最終更新日:2025/6/10

草野産業(株)

  • 正社員

業種

  • 商社(鉄鋼・金属)
  • 商社(機械・プラント・環境)
  • 商社(食品・農林・水産)
  • 商社(建材)

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

ユニークな立ち位置で存在感を発揮! ひと味違う多様性が魅力の複合商社

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各部署で活躍する若手社員たち、三者三様の企業研究

経営状況の見方やコロナ禍での面接対応など、企業研究を進める上でのポイントは数多くある。草野産業の各部署で活躍する先輩たちは、どのような就職活動をしてきたのか。3人の若手社員にお話を伺った。

■K.Nさん
千葉営業所
2020年入社/法学部法律学科卒(写真右)

■I.Sさん
北陸営業所
2021年入社/法学部政治経済学科卒(写真中央)

■N.Aさん
開発営業部 商品開発グループ
2021年入社/経済学部国際経済学科卒(写真左)

先輩たちが目指していること

「今の調子で経験値を高めていきたいですね。30歳までに自分の強みを把握し、そこにフルベットするつもりです」
「まずは北陸地域のお客さまに信頼いただけるビジネスパーソンとなりたいです。そのためにお客さまの課題にねばり強く取り組んでいきたいです」
「開発営業部は新しいビジネスを自分たちでつくっていく部署。私もできるだけ外に目を向け、新規性のあるビジネスを発掘したいと思っています」

興味の方向を掘り下げた結果、少数精鋭の専門商社がターゲットに

■学業以外で学生時代に力を入れていたことは何ですか?

K.N/4年間続けた飲食店での皿洗いやウエディングのモデルなど、数多くのアルバイトを経験しました。在学中に野球サークルをつくって活動したことも良い思い出です。

I.S/教職課程を取っていたので授業漬けの日々でしたが、ホテルでのアルバイトやサークル活動にも力を入れていました。サークルは学祭の実行員会、国際ボランティア、弓道など複数に参加。全てが楽しく充実していたので、寝る時間を惜しんで活動していました。

N.A/私は4年間、アパレルショップで接客のアルバイトをしていました。学んだのは、年上の人や初対面の方に対するコミュニケーション。話し方を含め、基礎的な対人スキルが身に付きました。

■インターンシップ経験はありますか?

K.N/証券会社、金型メーカー、生命保険会社の1dayインターンシップに参加しました。見学のつもりでしたが、得たものは大きかったですね。ほかの学生の様子が把握できましたし、企業の特徴もよく分かりましたから。

I.S/私は教職か民間企業かで迷っていたので、インターンシップには参加していません。この頃はまだ大学生活を謳歌しようという気持ちが強かったですね。

N.A/3社の1dayインターンシップに参加しました。業界は、重機の専門商社と再生エネルギー関連の専門商社。具体的な興味というよりも、働くイメージをつかむための社会科見学という気持ちでした。

■就職活動の“軸”は、どこに置きましたか?

K.N/アルバイトでノルマを達成する難しさと楽しさを知り、職種は営業職を志望。業界としては、証券業界と、経済に関心があったのでグローバルに活躍できる鉄鋼商社に軸足を置きました。

I.S/私は就職活動を始めるまでまったく業界を絞っていませんでした。明確な軸としたのは営業職ということだけで、あとは「一緒に働きたいと思える人がいる会社」といった程度。具体的には食品、旅行、エネルギーなどの業界を見ていました。

N.A/最初は自分に向いていない業界を自覚するところから始めました。数字が苦手なので金融や不動産は無理だなと。職種としては営業職に絞り、「自分が興味を感じている商売ができる」という理由で絞り込んだのが商社です。環境面では早く成長できるという意味で、社員数が少なく教育制度が充実している会社に注目しました。

話しやすい雰囲気のなかで、飾らない自分を表現できた対面形式の面接

■エントリーシートや面接対策として取り組んだことは?

