私は現場での施工管理経験を糧に、人事担当になりました。いろいろな学生を見ていますが、例えば大学もかつては都会と地方など違った環境で育った者が集まり、切磋琢磨するなかで自立心が育ちました。今はその刺激が乏しいせいか、自分の手で稼ぐ気概や自立心がやや足りないと感じます。仕事の厳しさ・やりがいを感じる機会も少ないため、理想と現場のギャップ、認識の甘さから早期退職者の増加につながっている面もあるでしょう。
それを避けるために、興味を持ったらインターンシップなどを活用し、現場で自分にとって有益な情報を吸収するなど、職場や仕事を体感してみることをお勧めします。
建設業界は先入観を持たれがちですが、3名の話にも出たように施工現場ではICT化が進んでいます。特に高齢化が進み、働き手が少なくなっていく今後、ICT化は省人化・効率化のカギであり、情報通信機器を使った施工は避けて通れません。ICTを現場へ落とし込み、後輩に伝える旗振り役として、若い感性やデジタルの知識・発想も大いに生かせます。百聞は一見にしかずの意識で興味を持ったら行動する、誰とでも積極的にコミュニケーションしてみる。コロナの時代に大変な面もあると思いますが、ぜひそんな姿勢で企業研究に打ち込んでみてください。
(人事担当 笠井 三四郎)