最終更新日:2025/3/1

オリエントブレイン(株)

  • 正社員

業種

  • 精密機器
  • コンピュータ・通信機器
  • ソフトウエア

基本情報

本社
大阪府

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

防爆カメラをメインに、さまざまな環境下に対応した監視カメラやシステムを開発

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柔軟性を持って新たな分野へ果敢にチャレンジ!

片山 東さん(エンジニアリング部 2019年入社)
横白 賢治さん(エンジニアリング部 2000年入社)
木下 誠也さん(システム営業部 2020年入社)

防爆カメラやシステムを中心に、工場や公共施設などの要望に対して柔軟に応えるオリエントブレイン。日々新たな製品やシステムを開発する企業で、世の中の安心・安全をサポートするためこれまで培ってきた経験とは異なる職種にチャレンジする先輩社員3人に、話をうかがった。

仕事をするうえで大切にしていることとは

「目の前の業務に妥協しないことですね。お客様に対して自信を持って提案するために、自分自身が納得するまで精度を上げていく努力をしています!」(片山さん)
「常に与えられた期日を守ることを意識しています。期日から逆算してスケジュールを組み、凡事徹底を心がけながら、お客様に接しています。」(横白さん)
「私はお客様の視点になって言葉を選ぶようにしています。特にシステムに関する用語は専門性が高いため、わかりやすい例や言葉に置き換えて提案しています。」(木下さん)

学生時代の知見を生かして一目でわかる資料を作成。確実性を高めたシステムを設計し、働く人々をサポート。

大学院ではバイオサイエンス研究科に所属し、遺伝子の発現データを解析していました。そのため、周囲の友人は医薬品や化学物質の解析が主な業務となる製薬会社や食品業界を志望していましたが、私は業界に捉われずに仕事がしたいと考え、バイオとは関わりのないオリエントブレインに入社しました。

入社後は、工場向けのカメラシステムを設計・納入しています。具体例を挙げると、カメラで工場内を監視し、製品や工程に異常があった場合、アラームが鳴るように設定した監視カメラシステムです。AIの導入や自動化を検討している工場からのニーズが高く、お客様ごとにアレンジしながら日々新たなシステムを設計しています。当社の製品は一般の方が出入りする場所ではなかなか見られませんが、電力会社や製造工場、ごみ処理場など人々の生活に密着する場所で活躍しているため、縁の下の力持ちとして社会に貢献できていると実感しています。一見すると、これまで培ってきた知識は関係ないようですが、実はそうでもありません。検証データの説明をする際、統計解析をした図やグラフを作成することで一目瞭然となり、お客様とすぐに信頼関係を築くことができました。まさに、大学院時代に学んだ統計の考え方がベースになっていますね。

この仕事の難しさは、相手にしっかりと伝わるように話すことです。どうしてもソフトウェア言語や統計解析の専門用語を使ってしまいがちで、そもそもの会話が成り立たないこともありました。そのためわかりやすい説明を心がけ、お客様が理解できたタイミングで次の検証をおこなうようにしています。お客様の依頼だけではイメージしづらいケースも多く、実際にどのように使われているのかを確認するため、直接お客様のもとへうかがう機会も。特に、正確なアラームを発動させるため、社内でおこなった画像解析の数値と現場の方の感覚をすり合わせる必要があります。

さまざまな壁を乗り越えようやくシステムが完成・納品したとき、お客様がとても感動している様子を見て、私も心の中でガッツポーズをしています。今後も、引き続き目の前の仕事に向き合い、少しでも部署を大きくできるよう貢献していこうと思います。(片山さん)

自分の強みを理解して、果敢にチャレンジ。柔軟性を高めて、世の中に必要な製品をつくっていく。

学生のときはCG制作に関する勉強をしていたため、当時展示会や企業PR映像制作を手がけていた当社であれば経験が生かせると思い、入社を決めました。しかし入社して間もなく会社として事業転換を迎え、私も監視カメラの機器設計に携わることに。もともと学生時代の経験が生きるのであればなんでもチャレンジする気持ちでいたので、映像制作から設計へ業種が変わったことに対しての抵抗はありませんでした。具体的には、発電所でタービンが回っている様子をCGで具現化し実際にどのような映像が撮影できるかをシミュレーションしたり、CG技術を使ってCADで図面を引き、そのまま製品の加工を依頼したりしています。

私が手がけた製品で特に印象に残っているものは、炉内カメラの製造に携わったことです。ごみ処理場や焼却炉を持つ工場で一定数の需要があるものの、製造しているメーカーが少なく、ちょうど当社にも相談がありました。実際は別の担当者が受注したのを私が引き継いで設計をおこない、既存のカメラからさまざまな機器を組み合わせて、試行錯誤しながら製品化。今では当社の主力製品の一つとして、社会で活用されています。

他には、現場にカメラを設置する際必要となる金具の設計も担当。新しい製品を設計・製造する際は失敗も多いですが、それを糧にしてより良い製品をお客様に届けようと常に意識しながら、日々業務に取り組んでいます。カメラの設計や製造は基本的に一人で進めていきますが、現場に行くときのサポートや、金額に関する折衝は営業担当に協力してもらいます。もちろん私にしかわからない技術や経験もあるので、後輩が尋ねてくる際は、わかりやすく丁寧に伝えるよう心がけています。

