最終更新日:2025/6/20

地方公共団体情報システム機構

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 財団・社団・その他団体
  • 情報処理
  • ソフトウエア
  • 通信・インフラ
  • インターネット関連

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

重要度の高い公共情報システムに関わり、人々の生活に役立てるやりがいを実感

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4年目職員が仕事を通じて感じた「J-LIS」の存在価値とは?

■ I.T.さん/2019年入職
総合行政ネットワーク全国センター 中間サーバー部
システム開発担当 主事 
情報科学部 コンピュータ科学科卒

マイナンバーカードなどの生活に身近な行政システムを扱っている地方公共団体情報システム機構(J-LIS)。入職4年目の先輩職員に、現在までの仕事内容ややりがい、風土などについて幅広くお話を伺った。

家電量販店やコンビニエンスストアのアルバイトで「多くの人の役に立てるやりがい」を知ったというI.T.さん。情報系で、かつ人の役に立てる当機構に魅力を感じたと語る。
現部署では開発工程を担当し、モノづくりの楽しさも感じているという。「データベースやネットワーク、セキュリティの知識などは当機構のどの部署でも役立つと思います」
国や地方公共団体、ベンダーなどとの重要な打ち合わせも多く「外部と連絡・調整を図る場面も多いです」とI.T.さん。誰とでも分け隔てなく話せる性格も生かせているそうだ。

「人の役に立てる」「情報系」という2つの条件に合致する志望先

初めてPCを触ったのは、小学生のとき。そこから興味を深めていき、大学では情報科学部に進学しました。プログラミングやデータベースなどITの基礎を幅広く学びながら、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)などを専門とする研究室に所属。卒業研究は、VRをテーマにしました。また、PCを使っての自宅録音が趣味だったので、サークルでの音楽活動を楽しみ、代表として大学公認サークルに昇格させることにも尽力しました。

就職活動ではIT業界に絞り、序盤はベンチャーや大手企業の子会社を見ていました。当機構の存在を知ったのは、学内での企業説明会に当機構のOBが参加していたのがきっかけです。直接話を聞くことができ、情報系で、かつ多くの人の生活を支える公共性の高い仕事ができることや、マイナンバーという身近なものに関われることに興味を持ちました。機構の説明会にも足を運び、事業の安定感や職場全体の雰囲気にも魅力を感じて入職を決めました。

最初に配属となったのは、情報処理部・交付税運用担当でした。地方行財政制度に基づいて地方税、交付税等に関するシステムを運用し、情報提供や情報処理を行う部署になりますが、私は主に「地方交付税の算定業務」を担当。当機構では約1700ある市町村へ普通交付税や地方特例交付金の算定業務を請け負っており、膨大な量のため、8名ほどのチームで分担して取り組んでいました。

1年目は先輩達に教わりながら仕事を覚える毎日でしたが、大まかな流れを理解できてからは「この時期だから早めにこれをやっておこう」などと主体的に動けるように。大学で学んだIT業界の用語や基礎的な知識も役立った実感があります。秋頃からは国との窓口役も担当し、システムに対する国からの要望を精査し、現実的な納期や内容に調整する役割も担いました。何度もやりとりを重ねて無事に算定が終わると、先方の担当者さんから「今年もご協力ありがとうございました」と感謝の言葉をいただけるのですが、その瞬間には毎回やり遂げた安堵感と達成感がありました。

算定業務を通じて、表計算ソフトの使い方はかなり深いところまで理解できたほか、関係者間の調整力や、周りとディスカッションしつつ考える力が磨かれた実感があります。システムの監視業務なども担っていたので、実践的なデータベースの運用知識も身に付けることができました。

国や自治体とベンダーの「架け橋的存在」として、モノづくりの醍醐味を実感

3年目の秋からは、総合行政ネットワークを扱う現部署に移り、自治体中間サーバーのシステム開発を担当しています。このサーバーは、マイナンバー制度の中核を担う「情報連携」を行うために必要なもので、私はシステムの機能強化や改善を行うチームに属しています。

機能に関する国や地方公共団体からの要望は随時受け付けているほか、年1回は大々的な意見募集も実施し、我々からも「こんな機能を強化したらどうか」といった提案は随時行っています。「今年は何をやるか」を決めて仕様をまとめ、委託事業者(ベンダー)と協議し、実際にシステムを実現する方法の検討を重ねています。

国や地方公共団体とベンダーの間に立ち、依頼主がかなえたいシステムを専門家として実現することが、我々の使命。システムに詳しくない方からの要望を抽出し、「いかに現実的なシステムとして構築していくか」というアイデアを考えているときには、モノづくりの仕事ならではの醍醐味を感じることができます。配属後すぐに数件の機能強化を任せてもらったのですが、半年超をかけてつくり上げ、先月無事にサーバーに適用されました。緊張もしましたが、機能が公開された瞬間には、今まで積み重ねてきた努力が実った手応えを感じることができました。

我々は実際にプログラミングをすることはありませんが、設計書等のレビューをする機会はとても多いので、大学で得たプログラミングの知識も役立っています。途中工程の設計書のレビューでバグを発見できると、「ソフトウエアの品質向上に貢献できた」というやりがいを感じますね。システム開発においては、起こりうるあらゆるパターンを整理・考慮し、抜けや漏れがないように検討する必要があるので、そのあたりのロジカルな思考法に関しても、研究室で学んだことが生かせていると感じます。

