最終更新日:2025/4/24

(株)ジャムコ【東証プライム市場上場】

  • 正社員
  • 既卒可
  • 上場企業

業種

  • 輸送用機器(船舶・航空・宇宙関連など)
  • 機械
  • 機械設計
  • インテリア・住宅関連
  • 検査・整備・メンテナンス

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

各分野のスペシャリストが活躍!安全・快適な航空機運航を支えるグローバルメーカー

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「技術のジャムコ」の未来を担う若手社員たち

航空機関連メーカーとして4つの事業を展開し、世界屈指のシェアを誇るジャムコ。それぞれの事業分野で技術と経験を磨いている3名の社員に、仕事内容ややりがい、今後の目標や社風について広く伺った。

◆ 田中 大貴さん(写真右)
航空機内装品事業部
技術認証部 強度証明グループ
2020年入社/工学部 航空システム工学科卒

◆ 山田 直人さん(写真中)
航空機整備・製造事業部
機器製造工場 技術業務室 技術第二グループ・主任
2018年入社/航空宇宙工学科 修了

◆ 岩渕 幹太さん(写真左)
航空機整備・製造事業部
機体整備工場 生産業務室 生産技術課 生産技術係
2020年入社/理工学部 機械工学科卒

それぞれの担当業務について

「航空機用ギャレーの技術認証を行うグループに所属しています。海外のお客さまも多く、翻訳ツールを駆使しながら英文メールでやりとりをしています」(田中さん)
「これまで主に金属製部品において少量多品種および量産品を製造する工場で生産技術を担当。今後は炭素繊維構造部材の生産技術も担当してみたいです」(山田さん)
「航空大学校の学生が操縦訓練に使用する機体のライン整備を担当しており、作業手順書の作成や関係各所との調整など、整備士の方々を広くサポートしています」(岩渕さん)

【内装品・田中さん】世界各国のお客さまとやりとりをしながら、技術認証書類の作成に注力

私は入社以来、航空機用ギャレー(厨房設備)の技術認証を担う部署に所属しています。部内は「耐火証明」「強度証明」「耐久証明」「技術マニュアル作成」のグループに分かれており、主にお客さまに提出する技術認証書類を作成する業務を担当してきました。

最初の3年間は、耐火証明グループで経験を積みました。航空機用部品は軽量かつ燃えにくい材質であることが絶対条件で、細かい規則に則りながら難燃試験の結果報告データなどをまとめていきます。知識面ではほぼ一からのスタートでしたが、2年目になる頃には自分の考えで作業できる部分も増え、成長を実感できました。

4年目以降は強度証明グループにて、強度証明の報告書作成に関わっています。書類作成の流れは耐火証明と同じですが、強度計算などの知識も必要で、先輩に教わりながら学習を続けています。ギャレーは多数の収納棚を備えた箱型の装置ですが、棚に入れる内容物の重量によって強度も細かく設計されており、「各社のルールに則りながら、どのような計算式で強度を証明するか」といったことを考えることが面白いです。

またこの部署に来てからは、表計算ソフトのマクロ機能のスキルも習得。手作業で確認していた共同試験データを自動で連携できるようにするなど、業務の効率化に努めています。書類作成においては、他部門が作成している書類との整合性を取りながら慎重に仕上げることを目指しており、無事に納品となった瞬間には毎回安堵感があります。コツコツと作業するのが得意な性格も、この仕事に役立っている気がします。

当社の製品はお客さまのリクエストに応じて設計しているので、細部にそれぞれの国の特色を感じられるのも興味深いですね。搭乗機で自分が関わった製品に遭遇できることもあり、やりがいにつながっています。世界各国の航空機メーカーやエアラインのお客さまとやりとりをしているので、英語力は今後伸ばしていきたいスキルの一つです。オンライン英会話の費用補助があったり、海外語学研修制度があったりと社内教育も充実しています。

強度証明についてしっかり理解を深めた後は、設計グループの仕事も経験し、すべての部署のことを考えながら発言できる力を身に付けていくことが今後の目標です。就職を機に上京しましたが、立川の寮で快適に暮らせていて、同じ拠点にいる同期とはよく食事等を楽しんでいます。

