(株)ケン・コーポレーション 【Ken Corporation Ltd.】

日本人のお客さまに対する賃貸仲介を担う国内部に所属しています。富裕層のお客さまですから、当たり前のことをミスなく行うことは基本です。お客さまが求めていることを先回りしてご提供しつつ、最大のご満足をご提供するにはどうすればいいか、日々考えながら仕事をしています。貸主である大手デベロッパーさんとの関係構築も大事ですね。マーケットがどういう状態にあるのか、どんな新規物件が建設されるか、お客さまが欲している最新のトレンドや情報をいち早く仕入れてお伝えしています。

近年は、当社がアドバイザーとして大手デベロッパーの物件開発に関与することも増えています。独立系である当社には、都心部の高級賃貸物件に関するあらゆる情報が集まってくるため、現在の相場や、富裕層のお客さまのニーズは何かなどと、デベロッパーから相談を受けるのです。私は代官山駅前の物件開発に携わらせていただきました。素晴らしい立地のため、フラッグシップとなるような高級賃貸マンションを建設したいというご相談でした。

まずは、面積の大きなお部屋に富裕層のニーズに応える条件を付加していくことをご提案。富裕層のお客さまは「住みたい」と思える物件なら、価格はさほど気にされません。ただ、当然ながらその価格に見合う価値はお求めになるので、高級車が停められる平置きの駐車場を確保するとか、コンシェルジュのサービス内容をどうするかなど、1年以上にわたって毎週お打ち合わせをして条件の細部に至るまでアドバイスをさせていただきました。

最終段階では、打ち出すタイミングを含めた戦略やプランニング、借主の募集から契約、入居までのサポートを行うリーシングのやり方にも言及。仲介業者でありながらデベロッパーと一緒にものづくりができたことは大変成長に繋がる経験でした。私のアドバイスを全面的に取り入れてくださり、お礼まで言っていただきました。

募集の結果、全57部屋が当社のお客さまで契約に至りました。お客さまの声を反映させた物件を、大切なお客さまにご提供できるのはとてもうれしいです。「村井くん、ここまでできるようになったんだね」と、お客さまからお言葉をいただくこともあります。今後も開発から関われる仕事を増やし、お客さまや業界の各社からも頼られる人財になれるよう、自分をもっと磨いていきたいです。

日本に赴任される海外のエグゼクティブや大使館関係者のお客さまに対し、住まい探しのお手伝いを行っています。生活基盤を整えるサポートまで行うという点は、外国部ならではかもしれません。初めて日本に住む方が多く、お客さまは全てが分からない状態ですので、電気やガス、水道のご契約方法や、インターネットの手配の仕方、どこに海外商品を取り揃えるスーパーがあるのかなど、様々なご案内が必要となります。

来日されるまでに何度もやり取りを行うので、お客さまととても親しくなれます。やっと来日をされて初めてお会いできる時はとてもうれしいですね。来日後もやり取りは続きます。「クリスマスパーティー用にトレーナーが欲しいんだけど、どこで買える？」などと些細なことを聞かれたり、「犬を飼ったから見においでよ」とご自宅にお誘いいただいたり。お邪魔すると、「今度、同僚が家を探しに来日するからサポートしてあげてくれない？」と新たにご紹介をいただくことも多いです。外国のエグゼクティブの皆さまはコミュニティを形成されているので、一人のお客さまから次々につながっていきます。「契約すれば終わり」ではない、長い関係を構築できる良さを感じています。

ご紹介されるお客さまの中には日本人の方もいるので、外国部とはいえ日本人のお客さまも担当しています。富裕層のお客さまがよくお引越しをされるのには、はじめ驚きました。私の中で引越しというのは、引越しをしなければならない時に行うイメージだったのですが、当社のお客さまは必然性がなくても「ここに住んでみたいから」とお引越しをされます。同じお客さまと何度もご契約することがよくあり、入社して4年の間に3回ご契約のお手伝いをしたお客さまもいらっしゃいます。何回もお会いし、長いお付き合いができるというのは、日本人のお客さまも変わりません。

いま外国部には25人が在籍しています。若手が多く、帰国子女や留学経験者も多いのでフランクな雰囲気。話しやすく、一緒にごはんを食べに行くなど仲も良いので楽しく過ごしています。入社5年目前後で主任になる人が多いので、今後はマネジメントの目線を持てるようになれたらいいなと思っています。

入社後は国内部に配属になり、賃貸物件の仲介営業に携わっていました。高級賃貸物件をお求めになるお客さまが何を考え、求めているかを知るために、普段の何気ない会話を大切にしながら、使用されている家具や旅行の行き先といったキーワードを拾いあげ、その方に合った情報やトレンドを収集してご提案していたことを思い出します。
独り立ちした1月頃に賃貸物件のご契約を担当させていただいたお客さまが、2年後に、今度はマンションを購入したいというお申し出をしてくださったんです。何しろ初めてのお客さまで、私の段取りも悪く当時は手間取ることばかりでした。ですが、一生懸命さをわかっていただけたのか、私を思い出してくださったことを嬉しく思いながら、再度当社でお手伝いをしました。やはり、お客さまの笑顔と信頼され頼っていただけることが、この仕事のやりがいであり醍醐味ですね。

もちろん賃貸仲介営業にも魅力を感じていたのですが、元々総合不動産でいろいろなことを経験したいという想いがあったことから、次第に開発事業にも携わってみたいという気持ちが強くなってきたんです。そんな時、関連会社である(株)Kアリーナマネジメントの開発チームから推薦していただいたのを機に、出向に挑戦することを決めました。
各部門のエキスパートが集まる中に入社3年目の私です。不安はありましたが、持ち前のチャレンジ精神とフットワークの軽さが功を奏し、様々な経験ができました。若手社員でも裁量権をもち、やりたいことに対して背中を押してもらえる当社の環境のおかげで、仕事に対する責任感と自信が身についたと実感しています。営業時代はお客さまの笑顔がモチベ―ションでしたが、今は、会社としてプロジェクトを成功させるんだという強い意思で仕事に取り組んでいます。

開発は何もない状態から創り上げていく仕事であり、物事一つを決めるにしても、多彩な観点で考えることの必要性を痛感しています。当社は、大規模なホテル・リゾート開発ほか幅広い不動産開発のプロジェクトマネジメントを行っており、今の私の目標は、その開発の最初から完成まで一貫して携わること。そのために仕事に直結しなくても、開発部と常にコミュニケーションを取り、情報を得て、ポテンシャルを高めています。そしてこれからも、不動産や開発業務に欠かせない管理に関する学びを深めつつ、経験値を高めていきたいと思っています。