K.N/特に変わったことはしていませんが、私は検討している企業がどれだけ人材に投資しているかを知るため、公開されているIR情報を徹底的に読んでいました。エントリーしたのは約30社。面接まで進んだのは15社です。

I.S/SPIや面接の対策講座、エントリーシートの添削など、学内のキャリアセンターをフルに活用しました。エントリーしたのは約20社。面接まで進んだのはそのうち10社です。選考過程において心掛けていたのは、「自分の強みを最も効果的に伝える」こと。過剰なアピールにならないよう、企業に応じて訴求ポイントを選んでいました。100年以上の歴史を持つ当社は、伝統を大切にしている企業です。私は弓道・剣道・華道などで身に付けた礼儀正しさや、上下関係を大切にする姿勢などをアピールしました。

N.A/エントリーシートは、限られた文章量の中で、飾らない自分、素の自分を出すことを心掛けました。エントリーしたのは13社で、面接まで進んだのは7社。全て専門商社です。

■参加した採用面接では、どのような印象を持ちましたか?

K.N/就職活動はコロナ感染拡大の前年だったので、面接は対面が基本でした。心掛けていたのは“ナチュラルな自分”を出すこと。上場企業だけでも4,000弱あるわけですから、飾らなければどこかに縁はあるだろうと。当社には人間関係を大切にする真面目な人が多く、面接でも人の良さが伝わってきました。どんな質問にも丁寧に答えてくださり、最後まで好印象でしたね。

I.S/私が面接を受けていた時期はコロナ感染が拡大しだした頃で、大半の面接はオンラインで行われました。対面と違って面接官の表情が判断しにくく、社内の雰囲気も伝わりません。なかなか馴れることができなかったですね。そんななか、当社の場合は3回あった面接が全て対面形式。社内の温かな雰囲気はもちろん、「人と人との関わり合いを大切にする」会社の方針がよく理解できました。

N.A/私もオンライン面接が中心でした。面接のカラーは2つに分かれていましたね。集団面接が多くピリピリした雰囲気が伝わってくる会社と、就職活動生一人ひとりに注目してじっくり話を聞いてくれる会社です。当社は完全に後者でした。私は親しい人と接しているような感覚で、自然に話すことができましたね。

入社の決め手となった“温かな雰囲気”と“先輩社員の情熱”

■入社の決め手は何ですか?

K.N/お客さまや仕入先との間にある深い信頼関係に惹かれました。加えて、小さな規模だからこそ若いうちから多くのことを経験できる点も魅力でした。

I.S/「人を大切にする会社」だと思えたことが最大の理由です。また、会社説明の際の印象も決め手のひとつ。社員の方が目を輝かせながら自社のことを語ってくれたのです。「こんな人たちと一緒に働きたい」と強く思いました。

N.A/決め手になったのは会社訪問時の対応ですね。大半の社員がリモート勤務で私が話したのは総務部の方々でしたが、とてもフランクでアットホームな印象だったのです。また、少人数で教育制度が充実している点も、私の希望にマッチしていました。

■新入社員研修やOJTで印象に残っていることは?

K.N/商材やお客さま、仕入れ先との商習慣など、入社1年目から学ばなければならないことは多いですが、上司や先輩の十分なサポートがあり、心配は無用でした。

I.S/新入社員研修では、主な事業分野の仕事を体験学習します。印象に残っているのは、開発営業部が手掛けているカーネーションの苗の栽培。鉄以外の商材を数多く扱っている当社の多様性を実感しました。

N.A/鋳造現場を見学したことですね。座学での学習には限りがあり、現場を重視するのは会社の方針でもあります。自分で現場に足を運ぶことが大切だと実感しました。

■仕事内容とその魅力について教えてください。

K.N/千葉営業所では建築や自動車のボディーなどに使われる薄板を扱っています。難しいのは、お客さまの要求が多種多様であること。経験と勘が求められる仕事ですが、十分な裁量権が与えられているので、仕事をやり遂げた時の達成感も大きいですね。

