最終更新日:2025/4/21

あおみ建設(株)

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 建設
  • 設備工事・設備設計
  • 建築設計

基本情報

本社
東京都、大阪府

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

マリコンならば、圧倒的なスケールのモノ作りに挑むことができる

PHOTO

海に関わる土木技術のスペシャリストたち

海洋土木で強みを発揮する“マリコン”として、数多くの実績を積み重ねているあおみ建設。中堅と新人の二人の先輩に、就職活動を振り返ってもらうとともに、マリコンで働く面白さを話してもらいました。

■安田 弘希
技術部
大学院デザイン工学科修士課程修了
2013年入社

■佐藤 優磨
技術開発部
大学院工学研究科修士課程修了
2019年入社

先輩の横顔

安田さんは東北の現場にいた頃、土日はどこかの温泉に出向いて観光を楽しんでいた。今はお子さんが生まれたばかりなので、プライベートは子育て中心。
オフタイムにはドライブに出かけることが多いという佐藤さん。千葉の社員寮で暮らしているが、寮費は光熱費込みで6,000円。独身の間は住み続けることができるそうだ。
安田さんも佐藤さんも勤務先は東京の本社。基本的に施工管理者は現場でキャリアを積むことが多いが、本人の希望と資質次第では本社で働く道もある。

【安田さん】被災地の港の復興に携わり、技術の最前線で学びつづける日々

学生時代は土木を中心に学び、水理学や土質学などを専攻してきたこともあって、就職を考えたときは研究にも関連する“マリコン”を目指しました。当社はまさに自分の志望に合った領域で事業を行っており、それが決め手となり扉を叩きました。

一般的にゼネコンで土木というと橋梁やトンネルなどがイメージされますが、海洋建設に携わるマリコンの場合、堤防や海に沈めるテトラポッド、埋め立て造成、ヘドロ除去といった海底の土壌改良など、文字通り海の周辺や海中での作業が多くなっています。現場作業は各地の港湾で行われるケースが多く、海が好きだった私はこうしたことも選社理由のひとつになりました。

入社後の3年間は、東北の被災地で港湾工事の施工管理者として、工事の現場に常駐していました。最初に配属されたのは、宮城県名取市閖上。東日本大震災では津波による大打撃を受けた街で、赴任した2013年夏は港に災害の爪痕が残されている状態。ここに堤防とテトラポッド、堤防沿いの道路を作っていくことになり、約1年にわたって作業をしていきました。管理者である私たちは全国から応援に駆けつけている工事事業者をまとめ、工事の計画や現場でのマネジメントを行っていったのですが、さすがに1年目の私には難しいことが多くて先輩についていくのが精一杯でしたね。

その後2年半ほど、福島県の南相馬で堤防などを作っていきました。私も自分で図面を見て測量をし、きちんと計算をしたうえで適切な作業を指示していくという責任ある役割を担いました。太平洋側は潮の満ち引きによって水位が数mレベルで変化することもあり、その時は海独特の工事の大変さを身に染みて感じましたね。完成したときは感動をしましたし、被災地の復興に直接貢献できたのもうれしかったです。

現在は本社の技術部勤務となり、各現場から上がってきた技術の確認、工法の提案などに取り組んでいます。例えば、水をせき止めて作業をする際、仮に作る壁の強度はどのくらいが適切なのかといったことを導き出したりします。安全性の確保にしても、円滑な作業の推進にしても、私のはじき出す数字の一つひとつが現場に影響を与えるので、重い責任を感じながら仕事をしています。また、小規模な民間工事なら自分が設計を手がけることもあり、技術にとことん向き合いつづける毎日を過ごしています。

【佐藤さん】機械系出身者だからこそ活躍できる場がある

ロボットなどの機械が好きだった私は、制御工学や機械力学などを専攻していました。就職活動を始めたときはロボットを作りたいと考えていましたが、空想上の存在に携わるのも面白しろそうだと思い、おもちゃメーカーを重点的に訪問していきました。各社を見ていくなかで子どもたちの夢をかなえる素晴らしい仕事だと感じる一方、大学院で研究をしてきた自分自身の夢は何だろうと改めて振り返ったのです。

その結果、ロボットに限らず、新しい技術そのものを開発することに喜びを感じる自分がいることに気づき、技術開発系の職種がある企業を幅広く考えるようになりました。最初は建設機械メーカーを見ていったのですが、偶然当社を知り、話を聞いてみると、マリコンでは特殊な機械を数多く有しており、コアな開発ができる点に魅かれていきました。なかでも船上から動力ケーブルや空気供給ケーブルをつないで水中で作業するショベルカー「水中バックホウ・ビッグクラブ」には大きなインパクトを感じましたね。まさに技術に魅かれて当社への道を選んだのです。

もっとも土木は専攻とは全く異なる分野なので、入社後に覚えることが多そうだと思いました。今はまさにその通りの日々を送っています。4月に入社し、最初の1カ月間は土木系の社員とともに研修に臨み、土木の基礎を身につけるとともに、港にある現場に行ったり、測量の実習を受けたりしました。その後、5月からは技術開発部でOJTを受けています。技術開発部は新工法を考案する役割を担っており、私のような機械系の人材も活躍できるチャンスがあります。実際、「水中バックホウ・ビッグクラブ」も、70mを超えるような巨大サイズの設備も、機械の視点なしに技術を形にすることはできないのです。

