できた時の達成感はとても大きかったです。
 工場の将来構想として、最新のIoTの導入や自動制御などによる省人化を軸に、これまでとはまったく違う生産現場を検討しています。まさに私の担当分野でもあり、大きなプレッシャーを感じていますが、これまでの自分の知識や経験を活かす大きなチャンスがあることに幸せと喜びを感じているところです。今後は、これまで当たり前と思っていたことにも、常に疑問を持ち、よりよくするためには何ができるのかをどんどん提案していける人材になりたいと思っています。そんな提案が自由にできる社風というのも、この会社の大きな魅力だと思います。(鈴木さん)

筆記具愛が止まらない!次のヒット製品を作るのは私です!

 中学生の頃から、大の筆記具好きでした。将来は筆記具に関わる仕事に就きたいと思っていました。理系科目が得意だったため、大学では理系の学部を望んでおり、薬学部を専攻。当時は薬剤師を目指し6年間学びましたが、やはり筆記具への思いを断ち切ることができませんでした。当社の製品は学生時代から愛用していましたが、特に「ジュースアップ」の書き味が好きでした。こういう製品に関わっていく仕事がやりたいと思い、入社を決めました。
 現在は、インキの開発、改良をメインに担当しています。一番新しい仕事としては、海外向けボールペンのインキの開発で、1年半かけて開発した新しい色のペンが発売されました。国内向け製品のインキはゲルインキで、細く書けるのが特徴ですが、英語圏の国では日本語よりも文字を書くスピードが早いため、水の量が多く、新しい色の色味が薄かったことで性能上でのトラブルが起こり、何十種類ものインキを作って性能評価を重ね、ようやく完成!販売された時は嬉しかったです。使う側から作る側になり、これまで当たり前のように使っていましたが、インキがなくなるまで細くしっかり文字が書けるということは、実はとてもバランスが難しいことで、高い技術力があるからこそできることだとあらためて知り、ますます仕事に興味が深まっています。
 また、もう一つの仕事として個人で考えて進める基礎研究があります。自分でこれまで使ったことのない材料を見つけ出し、それで新しいインキを生み出していくのですが、当社は、この基礎研究に力を入れていることが特徴で、この基礎研究から世の中をあっと言わせる様な新製品が誕生しています。今、私もアイデアを実現できるようにチャレンジしているところです。当社は若いうちから、やりたいと思っていることにはチャレンジさせてもらえる環境ですし、何より大好きな筆記具に毎日関わることができるので、とても充実していますし楽しいです。まだまだ新しい製品を作っていかなければなりません。失敗を恐れずにチャレンジできる人、やってみよう!と前向きな人と一緒に、再び世間を驚かせるようなものを作りたいと思っています。(白鳥さん)

学生の方へメッセージ

 「パイロットインキ」という社名から、「インキ」のみを扱うイメージを持っている方が多いと思いますが、インキ開発の他に、CAD等を用いたペンの製品設計から生産現場における組み立て機械の製造、さらに各種機械制御のプログラミングなど、一連の幅広い業務を行っています。 
 当社は、製品企画の段階から完成まで一貫して関わっていく立場にあります。ですので、仕事を通して、機械や電気、材料に関することから市場のトレンドまで、様々なことが勉強できます。その中で、「どうすればできるのか」「こんなものが作りたい!」と、常に問題意識を持ち、お互い意見を出し合うことで自分たちが考えた商品アイデアを実際のカタチにすることができます。大企業ではありませんから、社員間の距離も近いですし、意見も言いやすい雰囲気です。自分の思いをカタチにでき、完成した製品を手に取ることができる。これが何よりのやりがいになるのではと思います。
 創業70周年を迎え、新社屋が竣工。100年企業を目指し、着実に進化しています。次の時代を担うみなさんへの期待はとても大きく、研修制度も整えています。第二のフリクションを作るのはみなさんかもしれません!(人事総務部 採用担当/志方)

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創業70周年となる年に新しくなった本社社屋。 採光たっぷりのオフィスフロアには、気軽に打ち合わせができる「コラボスペース」や「カフェテリア(食堂)」もある。

マイナビ編集部から

 国内トップシェア(※自社調べ)の水性ボールペンやボードマーカーなどを製造している同社。パイロットグループの中でも重要なポジションを占める存在だ。常に研究に注力し、1975年に開発した熱によって色が変わる熱変色性材料「メタモカラー」を活かした「フリクション」は、ボールペンに革命を起こしたと言われるほどの爆発的ヒット製品となり、世界累計販売30億本を超えている。「今や、ボールペンや万年筆と同じように、「フリクション」というカテゴリーが出来上がっています」と社員が語っていたほどだ。この勢いのまま、新社屋の完成や新工場の建設予定と続き、新たな画期的な製品の開発に向けて社員のモチベーションも高い。
 そんな同社の社風は、風通しがよく何でも意見を言いやすいこと。また職種の壁がなく、全員で一つの製品を作るというチームワークの良さが際立っていることがあげられる。さらに福利厚生もユニークだ。いい仕事は、家族のサポートがあるからこそという考えのもと、年末には全従業員に松阪牛1kgを配り、社員が結婚する時は結婚指輪のプレゼントという、粋な計らいも。自分で作ったものを自分で使えるのはもちろん、世界中の人も手にする可能性もある製品を生み出していく。チャレンジ精神が旺盛な人には、やりがいの大きな仕事が待っているはずだ。

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原田さん、鈴木さん、白鳥さん、志方さんの4人。部署は違っても毎日顔を合わせており、コミュニケーションも活発です。

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