最終更新日:2025/5/14

東鉄工業(株)【東証プライム市場上場】

  • 正社員
  • 既卒可
  • 上場企業

業種

  • 建設
  • 設備工事・設備設計
  • 建築設計
  • 鉄道
  • 不動産(管理)

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

鉄道専門技術を持つ東鉄工業で、どんな仕事ができる?

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線路、土木、建築。主要3部門の社員が語るそれぞれの魅力

鉄道関連工事で知られる東鉄工業。高い専門技術を生かした同社の仕事にはどんなやりがいがあるのだろうか?現場を熟知しているベテラン社員3名に話を聞いた。


●仲島弘樹さん/写真左
線路本部 線路企画部 担当課長 
(1998年入社)

●宇津木浩行さん/写真中
土木本部 土木エンジニアリング部 次長
(1997年入社)

●後藤保雄さん/写真右
建築本部 建築企画部 担当部長
(1993年入社)

東鉄工業の魅力

「線路部門については高い専門技術や保線用大型機械も持っているのが特徴です。線路のメンテナンスや建設においては、スーパーゼネコンさんにも負けません」(仲島さん)
「仕事を任せてもらえる機会が多いこと。もし失敗しても、会社としてカバーするというのが基本的なスタンス。いろいろなことにチャレンジできます」(宇津木さん)
「地域に密着した施設として、たくさんの方が利用する駅舎という建物を作ることができるのは大きな魅力だと思います。」(後藤さん)

「当たり前の日常を守る」。線路メンテナンスを行う誇り~線路本部~

東鉄工業の線路本部の仕事は、営業線における線路のメンテナンスを行う「工事」と、線路の状態を確認する「検査」、保線用大型機械を使って線路のメンテナンスを行う「機械」、そして新しく線路をつくる「建設」の大きく分けて4つの部門があります。
この中でいちばん大きなウエイトを占めるのは「工事」の部門です。いわゆる鉄道の営業線のメンテナンスで、最終電車の運行終了後、都内では深夜1時頃から早朝5時頃の間に行います。軌道の整備や摩耗しているレールの交換、老朽化したマクラギの交換などが主な作業になります。とはいえ当社の仕事は基本的に監督のみで、施工は協力会社の方々が行います。作業を行う線路内に列車が進入してこないように着実に手続きを行い、安全を確保した上で協力会社の方々に施工してもらうのです。
検査に関してはJR東日本様などから検査部門を委託されており、線路の状態を確認する各種検査を行います。最後の判定は発注者様が行いますが、当社は検査をして、不良箇所を報告。その箇所を自ら直すというサイクルで業務を行います。
建設部門は、最近では山手線・高輪ゲートウェイ駅前後の新線を作ったほか、相鉄・JR直通線の建設などの実績があります。

私自身もメンテナンス出身で、長く現場にいましたが、本社にいる今もなお、現場に行く機会があります。メンテナンスは土木のように地図に残る仕事ではありません。毎日決まった時間に列車が走っている。それは列車を利用するお客さまにしてみると当たり前のことなのかもしれませんが、その当たり前の日常にはメンテナンスが欠かせません。私たちが決められた時間内にメンテナンスを安全・確実に行うことで、当たり前の日常が訪れるのです。「当たり前の日常を守る」。それが私たちの誇りです。例えば一晩に、最終電車の後に約600メートルのレールを一度に交換し、翌朝、何事もなかったように始発列車が走る――。列車が目の前を通った時は大きな達成感があります。これは他の仕事ではなかなか味わえないものではないでしょうか。
線路本部の仕事は一つ手順を間違えると重大な事故が起こる危険性があります。決められたことを100%守るということが安全を確保する上では大事なことで、それを常に肝に銘じて日々の業務を行っています。
(仲島さん)

地味な仕事でも「社会の役に立つ」という自負がある~土木本部~

当社の土木部門はJR東日本様の仕事がほとんどです。細かい仕事ではホームの修繕工事やタイル交換など、大規模なものではトンネル、橋梁や橋脚、アンダーパスの立体交差など多岐にわたっています。最近では盛土・切取や橋脚の耐震補強なども多いですし、設置が進んでいるホームドアの土台を作るのも私たちの仕事です。
当社は施工管理がベースなので、いろいろな協力会社さんをまとめて、一つの成果物を作るという醍醐味があります。最初は現場で施工管理を行い、徐々に施主さんや近隣の方と交渉をする仕事を任されるようになり、最後はプロジェクトの責任者になるというのが通常のキャリアパスです。私自身も現場でいろいろなプロジェクトに携わってきました。
なかでも忘れられないのが30代半ばで任された八王子のアンダーパス(立体交差で、道路が掘り下げ式になっているもの)の工事です。近隣住民の方々の厳しいご意見や、工事を始めてから埋まっていた障害物が出てきたことで、計画通りに進まず頭を抱えました。上をJR中央本線の線路が通っている場所で、技術的にも難しく、行政やJR様、当社とのあいだで工法や工程、スケジュールや予算の調整をくり返しました。試行錯誤しながら無事に完成までこぎつけられたことで、自分のターニングポイントになったような気がします。

