最終更新日:2025/3/31

(株)テプコシステムズ(東京電力グループ)

  • 正社員

業種

  • ソフトウエア
  • 情報処理
  • 通信・インフラ
  • 電力
  • ガス・エネルギー

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

社会を支える電力インフラの、未来のカタチを創造する

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若手社員が描いてきた挑戦の軌跡

電力自由化に伴う送電システムの開発に携わっている吉田さんは、若くしてプロジェクトのリーダー役を担い、責任ある仕事を形にしていこうとしている。吉田さんが歩んできた道のりを振り返ってもらった。

吉田 純
パワーグリッドシステム事業部 パワーグリッドシステム部
パワーグリッドシステムグループ
2020年入社
コンピュータサイエンス学部コンピュータサイエンス学科卒

先輩の横顔

ワーク・ライフ・バランスの充実も同社の自慢。「有給休暇とは別に年1回、5日間の連続休暇が取得できます。いつも土日と絡めて9連休を取ってリフレッシュしています」
東京電力、テプコシステムズ、協力会社の全ての社員が、会社や部署の垣根を越えて協力し合う。そんな心地の良い文化が同社の周りには根付いているという。
3年目からプロジェクトリーダーという重責を任された。若手がチャンスをつかみ、どんどん飛躍していくことで、部署内に大いに刺激を与えつづけている。

スキルアップできる場が整っているから、思い切ってチャレンジできる

大学時代に情報学を専攻していた私は、機械系のプログラミングやLinux、Excelなどをテーマに幅広くITについて学んでいました。就職活動ではその経験がダイレクトに生かせるシステムエンジニアを志望。自分が作ったシステムが社会の誰かの役に立つというやりがいを感じたかったので、電気や鉄道、自動車といった公共性の高い分野に関わっているIT企業を重点的に見ていきました。

テプコシステムズに出会ったのは、大学内の合同企業説明会。東京電力系列のシステム開発会社だけに、電気というインフラを支える社会貢献性の高さにはおのずと心ひかれるものがありました。また、年次ごとの研修が整備されており、段階的にスキルアップできる点にも安心感を覚え、当社で頑張っていくことに決めました。

入社後は約3カ月の新人研修で、Javaなどのプログラミング言語を学習。情報系出身ではあるものの、プログラミングは得意ではなかったため、勉強し直すという意味でも有意義な時間となりました。私が入社した2020年春はちょうど新型コロナウイルスの流行が始まった時期。緊急事態宣言下でフルリモートでの研修となりましたが、十分に理解しやすい内容だったので、安心して学ぶことができました。

1年目の7月には、現在も所属しているパワーグリッドシステムグループの一員となりました。東京電力ではさまざまなITを駆使して電力の安定供給を支えていますが、中でも“電気を送るシステム”を作るのが私たちの部署の役割となっています。私のいるチームが担当しているのは、小売電気事業者向けのシステム。電力自由化が始まったことで、世の中のさまざまな企業が小売電気事業者として電気を供給するようになりましたが、送電インフラに関しては、元来、電力会社の所有物を貸し出す形態を取ってきました。発電は自前でできても、利用者のもとに電気を送る設備は所有していないのです。

レンタル料は送電した量に応じて決まりますが、その計算をする専用システムに私は一貫して携わっています。運用が開始されたのは20年4月ですから、私と“同期”となるシステムでもあります。配属された時点ではすでに完成していましたので、私は主に保守・運用といった部分を手掛けてきました。

電力の未来に関わる大型案件で、責任ある役割を担う

最初の壁となったのは電気に関する専門用語でした。大学ではまったく学んでこなかった世界でしたから、会議に出席しても何を言っているか理解できない時期が続きました。また、運用上、ExcelのマクロやLinuxコマンドなどを使っているのですが、その理解もままならず、文字通り勉強することが山積みの状態でした。Webサイトなどをあたって可能な限り自分で調べ上げ、それでも解決策が見つからなければ先輩に質問をする。そんな繰り返しの中で一歩ずつできることを増やしていきました。

最初は会議に出席して話を聞く程度でしたが、テスト工程などを経験してだんだんと技術的な知見が広がりはじめました。入社2年目になるのと前後して、工事などの手配を行う申し込み受付領域を専門的に担当することに。保守や問い合わせ対応のみならず、機能の改修に対応したプログラム開発にも携わりました。といっても、私たち自身が手を動かしてプログラミングを行うわけではありません。実作業は協力会社にお願いするケースが多く、発注者に近い立場にいる私たちは、現場のマネジメントに重きを置いています。

当時は私よりもキャリアのある協力会社のエンジニアに対して、何をどうやってお願いしていくのか、試行錯誤の連続でした。ただ、悩んでばかりいても仕方ありません。とにかく協力会社の皆さんと密にコミュニケーションを取って、私たちが何をしていくべきなのか、対話を通して浮き彫りにしていくことを心掛けていました。

そんな積み重ねのなか、2年目の終盤には、個人的には初めてとなる大規模な機能追加案件を担当することになりました。これまで電力会社だけが行ってきた送電業務は、自由化への対応が求められており、東京電力でも送電インフラを開放するべく、システム面の調整を進めてきました。私はその受付システムのメイン担当を任されたのです。

