ヨコセAVシステム(株)

入社３年目で現場の施工担当をしていた頃の話です。
やっと「見習い」から「現場責任者」になった頃で、初めて「現場責任者」として携わった仕事でした。
80人規模の小さな小さな講堂でしたが、一人で施工した音響設備で、初めての「音出し」で、きちんと音が出たときは、感動しました。
初めての「音出し」は、中島美嘉の「冬の華」で音響調整したのですが、自分ひとりでつくり上げた設備で、自分ひとりで、一音一音確認する作業は、すごく贅沢な時間だったと今でも思います。

社会人になって先輩から教えてもらった言葉ですが、『知行合一』という言葉です。
「知識と行為は一体である」という意味で、「本当の知は実践を伴わなければならない」という意味で使われます。私が先輩から教わったときは「知っていても、実践しなければ知らないのと同じ」「実践されて、初めて知っているということ」という厳しい戒めとして教わりました。
若い頃は頭でっかちで、表面的な「知っている」ばかりでしたが、先輩は「実践して初めて意味があるのだぞ」と教えてくれたのです。
今でも「知行合一」できているか、自問自答します。

コロナ禍で、就職活動も様変わりしました。多くの会社がオンライン対応をしていますし、当社もオンライン対応を積極活用しています。オンラインを活用することで、会社訪問の敷居はずっと低くなったと思います。何よりもオンラインを活用することで物理的距離や移動時間をまったく気にしなくてよくなったということは学生さんにとっても、会社にとっても大きなメリットだと思います。ただ、一方でリアルで対面する、訪問する、ということも大事だということは忘れないで下さい。実際にリアルで会ったときの、匂いや雰囲気といった五感で感じるものを大事にしてもらいたいと思います。