東新工業(株)

私は小学校から大学まで、陸上競技の長距離選手として活動していました。元々モノづくりが好きで理系を志望していましたが、部活動の時間を確保するため文系に進んだほど、のめり込んでいましたね。一方で、長野の実家近くの商店街がシャッター通り化していることがずっと気になり、卒業後は地元に戻ってその状況をなんとかしたいと考えていました。
東新工業と出会ったのは、長野で開催された合同会社説明会の場でした。多くの会社がひしめくなかで東新工業に目が止まったのは、「松本工場が完成間近で、その一期生になれる」ことに惹かれたからです。新工場のスタートから関われるチャンスはそうはないという期待感と、文系出身でもモノづくりに携われ、しかも地元長野の発展に貢献できることから、ここだと確信しました。

横浜本社で半年間の研修を経て、希望が叶い松本工場に配属となりました。東新工業では、どの職種も必ず生産現場を経験すべきという考えがベースにあります。3年間にわたり生産課での業務を経験し、4年目からは地方工場で初の営業にキャリアチェンジ。それまではお客様と製造現場が直でやりとりしていましたが、長野エリアには精密部品を扱うお客様が多いため、営業のポジションが新設されたのです。現在は長野・北陸エリアのお客様を10社担当し、社用車で1日2社前後を訪問しながらお客様のニーズに対応しています。

現在の課題は、お客様からの意図をしっかり掴み、早急にレスポンスしていくことです。たとえば、スマートフォンに組み込まれる電源コネクタや差し込み口などの超微細な「めっき加工」が自社で行えるのは、おそらく当社だけでしょう。そこにお客様も期待してくれているはずです。しかし、求められる精密度に応えるには、当社側も設計や開発に相応の時間が必要です。
一方、「めっき加工」は製品づくりの中間工程となるため、出荷までの期間が短く、どうしても短納期のご要望が多くなりがちです。そこで私は製造や技術のメンバーを巻き込んで迅速に社内協議を行い、スケジュールなどの問題点を解消することでお客様の信頼に応えられるよう、案件を進めています。
無事に製品が出荷され店頭に並んでいるのを見ると、世の中の技術革新に貢献しているという実感が湧き、嬉しくなりますね。

長野県松本市出身の私は、東京にある電気電子系の専門学校に進みました。授業では基板やスピーカー製作などでコネクタをはんだ付けするなど、「めっき」には日常的に触れていましたね。
卒業後は学校で身につけた技術を地元に戻って生かしたいと考えていたので、学校や地元の友人から様々な情報を集めていました。そしてUターン就職希望者向けの会社説明会に参加した時、東新工業と出会ったんです。応募の決め手は、歳の近い若い社員が多いということ、そして松本工場が完成して1年目だったので、最新設備が整う環境で仕事に取り組めると思えたからでした。

松本工場には1工場と2工場があり、私は生産課の一員として2工場に勤務しています。2工場には12本の製造ラインがあり、私は上司の指示のもと稼働している全ラインのチェックとサポートを任されています。
基本的に、ひとつのラインにつき1名の生産課メンバーが担当します。素材をセッティングし、製造システムを操作しながらニッケルめっき、金めっきの順に処理を施し、完成した部品の外観を確認したのち、加工管理セクションへ回すまでが一連の流れです。
めっきを施すには、特殊な液剤を用い化学反応を起こしてニッケルや金を湿式めっき(液体を使う処理)にするため、慎重な作業が求められます。また新たにラインを立ち上げる際には、担当者自らが様々な条件を考え、数値を割り出して製造システムに入力し、テストで試作を繰り返します。ただ、納期が決まっているので必ずそれに間に合わせなければなりません。そうした状況を把握し、サポートしていくのが私の役割です。

私が日々心がけているのは「どの工程でも自身が納得できるまで確認する」ということです。まあいいか、と見過ごしてしまうと、不具合の原因を残すことになるからです。
私はこの春から5年目を迎えますが、まだ3分の1ほどの製品については上司が担当しています。私の次の目標は、少しずつ経験値を高めて、残り3分の1も任せてもらえるようになることですね。この仕事は職人のように感覚的な部分が大切でもあるため、少しでも多くの種類のラインに関わることで、感覚を磨いていきたいと思っています。
2工場には30名ほど在籍していて、みんな歳が近いので仲が良いですね。オンとオフはしっかりと切り分け、ランチタイムは食堂で和気あいあいと楽しんでいます。

就職活動では、漠然と行き当たりばったりで動くのではなく、自分らしい「テーマ」や「軸となるもの」を定めて取り組むことをおすすめします。学生時代に専門的な分野を学び、社会に出てもそれを役立てたいと思っている方は、回りの雑音に惑わされずその信念を貫き、あきらめず最後までチャレンジしてほしいですね。もし今はまだ目標がないという方は、とにかく視野を広げて色々な会社を見てほしいと思います。

東新工業は皆さんと歳の近い世代の社員が多く、気兼ねなく意見を言い合える環境です。仕事中は互いに切磋琢磨し合い、休憩時はコミュニケーションが弾む。そんな環境があるので、安心してチャレンジができる環境だと思います。なんでも前向きに取り組める人、失敗を恐れずチャレンジしたいという方の応募をお待ちしています！
【田中 孝之輔】

実は私自身も驚いたのですが、東新工業に会社訪問や面接で訪れた時、すれ違う先輩たちの元気な挨拶がとても印象的だったんです。日頃から挨拶や気配りを大切にするのが東新工業の風土。だから社内はいつも明るい雰囲気です。個人的に気持ちが落ち込んでいても、会社に来れば元気をもらえるんです。こんな環境はそうないと思います。

また、部門間や上下間の垣根が低いことも魅力です。20代が多いので部門を超えてすぐに仲良くなれますし、どの上司にも気軽に相談できるため業務の幅も広がっていきます。職場のフロアも綺麗なのでヒト・モノ共に働く環境が整っていると思います。ぜひ皆さんも当社を訪問し、雰囲気や働きやすさを体感してみてください。
【上条 優太】