このプロジェクトの規模は、今までとは比較にならないくらいの大きさ。果たして何から始めていけばいいのか、手探り状態が続きましたが、幸いにもプロジェクト全体を仕切っていたのが私のOJT担当だった先輩でした。そのおかげで、疑問の共有などもしやすく、周囲と協力しながらチームワークで課題をクリアにしていくことができました。関係者との打ち合わせも何度となく繰り返し、あるべき機能の形を探りつづけました。

3年目にしてプロジェクトリーダーに。挑戦できるフィールドが広がる

新規機能の開発案件は、半年の時間をかけてなんとかリリースを達成。入社3年目の後半からは、所属している受付チームとは別のプロジェクトに、しばらく携わることになりました。取り組んでいるのは電気工事店向けの工事のスケジュールを扱うシステム。お客さまの個人情報を整理して利便性を高めることが目的です。

今回の私の立場は、全ての責任者であるプロジェクトリーダーです。会社内ではプロジェクトリーダーを明確に定義付けており、仕事の進め方は資料としてはしっかりとまとまっています。しかし、資料を読み込んだだけで通用する役割でもなく、今は手探りの中で物事を進めているところです。東京電力に対する正式な窓口ですから責任もぐっと上がりましたし、協力会社に加えて一緒に仕事をしてくれる社員のマネジメントも私の業務。まさに多忙な日々を過ごしています。

今回のシステムは3000万件もの個人情報を扱っており、そのスケールの大きさは圧倒的です。電力供給に直結するシステムだけにミスは許されないですし、大量の個人情報の漏えいなどを防ぐために徹底した管理が必要になるなど、気を付けるべき要素は枚挙に暇がありません。責任の重さを痛感させられていますが、その一方で社会インフラを形作ることができる点に大きなやりがいを得ています。

それにしても、部署の方針として若手に責任ある立場を任せていくとは聞いていましたが、まさか3年目でプロジェクトリーダーになるとは思いもしませんでした。先輩たちは「失敗してもいいから自由にやっていいよ」「何かあったら助けるから」と背中をしっかりと押してくれますので、のびのびと挑戦しつづけることができています。

今後は、よりリーダーらしく周囲を引っ張っていけるようになりたいですね。目指しているのはOJT担当だった先輩に近付くこと。その先輩は自分の担当領域に留まらず、システム全体に対しての理解が深く、さまざまな観点から問題に対処できる力を有しています。私も広い視野を養うことで、より良い仕事を残せるようになりたいです。

学生の方へメッセージ

私自身は情報系学部出身ですが、同期を見ていると理系の別系統の学部、あるいは文系出身者も数多く活躍しています。情報系ならば多少のアドバンテージはあるとはいえ、当社の場合、電気の専門性も問われますし、ITの知識も学校で学んだことだけでは通用しません。したがって新卒の場合、全員のスタートラインはほぼ一緒だといえます。研修の場も整っていますから「新しいことを学んでいきたい」という気概があれば、誰でもやっていけると思います。ぜひさまざまな背景を持つ学生にチャレンジしてほしいですね。

就職活動中は、どうしてもうまくいかない時期が続くことがあるかもしれません。でも、そこで諦めてしまうのではなく、継続してチャレンジしようという前向きな気持ちを忘れないでください。受からなかった企業はただ単に“縁がなかった”と思えばいいこと。切り替えて次に進みましょう。

ちなみに当社の場合、素のままの人柄を見て採用しているところがあると思います。選考では自分を高く見せようとせず、包み隠さず表現することをおすすめします。
(吉田 純)

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人事担当者のお二人。「入社後3カ月にわたる新人研修などで、ITを基礎から学ぶ場を用意しています。文系理系を問わず、多くの学生に出会いたいと思っています」

マイナビ編集部から

東京電力グループのシステム開発会社として、テプコシステムズは電力の安定供給に多大なる貢献を果たしてきた。昨今、エネルギーインフラには大きな変革期が訪れているが、従来通りに電力を“守る”のみならず、“変える”といった部分にも精力的に打って出る姿勢が業界全体に問われている。

電力ばかりに着目するのではなく、東京電力グループ外への展開も志向している同社。特に長きにわたって蓄積してきたセンサーまわりの技術などは、他業界にも応用がしやすいという。例えば、部屋のCO2濃度測定、建物内のトイレの混雑を感知するシステム、バイキングの大皿の盛り付け状況を確認するシステムなど、ユニークな技術も続々と誕生している。

こうした新しい技術開発の拠点として活用されているのが、技術の評価を顧客と二人三脚で行っていく場『tepsys labs(テプシスラボ)』。機能的なオープンスペースでは、取材中もあちこちで活発に議論が繰り広げられていた。この施設内には研修ルーム「TELaKO屋」も併設。社内外の人材に最新技術を伝える場として有効活用されている。自由なアイデアを駆使して、エネルギーの未来を開拓していく同社のこれからに、大きく期待したい。

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本社内にある研修ルーム「TELaKO屋」。新人研修や階層別、年代別の研修、技術研修などのほか、外部の講師を招いた教育の場としても有効活用されている。

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