最終更新日:2025/3/1

公益財団法人正光会(宇和島病院・今治病院・御荘診療所)

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 医療機関
  • 公益・特殊・独立行政法人
  • 福祉サービス

基本情報

本社
愛媛県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

人に、地域に、医療で貢献。誰もが自分らしく生きられる環境を提供します

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私たちと一緒に、患者さんを支えてみませんか

精神科専門の宇和島病院で働く看護師、作業療法士、精神保健福祉士の先輩にお話を聞きました。入職の決め手、普段の仕事、そのやりがいと喜びは?率直に楽しそうに語ってくださる皆さんの表情が印象に残りました。

●F.Dさん(2023年入職)
宇和島病院 看護師

●H.Oさん(2022年入職)
宇和島病院 作業療法士

●S.Nさん(1997年入職)
宇和島病院 精神保健福祉士

学生の皆さんに伝えたい!

「精神科は原因が見えないことが多いですが、それも興味深いところ。患者さんとじっくり、丁寧に関わって信頼を築いていく面白さがあります」(F.Dさん)
「精神科は一つのプログラムが1~2時間と長く、集団で関わるのが特徴です。それが一番のやりがいだと感じています」(H.Oさん)
「精神保健福祉士は、病気で苦しむ人の力になれる素晴らしい仕事。選択肢に加えていただけたらうれしいです。入職されたら全力でサポートさせていただきます」(S.Nさん)

【看護師】治療の効果も変化も人それぞれ。それが面白く、ますます興味が湧いてくるんです

両親が正光会で働いていたので、小さい頃からよく話を聞いていました。「有休が取りやすい」「育休を取るときも、気持ち良く送り出してくれた」という話を覚えています。将来的なことを考えると、そういう環境で働きたいと思ったこともあり、入職を決めました。
入職するにあたり、「身体科より大変なことは多いかも」と想像はしました。でも、不安より「どう対応すべきなのか」という興味の方が強かったんです。ときにはせん妄等で穏やかでない方や興奮が強い方もいますが、その場合は一人ではなく複数のスタッフで対応し、お互いの安全につとめています。今も「不安」より「好奇心」が大きくて、毎日楽しく仕事をしています。

調子が悪い患者さんが宇和島病院に入院し、治療を経て良くなっていく姿を見るのがうれしいです。急に良くなる方、時間をかけて良くなっていく方、変化も人それぞれで興味深いですね。
入職1年目で受け持った80代のアルツハイマー認知症の方は、最初は興奮し怒ったりすることを繰り返していたほか、食事もとらないことが多かったんです。点滴も排泄もうまくいかないという状態で、どうすれば良いのかと悩んだこともあります。しかし、入院して3ヶ月目くらいのときにその方が笑うようになって、ご飯ももりもり食べてくださったんです。その際に「名前はなんて言うの?」と、聞いてくれたのは本当にうれしかったですね。

患者さんに対してどう対応すべきなのかは、学ぶだけではなく行動してみなければわかりません。私も最初は効率良く動けず、周囲に気を配ることもできませんでした。患者さんとのコミュニケーションがうまく取れなかったこともありました。そこで、信頼に基づいたコミュニケーションが必要であると考え、実践し、次第に良い関係を築けるようになってきました。
今後はこれまでの学びを活かして、もっと成長したい。看護技術も関わり方もまだまだですし、看護研究もしっかり取り組みたいと思っています。
(F.Dさん)

【作業療法士】リハビリをすることで、少しでも良い方向に進む。その変化がなによりのやりがい

学生時代に精神科を見学する機会があり、働き方や人とのやりとりのテンポが自分に合っているように感じました。就職のときは他法人のデイサービスとの選択で悩んだのですが、やっぱり精神科の仕事をしてみたいと思い、当法人に入職。日曜・祝日が休みであったことと、学校の先生が勧めてくださったことも決め手になりました。

作業療法士としての仕事は、担当病棟での申し送りから始まります。看護師さんから患者さんの前日の状況を聞き、作業療法室に持ち帰って作業療法士間で共有。9時30分ごろから始まる午前の活動ではカラオケや室内ゲーム等、午後からは創作活動を行うことで患者さんの気分が少しでも良くなるように努めています。
作業療法実施以外の時間は認知症病棟に赴き、歩行訓練や寝たきりの方の関節を動かす等のアプローチを行っています。リハビリを続けることで、患者さんが少しでも良い方向に進んでくれることが一番のやりがいです。最初は挨拶をしてくれなかった方が、挨拶を返してくれるようになるとうれしいですね。

患者さんの変化を促すために、看護師さんとの情報共有を大切にしています。また、活動以外でも患者さんとのコミュニケーションを積極的に取るよう心がけています。
心に残っているのは、2年目で経験したクリスマス会。夏祭りと並ぶ病棟の大イベントを初めて任されたんです。患者さんも楽しみにしているし、責任は重大。看護師さんと協力し、飾り付けやプレゼントの買い出し等、ワイワイ言いながら準備しました。イベントは無事に進行し、最後には「楽しかったよ」と喜んでくださったのは本当にうれしかったです。患者さんからそんなふうに声をかけていただいたのは初めてで、感激でした。