【生産技術・山田さん】若いうちから挑戦できる環境で、よりよい製造工程の実現を目指す

私は入社以来、金属製の航空機部品製造を行う2つの拠点を経験しています。最初の4年半は調布工場にて、少量多品種の製造に携わりました。精度の高い金属部品の製造方法を現場の皆さんに教わりながら、既存の製造工程の改善や問題対応に注力。理解が深まるに伴ってモノづくりの楽しさを実感できるようになり、3年目には新しく受注した製品の立ち上げを初めて担当できることに。納品先である重工メーカーとの打ち合わせや工程設計、納品までの一連の流れを経験でき達成感がありました。

5年目に仙台工場に来てからは、量産品種の製造に携わっています。少量多品種の場合とは物の流し方や考え方が大きく異なり、新たな発見や醍醐味を見出しています。量産品種の場合、条件設定を誤るとリカバリができないほど大きな納期遅れに発展してしまうリスクもあるので、テストの段階で、より慎重に最適な条件設定を探るようにしています。

数年前に営業と技術の業務範囲が変わり、技術職がお客さまと直接コミュニケーションを取るケースが増えたことも大きな変化です。直接お客さまに確認ができる分、仕事の優先度を考えやすくなりましたし、航空業界や防衛省の動向をいち早くキャッチでき、情報を適切に社内に落とし込めるようになりました。

7年目に主任となって以降は、部署全体を俯瞰して優先順位の判断を行ったり、部下の困りごとを聞いて相談に乗ったりする場面も増えています。職場環境で気に入っている点は、若手も気兼ねなく意見を出せる風通しの良さがあること。若いうちから自分の考えで挑戦でき、時には失敗もさせてもらえるからこそ、実践的な学びを得られていますし、後輩に説得力のあるアドバイスができると感じています。

少量多品種と量産品製造の両方を短期間で経験できたことを強みに、次は炭素繊維構造部材の製造に関わることが目標です。炭素繊維構造部材は学生時代の研究分野でもあり、専門の部署があると知って当社に入った経緯があります。炭素繊維構造部材を経験できれば、現事業部で製造しているほとんどの製品群に携われるので、若いうちにいろいろな現場を見ておき、その後のキャリアにつなげていきたいです。

【航空機整備・岩渕さん】多様な機体の知識を磨きながら、“整備士ファースト”な環境づくりに貢献

航空業界に注目したのは、学生時代に旅行やボランティアで海外に出かける機会があり、空港で働く整備士さんたちがかっこよく、自分も空港で働いてみたい!と、そこから航空業界に興味を持ち始め、航空機整備の部門を志望し、当社に入社しました。

希望通り、機体整備工場への配属が決まり、1年目のOJT期間は設計課にて、先輩社員に付いて航空機全般の知識やマニュアルの見かたを学ばせてもらいました。2年目以降、生産技術課に来てからもその知識が大変役立っています。

この4年ほど、私がメインで担当しているのは、航空大学校の訓練機のライン整備です。大手エアラインの航空機整備は分業制であることが多いですが、ここでは機体全体を整備できる分、広く知識を養えています。

主な業務は、作業手順書の作成、必要な資機材の洗い出し、不具合対応、メーカーへの問い合わせなど。基本的にオフィスワークですが、格納庫が隣接しており、不具合等があればすぐに実機を見に行ける環境です。机上の知識だけに頼らず、整備士さんと一緒に実機を見ながらコミュニケーションを取り、判断する姿勢を大切にしています。

ライン整備は次の運航までに終える必要があり、初期は時間に追われることも多かったですが、最近は時間軸を意識しながら効率よく動けるようになってきました。整備を担当した機体がオンタイムで空に飛び立っていく姿を見るのは、この仕事で一番、醍醐味を味わえる瞬間です。