現在は保有特許に関する事務を行いながら自社の強みを学ぶとともに、並行して第二種電気工事士の資格取得に向けた勉強にも取り組んでいるところです。まったくの異分野ではありますが、大学院で学んでいない新しい知識を身につけるのは非常に楽しいと感じる日々です。ベテランの先輩からは、5年くらいかけて技術開発に関わる知識を私に教え込むと言ってもらえたので、その期待に応えるために、しっかりと先輩の後についていこうと思っています。

目標、会社の良さ、学生へのメッセージ

――これからの目標は?
安田/1級土木施工管理技士 や技術士などの資格取得を目指して勉強を重ねています。1級土木施工管理技士に関しては会社の補助で通信教育を受けており、近々、試験に臨むことになっています。日々の業務でいえば、主体的に完結した案件がまだないのが課題です。技術の検討や設計、施工といった総合的な視点から仕事に関わって多くの経験をしてきた一方、どこかのプロセスでまだ先輩の補助を受けていたので、最初から最後まで、自分でできるようにしていきたいと思っています。

佐藤/私もまずは資格取得を目指しており、第二種電気工事士の資格が最初の目標となっています。もっと勉強に勉強を重ねて、早く一人前の仕事ができるようになりたいですね。もちろん将来は自分が考案した新技術で会社の役に立ちたいと思っています。

――会社のいいところは?
安田/現在は本社で勤務していますが、デスクワークをしているだけでは把握し切れないことも発生するので、頻繁に工事現場へ通って勉強をしています。本社と現場の意志疎通がスムーズで、比較的自由に行き来できる柔軟さがあると感じています。

佐藤/部署の垣根を越えて気さくに声をかけてくれる先輩がそろっており、居心地がとても良いと感じています。また、同期は14人いますが、互いに連絡を取り合っており、東京近辺在住の同期とはよく飲みに行ったり、遊びに行ったりと仲良くしています。

――学生にメッセージをお願いいします。
安田/現場では非常に大きな機械が動いていて、スケールの大きい魅力的な仕事である一方で、危険と隣り合わせでもあります。だからこそ、安全第一の精神で仕事をしているということを覚えておいてほしいですね。

佐藤/機械系学科出身者はメーカーを考える人が多いと思いますが、当社のような建設業でも自分が培ってきた知識を使って仕事をしていくことができます。しかもマリコンでは特別な技術に触れられる分、楽しさややりがいは非常に大きいです。

学生の方へメッセージ

企業研究をする際に、土木系の企業を目指している人は、公務員やコンサルタント、ゼネコン、施工会社といったところが主たる研究対象となるはずです。 最初から行きたい分野が固まっている人の中には、他の土木分野に関して偏った視点で見てしまう人もいるでしょう。頭ごなしに決めつけてしまうのではなく、インターンシップなどを通して直接その業態に触れて判断してみてください。きっと今まで見えなかった長所などが理解できるようになるはずです。

ゼネコンは世の中に約2万社あるといわれていますが、海を舞台にするマリコンはわずかな数しかありません。港湾での仕事は一般的にはスケールが大きくなる傾向にありますから、ダイナミックなモノ作りを手がけられる面白みがある業態だと思います。また、港湾での作業ですから、近隣に街がある場所での仕事になりますし、海での夜の作業は危険が大きくなることから基本的には昼間で仕事が完結しています。

当社では1day仕事体験のほか、大学経由でのインターンシップなどを開催しています。マリコンという存在に注目していただき、理解を深めていただければ幸いです。
<管理本部 人事部 吉田慧>

PHOTO
「寮ならば水光熱費込みで9,000円。結婚後も家賃の7~8割を会社が負担するなど、住宅に関する手当が手厚いです。」

マイナビ編集部から

四方を海に囲まれた日本にあって、海との玄関口である港湾の整備は、日本という国の土台を支える極めて重要な事業に位置付けられる。海に関わる土木を得意とするマリコンであるあおみ建設は、まさに日本社会を陰から支えつづけている企業である。

同社は基本的には公共案件を手がける方針を打ち出しており、実に売り上げの9割は公共工事で占められている。海に関する工事は規模が大きく、とりわけ公共事業は難易度が高い。 あおみ建設は、責任の重い分野での活躍を志向しているというわけだ。また、マリコンでありながら陸地の道路や鉄道の整備なども手がけており、一人の施工管理者がある時期は海、別の時期は陸の工事に携わることで、厚みのある技術や知識を身につけることもできている。

風通しの良い組織でもあるので、若手がベテラン社員に気兼ねなく質問を投げかける風景も日常茶飯事。どの先輩社員も特殊なマリコンの技術をきちんと伝えていこうとする姿勢を有しており、技術の伝承もスムーズに行われているようである。今回の取材対象者も「マリコンで働く楽しさがある」と語っており、未来のあおみ建設を支える若手たちは、さらなる飛躍をとげていくことだろうと感じた。

PHOTO
堤防や桟橋の建設、海底の土壌改良など、さまざまな観点から海に関わる建設に取り組んでいる。

トップへ

  1. トップ
  2. あおみ建設(株)の取材情報