最終更新日:2025/4/4

社会福祉法人ハッピーネット

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 福祉サービス
  • 医療機関
  • 幼稚園・保育園
  • 教育
  • サービス(その他)

基本情報

本社
埼玉県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

利用者様や地域の人々、職員が幸せになるために、アップデートを続けていく

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慣習から脱却して、人材の可能性を広く大きく

2002年に設立されたハッピーネットは、高齢者、障がい者、障がい児の福祉領域で埼玉と東京に25施設42事業を展開。現場では次々と変化が起きており、そのねらいや具体的な動き、人材の可能性について注目していく。

伏見 広一/理事長/2013年入職
沼野 章典/りあん中野林マネージャー(副施設長)/2002年入職
萩原 章江/アクト大宮マネージャー サービス管理責任者/2006年入職

職員へのまなざし

「22年度の年間休日取得数は平均125日。研修も勤務時間内に設定するなど、精神的負担軽減も図っています。職員からの提案が増えていることが嬉しいです」伏見理事長
「特別養護老人ホームやデイサービスを運営する高齢福祉分野。離職率が低く、“大変だけどやりがいがある”という声を嬉しく感じています」沼野さん
「障がい分野は通所施設がメインです。グループ単位の活動なので、オフを楽しむ職員も多いです。新入職員の面倒見も良いですよ」萩原さん

<理事長>変わり続ける環境で、本当に役に立つためには変化し続ける力が必要。福祉をアップデートしたい。

◆法人としてのアップデート
2040年には、現役世代1.5人で高齢世代1人を支えるという、高齢化が加速する時代を見据え、2020年に私たちの目指すものを再定義しました。それは、利用者様と地域の人々、職員皆が幸せになるために、「地域の人々の役に立つ」こと。適正な健全経営を行い、家族愛を基調としたサービスを提供することや職員が長く続けたくなる職場環境をつくることを目標に、新しいスタートを切りました。

◆多様性を求める理由
携帯電話からスマートフォンへと切り替わったように、社会や人の意識も変化し続けています。それをしっかりとキャッチしてより良い介護をつくっていくのは、現場にいる人材です。
私は毎年内定式で「好きなことを思い切り楽しんでほしい」と話します。旅行、アニメ、ゲーム、スポーツ、グルメなど何でも本気で取り組めば、人としての幅も広がります。そんな人材が集えば、新しい考えや面白いアイデアも生まれます。そんな組織が、本当に役に立つ新しい福祉をつくっていけるのです。

◆髪色、髪型、ピアスOK
多様性のある職場づくりの一環として、私たちは、2024年に身だしなみの規定を変更しました。職員のネイルやひげも自由になりました。その結果、利用者様からも好評で、コミュニケーションのきっかけになることや利用者様の意識の変化があることも知れました。

◆ルーツ
私は元半導体エンジニアです。PCが「1人1台」から「事務所に1台」の世界へやってきて、経営企画室・ICT推進室をつくり、アップデートを開始しました。その結果、業務効率化により残業平均は月6.3時間へ減少。残業代も1分単位の支給になり、職員のストレス減少へとつながりました。実は面談項目をしっかりと設定することで、曖昧になっていた課題が明確になり、気軽に困りごとを聞く場に変更したらうまくいったという試行錯誤もありました。

アップデートし続ける環境では、対応力や提案力などアップデートする力も身に付くものです。そうやって成長しながら、10年後20年後、新しい福祉のカタチをつくる中核を担ってほしい。そんなキャリアを描くことができる環境づくりを一歩一歩進めていきます。
(伏見理事長)

<高齢福祉>慣習から脱却して、科学的介護を導入。目の前の問題から逃げないという選択。

◆科学的介護
「こうしたら嬉しいのでは」という介護する側の主観と感覚で行ってきた従来の介護。私たちはこれを脱却し、データに基づいた科学的介護を導入しています。具体的には、高齢者生理学に基づき、「水分・運動・排泄・栄養」を管理して、体調を整え体力・認知機能・活動力を高める自立支援介護を行っています。当施設では月2回施設長や生活相談員などが集う検証会議を行い、運用3年目を迎えます。

