最終更新日:2025/4/18

竹中エンジニアリング(株)【竹中センサーグループ】

  • 正社員

業種

  • 半導体・電子・電気機器
  • セキュリティ
  • その他電子・電気関連
  • 商社(電子・電気機器・OA機器)

基本情報

本社
京都府

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

最新技術を取り入れた多彩な製品の設計に、一貫して携わる醍醐味を実感

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生活の安全を守るセキュリティの新製品を開発する技術者たち

拡大の一途をたどるセキュリティ市場。時代と共に多様化する防犯ニーズに対応するため、同社では毎年数多くの新製品を手がける。その最前線で活躍する設計者たちに入社動機や仕事内容、やりがいについて伺った。

●畑寿光さん
新商品開発部 機構設計担当(2005年入社)
主な設計実績/赤外線センサー、人感センサー、霧噴射装置
●上島伸一さん
新商品開発部 ソフト開発担当(2006年入社)
主な設計実績/赤外線センサー、炎センサー、パッシブセンサー、制御盤
●梅野尚己さん
新商品開発部 電子回路設計担当(2012年入社)
主な設計実績/音声誘導装置、コントローラー、漏水検知機器、人感ライト

畑さんは自社製品だけでなく、家電製品を参考して自分流にアレンジするそうだ。「カバーを開閉したときやスイッチの感触、製品の動作と形状の関係をよく見ていますね」。
学生時代から動く製品が好きで『高専ロボコン』の出場経験もある上島さん。「マイコンのソフトウエア設計に携わり、世の中の安心・安全に貢献できることが入社の決め手」。
「就活で多くのメーカーを見るなか、当社のセンサーはかっこいいという印象を持ちました。製品の性能を左右する回路設計のスキルを早く身につけたいです」と梅野さん。

セキュリティ製品やシステムは多種多様。いろんなことに挑戦できます(畑さん)

新製品の開発は、営業の要望に対して市場ニーズや売上予測、製品特性、製造工程、コストなど多面的に検討を繰り返して仕様を決め、ものづくりをスタートさせます。大半のプロジェクトはリーダーと機構設計、電子設計、プログラマーの4名体制で進めており、私は赤外線センサーや人感センサーなどの機構設計を担当しています。求められるのは、コンパクト化と耐久性です。製品仕様に書かれている電子部品のそれぞれの大きさを把握し、部品の配置や製品全体の形状を検討。また、屋外に設置される製品に関しては、耐久性の高い樹脂の採用や負荷のかかる部分の厚みなどを考えます。試作が出来上がってからは基板と組み合わせて動作を確認し、問題点を設計に反映した後、金型発注、最終テストを経て量産となります。
赤外線センサーといっても、ガスやガソリンの精製工場に設置する防爆型赤外線センサー、プラントや空港など大規模施設の外周警備に使われる長距離用赤外線センサーなど、用途に応じて多彩にあります。そのほかにも霧を噴射して侵入者の視界をシャットアウトする霧噴射装置など、次々と新製品が開発されています。ひとつとして同じものがないので、常に新鮮な気持ちで挑むことができますね。
これからのテーマは、スムーズに量産ができるように、設計段階ですべての不具合を見つけること。そのために過去にさかのぼって同様の製品の設計プロセスを調べたり、製品の設置場所や環境を具体的にイメージして、どの点に気をつけたらいいのか突き詰めて考えます。コストを抑えて耐久性を上げ、多くのお客様に使ってもらえる製品の設計を目指していきます。

日々進化する業界。先端技術を取り入れた新しい製品を提案したい(上島さん)

私は電子設計において、主にソフトウエア設計を担当していますが、それ以外にも回路設計や基板設計も手がけています。製品仕様が決まった段階で、マイコンを選定するための機能の洗い出しや細かな動作を検討して設計を行い、プログラミング、製品の動作チェックまで携わります。マイコンにプログラムができる容量は決まっているため、スマートなソフトを作り出すこと、さらに直接動作に関わるため、間違えのないように設計することを心がけています。正常に動いても、ある条件が重なったときに異常が起こる場合があるため、その一つひとつを検証してクリアにしていきます。試行錯誤を繰り返して製品が完成したとき、お客様や営業から感謝されたときに達成感を覚えますね。
特に印象に残っているのは、公共施設や観光地などに設置する五カ国語対応の炎センサーを設計したことです。炎を検知するための感度設定や検知タイマーの検討のほか、電池を使用するケースもあるため、ローパワーでマイコンを制御することが課題でした。普段は動かさずにしっかりと休ませ、異常が発生したときはきちんと検知できる動作を実現し、売上げも好調。営業から「導入してよかった」というお客様の声を聞き、今までの苦労や努力が報われた思いがしました。
セキュリティシステムは日々進化しています。指紋照合装置や携帯電話のブルートゥース機能を利用した通報など新しい技術に触れる機会が多くあることも、この仕事の魅力。先端技術を応用した新しい製品を提案し、快適で安全な暮らしに貢献したいと思っています。

