最終更新日:2025/3/1

YKK(株)

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 非鉄金属
  • 金属製品
  • 機械
  • 機械設計

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

挑戦心あふれるYKKの先輩社員! 斬新な技術と提案で世界市場を切り拓く

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活躍の舞台は、グローバルビジネスの最前線

YKKの大きな特徴は、文系・理系それぞれの出身者に多様な職種が用意されていることと、若いうちから海外で活躍するチャンスがあることだ。2人の先輩のインタビューから、入社後の自分の姿をイメージしてほしい。

■Aさん
製造・技術本部 生産技術部 チェーン技術開発室
2019年入社/工学研究科 工業化学専攻修了

■Bさん
YKK香港社 グローバルマーケティンググループ
2017年入社/国際文化学部 国際文化学科卒

※インタビュー内容は取材時のものです。
(2023年1月取材)

私の仕事、私の職場

「職場には海外経験のある優秀な先輩がたくさんおり、普段から赴任時の話を聞いています。人に恵まれた環境だと思いますね」(Aさん)
「香港は食べ物や日用品の品揃えが豊富で、生活しやすい点が大きな魅力です。街全体がコンパクトなので通勤もラクですよ」(Bさん)

一筋縄ではいかない染色工程。海外勤務を前提に、日々経験値を高める(Aさん)

学部生時代に化学の基礎知識を身に着け、大学院では有機化合物を使った光沢材料を作製していました。就職先に塗料メーカーを志望する研究仲間もいましたが、私は業界にはさほど拘らず、海外勤務の機会がある企業だけを検討。大学進学時に初めて地元の富山を出て東京で生活し、多くの人々との出会いに刺激を受けたのです。海外ならもっと幅が広がると思い、海外赴任を就職活動の軸にしました。

第一志望はYKKでした。当社では多くの技術系社員が海外勤務に就いていますし、ファスナーは個人的に好きなファッション分野にも関係しています。でも、自分が身に付けた化学の知識が役に立つのか分かりませんでした。
説明会で化学系出身の方から「製品に色を付ける工程では化学の知識が欠かせません」と言われ、ここで納得。ほかに商社も受けましたが、YKKなら私の希望を全て満たしてくれると感じ、迷うことなく入社を決めました。
入社後は完成品・CH製造部に配属されました。昨年7月まで同部の繊維材料・染色課で、テープ(ファスナーを生地に取り付ける際に縫製する部分)の染色工程を中心にファスナー製造のフローや製造機械の保全業務に携わりました。8月に現部署の染色チームへ異動し、現在に至ります。

繊維染色で難しいのは、世界中どこの工場で生産しても常に同じ色で染めることです。同一条件で染めるのが理想ですが、国や地域によって染料や水質が異なり、薬剤の調達ルートも変わります。しかも色数は10万色以上もあり、日々増え続けています。私自身、染色がここまで難しいとは想像もしていませんでした。
ですが、難しいからこそ面白いとも言えますね。より良い品質の製品を低コストで製造するためのアプローチを考え、目的に叶った薬剤を世界中から探し出す。アイデアと探究心が求められる点が、染色工程の醍醐味だと思います。

私が完成品・CH製造部で過ごした約3年間は、技術系の新入社員に適用される育成プログラム期間。この間にファスナーやテープ染色の基礎を身に付け、今は海外赴任を前提とした専門知識を習得している最中です。薬剤の調達や機械の制御方法などで、海外赴任中や、海外経験のある先輩方から学ぶことも多いですね。現地のリアルな話はとても勉強になります。
全員ではありませんが、技術系の場合は希望者の大半が実際に海外工場で活躍中です。いつ声がかかっても応じられるよう、私も準備を整えています。

憧れだった海外赴任。お客様との関係性向上が仕事のやりがいに(Bさん)

私は高校生の頃から外国の文化に興味があったので、大学は海外で学ぶ機会のある学科を選びました。就職活動の軸にしていたのは、“日本の良さを海外に伝えられる企業”。それを実現できるのは、誰にも馴染みのある日用品や消費財をつくっているメーカーか、それらを扱う専門商社だと思ったのです。
数社から内定をいただきましたが、私は「海外赴任したい」という希望を叶えられる当社を選択しました。他社の場合はマネージャークラスにならないと難しそうでしたが、YKKなら若いときからプレーヤーとして海外赴任できるチャンスがあります。この点が入社の決め手になりました。

入社後は9カ月間の工場研修を経て、2年半ほど本社のアパレル戦略推進室に所属。国内工場の製造責任者やYKKグループの海外拠点など、社内関連部署と協働しマーケティングの仕事をしていました。
私は入社時から海外赴任をアピールしていましたが、希望者全員に声がかかるわけではありません。日々の仕事に一生懸命取り組み、その日を待っていました。幸いにも3年目の終わりに打診されましたが、コロナ禍となり残念ながら延期に。
4年目の11月、ついに入社時からの夢が実現しました。赴任地は成長著しいアジア市場の拠点、香港です。言葉にならないほどうれしかったですね。

香港のグループメンバーは5人おり、私はグローバル展開をしている海外アパレルブランドのお客様を数社担当しています。仕事の目的は、アジア圏の縫製工場を統括するトリムやソーシングの責任者に提案を行い、縫製工場からの受注を待つYKKの海外事業会社をサポートすること。ファスナーやスナップ・ボタン、またバックルなどの樹脂製品の新シーズンに向けた商品提案を行うほか、納期交渉や価格交渉など、コーディネーター的な役割全般を担っています。

難しいのはコミュニケーション面ですね。海外の方と英語で商談をするのですが、ビジネス英語には独特の言い回しがありますし、ミーティングもスピードが速すぎて、ついていくのが大変なのです。また、文化的な背景が違うと、考え方や物事の捉え方も異なります。馴れるまではかなり苦戦しました。
ある程度一緒に仕事をするようになった今は、互いの理解が深まり、与えられたタスクを満足いくレベルで成し遂げられるようになりました。お客様との関係性向上は、仕事のやりがいにもつながっています。

自身の成長を実感しながら、新たな可能性の実現を目指す!

