最終更新日:2024/8/19

新日本電工(株)【東証プライム市場上場】

  • 上場企業

業種

  • 鉄鋼
  • 非鉄金属
  • 化学
  • 環境・リサイクル
  • 商社(鉄鋼・金属)

基本情報

本社
東京都

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

モノ作りの上流たる【素材】の製造を支えることで、社会に大きく貢献していく

  • 化学系 専攻の先輩

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技術を通して人々の豊かな暮らしに寄与する新日本電工

4大事業を軸に多彩なモノ作りに挑む新日本電工。営業、研究、生産技術と異なる立場から仕事に臨んでいる3人の先輩たちが、どのような思いを胸に抱いて仕事に向き合っているのか、ざっくばらんに話を聞いてみた。

飯島 えれな
本社 機能材料営業部 機能材料営業一課
学芸学部英文学科卒
2020年入社

千葉 太陽
研究所 製品・技術開発グループ 環境材料チーム
大学院環境創生工学系専攻修了
2019年入社

藤巻 和貴
徳島工場 機能材料部 機能材料課
大学院新領域創成科学研究科物質系専攻修了
2015年入社

先輩から一言

「借り上げ社宅に入居すれば家賃が8~9割負担してもらえます。残業も最低限に抑えてられており、仕事とプライベートをうまく両立できています」(飯島さん)
「徳島工場は海が近く、工場など他部署の人と一緒に釣りを楽しむこともよくあります。部署の垣根を超えて和気あいあいと楽しく働ける環境です」(千葉さん)
「どんなことでもそうですが、情報を集めて満足してしまうのではなく、自らそこに出かけてみて体験に落とし込める人は成長が早いと思います」(藤巻さん)

【飯島さん】誰かの暮らしを支える仕事の責任とやりがい

多様な人の生活の変化に携わってみたい――そんな軸で企業を探していた私はインフラ系企業を見ていたほか、モノ作りの上流を担うことで幅広く暮らしを支える素材メーカーを視野に入れていました。新日本電工に関しては、4つの事業すべてが生活に深く関わっていることに加え、出会う社員の方々の人柄の良さに魅かれて入社を決めました。

配属となった機能材料営業部では、自動車や電子部品、ガラスなどのメーカーに対して、各種材料を提案する役割を担っています。私はガラスの製造の鍵を握る「酸化ホウ素」「ホウ酸」を担当し、通信関連製品やレンズなどを扱うメーカーを受け持っています。お客さまのもとに定期的に訪問をして現在の製造状況を確認するとともに、浮かび上がった課題の解決策を自社の工場などと連携して解決に導いていくというのが主な業務の流れです。

上司とのOJTのおかげで多くの学びを得られた反面、激動の世界情勢の影響を受け、ホウ素原料が調達できない可能性が発生するという大トラブルにも遭遇。急遽、お客さまに今の在庫でどれくらいの生産ができるかをお伺いしたり、別部署に他ルートでの調達に奔走してもらったりして、なんとか大問題に発展せずに済んだものの、影響力のある製品づくりに関わる当社の責任の重さをひしひしと感じ取りました。

振り返ると、入社当初は先輩を頼っていた私も、今では一通りの仕事を自分の判断で進められるくらいの実力を身に付けることができました。長年にわたり取引をしてくださっている企業への営業なので、取引先の窓口となる担当者さまとも長期的な視点での関係性を構築しています。最初は距離があった方でも時間をかけて信頼を得た結果、仕事上の悩み事まで相談してくださるようになったときは格別の喜びを感じました。

入社前に感じた通り、社内の雰囲気は温かそのもの。周囲の先輩はもちろん、他部署の先輩も快く相談に応じてくださいます。私も先輩たちのように頼られる存在になるべく、自分の仕事内容に留まらず、会社全体のことまでに視野を広げて知識を広げたいですね。他の事業に携わるのもいいですし、コーポレート部門を経験して営業以外の視点から会社を見つめたいとも思っています。

【千葉さん】会社の未来を創る新素材を研究開発

大学院では触媒化学について研究しており、石油内の硫黄を取り除く触媒の開発に取り組んでいました。開発したモノを使ってもらえる嬉しさを感じたかったことから、材料メーカーに絞り企業を見ていたところ、当社が幅広い事業を展開しているからこそ安定的に働き続けられる点に魅力を感じ、入社を決意しました。

入社後の約2年半は徳島工場の工務部に所属していました。工場内では各種設備の導入や修理などが頻繁に行われているので、その際に製造部門と工事会社の間に立って調整をしていくのが当時の業務。仲介役的な立ち位置とはいえ、故障の状況や設備の内容などを理解していないと相手に説明もできません。化学系出身の私は、機械や電気の知識に関しては知らないことばかりだったので、手探りで進めていくしかありませんでした。過去のデータを参照したり、先輩に質問したりしながら知識を深めることで、製品を形にするプロセスを一つひとつ学ぶことができました。

現在は徳島にある研究所の一員として、環境システム事業に紐づく技術開発に取り組んでいます。工場の排水や地下水の浄化に欠かせない吸着剤は、これまで有機材料のイオン交換樹脂を活用していましたが、カーボンニュートラルや材料費の高騰といった状況を受け、無機材料の吸着剤を作り上げるべく、大学発のベンチャーと共同でのプロジェクトを開始しています。

無機系吸着剤を作るのは全く初めての試み。しかも従来品は粒子状である一方、今回は粉体という形状ですから条件面もガラリと異なっており、簡単に研究開発は進みません。それでも今、ようやくある程度の形になりつつあり、性能としても従来品よりも高い効果を発揮すると予想されています。将来につながるモノを研究できているというのは、仕事をしていく上でのモチベーションとなっています。

