最終更新日:2024/6/25

(株)まろん【マロン薬局】

業種

  • 調剤薬局
  • ドラッグストア
  • 化粧品
  • 薬品
  • 医療機関

基本情報

本社
東京都

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

患者さんのために薬剤師に何ができるのかを追求し、地域に愛される薬局を作りたい

PHOTO

実務経験を重ね、スキルの幅を広げて薬局長へキャリアアップ

八王子エリアを中心に、地域密着型の調剤薬局を展開する(株)まろん。患者との温かい関係性に惹かれて入社した薬剤師に、仕事への思いや薬局長になるまでの経緯などを聞いた。


◆小林 恭平さん
マロン薬局武蔵小金井店 薬局長兼管理薬剤師
2016年入社

学生時代に経験したマロン薬局での実習をきっかけに、同社に入社した小林さん。大規模な病院の門前薬局や、地域に根付いた面薬局での業務を経験し、店舗ごとの特性や患者の多様なニーズを学びながら実績を積み重ねてきた。入社5年目からは薬局長として新規店舗を任され、地域住民との信頼関係の構築やスタッフの育成に携わっている。薬局長に就いて2年目になる現在も、地域に愛され、必要とされる薬局づくりを目指して奮闘中だ。

マロン薬局の魅力

「自由度の高い組織だと思います」という小林さん。「やりたいことを率直に言い、積極的に行動できる人が自分らしさを発揮できる環境です」
上下関係にしばられない、風通しの良い社風。「社長が店舗に顔を出すこともあります。経営層や管理職の考えを直接聞き、それに意見を言える関係性です」
若いうちに学会発表に参加する機会もあった小林さん。「見ず知らずの人の前で発表をしたことで度胸がつき、その後は社内発表でも物怖じしなくなりました」

どの店舗でも共通しているのは、患者さんを大切にする気持ちと真摯な対応

子どものころ、調剤薬局でテキパキとさまざまな薬を扱う薬剤師の姿を見て、自分もあの仕事をしたいと憧れたのが、薬剤師という職業を選んだきっかけです。学生時代は、そんな憧れを現実のものにするために調剤薬局での実習を経験。そこで患者さんとの距離が近く、まるで親戚のように接しているスタッフを見て、こんな薬局で働きたいと思いました。その実習先がマロン薬局だったんです。悩みを抱えている患者さんの心を開き、よい関係を築いていることに感銘を受けました。

当社に入って最初に配属されたのは、立川市のにしき店でした。ここはさまざまな診療科がある大きな病院の門前薬局で、扱う処方箋の数も薬の種類も多い店舗です。毎日仕事についていくのに必死で、大学での勉強と現場の仕事は違うと痛感しましたが、臨機応変な対応や薬の適切な扱い方を学べました。また、忙しいなかでも患者さんの背景を考えて対応することの大切さを実感し、身が引き締まる思いでした。店舗によって雰囲気や忙しさは異なりますが、患者さんと近い距離で対応するという基本的な考え方は、どの店舗も、どの薬剤師も持っていることもわかりました。

にしき店に勤務した後、昭島市でリニューアルオープンしたばかりの店舗に異動。こちらは駅前にある調剤薬局で、さまざまな病院の処方箋を受け付けて地元に暮らす人たちを支えるスタイルの店舗でした。男性薬剤師が私一人だったこともあって患者さんに覚えてもらいやすかったようで、親しくコミュニケーションをとれました。患者さんが自分に会うために来てくれるような薬剤師になろうと、気持ちを新たにしました。

あるとき、高齢の母親と障がいのある息子さんが薬を受け取りに来られたのですが、帰宅後に薬が混ざってしまい、服薬すべきものがわからなくなったという連絡を受けたことがあります。そこで私がご自宅まで伺って、薬を整理するお手伝いをしました。これをきっかけにお二人から深く信頼されるようになり、私自身も仕事に対する使命感が強くなりましたね。また、患者さんのためにイレギュラーな対応を許可してくれた会社にも感謝しました。

新規店舗の薬局長に。調剤薬局の理想的なあり方を追究

薬剤師として働く過程でコツコツと積み上げてきた、患者さんや一緒に働くスタッフたちからの信頼。それに応えるため、薬局長というポジションを一つの目標としていました。その目標を達成するため、どんな業務にも積極的に関わることを心掛けていましたね。また、薬局を運営する薬局長だけでなく、監督責任者としての力をつけるため、管理薬剤師になることももう一つの目標としながら、日々の仕事と向き合いました。

そして入社から5年目となる2020年の6月、新規オープンするマロン薬局武蔵小金井店の薬局長を任されることになったのです。本当に私で大丈夫だろうかという不安が8割、これまでの実績が認められたという喜びが2割でした。

しかしせっかくチャレンジの機会を与えられたのだから、やるしかないと気持ちを切り替え、新米薬局長としてのキャリアをスタートさせました。わからないことがあれば他店の先輩たちがいつでも教えてくれましたし、会社からのサポートもありました。そして、共に働くのは経験豊富なスタッフたちです。私が理想とする調剤薬局のあり方を実現するために頑張ってみようと思いました。

患者さんに今の自分が伝えられる全ての知識をお伝えし、「いい薬局だね」と言われるような店舗にするため、コロナ禍でもスタッフみんなで地域住民のみなさんへの情報発信に取り組みました。イベント情報アプリを使った宣伝やSNSからの情報発信、市報などを活用した結果、新しく来られた患者さんから「今まで気付かなかったけど、こんな便利なところに薬局があったんだね」と言われることが増えています。