評価から基板設計、回路設計と着実にキャリアを身につけています(梅野さん)

大学時代に電子回路研究室に所属していた私は、その経験を活かせる仕事をテーマに就活を行いました。なかでも当社を選んだのは、日常生活で目に触れる完成品のメーカーであり、製品仕様の検討から回路設計、基盤設計、試作、評価といったものづくりに一貫して携わることができるからです。
入社後1年間は、製品の性能を確認する評価を担当しました。設計したとおりに動作するかを調べる動作確認のほか、屋外に設置される製品のため、直撃雷や誘導雷の衝撃に耐えられるか、マイナスから70℃までの温度耐性などのテストを行いました。一度でクリアする製品は少なく、対策の検討と試作品の製作、評価を繰り返します。時間と労力はかかりますが、性能や安全性の高い製品をつくるための重要な工程であることを学びました。現在は主に基板設計を任され、回路の性能に合わせた設計と、半田ごてを使い電子部品を基板上に実装する試作品づくりを行っています。一般的にノイズに強いものがよい基板と言われますが、その品質は設計のやり方ひとつで変化します。先輩のノウハウを学びながらノイズ対策を検討し、うまくクリアできたときには自分の成長を実感しますね。
私の目標は、製品の性能を左右する回路設計に携わることです。1年目から先輩について何度か経験をしましたが、思った以上に難しく、電気回路の知識不足を痛感しています。それでも上司や先輩は話しやすく、分からないことはすぐに確認でき、相談にも乗ってくれます。いろんな人から意見を聞いて知識を深め、自分の設計スタイルを築きたいと思っています。

オフィス紹介/若手を全員が支援。ワークライフバランスを大切にする職場です

当社は公共施設から商業施設、オフィス、銀行、工場、空港などの防犯を目的とした2,000アイテム以上のセキュリティ・情報機器を手がける専門メーカーです。毎年数多くの新製品を開発するのが新商品開発部。若手からベテランまでの31人が所属し、ソフトウエアや電子回路、基板の設計を行う電子設計、機構設計、プログラマーで構成されています。全員がワンフロアで顔を合わせながら仕事をしているため、コミュニケーションが取りやすく、年代を問わずに誰とでも気軽に会話ができるフランクな雰囲気があります。ベテラン社員は、新入社員が配属されると「分からないことがあったら何でも聞きなさい」と声をかけ、専門知識を丁寧に指導。さらにプロジェクトで新製品の開発を進めながら、先輩が後輩にきめ細かくアドバイスやフォローを行うなど、若手を育てる風土が定着しています。
開発部と聞くと深夜、休日を問わずに仕事をするイメージを持つかもしれませんが、当社ではそんなことはなく、月曜日には「釣りに行ってきた」「近くの温泉はよかった」と週末の出来事を楽しく語り合うシーンが日常的。ワークライフバランスを大切にしながら、先端技術に挑戦できる環境が整っている会社です。

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「新人研修や支援体制が整っているので安心して働くことができます。本社は最寄駅から徒歩3分、社員食堂など福利厚生が充実している点も魅力です」と開発部のみなさん。

マイナビ編集部から

竹中エンジニアリングの大きな特長は工場を持たないファブレスメーカーである点。設備を保有すると生産面での得意、不得意を気にする形で製品を開発しがちになるが、竹中エンジニアリングは常にフリーなスタンスで製品開発に当たれるため社会や顧客ニーズを満たせる幅広いものづくりが可能になるわけだ。一方、札幌から熊本まで全国20拠点もの営業所網を持つ点もセキュリティ機器業界では異色。地域密着型の営業活動を通して新製品の芽となる顧客ニーズをこまやかに収集するうえ、次々と生まれる製品をお客さまごとの不安・悩みの解消に最適な組み合わせで提案するソリューション営業を実践している点が強い。営々と蓄えたセンサーに関する技術蓄積を商品開発、商品販売の両面で大きく花咲かせる企業…と呼んでいいだろう。ヘルスケア分野でも売上を伸ばしていて経営の将来性という観点で頼もしい。「社会に役立ちたいとの動機で入社した人も多い。そのせいか、周囲に対し思いやりがあるタイプの社員ぞろい。社長はいわゆる叩きあげタイプで失敗を恐れず挑戦する人間が大好き。若手でも高く評価してくれる」と語る先輩は、飲食店で社長と遭遇して気さくに飲み交わした経験を持つとか。経営陣と社員の距離の近さもこの会社の魅力のようだ。「景気がどうあろうとセキュリティへのニーズはなくならない。プラス思考できる人なら大きなやりがいと必ず出会える」。

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毎年、神戸のポートピアホテルで催される「竹中センサーグループ総合見本市」。設計者がお客さまと直接対話できる機会だ。

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