当面は吸着剤の製品化に向けて全力を投じていくのを目標に定めています。ここでの研究経験は違う分野にも応用可能なので、例えば電池材料などでも活用できるかもしれません。将来は技術開発のスペシャリストとして、事業の垣根を超えて活動していきたいですね。

【藤巻さん】電池材料から酸化ホウ素まで。多様なモノ作りに挑戦し続ける

入社以来の約8年間、私は富山工場に所属していました。入社当初は車載用電池の正極に用いられる材料の製造を、技術面からサポートするといった業務に取り組んでいました。当時は自社ブランドとして製造していましたが、その後は外部メーカーの受託加工に移行。受託加工の場合、自社の工場も“お客さまの工程の一部”になることから、変更点やトラブルなどの情報管理に関して、毎週のようにお客さまと打ち合わせを繰り返し詳細を詰めていく日々を過ごしていました。ちょうど私が担当していた車載用電池材料の需要が一気に伸びてきた時期だったので、成長分野を間近にできたのも仕事の喜びにつながっていました。

ときには難しい依頼を受けることもしばしば。依頼を丸ごと実現するのは難しくても、「こういうパターンは大丈夫です」と説明し、納得していただくのも技術サポートの腕の見せどころです。ある素材に関しては加工能力を上げたいとの要望を受け、約3年かけて工程の能力アップを継続的に推進。その結果、1年につき5%ずつの生産量アップを実現することができました。その案件で使っていた設備は、材料に熱をかける装置で、闇雲に量を増やしても材料の性質の変化が発生したり、反応に時間がかかるといった問題が発生するので、慎重に進めなくてはなりません。難題を乗り越えるため、設備や現場の人たちと言葉を丁寧に交わしながら、いかにして持てる能力を引き出していくのかを地道に試行錯誤を繰り返したことが、生産量アップにつながりました。

徳島に来たのは2023年4月。今度はガラス関係の製造に欠かせない酸化ホウ素の製造サポートに携わっています。生産現場の日々の数量や条件のデータを集め、それを書き出して異常がないかチェックしたり、完成品の分析結果をもとにデータの傾向を探りながら改善すべき要素を探しているところです。

モノ作りの現場では、現場作業者と技術スタッフが協力して製造しております。現場だけでは対応しきれないことが起きたときに私たちの出番となります。私たちのサポートの結果、うまく現場が進んでいく様子が見られるのは、仕事をしていく上でのやりがいの一つです。徳島には赴任して間もないだけに、まずは1年間の流れを理解していくのが当面の課題。これからもさまざまな経験を重ねて、すべての拠点に通ずるゼネラルな知識を身に付けたいですね。

企業研究のポイント

企業研究をしている時期は、世の中にある会社を知る絶好の機会です。学生の段階ですと、どうしても普段の生活の中で目につく企業に注目しがちですが、日本の会社法人数は約177万社あると言われており、本当に多くの形態の企業が存在します。例えば、従業員数5000人以上の規模の大きな企業は、日本の企業全体の0.03%に過ぎないと言われており、残りの99.97%の企業にも目を向けてみると、新たな発見や出会いがあるはずです。

大きな会社でなくとも、社会を支えるような重要な役割を担っている企業も数多く存在します。当社で言えば、鉄の製造に欠かせない「合金鉄」や「電池の材料」を作ることで社会の土台作りに関わっていると自負しています。普段の生活の中では聞くことのない会社であっても、実は日本を支えている――。そんな会社と出会えるように好奇心を持って情報収集を重ねてください。

今の時代は企業側も多くの情報をWeb上で提供していますし、IR資料なども充実しているので企業研究もやりやすいとは思います。しかし、実際に働くとなるとWeb上のデータでは見えてこない部分もあります。インターンシップや1Day仕事体験などの場を有効活用して、その企業に実際に足を運び、働く人の声を聞いて判断材料を増やすのも有効かと思います。
<人材開発センター・梅原 悟>

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「自分に合う企業探しをする中で苦しい経験もすると思いますが、多くの人と縁を結ぶことができるこの時期を有意義に活用してください」と語る梅原さん。

マイナビ編集部から

ルーツを辿れば1906年に設立された新日本電工は、BtoB領域を得意とする素材メーカーとして確かな実績を残してきた企業である。“祖業”として位置づけられる「合金鉄事業」を軸にしつつ、その中で培った電気炉や冶金技術を発展させて多様なフィールドに進出。今では電子部品や電池の基礎となる材料を作る「機能性材料事業」、水の浄化などの技術を有する「環境システム事業」、水力発電などの「電力事業」を通して、社会基盤を多角的に支える力を誇っている。

取引先やプロジェクトを見ていると、通信規格の5Gに対応した電子部品の素材、電気自動車のバッテリー材料、水素の製造に欠かせない純水など、時代の最先端を行く案件がズラリと名を連ねている。面白いところでは、ごみ焼却炉から発生する焼却灰に関する処理技術も編み出した。通常は埋め立てて処理するところを電気炉で高温溶融して無害化した上で道路や護岸工事の材料とするほか、“都市鉱山”として金・銀・白金などを回収する技術も確立させている。

社員にとって働きやすい環境作りにも余念がない。中でも住宅手当は手厚く、諸条件はあるものの、8~9割の家賃を補助しているという。社歴や役職に関わらず支援してくれるのもありがたい限りと飯島さんも語っていた。さらに出産育児休暇は女性が100%、男性も100に近い数値を達成。新しい働き方にも柔軟に対応している会社だというのが、取材を通して伺い知れた。

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テレワークやフレックスタイム制も導入。就業時間の管理も厳格に行っており、仕事とプライベートをしっかりと両立できるような工夫が施されている。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2025に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2026年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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