最終更新日:2025/4/11

日産部品近畿販売(株)

  • 正社員

業種

  • 商社(自動車関連・輸送用機器)
  • 自動車・自動車部品
  • 専門店(自動車関連)
  • サービス(その他)
  • 商社(化学・石油・ガス・電気)

基本情報

本社
大阪府

取材情報

事業について伝えたい

未来はきっとオモシロイ。クルマ業界が、人々のライフスタイルを変えてゆく!

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100年に一度の大変革は、ピンチでなくチャンス!

EV(電気自動車)、AIによる自動運転など、自動車業界は今「100年に一度の大変革期」と言われています。その波をチャンスと捉える日産部品近畿販売の経営TOPに、同社が描く未来と若手への期待をお聞きしました。

■役員室 取締役社長/小貫 俊郎さん(写真右)
■役員室 取締役 販売会社室・EV事業推進室 室長/矢野 利樹さん(写真左)

私たちにできること

「私たちが展開する販売ネットワークは、人間の血管のようなもの。日本全国、地域の隅々にまで行き渡らせることが使命です。その責任の重みを感じています」(小貫社長)
「物流業界ではドライバーの働き方改革が進んでいます。私たちもその変化に対応し、在庫や配送網の最適化など、細かな対策をとっています」(矢野さん)
「自動車業界が変革の時期を迎えた今は、いろんなことに挑戦できる絶好のチャンス。若手にはこの好機を利用してさまざまなことに挑戦し、成長してほしいと思います」

<会社の強み>昔も今も、真心を込めて誠心誠意対応。ディーラー以外のお客さまからも信頼されています

●日産部品近畿販売とは、どんな会社ですか?

【小貫】かつて日産自動車の販売会社(カーディーラー)内にあった部品部が独立し、地域ごとに柔軟に対応できるよう日産の部品専門の販売会社が誕生しました。当社も全国25社のひとつで、日産自動車の出資を受けているグループ会社です。

【矢野】当社は日産の純正部品のほか、それに準ずる高品質な補修部品の自社ブランド『ピットワーク』の商品を販売しています。エンジンベルトやエンジンオイル、ブレーキパッド、ドライブレコーダーなども扱っています。ほかにも整備の際のリフトやタイヤチェンジャー、洗車機、工場用エアコン、EV用の充電設備まで、非常に幅広い製品を扱っています。

【小貫】販売先は日産のディーラーがメインですが、一般の整備工場や部品商、ガソリンスタンドなど、外部のお客さまへの提案(外販)に力を入れているという部分が同業他社よりも強いのではと感じています。

【矢野】日産車以外でも使える汎用品を販売する際は、さまざまなお客さまに利用いただけるよう工夫を凝らしています。

●会社の強みはなんですか?

【矢野】もともと日産の販売会社の一部署なので地区の各販売会社とのつながりが深く、何を求めているかもよく理解しています。ですが、その関係性に甘えることなく、販売会社も一般の整備工場も、すべて大切な「お客さま」として誠心誠意尽くすのが当社のスタンスであり、強みだと自負しています。

【小貫】外販の売上や利益も伸び、業績も安定しています。

【矢野】販売会社に対して例えば、「このコーティング剤を使えば、洗車のときに楽になるのでお勧めしてみませんか?」と、エンドユーザーへの提案のやり方も添えて提案や促進活動をします。

【小貫】整備工場に対しても同じですね。

【矢野】グループ外のお客さまならなおさら、価格交渉もシビアになり、信用をなくすとすぐ他社を検討されてしまいます。毎日のように顔を出して、新商品や販売方法の提案など地道な営業活動が実を結んでいきます。

【小貫】じっくり関係を築いていくルートセールスの面白さを、若手社員にも経験してほしいですね。

【矢野】整備工場のお客さまにリフトなどの整備用設備を提案する際は、金額も大きくなります。何にどれだけ投資をすれば、どのくらいの売上につながり利益が残るかなど、経営面に踏み込んだ助言をすることもあります。

<若手の育成>「教える文化」と「先人たちのDNA」が人を育てる

●社員をどのように育てていますか?

【小貫】新入社員向けの研修を行うほか、日産自動車から講師を招き、勉強会を開催しています。扱う部品が多く大変ですが、若手の皆さんには学んだことを実際の仕事で挑戦していくことでやりがいを感じてほしいですね。

【矢野】ほかにはメンター制度も設けています。新入社員は先輩とペアを組み、最低2年間は経験を積みます。ロールプレイング研修では、毎月18営業所から2人ずつ選抜し、「新商品が発売された」などの想定で商談ロープレをしてもらいます。その様子を動画撮影し、全営業所の仲間がチェックした後、本人へフィードバックをします。

【小貫】外回りのPAや内勤の店頭PAは、これまでに何度か全国の技術大会で優勝しています。教育制度が整っているだけでなく、培われた「教える文化」が結果につながっていると思っています。

●ご自身の成長のきっかけはなんですか?