最終的に機体の安全を守ってくれている整備士の方々が整備しやすい環境を整えることも、私たちスタッフの使命です。困りごとや要望をできるだけ吸い上げた上で、計画課に出向いて整備スケジュールの変更を提案したり、資材課に対して部品の代替品について技術的な意見を出したりと、積極的に動いています。若手にチャンスをくれる会社で、自分の考えで動ける場面が多いこともやりがいにつながっています。

関係者の方々に「岩渕に聞けばなんとかなる」と思ってもらえる存在に成長していくことが今後の目標です。深度のある意見を出せるよう、整備のライセンスも取得するつもりですし、現在の担当以外の機種についても学びを深めていきたいです。入社とともに仙台にやってきましたが、破格で広い社員寮の部屋に住めており、自動車通勤もすっかり板についてきました。先輩や同期、後輩とも日頃から仲良くさせてもらっています。

学生の方へメッセージ

【田中さん】乗り物全般に興味があり、就職活動では航空機や自動車など輸送機器のメーカーを広く検討しましたが、最終的には一番好きな航空機に関われる当社を志望しました。「自分がやりたいことなら、どの職種でも、大変なことがあっても乗り切れるだろう」という考えからでしたが、入社5年目になる現在も、この判断基準で間違っていなかったと思っています。材料力学など、大学で学んだ知識も全般的に役立っています。

【山田さん】飛行機に乗る側の仕事ではなく、作る側の仕事に進もうと決めたのは大学時代です。大学院では国や企業との共同研究も行い、製造工程の上流~下流のどこに位置する企業に入りたいかを入念に検討した結果、多様なお客さまに対峙でき、航空機全体の部品に関われる環境がある当社を志望しました。構造材料の知識や、研究を通じて培った論理的思考力や説明するための伝達力なども、現在の仕事を遂行する上で大いに活かせています。

【岩渕さん】学生時代は機械工学科で学び、熱力学や医療分野で用いられる複雑流体系の技術について研究していました。航空関係の知識はほとんどない状態で入社しましたが、「機体のどこに金属疲労が溜まりやすく、壊れやすいか」といったことを理解する際には、構造力学の知識が役立っています。整備士の方々や社内の各課と連携して業務を進める上では、サークルの長を務めた経験なども役立っているように思います。

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航空工学に加え、電気・電子、機械、建築、物理など、多様な学部出身者が活躍できるフィールドがある同社。バンド別の教育制度や働きやすさを支える制度も充実。

マイナビ編集部から

ジャムコは航空業界や製造業を志す学生の人に、一度は目を留めてほしい独自性とスケール感を持った企業だ。主力製品である航空機用ギャレー(厨房設備)やラバトリー(化粧室)を中心とした内装品の分野では、世界市場での揺るぎないシェアと知名度を誇る。この分野で培った技術力と製造力を活かし、9年前からは航空機のシート製造の分野にも進出した。

高品質なものづくりの技術と生産・品質管理体制の優位性は、航空機器整備事業においても顕著だ。空調用機器やエンジン部品の製造においては、特殊な金属加工技術を扱っているほか、尾翼や床などに使われている炭素繊維構造部材においては同社が特許を持つ独自の製法も用いられており、さらなる発展性も期待されている。

そして4つ目の事業の柱が、創業以来の歴史を持つ航空機整備事業だ。独立系整備専門会社として日本最大級の事業規模を誇り、一般の旅客機はもちろん、海上保安庁や防衛省など日本の空を守る航空機にも貢献している。いずれの事業も自分の仕事の意義を感じやすく、やりがいに事欠かない印象を受けた。

取材した3名から共通して伝わってきたのは、高度な要求に応えていこうという気概や責任感、そしてチームワークの意識だ。よりよいモノづくりを真摯に追求し続けている同社でなら、志ある仲間たちと切磋琢磨しあいながら、航空機製造や整備のスペシャリストとして着実に成長を遂げていけることだろう。

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技術の粋を集める航空機製造・整備の仕事には、高い志が求められる。同社は今後も人の力で挑戦を続け、世界の航空機メーカーやエアラインからの信頼に応えていく構えだ。

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