最終更新日:2025/4/1

富士レビオ(株)【H.U.グループ】

  • 正社員

業種

  • 薬品
  • 医療用機器・医療関連
  • 商社(薬品・化粧品)
  • 商社(精密機器)
  • 化粧品

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

臨床検査のハードを創り、支え、提供する。3人の先輩が見ている風景とは?

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理想的な医療インフラを求めて…仕事と向きあう社員たちの声

臨床検査に用いる機器・試薬は、まさに医療を根底で支えるインフラといって過言ではない。研究開発/営業/技術サービスの側面から、信頼度の高い製品提供に取り組む3人の社員に、仕事のポイントをうかがった。

■高橋 雄太(2010年入社/経済学部経済学科卒)
 営業部 東京支店
■西澤 拓也(2012年入社/工学部精密工学科卒)
 技術サービス部 東京TR課
■山口 淳(2017年入社/理学系研究科化学専攻修了)
 CL試薬新規開発部 試薬設計1課
※取材当時

先輩たちから一言

「得てして表面的な対応をしてしまう時は、ミスが発生するもの。お客さまのために何ができるのか? つねに、深く考えていく姿勢が大切なのだと思います」(高橋さん)
「フィールドエンジニアは技術のみならず、お客さまとのコミュニケーションが重要な仕事。対話の中から、問題解決の糸口が浮かび上がってくることも」(西澤さん)
「研究開発は経験値がものをいう世界でもあるため、積極的に先輩の助言を求めるようにしています。ゴールをめざす上で欠かせない、ナビのような存在です」(山口さん)

DMRとして、さまざまな職域の医療関係者と対話。「つながり」をより確かなものにしていく

営業部所属の私は、臨床検査薬に関連する医療情報提供者 “DMR”として、担当する医療機関を訪問。検査の最前線におけるニーズに合わせた、さまざまな提案を行うことが、主な仕事です。病院では、検査に直接的に携わる臨床検査技師とのコミュニケーションが中心ですが、臨床医や看護師、事務職員など、さまざまな職域の方々と接しながら、その病院で今、どのような課題があるか? を探っていきます。

入社後、約7年間は仙台市にある東北支店に所属。日々、エリア内の病院を訪問しながら、業務に必要な知識を学んでいきました。文系出身のため、当初は医療の専門用語を理解することに苦戦しました。しかし、新入社員についてくれる教育担当の先輩が細かく指導をして下さったおかげで、一つずつ課題を乗り越えていくことができたと思います。
東北時代、最も思い出されるのは、ある病院の責任者の方が「他メーカーの検査機器を導入したい」という意向を示した時のこと。なんとか当社の機器を継続利用していただくため、技師や看護師、事務職員の方々とも時間をかけて話し合い、当社を選んでいただくメリットを理解してもらえるよう努めました。そういった努力の結果、最終的には現場の声を受けて、責任者の方も納得してくださり、契約継続の運びとなりました。あらゆるポジションにいる方々との「つながり」の大切さを、改めて考えさせられた一件でした。

東京に異動後は、日本を代表するような大病院をいくつか担当しています。地方と異なるのは「病院経営」という視点を、重要視しているお客さまが多い点です。私もより経営者に近い目線で、病院の安定経営のため、どんな形の検査のあり方がふさわしいのか? について、幅広い視点から考えるようになりました。こうした傾向は、今後、全国に波及していくのではないかと考えています。

ますます、仕事が難しくなってきているからこそ、リプレースなどの案件を、しっかりと獲得できた時の喜びは非常に大きいものがあります。また、購入にいたらなくとも、お客さまが探していた、ちょっとした資料を提供し「これが欲しかったんだよ」と感謝していただいた時も、喜びを感じます。今後も、多くのお客さまと信頼の絆を育んでいけるよう、私個人としても、富士レビオ全体という視点からも、もっと深くお客さまのことを考え続けたいと思います。

数パターンの修理手順を、事前にシミュレーション。迅速な復旧で、医療の最前線を支える手ごたえ

小さい頃、大病を経験したことから、医療機関の方々に対し、感謝と尊敬の念を抱くようになりました。そして就職活動では、大学で学んだ機械の知識が活かせる、医療系メーカーを志望。人と接する仕事が好きだったことから、メンテナンスやサービス系の職種を探していたところ、富士レビオでフィールドエンジニアを募集していることを知りました。説明会や面接の雰囲気もよく、選考を通して温かみが伝わってきたことから「ここで頑張っていこう」と決めました。

入社以来、東京TR課に所属し、神奈川と一部静岡エリアの病院に向けた、技術サービスの提供に取り組んでいます。主な業務は、検査機器の保守メンテナンス、トラブル発生時の修理対応など。また、新規受注やリプレースのご契約をいただいた際は、設置作業も行います。
新人の頃は、3カ月間の研修の後、1年目の終盤までは先輩に同行してお客さまを訪問。仕事に必要となる知識を、段階的に身につけていきました。当時、先輩方を見ていて感心させられたのは、技術の高さはもちろんですが、お客さまに専門用語をかみくだいで説明する能力の高さです。私も、わかりやすく話をする力を身につけなくてはならないと痛感させられました。

機器のトラブルを未然に防止するには、日頃のコミュニケーションが重要だと感じています。お客さまと点検時などに会話をしていると、それまで聞きたくても聞けなかったような質問をしてくださる時があります。そこから、日々どのような使い方をされているのかを推察し、トラブルが起きないような使用方法をアドバイスしたり、運用手順を変更したりといった提案をしていくことができるのです。

