最終更新日:2024/8/9

MHIパワーエンジニアリング(株)【三菱重工グループ】

業種

  • プラント・エンジニアリング
  • 機械
  • 環境・リサイクル
  • 機械設計

基本情報

本社
神奈川県

取材情報

記事で読む社会科見学

脱炭素に向けた発電プラントの開発で、地球にやさしい電力供給の実現へ!

PHOTO

個々の力を高めて、強い組織で電力供給の未来を切り拓く

主力事業のガスタービンを中心に、発電プラントに関する幅広い業務を行うMHIパワーエンジニアリング株式会社。兵庫県・高砂事業部の3名に同社の事業内容や人々の暮らしに与える影響、働く環境などを伺った。

竹重 聖さん(執行役員高砂事業部長)
岸 紀久さん(高砂事業部 計装電気設計部 計装制御設計グループ 制御チーム 2004年入社)
鶴目 侑也さん(高砂事業部 ガスタービン技術部 ガスタービン設計グループ 燃焼器設計チーム 2022年入社)

仕事をするうえで大切なポイント

「しっかりとコミュニケーションを取って進めることです。先輩や上司はもちろん、他部署とも連携を図りながら、さまざまな意見を取り入れることが大切です」(竹重さん)
「なんでもチャレンジしてみる姿勢が大切です。最初は難しいと思う仕事でも、まずは一歩踏み出しましょう。その壁を乗り越えた先に、仕事の楽しさがあります」(岸さん)
「常に考えて業務に取り組むことです。先輩や上司に頼るのは大事ですが、あくまでもアドバイスをもらうだけで、最後は自分で答えを導き出す姿勢が大切です」(鶴目さん)

当社が手がける発電プラントの設計は、世界が掲げた未来の実現に向けた、社会貢献性の高い仕事です!

当社は人々の暮らしを豊かにするため、電力を生み出す発電プラントの設計分野に携わっています。なかでも、特に注力しているのが火力発電です。当社を含め三菱重工では、従来の石炭燃料から、より高効率で環境に配慮した天然ガスを燃料としたGTCC(ガスタービン・コンバインドサイクル発電プラント)を主力製品としています。また、火力だけでなく、原子力、風力、水力発電、更に橋梁や冷却塔などの鉄鋼製品、環境装置、製鉄機械、舶用機器等に携わっており、様々な技術を生かし、広く社会に貢献しています。

当社の仕事は、三菱重工や関連グループ会社からの依頼がほとんど。三菱重工の機能分離会社として安定的に受注できている点が最大の強みです。関連グループ会社とは良い意味でライバル関係にあり、お互い切磋琢磨して、常に新しい発想と技術を生み出しています。

低炭素・脱炭素を目標に掲げる世の中で、火力発電はネガティブなイメージが強いかもしれません。しかし、先ほど紹介したGTCCなど三菱重工グループは、すでに低炭素を実現。地球環境にやさしい発電と人々に安心・安定の電力を今まで通り届けるという意味で、社会に大きな影響を与える取り組みをしています。脱炭素に向けても、水素やアンモニアを使って発電時の二酸化炭素の排出量をゼロにする発電プラントの開発を目標に掲げています。

発電所の中心機器となるガスタービンの設計には、材料力学や熱力学、流体力学の知識が生かせます。もちろん、ガスタービンだけでは発電所は動かせないため、周辺部の配管設計や電気設計、計器設計、制御システムの構築など、あらゆる知識や技術が必要です。個々の叡智を結集させて、ひとつの発電プラントをつくりあげていくのが当社の仕事です。社会に対する貢献度が高い分、やりがいも大きく、高いモチベーションで働ける環境です。

また、一部の業務では在宅勤務やフレックスタイムを導入するなど、働く環境の整備にも積極的です。経験の浅い若手社員に対しては、しっかりとアドバイスのできる先輩や上司が近くでサポートします。今は工学の知識がなくても、環境に関心のある人や、工学系やモノづくりの分野に興味がある人は、積極的に挑戦して欲しいですね。
「脱炭素」をキーワードに、まだ見ぬ世界に挑戦する当社で、一人ひとりが先駆者となって、一緒に未来を切り拓いていきましょう。(竹重 聖さん)

制御ロジック設計のプロとして、多くの知識と確かな技術力を武器に世界各国の発電所に携わっています!

