最終更新日:2025/4/22

ナイス(株)

  • 正社員
  • 既卒可
  • 上場企業

業種

  • 商社(建材)
  • 不動産
  • 住宅

基本情報

本社
神奈川県

取材情報

事業について伝えたい

ナイスのルーツである“木材”を軸に、多方面から持続可能な社会の実現に貢献!

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「SDGs」に関連した取り組みを推進しているメンバー!

サステナブル推進部や脱プラ・木質化R&Dセンターを立ち上げ、地球環境にやさしい経営を実践している「ナイス」。それぞれの最前線で活躍するメンバーたちに、「SDGs」に関連した取り組みについて伺いました。

★管理本部 サステナブル推進部 部長
 岩田 創平さん(写真左)/1995年入社

★脱プラ・木質化R&Dセンター
 岩本 景子さん(写真中)/2006年入社

★脱プラ・木質化R&Dセンター
 志村 将宏さん(写真右)/2019年入社

【今回ご紹介するSDGsの目標】
目標11:住み続けられるまちづくりを
目標13:気候変動に具体的な対策を
目標15:陸の豊かさも守ろう

会社をあげてSDGsの実現に注力!

持続可能な社会の実現に向けた会社の活動を加速させ、それを社内外に発信していくためにサステナブル推進部を設立。岩田さんを中心に、現在もさまざまな挑戦を続けている。
無垢国産材に付加価値をつけ、市場開拓を目指している脱プラ・木質化R&Dセンター。岩本さんは新素材開発を、志村さんは“非住宅”分野への提案に携わっている。
「Gywood(ギュッド)」「ObiRED(オビレッド)」といった自社製品を開発し、業界の常識に挑み、国産木材のポテンシャルを引き出している。

社有林の保全・育成や再生可能エネルギーの導入で、カーボンニュートラルを達成!〈岩田さん〉

住宅建築用の木材市場を運営する会社として1950年に誕生した当社。その後、事業領域を拡大し、幅広い建築資材を扱う専門商社へと発展を遂げました。住まいの設計・施工・販売、不動産仲介、リフォーム、中古再生などを手掛ける住宅事業の展開も特徴で、建築資材に関する専門知識や調達力を強みに快適な住まいづくりを支えています。

森林資源である木材を扱う当社にとって、自然との共存は重要なテーマです。そのため「SDGs」というキーワードが誕生する前からサステナブルな取り組みを推進。1980年にスタートした「ナイスの森」の保全・育成がその一つです。現在、全国8カ所に総面積2032.2haの社有林を所有し、トータルで年間約1万tの二酸化炭素を吸収。社有林の一部から木材を供給するなど、循環型ビジネスにも取り組んでいます。

近年は再生可能エネルギーの導入に注力。2023年6月には本社ビルの電力を全て実質再生可能エネルギーに転換し、他の施設の実質再生可能エネルギー化も進めた結果、2023年度は二酸化炭素の自社排出量を「ナイスの森」の吸収量が上回り、カーボンニュートラルを達成。当社の取り組みは着実に結果として表れています。また木材利用を促進して脱炭素化に貢献している点などが評価され、2022年には横浜市のSDGs認証制度で上位認証の「Superior」を取得。「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」にも賛同し、学校の校舎をはじめ、建物の木造化や内外装を木質化する取り組みも行っています。

地域貢献活動にも注力し、学校において「木を使う大切さ」や「人と環境に優しい住まいづくり」を伝える授業の協力を行っています。また小豆島に約500本のオリーブを植樹し、知的障がいがある方々に収穫やオリーブオイルづくりなどの就労の場を提供。その他、東日本大震災の津波被害に遭った海岸防災林の再生にも携わっています。このように、当社では多方面から「SDGs」に関連した活動を展開しています。