■Aさん/これまでの3年半を振り返って実感するのは、育成プログラムの充実した内容です。私には化学の知識しかなかったのですが、機械や電気、システムなどの専門知識を現場で学ぶことができた。その深さは相当なレベルで、今でも足りないと思うくらいです。

現在所属している生産技術部の役割は、将来、世界中の工場に導入する生産技術や生産手法を開発することです。私は先輩から開発テーマを受け継ぎ、サステナビリティに重点を置いた染色機の洗浄に取り組んでいます。洗浄効率の高い薬剤を使うことで水の使用量を減らし、削減した洗浄時間を生産に充てることが狙いです。新手法は既に海外工場に導入されていますが、どの拠点でも固有の課題が見つかり、簡単にはいきません。

すぐにでも海外で働きたい気持ちはありますが、日々新しい学びがあるので、国内でさらに基礎を固めたいという思いもあります。この点は、当社ならではの贅沢な悩みかもしれません。
海外赴任が実現したら、将来は「Aさんが来てくれて良かった」と言われるくらいの技術者になりたいですね。世界各地で経験を積み、染色のスペシャリストになることが目標です。


■Bさん/マーケティング担当者は受注活動を行わないので、売上などの数字に直接寄与できるわけではありません。仕事の達成感が得られるのは新規プログラム受注の打診を受け海外事業会社で実際に受注したときです。
あるお客様から新シーズンに向けスナップ・ボタン使用の提案をいただき、私はYKK海外事業会社の担当者に「新企画があるのでこのボタンを販促したいのですが、価格が高いので特別オファーを出してもらえませんか?」とお願いしました。
彼らも自社の利益を守る必要があり、なかなか了解してもらえなかったのですが、「これを契機に取引が拡大します」と諦めずに説得し、最終的には希望していた金額でお客様にスナップ・ボタンを提供することができました。

私は海外赴任を通じて、個人的にも成長できたと思っています。英語ができても、異文化で育った人々とコミュニケーションできるわけではありません。円滑なコミュニケーションの為に必要なのは、人間同士の豊かな関係性です。仕事をきっかけに、私は人への理解を深めることができました。
赴任後の2年間で学べたのは、当社の商品に対するお客様の視点。将来はそれを活かし、YKKの海外事業会社で働いてみたいと思っています。

学生の方へメッセージ

■Aさん/業界や業種を問わず、海外で働くことを希望する学生は多いでしょう。当社は文系・理系を問わず、海外で活躍するチャンスがとても多い会社。ファスナー関連だけで世界に72もの拠点を持つ会社はほかにないと思います。意欲のある方はぜひ挑戦していただきたいですね。
それと、面接まで進むことを考えたら、私はある程度業界を絞っておくべきだと思います。その方が一つひとつの会社を深く調べられますし、「あっちの業界はどうなのかな」と迷うこともないでしょう。

■Bさん/就職活動では「軸を持つことが大切」とよく言われます。私もまったく同意見で、実際に「海外と日本をつなぐ仕事」という軸を持って就職活動に臨みました。
そこで分かったのは、さまざまな業界のさまざまな立場の人たちと会えば、軸がより明確になるということです。客観的な周囲の声が、自分自身の理解につながるのかもしれません。
就職活動時に据えた自分軸は、今後の人生の判断基準になり、満足感にもつながるはず。これを機に、将来の指針となる軸を見つけてください。

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生産拠点の8割を海外に持つYKK。黒部事業所には研究開発部門や国内の製造拠点が集中するほか、本社機能の一部も集約されている。

マイナビ編集部から

今皆さんが着ている服のファスナーを見てほしい。引手部分にはおそらく「YKK」の名が刻まれているはずだ。アイテムはファスナーに限らない。スナップ・ボタンやバックルなどにも幅広く同社の製品が使われている。1934年に創業したファスナーメーカーは、創業から50年ほどで日本を代表するグローバル企業へと成長した。

多種多様な職種に共通しているのは、「失敗しても成功せよ/信じて任せる」というコアバリューのもと、若いうちからチャレンジできる環境が用意されていることだ。海外赴任がその代表例で、全世界の海外事業会社で、日本から赴任した社員が活躍している。
赴任の可否は本人の適性や現地の状況を見て判断されるが、事務系・技術系問わず入社後3~5年で赴任するケースがほとんど。本文中でBさんが語っていたように、20代半ばの若さで海外勤務のチャンスがあるメーカーは極めてめずらしい。

技術系の場合、入社後はスペシャリストとしてのキャリアが待っている。驚いたのは、海外赴任希望者にはそれを前提にした育成プログラムが組まれていることである。Aさんの話からは、若手人材に寄せる同社の期待感がひしひしと伝わってきた。意見を言いやすい穏やかな社風も、成長の大きな後ろ盾になっている。
海外で働きたい方はもちろんのこと、新しいことに挑戦してみたい人、キャリアアップを望む人にとって、同社は見逃せない一社となるはずだ。

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「より良いもの、より価値のあるもの」をつくり続けているYKK。失敗を恐れず挑戦し続けるアグレッシブな社員が、同社躍進の原動力となっている。

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