土木の仕事は、時間と労力をかけて一つのものを作り上げ、世の中の人に安全・安心を届けられることにやりがいを感じたり、目の前の完成物に達成感を味わったりすることができるダイナミックな仕事です。ただ、私自身、最近は少し考え方が変わってきています。近年行っている耐震補強工事などはあまり日の目を見ない地味な仕事です。いつ役に立つかもわかりません。いえ、むしろ役に立つ時が来てほしくないものです。でも、そんな人に評価されない地味な仕事でも、見えないところで社会を支えているという自負がある。人の評価ではなく、自分がその価値をわかっていればいい。それがあれば、頑張れると思うのです。
当社は鉄道関連工事のリーディングカンパニーですから、鉄道を利用するお客さまと近いところで仕事をできるのが特徴です。お客さまや地域の人たちの姿を目の当たりにしながら、社会貢献を肌で感じることができる。それが他社にはない大きな魅力だと思います。
(宇津木さん)

お客さまの声を直に聞けるやりがい~建築本部~

当社の建築部門は一般的なゼネコンの建築にプラスして鉄道関係の建築に強みをもっているというのが特徴だと思います。例えば、一つの新しい駅を作るとき、レールを敷設するのが線路部門、ホームなどを作るのが土木部門、そして駅舎を作るのが私たち建築部門と一丸となって連携して工事を進めるというのは当社ならではのことですし、駅舎などの改修をする場合でも、工事だからといって駅を閉鎖することはできず、営業しながら作業を進めるという特異性があり、そのような環境で安全に作業を進めるというノウハウを持っているのが当社だと思います。
私の場合、駅舎だけでなく、駅ビルや幼稚園、老人ホームや大型店舗など様々な建物に携わることができ、良い経験ができました。始めて担当した建物が段々と出来上がっていったときは感動した思いがあります。また、今でも忘れられないことは駅改良工事が終わり、始発列車を利用されるお客様から「きれいな駅になったね」と声をかけられたこと。褒められることも逆にお叱りを受けることもありますが、それが大きなやりがいになります。

建築部門の施工管理は、複数の専門の協力会社があり、その作業間調整を行うことと、作業員の方たちが安全に働ける環境を作ることが大きな役割です。安全・品質・工程・原価の管理が現場監督の仕事ですから、どれかをおろそかにすると品質不良や事故につながってしまうこともあるため、密接に関連したそれぞれに気を配り、日々変化する現場を管理していきます。
私たちはスーパーゼネコンさんのように地図に載るような超高層ビルや街の開発を行っているわけではありませんが、鉄道の仕事のノウハウを生かし、公共性の高い建物に携わることができます。どんな仕事も大変だと思いますが、実際に経験してみると想像以上にやりがいのある企業だと思いますので、ぜひ会社説明に参加していただきたいですね。(後藤さん)

学生の方へメッセージ

●学校では線路のメンテナンスを学ぶ機会がないと思うので、全ての社員が一からのスタートになります。鉄道のメンテナンスをやってみたいという方であれば、理系・文系に関わらず知識などを気にしないで応募していただきたいですね。決められたことを毎日、真面目に守れる人が向いているように思います。(仲島さん)

●仕事はいいときばかりではありません。「この仕事でよかったのかな?」「何のために仕事をしているんだろう?」と思うときが一度や二度はあります。そういうときに踏みとどまれるかどうかは、自分自身に誇れる仕事かどうかが大きいと思います。皆さんにはそういう仕事を探してもらいたいですね。(宇津木さん)

●とにかく自分の目でいろいろな企業を見て、その中で「いいな」と思ったところに行ったほうがいいし、その中に東鉄工業があればうれしいです。当社では入社後にギャップを感じてほしくないので、良いことも悪いことも伝えます。気兼ねなくどんどん質問してください。(後藤さん)

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線路部門と土木部門は一緒に仕事をする機会が比較的多いそうだが、建築部門は独立した仕事が多いという。ベテラン社員3名が一堂に会することは少ないそうだ。

マイナビ編集部から

東鉄工業は中堅クラスのゼネコンではあるが、東日本、特に首都圏在住の学生の皆さんはほぼお世話になっている企業である。理由はJR東日本のパートナー企業として、線路のメンテナンス工事や検査などを任されているからだ。東京の山手線に限っていえば、およそ4分の3を同社が受け持っている。しかし、同社はあくまでゼネコンであり、鉄道メンテナンスのみの企業ではない。土木や建築部門と線路部門が一体となって施工できるという点に同社の強みがある。

現場での仕事は鉄道関係ゆえに夜間作業になることが多い。しかし、その分、現場社員には深夜の割増手当や賞与の面を手厚くしているという。実際、同社の給与や賞与の高さには驚かされる。12年連続で実質無借金経営と、財務体質も極めて良好だ。社会インフラである鉄道事業は景気に左右されにくく、需要がなくなることもない。首都圏という超優良エリアをカバーしているJR東日本とのパートナーシップは、同社の安定性を揺るぎないものにしている。このことから、東鉄工業は知る人ぞ知る優良企業といえる。鉄道やそのメンテナンスに興味がある人だけでなく、土木や建築志望の人にも見逃せない企業だと感じた。

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東京・JR信濃町駅の駅ビルにある東鉄工業の本社オフィス。写真はそのエントランス付近。総武線・中央線の線路と新宿の高層ビルが一望できる素晴らしいロケーションだ。

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