当社で活躍している人は、自分の強みを持っている人が多いように感じます。それは、コミュニケーション能力をはじめ、これまでに培ってきた技術や知識などさまざま。なにか一つ軸となる強みを持って果敢にチャレンジし、足りない部分は他の人の強みで補う。そういう企業風土が感じられるため、当社は柔軟に事業転換できたのだと感じています。自分の強みは何か、一度じっくり考えてみるのは大事かもしれませんね。(横白さん)

わからないことは積極的に相談して、日々成長を実感!できる業務の幅を広げて、さらなる活躍をめざす。

現在入社4年目を迎えた私は、全国各地のごみ処理場をエンドユーザーとした販売代理店を顧客に、監視カメラおよびシステムの提案営業をおこなっています。お客様の要望は幅広く、すべてが備わった監視カメラを導入するには予算が足りないこともしばしば。そのため、お客様の視点に立って本当に必要なシステムは何かを考え、予算内でできる監視カメラと少しの追加投資で装備できるシステムに分け、それぞれを提示しています。提案時は、見積もりはもちろん、必要であれば仕組みを伝える系統図や製品図面なども自ら作成しています。

なぜ営業なのに図面を作成できるのかというと、実は入社してから2年間は製品の組立に携わっていたのです。入社当初は、大学時代にプログラミングを学んだ経験はあるものの、製品の組立に関する知識はまったくない状態。なるべく早く業務を覚えたかったこともあり、先輩を見つけては質問をくり返し、それに対して先輩が丁寧に教えてくださった結果、図面作成から防爆カメラにハウジング(装置を保護する覆いの部品)を組み込む工程まで、当社製品の組立に関する一連の知識を比較的早い段階で身につけることができました。

3年目に営業ヘの異動が決まり、多少の不安はあったものの製品に関する知識があったおかげで、お客様の要望をすぐに理解できるように。最近では、図面や系統図を作成できる営業として、徐々に信頼関係を築くことができています。これまで複数の案件を受注しましたが、当社の製品は受注から納品までの期間が長いため、一番早い案件でも2024年に納品を予定しています。まだ営業として納品するときの喜びを得られていないのは残念ですが、引き続き多くの案件を獲得できるよう、自分なりの提案に磨きをかけていこうと思います。

当社の営業は納品先によって担当分けされており、私も数社のお客様の窓口をすでに任されています。もちろん、いつでも相談できる営業の先輩をはじめ、プログラミングや製品設計のプロフェッショナルが社内にいるので、早く成長できる環境が整っています。私自身も現状に満足することなく、常に学ぶ姿勢を忘れずに成長していきます。(木下さん)

学生の方へメッセージ

どのような企業でも一つの職種では成り立ちません。多くの人が知っている商品であっても、ニッチで特定の業界でしか知られていない商品であっても同じです。企画やデザインを考える人がいて、事務で働く人がいて、商品を売るために走り回っている人がいます。さまざまな職種の中から、自分だったらどの位置で活躍できそうか。各企業の製品だけに注目するのではなく、その企業にどのような職種があるのかを調べてみるのも大切です。

また、今まで積み重ねてきた経験や知識に頼るだけではなく、視野を広げて検討してみることをおすすめします。例えば「情報通信を学んだのでプログラマーをめざそう」と決めてしまうのではなく、視野を広げてシステムを販売している企業の営業職にも注目すると、プログラミングができる営業社員として大きなアドバンテージを持って働けるかもしれません。

当社は、入社後も本人がやりたい分野に、比較的自由に携われるのが特徴です。そのため、仕事を楽しみながら働いている社員が多い印象です。可能性を自ら狭めずに、ぜひ、幅広い視野や人と異なる視点を持って、企業研究に取り組んでみてください。
(代表取締役社長 南出大介さん)

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爆発性ガスを扱っている場所でも使用できる防爆カメラを主軸に、製品とシステムを販売。お客様の要望に対して、柔軟にカスタマイズやサイズ変更をおこなっている。

マイナビ編集部から

1973年に創立し、展示設備や企業PR映像を制作する映像コミュニケーション事業を展開していたオリエントブレイン。しかし、時代とともに変化をいとわない同社は、2000年代以降、ネットワークカメラシステムを中心とする化学プラントの監視システムを手がけるようになった。特に、危険性のあるガスや高温を伴なうような場所で使用できる防爆カメラや炉内カメラは、主力製品の一つとなっている。大きな事業転換を図った同社は、社が掲げる「人と人、人と企業、人と機械やシステムを結ぶインターフェース」の目標からぶれることなく、成長し続けている。

今回インタビューした3名も同様に、これまで培ってきた経験や知識とは異なる分野・職種に携わっている。変化を恐れず、むしろ楽しみながら挑戦する姿が印象的だった。少ない社員数でありながら、お互いの強みを生かし納得のいく結果が出るまで追求する姿は、まさに同社がこれまで歩んできた事業展開に通じるものがある。今や全国各地の公共施設や電力会社、化学工場など、オリエントブレインの防爆カメラ・システムなしでは安全に稼働できない施設がいくつもある。今後も、安全かつ正確な製品・システムづくりに注力し、人々の暮らしを支えていくのだろう。いや、もしかすると10年後は新たな事業領域のプロフェッショナルとして、さらなる発展を遂げているかもしれない。そのような期待が感じられた取材であった。

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担当業務は一人でおこなう機会が多いものの、誰にでも相談しやすい風土。少人数のメリットを活用し、社内すべての人と関わりながら、より良い製品づくりをめざす。
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