サステナブル推進部は2022年4月に発足した新組織。持続可能な社会の実現に向けた社内体制の構築や、社内外への情報発信を行う役割を担っています。国産木材の循環利用推進や太陽光発電の普及に力を入れると同時に、今後は自然環境や生物多様性を守り、「ネイチャーポジティブ」の実現に貢献するための取り組みを発信するなど、社会課題の解決に繋がる活動を通して、サステナブルな社会の実現にさらに貢献していきます。

人にも環境にもやさしい国産木材のさらなる普及を目指し、木の魅力を広めていく〈岩本さん&志村さん〉

2022年4月に立ち上がったサステナブル推進部に続き、2023年10月には新たに脱プラ・木質化R&Dセンターが誕生しました。ナイスのルーツである木材の可能性を広げるために設立された部署。人にも環境にもやさしい、国産木材のさらなる普及を目指しています。

部署名に“脱プラ”とついているように、私たちのミッションの一つは、プラスチックに代わる無垢国産材による新素材の開発。建築資材には、多くのプラスチックが使われており、見た目は木でも、実はプラスチック製である商材も少なくありません。木材にプラスαの付加価値を加えることで、建築資材としての用途拡大を図り、本物の木の魅力を広めていきたいと考えています。

“非住宅”や“非建築”といった暮らしの分野における国産木材の利用を推進していくことも、脱プラ・木質化R&Dセンターの役割です。駅や商業施設、オフィスビル、ショップなどの内外装に木を取り入れることで、あたたかみのある空間を演出できます。また、家具や日用品などの素材の木質化提案を行っており、実際に家具やボールペンも手掛けています。その他、木材の特性である経年変化などのエビデンスを蓄積し、素材としての可能性や新たな商品の開発をしていくことも、私たちに課せられたテーマです。

木材の利用推進は森林伐採に繋がり、「地球環境にやさしくないのでは?」と思う方もいるかもしれません。私たちが主に扱っているのは、伐採適齢期を過ぎて大きくなりすぎてしまった“大径木(たいけいぼく)”です。戦後、丸太や木材の輸入が増え、国産木材の使用量が減ってしまったため、国内の人工林の多くは大径化(老齢化)という課題を抱えているのが現状。それにより、二酸化炭素の吸収量も低下しているので、人工林の新陳代謝を促すためにも、国産木材利用を推進していく必要があるのです。

伐採適齢期を過ぎた“大径木”にスポットライトを当て、有効活用を行っている当社の取り組みは、日本の林業の活性化に繋がっています。また、“大径木”のニーズの減少により、“大径木”を扱える製材所も減少するなか、私たちのビジネスは製材所の職人さんたちの技術継承にも、大きく貢献しているといえるでしょう。

国内木材に付加価値をつけた独自製品を開発!社会課題の解決とビジネスを両立〈岩本さん&志村さん〉

伐採適齢期を過ぎた“大径木”に付加価値をつけた2つの製品をご紹介します。

プラスチックに代わる無垢国産材の新素材として開発した代表的な素材が「Gywood(ギュッド)」です。木の表層をプレスして高密度化することで、キズがつきやすく形状変化しやすいという無垢材のウィークポイントを克服。温もりや衝撃吸収性などの無垢材の良さを残しながら、耐久性が高く、軽量で加工しやすい建築資材として注目を集めており、駅や商業施設、オフィス、ショップ、ホテルをはじめ、“非住宅”の分野で重宝されています。木の表面に立体的な木目を浮かび上がらせる加工により、自然な風合いを楽しめる「凸凹Gywood(デコボコギュッド)」もリリース。店舗の外装材として、大手コンビニチェーンにも採用されました。

「ObiRED(オビレッド)」も、当社を代表する製品の一つです。宮崎県飫肥(おび)地区を中心に生育する大きな飫肥杉(おびすぎ)の赤身部分だけを厳選した耐久性の高い“大径木”で、赤身部分に多く含まれる油分の効果で防腐性や防蟻性も抜群。オフィスビルやショップなどの内外装材として使われています。