◆成果
運動の基本は「歩行」です。1日10mといった個々の目標を設定して、付き添う職員が計測・記録します。運動すれば、水分も摂りやすくなり、食事も美味しく摂取でき、排泄もスムーズになる、という好循環が生まれます。当施設では、利用者様の約7割が刺激性下剤を使用していましたが、その9割が刺激性下剤の使用を脱しました。
歩行訓練は機能訓練士の領域ですが、日々付き添う介護職が「10mから12mに伸びた!」という達成感を味わい、いつのまにか目標を達成するために何をするべきかを話し合うようになっていきました。導入後の変化は、「みんなでケアしよう」という職員の意識です。業界のなかでも離職率が格段に低くなったことは、嬉しい驚きでした。

◆ICT化
2025年より、全職員がインカムを付け、スマートフォンを携帯します。1~2年目の職員が実験したところ、一瞬で操作を覚え、音声データのテキスト化を利用して事務作業が1時間から30分に短縮。何より、緊急時の「看護師さんを呼んで!」という場面がなくなるのはすごい、と現場の期待も高まっています。ベッドセンサーも刷新。今後も生産性向上に向けてICT化を推進します。

◆専属の教育担当
「専属の担当がいた方が質問しやすい」という新入職員の声を反映して、専属制を導入しています。毎日振り返りシートを作成し、先輩とコミュニケーションを図れるので、心強さが好評です。また、防災対策、虐待対策など、定期的なオンライン研修もあり、勤務時間内に各自の予定に組み込まれます。実は業界においても、運転手を含めた全職員が研修を受講している環境は極めて稀で、組織全体の視座の高さにも繋がっています。

◆大切なこと
直面している問題から逃げないことだと私は考えます。勉強・仕事・趣味何であれ、できない原因を分析して対策することが大切です。
介護も同じで私たちは目の前の問題点から目を背けずに、取り組みを続けていきます。
(沼野さん)

<障がい者福祉>いつもの支援の手前で、別の選択肢も考える。利用者様の意思に近付いていきたい。

◆意思決定支援
「できることを増やしていきましょう」という抽象的な取り組みから、「ご本人の思いを引き出すための支援を、日々の支援のなかで提供しましょう」という意思決定支援へ。今年度から、個別支援計画に、意思決定支援のためのコミュニケーションの支援方法が具体的に盛り込まれるようになりました。「お茶の時間だからお茶」「いつもの清掃活動だから清掃」ではなく、「もしかしたら別のことがしたいのでは」と推測する。支援員には、いつもの支援の手前で発想を転換する、そんな姿勢が求められています。

◆歯がゆさと嬉しさ
むずかしいのは、意思を引き出そうと働きかけて、その場で答えを得たとしても、真意はわからないということ。最終的には推測になってしまう歯がゆさです。だからこそ、日常のなかで「合っていた!」と思える利用者様の笑顔はとても嬉しいものです。ご家族や先生から「挨拶の時に目が合うようになった」「相手側に正面を向けて、モノを渡すようになった。そんな気遣いはこれまでなかった」といった変化の報告には、大喜びしています。仕事を続けていくモチベーションになりますね。

◆組織もアップデート
人材を取り巻く環境の変化も実感しています。組織的なマネジメントが強化され、ICT化を促進。ブロック内での情報共有や効率化が図られ、残業は月10時間未満となり、有休が取りやすく、異動もしやすい体制になりました。小さな不安も話せる1on1面談は10日に1回。グループ単位の活動で、ミーティングでは、反省や課題だけではなく、嬉しい報告を積極的に共有しています。
新しい取り組みも始まっています。たとえば、児童期と成人期の職場交流もその一つ。成人期の担当であれば障がい特性による行動特性の理解を深めたり、児童期の担当であれば将来のために身に付けることを考えたり、そんなイメージづくりにも役立っています。