I.S/銑鉄や鉄スクラップなどの鋳造原料と、溶解用材料などの副資材を取り扱っています。商材や納期などでお客さまの困りごとに直面した際に、その課題を乗り越え、お客さまに喜んでいただけると大きな充実感が得られます。

N.A/商品開発グループは、製鉄所のお客さまに鉄以外の副資材を販売しています。例えば、安全のために入れる原料や成分値を調整する原料、防錆シートなどの梱包材、バイオマスプラスチックなど。まだ2年目ですが、緊急時の対応がうまくいって、お客さまから「助かったよ」と言われたときは感激しましたね。現場の声が励みになっています。

学生の方へメッセージ

■会社の経営状況を知るため、私はIR情報に目を通すほか、分厚い『会社四季報』を読んでいました。株式投資をしている人が参考にする資料ですが、売上や利益率などの細かい財務状況がよく分かります。何より上場企業だけでも4,000社近くあることが肌感覚として分かるので、気持ちが楽になりましたね。また会社との相性を見るという観点では、積極的にOB訪問することをお勧めします。
(K.Nさん)

■人によって重視するポイントは違いますが、私は休日の多さとその取り方に目を向けていました。「年間休日は何日あるか」「完全週休2日制かどうか」といった点ですね。完全週休2日制ではない場合、土曜日に出勤しなければならない会社が多いというイメージもありました。私が休日にこだわった理由は、オンとオフを明確にしたかったからです。皆さんには「企業研究一辺倒にならず、大学生活を楽しんでください」とアドバイスしたいですね。
(I.Sさん)

■経営の実態を知りたかったので、私は企業が公開している数字の情報を細かく見ていました。最も重視していたのは、経営の安定度を知る目安になる“自己資本比率”。数字さえ公開されていれば「自己資本÷総資本」の計算式で求めることができ、大きければ大きいほど安定しているわけです。企業の安定性が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
(N.Aさん)

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若手3人が共通して感じているのは、先輩たちが築き上げてきた“お客さまとの深く密接な信頼関係”。新人は営業の実務を通じ、その関係を一つひとつ丁寧に継承していく。

マイナビ編集部から

鉄鋼の専門商社は数多くあるが、“複合商社”を標榜する企業は決して多くない。草野産業は、鋳造製品分野に強みを持つ複合商社。その大きな特徴は事業領域の幅広さにある。「鋳造原料」「炭素材」「純鉄」などの材料系を中心に、それらを利用した「鋼材」「機械設備」「鋳物製品」「土木建築資材」まで、実に幅が広い。素材から製品に至るまで、モノづくりに関する全ての商材を取り扱っているのだ。ユニークなのは、鉄鋼とは直接関係のないカーネーションの苗や農業資材などを扱う「アグリ」事業。この多様性を見ると総合商社のようにも見えてくる。

同社が大切にしているのは「現場・現物・現実」を重視する三現主義だ。これは、「現場に行き、現物を見て、現実を知る」課題解決のための重要な手法。メーカーでは採用例が多いが、同社のような商社では意外に少ない。この考え方は新入社員も研修で教わるため、全ての社員に浸透しているのだという。100年を超える同社の歴史には、この三現主義と、それに基づいた顧客や仕入先との厚い信頼関係が刻まれている。

比較的小さな規模でありながら総合商社に近い多様な仕事を経験できること。少数精鋭ゆえに若いうちから責任ある仕事を任せられ、成長が早いこと。そして、産業の基盤となる鉄鋼分野で鋳造原料という得意分野を持つこと。草野産業には、インターンシップ生が注目すべきポイントが数多く揃っている。

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社員数150人規模の鉄鋼商社で、100年を超える歴史を持つ企業はめずらしい。次の100年に向けた新たな価値創造は、彼らのような若手社員に委ねられている。
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