現在私は、ガスタービンの制御ロジックの設計に携わっています。発電所の安定稼働に大きく関わるもので、ガスタービンの起動から停止、オペレーターによる発電指示まで、全体をコントロールする制御回路を一手に担う業務です。また、オペレーターが実際に発電所を動かす際に使用するPCなどの端末機器の画面設計も担当。画面の見やすさや操作性の向上を追求しています。

三菱重工が手がけるガスタービンは、世界各国で使われており、私の職場は海外の発電所をメインに担当しています。最近ではタイや中国、UAEなど、アジア・中東からの依頼が多いですね。電気は、人々にとってなくてはならないインフラであるため、世界中の発電所がお客様です。

今までで特に印象に残っている業務は、約3年間、出向先の三菱重工でお客様対応をしていたときのエピソードです。直接海外のお客様とやり取りをし、アイルランドの発電所に制御部門のトレーニング講師として約1週間、渡航する機会がありました。言葉の壁で苦労しましたが、いろいろ工夫をしながら、なんとか任務を終えて帰国。ホッとしたのも束の間、先日の内容がすごく良かったので、次は発電所の試運転部門にもトレーニングして欲しいと依頼がありました。結果、もう1週間アイルランドへ行くことに。準備や現地での活動は大変でしたが、私が今まで培ってきた知識や技術が世界で認められた瞬間で、とても嬉しかったです。

新入社員のときに携わった台湾の発電所もよく覚えています。普段はデスクワークで業務をしていたため、発電所のイメージがしづらかったのですが、実際に現地に立ち会ったことで、そのスケール感に圧倒されました。当時の感動が、その後の働くモチベーションになっています。

当社は、意欲的に取り組めばなんでも挑戦できる環境です。私自身、入社当初は、計装部門に携わっていました。しかし、約6年経ったタイミングで制御部門に興味を持つように。当時の上司に申し出たところ、承諾していただき、今のキャリアが築けています。当社が実施する技術教育講座を利用すれば、所属部署以外の業務も学べるため、幅広い知識を持ったエンジニアに成長することも可能です。
また、業務はチーム制でお互いをサポートしながら進めています。休暇も取りやすく、それぞれのライフスタイルに合った働き方ができるのが魅力です。(岸 紀久さん)

わからないことは放置せず、先輩や上司にアドバイスをいただきながら、自分で考える力を養っています!

もともと技術で社会に貢献したいという思いが軸にあり、発電プラントに着目。そこから掘り下げて調べていき、ガスタービンの設計を中心に事業を展開する当社の存在を知りました。配管や電気などガスタービンに関わる幅広い設計業務をはじめ、火力に限らず水力や原子力発電なども手がけていて、総合力の高さに魅力を感じ入社を決意。ここであれば自分のやりたいことができると確信しました。

入社後の研修は、ビジネスマナーはもちろん、基本的な製図の書き方やガスタービンに関する基礎知識を学びます。学生時代に学んだ学問のレベルに応じて自分で選べる研修もあり、初心者から上級者レベルまでかなり充実した内容で驚きました。約3カ月間の研修を終えると、それぞれの部門に配属。配属してから1年間は、先輩指導員とマンツーマンでOJT研修をしていきます。時間をかけてしっかりと成長できるため、専門知識がない状態でも安心して臨める環境です。私も一歩ずつ着実に知識を深めていくことを意識し、わからないことは放置せずその都度確認して進めています。

現在の業務は、ガスタービンの燃焼器設計です。燃焼器に必要なボルトや溶接部分の強度を設計するため、学生時代に専攻していた材料力学や流体力学などの知識を生かしています。燃焼器はガスタービンの構成要素の1つで、高圧の空気に燃料を噴射し継続的な燃焼をさせる装置です。脱炭素社会に向けて現在、水素利用の開発・検証が進んでいますが、三菱重工のガスタービンは燃焼器を取り替えることで、それ以外の構成要素は既存のまま使用できます。自分の設計する燃焼器が脱炭素社会の中で活躍することが楽しみですね。