当社は、薬剤師が薬の知識だけでなく接遇にも力を入れているという特徴があります。そのため、会社主催でマナー講師による研修を開催しています。私たちが患者さんと向き合うときの受け答え、態度、電話応対などのスキルを磨くことで、地域の皆さんに選んでもらえる薬局になると思っています。薬剤師のコミュニケーションは、薬を用意してお渡しするだけではありません。他愛もない世間話や健康に関する深い話をすることで、困ったときに頼ってもらえる信頼関係に発展するのです。

薬局を地域の皆さんが気軽に集まって交流できる場にもしたい

最近は、複数の病院の処方箋をまとめて持ってこられる方や、「処方箋はないんだけど」と言って健康相談だけをしにいらっしゃる方が増えており、私の目指す“患者さんとの距離が近い薬局”に近づいてきた手応えを感じています。それと同時に、これから取り組むべき課題も徐々に見えてきました。

オープンから約1年が経って少しずつ地域に馴染んできたとはいえ、認知度はまだまだですし、薬局長としては経営状況も改善していかなくてはならないと感じています。より多くの人々へアプローチするために新しい広告手段の活用なども考えつつ、患者さんとの信頼関係をより確かなものにしていきたいと思っています。自分が思い描く薬局を実現するために、何が出来るだろうかと模索する毎日です。

地域に求められる薬局とは、薬を正しく提供し、服薬や健康の指導を行うだけでなく、他の役割も果たす存在であると私は考えます。例えば薬局の中で、予防医学の講習会や、子どもたちの薬剤師体験などを実施できたら面白いでしょう。今すぐ薬を必要としていない人たちに向けたイベントを行うことで、近隣の人が集まる場所として認知度が高まるはずです。

また、「あそこに行けばひと息つける」と、地域の方が気軽に立ち寄れるような場にもしたいですね。利益を追求するだけでなく“場”や“機会”を提供することで、地域の方の役に立ちたいと思っています。それがいずれは患者さんから信頼され、健康に不安があるときに気軽に相談に来ていただけるような薬局づくりへとつながると思うのです。

やりたいことはいろいろありますが、今はとにかく薬局長や管理薬剤師としての役割をまっとうすることが第一です。ゆくゆくは、さらに上の役職に就いて幅広い業務に携わりたいという希望もあります。一つのことを追究するのもいいですが、いろいろな仕事に関わってオールマイティな存在になりたいですね。薬剤師という職業を入口にして、自分の好奇心に素直に従いながら新しいことにどんどんチャレンジしていきたいと思っています。

企業研究のポイント

薬剤師の活躍のフィールドには調剤薬局やドラッグストア、病院などがあり、働き方は多様です。当社のような調剤薬局でも、企業それぞれで運営方針が異なります。企業研究ではそうした違いを知り、自分がどんな企業で働きたいのか、どこが合うのかということをよく考えることが大切です。

地域密着型の薬局、大手の薬局で働きたいという学生さんによくお会いしますが、その考えをもっと深めて、薬局でどんなことをしたいのか、また譲れないことは何かを言葉にしてみてください。例えば地域密着型の調剤薬局なら、在宅診療に関わりたい、かかりつけ薬剤師になりたいといった具体的な考えを持つことで、入社後のミスマッチも減らせるでしょう。薬剤師の男女比率や離職率、人材育成の方針などを調べるのも大切です。当社には時間をじっくりかけて実力を育てる社風などに惹かれて、説明会にいらっしゃる学生の方が多いようです。

また、一つの企業で一つの店舗だけを見学するのではなく、複数の店舗を見てみてください。同じ企業の店舗でも、地域へのアプローチの仕方が違うこともありますから、意外な発見があるかもしれません。

【経営企画室長兼人事統括課長/伊藤裕子さん】

PHOTO
若手の薬剤師を丁寧に育てていく教育方針。若いスタッフが活躍し、親身なコミュニケーションで地域に寄り添う調剤薬局づくりに取り組んでいる。

マイナビ編集部から

(株)まろんは、八王子を中心とした東京都の西部などに18の薬局を展開。調剤薬局の運営をはじめ、医療モール支援や医療機関情報の提供、在宅調剤など複数の事業を行ってきた。特に医療モールの支援事業は同社の特徴の一つ。医療モールを建築するだけでなく、医師やクリニックの誘致も担うことで、医師と調剤薬局が一緒になってモールを作り上げていけるようなサポートを行っているのだ。医師と薬剤師が協力することで、地域の患者にもよりよい医療を提供できる。また、地域住民に親しまれるような医療モールのネーミングやロゴマークなども提案。店舗開発の専門チームは、同社が大切にしている“地域に選ばれる薬局”を作るため、今後も積極的にこの事業に取り組んでいくという。

“地域に選ばれる薬局”であるために同社が重視するのが、地域密着型の温かい接遇だ。今回のインタビューで話していただいた小林さんも、患者に対する丁寧で親身な対応を心掛けている薬剤師の一人。同社は接遇にフォーカスした研修や、一人ひとりの新入社員に寄り添うメンター制度などによって薬剤師を育成している。確実に実力をつけながらじっくりキャリアアップしたいという人に適した環境といえるだろう。

PHOTO
薬局長や管理薬剤師になるには、入社から約5年の経験が必要。人間的な成長には、知識だけでなく現場での豊富な実体験が欠かせないからだ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2025に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2026年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

トップへ

  1. トップ
  2. (株)まろん【マロン薬局】の取材情報