【矢野】若手の頃、気難しいお客さまがいたのですが、なんとか納得してもらいたい!とお客さまの立場で考えた提案を重ねました。すると、その方が退職されるときに「ありがとう。矢野さんのこれからを楽しみにしているよ」と言ってくださったんです。誠心誠意対応することで、お客さまの信頼を得ることができるということに確信を持った経験です。

【小貫】苦労した相手ほど、記憶に残るものですね。

【矢野】思いが伝わったようで、本当に嬉しかった。社長もいろいろな経験をされてきたかと思いますが。

【小貫】私は親会社の日産自動車出身ですが、以前、経営体制が一転し、私の上に立つ者が外国人ばかりで、大混乱した時期がありました。不安もありましたが、日産ブランドを支えた先人たちのDNAを守ろうと仲間と奮闘しました。その中で最も印象に残っているのは、北米の販売ネットワークを築いた大先輩に会いに行ったことです。先輩がおっしゃったのは「クルマを売るだけでなく、売った後のアフターセールスが大事。その体制を整えておきなさい」ということでした。

【矢野】アフターセールス、まさに部品を供給する当社のことですね。

【小貫】この会社の代表に就任した時に、「大先輩の志をつないでいこう」と心を新たにしました。全国に部品販売ネットワークを展開し、どこでも安心して乗り続けられる状況を作ることで、お客さまの豊かなカーライフを支えるのだ、という信念を持っています。

<未来展望>他社がやらないことをやるのが日産自動車グループ。不安よりもワクワク感の方が大きい

●EV(電気自動車)、自動運転など「100年に一度の変革期」と言われる自動車業界。御社にも影響はありますか?

【小貫】ダイレクトに大きな影響を受けていると感じています。これからの未来は扱う部品が変わっていくので、新しい知識や技術を吸収していかなければなりません。ただ、悪い話ばかりでもなく、EVに置き換われば、充電関連機器がラインナップに加わり、商材が広がります。

【矢野】災害に強い家づくりの一環で、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)が進められているので、EVの電気を家でも活用するという面では住宅業界も当社のお客さまやパートナーとなり得ます。

【小貫】日産自動車は2010年、量産型EV『リーフ』を発売。その後も『アリア』『サクラ』も発売し、国産車としては日産EVのシェアは非常に高く、当社にとっても有利な状況を生み出しています。

【矢野】EVは、ライフスタイルそのものを変えるほどの影響力を持っています。エンジン車ではできなかったことも、EVならできることがあります。クルマが電気製品の一つになる時代が来ていると思うと、ワクワクしませんか?苦労もありますが、私はこの状況を楽しみたいですね。とくに若手社員には、「どんな未来がくるんだろう」と想像力を働かせてほしいと思っています。

●若手への期待を込めて、メッセージをお願いします!

【小貫】当社は部品の販売会社ではありますが、これからは単なるモノ売りでは発展は望めません。営業先がカーディーラーか整備工場か、それ以外かに関係なく、お客さまの商売を理解した上でコンサルティングができるような社員をたくさん育てたい。その土台となるのが商品知識なので、しっかりと身につけてほしいです。

【矢野】私も同じ思いです。クルマを買った後、5年、10年と続くカーライフを支えていくのが私たちの仕事。新しい技術に触れ、学び、チャレンジしてほしいですね。

【小貫】クルマというマーケット全体を見渡すポジションにいる当社だからこそ、視野を広く持てる側面もあります。アフターセールスの強みを活かしながら、この自動車市場の大きな変革期の中で柔軟に変化し、しなやかに、したたかに成長する会社を目指していきます。

学生の方へメッセージ

皆さんはどんな視点で、企業を見ておられるでしょうか。規模感も一つの判断基準ですが、その業界、その会社がどんな仕組みでお金を稼いでいるのかを調べることも重要だと思います。そのことをあまり意識せず、企業研究をしている人も多いのではないでしょうか。

巨大なオポチュニティが眠っていると感じて、半導体やAI関連業界に興味を持つ人もいるかもしれません。では、その半導体の会社はどんな仕組みで儲けているのか。そこまで調べていくと社会構造がわかり、世の中が見えて企業研究も深みが増してくると思います。自動車業界でいえば、新車の販売以上に安定的な利益を生み出しているのが私たちアフターセールスの領域です。一定のクルマが走り続ける限り、補修部品や消耗品の需要はなくならないと思います。

表面的な人気や規模、条件だけでなく、ぜひさまざまな企業を深掘りしてください。クルマに興味があるならメーカーやディーラーだけでなく、そこに部品を供給している当社のような存在にまで目を向けてみて、その上で興味が湧いた企業をさらに研究してみることをお勧めします。

【役員室 取締役社長/小貫 俊郎】

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目の前のことだけに捉われず、周りをしっかり見て、仲間に感謝の言葉を伝えることができる。そんな人が活躍している同社。コミュニケーションと助け合いを大切にしている。

マイナビ編集部から

EVや自動運転、家電化など、近年の自動車業界は最先端技術に関連した話題に事欠かない。EVへのシフトチェンジが進むのは、排ガスを減らして環境を改善し、脱炭素化で地球温暖化を防ぐため。そのため、クルマは私たちの生活に深く根ざし関わっているのだと、お二人のお話を聞きながら感じることができた。その自動車業界で重要な役割を果たしているのが、同社である。社名から日産のディーラー専門という印象を持つかもしれないが、実は高品質なオリジナルブランドを持ち、他メーカーのクルマにも使える多彩な部品、消耗品、設備を取り扱っている。

メーカーである日産自動車出身の小貫社長と、日産部品近畿販売の前身である日産部品兵庫販売出身の矢野さん。豊かな経歴を持つお二人ならではの貴重なお話が聞けた。さらに、若手の育成にも力を入れている同社なら、未経験でも成長しやすい環境だと感じた。もし自動車業界に興味があるなら、同社のような部品販売にも注目してみてはいかがだろうか。

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お客さまを訪問する直販PA(パーツアドバイザー)、営業所で対応する店頭PA、商品管理。3部門がそれぞれに機能し、連携する「チームビルディング」に力を入れている。

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