現在3年目で仕事には慣れましたが、まだまだできないことが山積みです。患者さんのことを考えているつもりでも、時間に迫られて焦ってしまうことも多いので、もっとゆとりを持ち、患者さんに寄り添うリハビリがしたい。3年目の終わりには研究発表もあります。今からドキドキしていますが、良い発表ができるよう頑張ります!
(H.Oさん)

【精神保健福祉士】患者さんはどんな生活がしたいのか。その方の状態をありのままに受け止めて調整する

精神保健福祉士の仕事は、生活に関わる相談支援をすること。私は急性期病棟で退院時の支援をしています。
適切な支援プランを作成するためには、患者さんの思いを知る必要があります。毎日、病棟を回っては患者さんに話しかけ、入院後より「どんな生活がしたいですか?」と聞いています。ざっくばらんな会話を通して、「内藤さんに言えば大丈夫」と頼られる関係をつくり、問題を解決していくのが私の役割です。また、退院した患者さんがデイケアやヘルパー等の福祉サービスを受けられるよう、手配や調整等も行います。困りごとは一人ひとり違うので、決まった形はありません。自分で考え、組み立てていけるのがやりがいですね。

ある患者さんは人生の多くを病院で過ごされたため、退院前に日常生活に慣れる必要がありました。そこでまずはスーパーでの買い物やバス、タクシーの利用を私と一緒に経験。日常生活への気持ちが高まってきたところで「住まいを探しましょう」と提案してみました。そして無事に退院できたときは「お手伝いできて良かった」と思いました。私一人の力ではなく、医師や看護師等他職種との協力あってのことですし、なにより本人の意思が大事。患者さんご自身があきらめずに前向きになってくれたからこそ、私たちもモチベーションを保つことができたのです。

今はフランクに話せますが、もともと人と話すのは苦手。最初はガチガチになってしまい、自分には向いていないのではと悩んだものです。それでも経験を重ねるうちに話すことが好きになり、役に立ちたいという思いが強くなっていきました。経験がある分、患者さんをパターンにはめてしまわないように気をつけなければと思っています。大切なのは本人の状態をそのまま受け入れ、聞き手に徹することですね。
これまで、精神障がいで苦しむ人をたくさん見てきました。定年退職まではまだ時間がありますが、もしもそのときがきたら、当法人での経験を福祉施設等で活かしてみたい。ぼんやりとですが、そんなことを考えています。
(S.Nさん)

学生の方へメッセージ

看護師、作業療法士、精神保健福祉士の3職種で活躍する先輩のお話を読んでいただきましたが、興味を持っていただけたらうれしいです。多くの医療機関がある中、当法人の場合は「精神科」の専門機関であることが特徴です。自分の思いを上手に表現できない方の要望に応えていくため、どの職種でもコミュニケーション能力が問われるという共通点があります。患者さんにじっくり向き合いたい方には、とてもやりがいのある環境だと思います。

私たち人事担当も、チーム医療の一員であるという意識を持っており、事務職も患者さんと接することがあります。大学で心理学を専攻していたMさんは「大学での学びを活かせている」と実感しています。Fさんは精神科への関心が入職のきっかけになりました。「研修制度が充実しているため、医療・福祉に関する知識がなくても安心して業務に取り組むことができます」と話しています。

医療従事者は、普段は院内で仕事をしますが、各機関と連絡・調整を行ったり、児童相談所や市役所等の行政機関や、各種外部機関と交流する機会も増えています。それぞれの分野でスキルを磨きながら、地域で一体となり、精神障がいを抱える患者さんが穏やかに暮らせる街づくりに取り組んでみませんか。
(人事担当者)

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「年間の有休取得率は平均80%と高水準。現場で働く職員の平均残業時間は年1時間未満と、処遇改善にも努めています」(写真:人事担当者)

マイナビ編集部から

人事担当の方にお話を聞いて一番驚いたのは、「現場で働く職員の平均残業時間は年間1時間未満」であること。全業種を見渡してみても数少ないのではないか、というのが正直な感想。「1ヶ月ではなく1年ですよね」と3度、確認した。
ほとんどの職員が定年まで勤め上げる同法人は、数十年にわたり低水準の離職率をキープ。新入職員向けの研修と職種ごとのOJTのほか、学会等外部での学びも推奨。2025年には、同法人も関わり、全国規模の学会を開催する等学ぶ環境も充実している。

患者さんが退院後に望む暮らしのスタイルは一人ひとり違い、同じ人でも状況によって変わる。その場その場で考え、判断をする必要があるのが精神科の仕事であり、そこにやりがいを見出せる方が特に向いている。また、同法人が期待するのは「グローバルな感覚を持った方」。外国人スタッフと働く機会も増えるため、異文化交流を楽しめる人にもおすすめしたい。同法人が運営する就労支援作業所では、米やブドウを栽培。農福連携という視点に立てば、たとえば畑仕事が好きなら、その趣味を作業療法の場に持ち込むこともできる。ちなみに、作業所で焼くパンは絶品だとか。

今回は医療従事者のほか、事務職も幅広く募集する。「特別な知識がなくても成長できる」「やりたいことに挑戦できる環境なので、安心してほしい」という若手事務職の先輩の言葉が取材を通して強く印象に残った。

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地域のネットワークで患者さんを支える仕組みづくりを進める同法人。その拠点となる宇和島病院(写真)、今治病院、御荘診療所のほか多数の医療・福祉施設を展開。

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