臨床検査は、患者さまの命にかかわる仕事です。正確かつ、迅速な検査ができなければ、大変な事態を招きかねません。電話で修理依頼があったときは、現地に向かうまでに資料を準備するのはもちろん、手順を何パターンもイメージして、万全の準備をするよう心がけています。原因を特定し、素早く復旧をすることができた時にお客さまからかけられる感謝の言葉が、なによりの励みになります。いずれは、リーダーや課長という立場になって、組織を引っ張っていける存在に成長したいと思います。

ふとした着想が、大きなステップにつながっていく興奮。その奥深さに、探求心がかきたてられる

学生時代は、ケミカルバイオロジーという分野で、ペプチドについて研究していました。富士レビオに目を向けたのは、検査という健康を支える土台を担う薬を製造している点に興味を持ったからです。疾患を治すことも大切ですが、その礎ともいえる疾病をつきとめる部分で、何か手ごたえある仕事がしたいと思いました。また、臨床検査薬は数年程度の開発期間で新薬を出すことができ、そのスピード感も大きな魅力でした。

現在、私が取り組む、CL試薬のCL(化学発光=Chemiluminescence)とは、富士レビオが提供しているルミパルスという機械を使った検査において、根幹を担う技術といっていいでしょう。これは、抗体の中に含まれている物質を化学的に光らせることで、肉眼でも見えるようにするための薬です。たとえば、皆さんもよく知っている、ガンに関する診断に使われる腫瘍マーカー。これも、調べたいものを肉眼で見える状態にすることで、病気の有無やレベルを判断するものです。つまり、私が取り組むのは、ルミパルスを使って行うことができる「検査項目を増やす仕事」と言えるでしょう。

とはいえ、新しい試薬を造り出すことは、そうたやすいことではありません。数え切れないくらいトライ&エラーを重ねて、ようやく一つの試薬を完成させることができるのです。現在、私が取り組んでいる試薬についても、最初はまったく見通しがたたない状態でした。ようやく、解決の糸口が見えてきた時の興奮は、今もはっきり覚えています。開発においては、こういうアプローチはどうだろう? と推理する、着想が大きな意味を持ちます。私の場合、この着想を得るヒントは、ラボにおける肩の力を抜いた会話から得られることが多いですね。

研究開発職の面白さは、苦労のすえに、ようやく次につながるワンステップが見つけられた時にあります。そして、富士レビオにおける開発環境は、例えるなら、大学の研究室に近いものがあるかもしれません。フレックスタイムの導入など、自分のコンディションに合わせた仕事ができるので、常に高いモチベーションを保ちながら仕事に臨むことができます。今は、日々、研究に取り組めること自体が楽しいですし、それが社会のためになるという実感もやりがいとなっています。これからも、ただひたすらに、この道を究めていきたい。そう思わせてくれるほど、取り組むほどに奥深く、興味がつきない仕事なのです。

学生の方へメッセージ

私ども富士レビオは、H.U.グループの一員として大きな変革期にあります。事業戦略においては、様々な機能や組織を「H.U.グループホールディングス」に一元化し、グループシナジーの最大化や効率的な事業運営を実現できる体制を築いています。また、経営資源を鑑みても当社には計り知れない可能性が広がっているといえます。

当社で働く社員は、営業や研究開発、フィールドエンジニアも皆、命に直結した仕事に携わる使命感を受け止めながら、日々の仕事に臨んでいます。常に意識しているのは、単に医療機関に向けたサービス提供ではなく、その先にいる患者さまのためになる仕事をするということ。また、臨床検査薬を通して医療業界を支える礎であるということに意義を見出している社員も多いです。

命に関わる仕事である以上、真面目で誠実な姿勢が絶対条件。しかし、それに加えて「チャレンジ精神」という言葉を加えたいと思います。なぜなら今、私たちは新たな変革、医療業界そのもののイノベーションを実現すべく、大きく動き出しているからです。仕事の進め方、さらにはビジネスそのものさえ問題意識を持って見直し、疑問に思ったことがあれば問題提起し行動に移していく。そんな姿勢を持った方と一緒に働けることを期待しています。

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富士レビオの社名は、甦生を意味するREと生命をあらわすBIOからなり「生命の甦生(よみがえり)を願う」という当社の創業以来の夢と目標をあらわしています。

マイナビ編集部から

富士レビオは、H.U.グループホールディングスを持株会社とする、H.U.グループの一員である。グループの主軸を担うのは、同社と臨床検査業務の受託事業を展開するエスアールエルである。このエスアールエルが手がける検体数は、じつに、年間約4億検体にも達する。これは単純計算で、日本人全員が1年間で3検体以上を同社に提供していることに等しい。富士レビオが持つアドバンテージの一つは、こうして臨床検査業務の最前線で得た膨大な知見を、新たな検査薬・機器の開発にフィードバックしていくことができる点である。

臨床検査薬の製造・販売に携わる富士レビオは、もちろん、医療機関のように直接、患者さまの疾患を癒やすわけではない。しかし、同社が提供する検査薬がなければ、医師といえど診断も薬の処方も、さらには手術さえもできないのである。同社が属するH.U.グループは今、新たな変革を模索している。現在「H.U.グループ中央研究所」で進められている、バイオ関連技術や先端的な画像診断技術、さらには検査技術そのものの開発も、その一環である。患者さまと医療現場の間に立つ、同社のプラットフォームが変わっていけば、医療業界全体に大きな変革をもたらすことができる。そして、同社が求めているのも、こうした大きな視点に立って仕事に取り組める人材にほかならない。

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富士レビオが国内で初めて販売を開始した新型コロナウイルス同時検査キット「エスプライン(R)SARS-CoV2」
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