また研究室での論文執筆時には「文章の構成力」についても厳しく指導されたので、この点も資料づくりにおいて大いに役立っています。システム利用時に閲覧されるドキュメントの整備や問い合わせへの回答業務なども担当しており、システムに詳しくない方が読んでも理解できるような文面にできるよう常々意識していますね。毎月の「自治体中間サーバー通信」の執筆も担当していますが、自分が作成した文章を多くの方に読んでいただけていることを想像すると、責任とともに大きなやりがいを感じます。

法令・行政に関する知識も身に付けた「システムのプロフェッショナル」を目指して

担当する業務にはやりがいを持って日々励めていますが、現部署に来てからまだ8カ月程度なので、毎日が勉強の連続です。中間サーバーに関する知識もまだまだ十分ではなく、データベースやネットワークに関してもさらに深い知識が必要だと感じています。

先輩に教わる場面も少なくないので、1日でも早くひとり立ちを果たすことが直近の目標です。自分自身で深い機能検討ができるようになり、抜け・漏れのないものをしっかり構築できる能力を身に付けたいですね。そのための勉強も続けており、直近ではITパスポートの資格を取得しました。基本情報技術者試験についても、今年中の合格を目指しています。当機構には、受検料の助成だけでなく、資格取得時には奨励金も支給される制度があり、学習継続のモチベーションになっています。

そのほか、外部で行きたい研修があれば申請し、機構負担で参加できる制度もあります。「入職何年目には、この研修を受けたほうが良い」といったレコメンドも随時ありますので、段階的にステップアップを図ることができる環境です。業務に役立つ知識を磨けるよう、独自の勉強会を開催している部署もあります。

3年程度のスパンで部署をローテーションするのが当機構の一般的なキャリアなので、この先もいろいろな部署で経験を積むことができると思います。まずはどの部署に行っても通用する基礎的な知識を身に付けて、「システム全般のプロフェッショナル」を目指していきたいです。同時に、法令や行政に関する知識も深めていき、地方公共団体に、より安定したサービスを提供できる職員へと成長していくことが、キャリアにおける今後の目標です。

時期によって変動はありますが、現在は週1~2回の頻度で在宅勤務をしています。在宅でも毎日オンラインミーティングはしているので、チーム内のコミュニケーション不足を感じる場面はありません。健康的に働けており、オフは趣味の自宅録音などをして楽しんでいます。

またコロナ禍以前は直接、地方公共団体への出張や、機能強化に関する説明会を全国規模で展開する機会もあったと聞いています。いずれは私も地方自治の現場に足を運び、自分たちが携わっているシステムが実際に使われている場面を見てみたいと思っています。

学生の方へメッセージ

ITに興味があり、なおかつ「社会に貢献したい」と思っている方には、当機構はとても良い選択肢になるでしょう。私も活動の序盤では民間のIT企業を志望していましたが、その両方を満たすことができる志望先として当機構と出会うことができました。実際に社会的重要性の高い情報インフラを担うやりがいは大きく、大学で学んだ知識を生かして公共性の高いサービスの維持・発展に貢献できている実感がありますので、 今の内にITについて勉強しておくといいでしょう。

情報系の学部とひと口にいっても、専門領域や知識の深度は人それぞれだと思いますが、育成環境が充実しているのでその点も心配無用です。文系出身も多くいますし、入職後は1年間、年齢の近い先輩職員がトレーナー・メンターとして、業務とメンタル面をサポートします。優しく穏やかな先輩が多く、不明点も質問しやすい職場です。

今後の活動では「自分が何を大事にしている人間なのか」という軸を早めに見出しておくことをお勧めします。それが分からないと検討範囲が膨大になるおそれがあり、最終的に一社に絞るにあたっても、比較する判断基準がなく決めきれないかもしれません。私は途中でこの点に気付き、自分の軸を見出せたことで後悔のない決断ができました。活動自体は無理せず自分のペースで進めるのが良いと思いますが、「自分が求める一番大切な条件は何か」については、 企業研究を通して考えてみてください。

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「入職以来感じているのは、就職はゴールではないということ。日々の努力が後悔しない社会生活につながると考え、毎日を大切に過ごそうと心掛けています」(I.T.さん)

マイナビ編集部から

地方公共団体情報システム機構は、その前身である財団法人時代から一貫して、国家の基幹的な施策の実施において、行政システムの構築などICT分野で重要な責務を担ってきた。「国と地方公共団体が共同で運営し、日本社会の土台づくりに直結する業務を行うICT法人」、と聞いて、安定・保守的なイメージを感じたなら、それは大いに裏切られるだろう。例えばマイナンバー事業一つとっても、周辺からコア部分まで同法人の携わる業務内容の幅は広く、さらに1年で陳腐化するといわれるほど技術革新のスピードが速いICT業界において、立ち止まることはありえないからだ。職場で経験できる仕事は多岐にわたり、常に最先端知識に触れながら成長し続けることができる環境なのだ。また数年ごとに部署異動するので、横断的な知識経験を深められるのも魅力だ。
職場には若い職員が多く、風通しの良い社風。メンター制度を初めとして、日ごろから先輩たちが丁寧且つフレンドリーに接してくれるため、一人で悩んだり、迷うことはないだろう。手厚い教育体制があり、文系出身の先輩たちも活躍中だ。

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形として目に見えるものではなくても、自分たちが関わったシステムが社会の利便性向上に役立っていると感じられるのは、大きなやりがいだ。

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