業務で大切にしている点は、自分で考え設計をすることです。これは先輩の指導員からも「やり方や調べ方はいつでも教えるので、その先の設計は自分なりに考えて取り組むように」と言われています。社内には、過去に先輩方が作成した設計の資料があります。まずは自分で確かめながら、知識を蓄積することを意識し、今回はどれが活用できるか、自分なりに組み合わせて設計するようにしています。

今後の目標は、一日でも早く大型の案件を任せてもらえるだけの信頼を得ることです。与えられた仕事を理解して進めていき、できる業務の幅を少しずつ増やしていきたいですね。その積み重ねが大きな仕事につながると考え、毎日を大切にコツコツと励みます。(鶴目 侑也さん)

企業研究のポイント

まずは仕事を通して何をやりたいかを明確にしてください。そのうえで、どういう働き方が合うのか自分自身を知る機会をつくりましょう。当社の業務でいえば、プロジェクトに関わると、さまざまな人とコミュニケーションを取りながら進めていく必要があります。反面、システム設計のプログラミングなどは、チーム制でありながらひとりでコツコツと進めていく時間が多いのが特徴です。どちらが自分にとって働きやすいのか、しっかりと理解するのをおすすめします。(竹重さん)

専門性を高めて成長していきたい人にとっては良いかもしれませんが、学んできた分野だけに絞って企業研究をするのは、非常にもったいないです。自分はどういう業界に興味があるのか、どんなジャンルにチャレンジしていきたいのか、自身の気持ちを大切にしてください。視野を広げつつ柔軟性を持って進めると、きっと自分に合う企業や仕事が見つかるはずです。(岸さん)

私自身も意識して取り組んでいたのが、しっかりと企業と企業を比較することです。特に、企業の得意分野や長所などを比べて、強みや将来性、今後の事業展開などを知ることが大切です。私は、当社の総合力や今後の社会貢献性に惹かれて入社を決めたので、やりがいを持って働けています(鶴目さん)

PHOTO
それぞれが仕事に責任と誇りを持って働いているMHIパワーエンジニアリングの社員の皆さん。めざす方向が明確であるため、一致団結して日々の業務に臨んでいる。

マイナビ編集部から

三菱重工の機能分離会社であるMHIパワーエンジニアリングは、発電プラントのガスタービンを中心に事業を展開。人々の安心で安全な暮らしを支えるため、インフラに関わるさまざまな設計部門に携わっている。まさに縁の下の力持ちで、私たちの生活には欠かせない企業だ。

そんな同社は、社員の働く環境にも徹底している。特に教育環境は充実しており、技術教育講座では、所属部署以外の業務も学べる場を用意。専門的な知識は入社してからのOJT研修で身に付くため、学生時代に専攻していた学問が業務内容と直接結びつかない場合でも積極的に挑戦できる環境がある。休暇に関しても、初年度から22日の有給休暇が与えられ、自分で業務を調整しながら時には長期休暇も可能。仕事とプライベートの両立が実現でき、高いモチベーションで仕事に臨めるのも魅力といえるだろう。

2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする目標を掲げる日本。世界的にみても脱炭素化社会の実現に向けての取り組みが進むなか、三菱重工グループはいち早く2040年のカーボンニュートラル宣言『MISSION NET ZERO』を発表している。今回インタビューした3名それぞれが話していたように、同社もすでに水素を使った発電プラントの稼働を進めている。めざす未来が見えており、あとは社員一丸となって取り組むだけのMHIパワーエンジニアリングは、脱炭素分野の先駆者として世界をリードするだろう。

PHOTO
MHIパワーエンジニアリングが設計するガスタービンは、高品質で世界中から需要のある製品である。発電プラントの業務を軸に、技術で人々の日常生活と未来を支えている。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2025に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2026年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

トップへ

  1. トップ
  2. MHIパワーエンジニアリング(株)【三菱重工グループ】の取材情報