「Gywood」「ObiRED」の例からもわかるように、国産の木材に独自の技術力をプラスすることで、新たな市場を開拓することが可能。当社の製品は、まだまだ大きなポテンシャルを秘めているといえるでしょう。今後は、オフィス家具などの分野にも進出していきたいと考えています。

現在、私たちが注目しているのは学校の机です。一見、木でできているように見えますが、その多くはプラスチックの一種であるメラミン樹脂と合板でつくられたもの。それらをすべて無垢国産材の「Gywood」に変えることで、子どもたちに本物の木のぬくもりを肌で感じてもらいたいと考えています。「Gywood」「ObiRED」を広めていくことは、木育にも繋がっているといえるでしょう。

脱プラ・木質化R&Dセンターで働く魅力は、社会課題の解決とビジネスをしっかり両立できるところ。新素材の研究開発やさまざまなアイテムの木質化、新たな市場開拓などを通して、業界の常識を覆していけるのもやりがいです。また、仕事の成果が目に見えるかたちで表れるのも特徴。「Gywood」「ObiRED」が使われた建物や商品を見るたびに、大きな達成感を味わえます。
※登録商標:「Gywood」「凸凹Gywood」「ObiRED」

学生の方へメッセージ

企業研究を進めるうえで私たちが重要だと考えているのは、「自分自身で直接感じたものを大事にする」ことです。

昨今の企業研究においてはインターネットでの情報収集が中心となり、企業ガイダンスもWEBツールが多く利便性は高くなっています。そのなかで、自分が興味のある企業や志望度の高い企業へは、できるかぎり直接コンタクトが取れる機会を設けてほしいと思います。実際に足を運び会社の雰囲気を感じること、そこで働く社員とコミュニケーションを取りどんな人たちが働いているのかを知ること、社風や労働環境が自分に合うかどうかを見極めることなど、自分自身がその企業に対して感じたものを大事にしてほしいと思います。

インターンシップや1Day仕事体験、会社イベントなどへ積極的に参加してみてください。そこで自分が直接感じた印象や雰囲気というのは、インターネットで調べた数字や文章以上に、もう一歩踏み込んだ企業理解に繋がり、皆さんの将来を決めるうえでの貴重な判断材料になるはずです。

私たちも学生の皆さんとのさまざまな機会を通じて、一人ひとりとの関わりを大事にし、飾らずありのままの姿を見せたいと思います。
(管理本部 人事部 一同)

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長い歴史を持つ会社でありながら、若手中心の人事部メンバー。 企業研究を進めるなかで、気になることがあれば気軽に相談してみよう。

マイナビ編集部から

建築に使われる木材や住宅設備機器などを流通する建築資材事業と、不動産売買からリフォームまで住まいに関するあらゆるニーズに対応できる住宅事業を展開している「ナイス」。住まいづくりの川上から川下までをワンストップで担える珍しい会社として、業界で強い存在感を誇っている。

1980年に和歌山県新宮市で「ナイスの森」の保全・育成をスタートさせるなど、ルーツである「木材」を通じて、早くから地球環境に配慮した取り組みに注力してきた。サステナブル推進部や脱プラ・木質化R&Dセンターを立ち上げ、さまざまなチャレンジを行っていることからも、持続可能な社会の実現に向けて同社が本気で取り組んでいることがよくわかった。

これらの活動を通じて、すでに自社のカーボンニュートラルの数値目標を達成した同社では、2030年までの目標として「森林育成と木材利活用によるカーボンニュートラル社会実現への貢献」を掲げている。

積み重ねてきた歴史と実績、幅広い事業領域を基盤とし、これからの時代に必要な地球環境にやさしいビジネスやサステナブルな活動を推進する同社。興味がある方はぜひ企業研究を深めよう。

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「木材流通をルーツとする企業として、利益の一部を森林に還元する」という考えのもと、全国8カ所で「ナイスの森」の保全・育成に取り組んでいる。

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