◆広い視野を持つ
新入職員の研修は、就労支援・生活支援の現場を見て、全体を知ることからスタートします。パン工房や清掃活動、自閉症を担当するグループなど、多様さを知る機会は貴重です。配属後、目の前の世界だけではないことを知ってほしいと考えています。
特に、障がい者支援は長丁場。新しい人材に必要なのは「切り替え」です。プライベートを思い切り楽しんで、一人で抱え込まないこと。シンプルにそれでいいのだと思っています。
(萩原さん)

学生の方へメッセージ

高齢福祉・障がい者福祉・児童福祉の全福祉事業を展開していることが、当法人最大の強みです。同じ敷地内に複数領域の事業所を併設した施設もあり、例えば東京・板橋にある「若葉ゆめの園」は、支援を必要とする高齢の方が利用される「特別養護老人ホーム」や「デイサービスセンター」、障がいのある方が利用される「生活介護事業」など、複数の事業所が併設されている総合ケアセンターです。

皆さんの立場から見れば、あらゆる福祉スキルを習得できる環境ということです。複数領域を経験しながら自分に合った領域を選び、プロフェッショナルになる道。障がいを持った方が高齢になる時代に、障がい者支援と高齢者支援の両方のスキルを生かして活躍する道。単独領域で経験を積み、施設長(部門長)を目指すマネジメントの道……。幅広い選択肢のなかからキャリアパスを選んでみてください。当法人では職員意向調査制度を導入し、年に一度は全職員から希望する道を聞く機会を設け、職員のキャリアを支援しています。

福祉を学んだことがないという方には、内定後に「初任者研修」「行動援護従事者研修」を受講してもらいます。受講費用は当法人が全額負担。入職後にも、実務者研修、介護福祉士と続く資格取得をサポートしていきます。サービスの質を高めるため、職員の教育にはこれまで以上に力を入れ、研修体制を整えていきますので、安心して飛び込んできてください。

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高齢・障がい者・児童の全福祉事業を運営。複数領域の経験を積み、スキルを習得して視野を広げ、自分に合ったキャリアを選んでください。(伏見理事長)

マイナビ編集部から

2020年、「地域の人々の役に立つ」というミッションを再構築した同法人。同時に、世代別の人口推移予測を基に、2020年代、2030年代、2040年代の社会や福祉業界を推察して、グランドデザインを策定。時代や環境に応じて「組織を育て人をつくる」「ともに地域をつくる」「新しい社会の価値をつくる」というビジョンを掲げている。
人材にとっては、自分のキャリアを具体的に考える好材料。特に、超高齢化への危機感だけではなく、2040年以降「日本の総人口1億人を切り、高齢化率もピークアウト」「AIやロボットが、人間が行ってきた作業の半分を行う社会になる可能性も」という視野で、将来の福祉の在り方を問いかける法人は、極めて稀だろう。人材にとっては、学びの多い、挑戦の幅も広がる環境と言えそうだ。

アップデートに取り組むなかでも、社風に関しては「温かい繋がりがあります」と理事長も笑顔で話す。介護施設勤務の20代職員からは「家族愛を掲げているとおり、職員も家族のよう」「上司も優しい」「先輩が一生懸命励ましてくれる」など、“温かさ”も伝わってきた。働きやすさに関わる改善・改革への支持も高く、「残業手当を1分単位で支給されるのはとても嬉しい。余計なストレスがない」「髪色や髪型など、自由な雰囲気が好き」という言葉も多い。

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1on1面談も日常的で、精神的なケアも重要視。「職場環境の改善と個々の生活レベルの向上」を大切に、人材を取り巻く環境のアップデートにも熱心に取り組んでいる。
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