最終更新日:2025/3/18

(株)日立システムズ

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 情報処理
  • ソフトウエア
  • 受託開発
  • セキュリティ

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

クラウドの最新技術に挑み続けることで、システム開発の現場を支援していきたい。

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AWSのスペシャリストとして、挑戦を続ける先輩社員。

(株)日立システムズは日立グループの情報通信事業の中核として、大きな実績を築き上げてきた企業。今回はそんな同社でクラウドのスペシャリストとして活躍する先輩社員から、お話をうかがいました。

ビジネスクラウドサービス事業部
アライアンス・サービス開発統括本部
アライアンス開発本部
佐々木康平さん/システムサイバネティクス専攻卒 2015年入社

先輩社員の仕事ぶりを拝見

「AWSの最新サービスを、システム開発の現場で活用できるようにするのが、現在の私の仕事。全社横断的な部署に所属し、技術の検証や情報発信を行っています」
「検証の作業を進めているうちにサービスの仕様が変わってしまい、努力が無駄になってしまうといったことも。AWSの進化の早さに振り回されているという面も否めません」
「AWSにだけ特化するのではなく、開発に役立ててもらうのが私の役割。そのため、現場の開発エンジニアとは積極的にコミュニケーションを取るように心がけています」

入社4年目でクラウド専門部隊に異動。最新サービスの検証や活用の促進に取り組んできました。

私は工学部で情報システムについて学んだ後、大学院に進学。統計的手法を使ってビッグデータを解析し、がんの希少症例が発生する原因の特定や、治療方法を確立するためのバイオマーカー遺伝子の特定の研究を行っていました。就職活動ではIT業界に進むことを志望していましたが、数あるSIer企業の中から当社を選んだのは、技術領域が広大であることに魅力を感じたから。幅広い事業の中から、自分がやりたい仕事を見つけたいと思ったのです。

入社後、私が最初に配属されたのはオンプレミス環境でサーバやネットワークの設計・構築を行うインフラ構築のセクション。しかし配属から3か月後に「これからは物理的なインフラではなく、パブリッククラウドの活用が重要になる。」という上司の思いから、パブリッククラウドを利用したインフラの設計構築に従事することに。入社した当初はデータセンターに搬入されたサーバの設定作業を行うといった仕事もしていましたので、オンプレ環境とクラウド環境のどちらの構築業務も経験しています。

パブリッククラウドのSIに従事することになってから、主に担当したのはAWS (Amazon Web Services/アマゾンウェブサービス)を利用したシステムの設計。従事当初はAWS上にインフラ環境を構築するといった仕事を担当していましたが、3年ほどたった時、クラウドCoE (Center of Excelecne/クラウド化を進めるために必要な知見、リソースを集約した横断的な組織) と呼ばれるチームに所属することに。これはパブリッククラウドの新サービスの検証やテンプレート、マニュアルの整備、アライアンスの取り纏めなどを行うクラウド活用推進のためのチームです。

AWSは単にクラウド上にサーバ環境を提供しているだけでなく、データベース、BIツール、AIなどの高度なサービスも提供しています。そのリリースのスピードは、ここ数年で200を超えるほど。私たちのチームが新しいサービスについての検証を行い、そのナレッジをシステム開発のフロントでお客様への提案を行っているSE部隊が活用することで、スピード感を落とさずお客様の業務への適用を行っています。このように、私たちSIer企業がAWSと協業する形で、新しいサービスをお客様や利用企業の業務システムに活用するための支援をしているのです。

絶えず最新の情報をキャッチアップしながら、システム開発の最前線を支援しています。

クラウドCoEチームに所属するようになってから、私が検証を担当したサービスのひとつにコンテナ仮想化の機能があります。コンテナ環境の管理のためにはKubernetesというツールを利用することが一般的ですが、利用するためには複数台のサーバを構成した上でツールをインストールし、ツール自体の管理もしていく必要がありました。しかし、AWSで提供されているAmazon EKS (Elastic Kubernetes Service)を利用することで、AWSが管理するサービス(マネージドサービス)としてKubernetesの利用が可能になるというものです。もちろん、フロントのSE部隊が活用するためには、本当に実現が可能かというフィジビリティを得たり、実装後に不具合が発生しないかといった検証を行うことが必須でした。

私はAWS上でコンテナ仮想化を実施した後、数か月かけてその後の経過を検証。問題がないことを確認したうえでテンプレートを作成し、社内に共有しました。一方、こうして共有化された情報を活用したいと考えるチームを、後方から支援するのも私たちクラウドCoEチームの大切な役割。定期的に相談会のような場を設け、フロントのSE部隊への技術的な支援を行っています。

現在、私が検証を進めているのは、AWS上で提供されている生成系のAIであるBedrockというサービスです。まずはこれがどんなものであるのかを確認することからスタートし、実際のアプリケーションからコードを利用して呼び出すことができるかを検証。現在はよりうまく使いこなすためにはどのような工夫が必要かを検討しているところです。AWSが提供している数多くのサービスは、SEにとって使い勝手の良いものが多く、デプロイするだけであれば、ハードルは決して高くありません。

しかし、システムの開発を進めているうちに新しいバージョンがリリースされ、機能が変わってしまうことも少なくありません。以前のバージョンでは実装されていなかった機能を自分たちで開発していたのに、新バージョンでは搭載されてしまった、といったことも頻繁に起こります。私たちのチームでは、ネットミーティングツールを使ってコミュニケーションを取っているのですが、AWSのサービスに変更があると、「こんなサービスがリリースされたのか」や「こんな変更が行われたのか」など常に共有しています。

これからのシステム開発はインフラとアプリの垣根がなくなる世界。現場を意識した情報発信を続けたい。

私はオンプレ環境のインフラ構築からスタートしていますので、今でも自分は情報インフラのエンジニアだという自覚があります。一方で、インフラとアプリケーションというレイヤーの境目が無くなっているのも事実。現在の私の仕事では、インフラとしてのクラウド環境をしっかりと理解しつつ、検証のためにモックアップのシステムを自分で開発したり、アプリケーションのレイヤーを意識しながらマニュアルやテンプレートを作成するといったことが不可欠になっています。

これは開発の最前線で働くフロントのSE部隊も同じで、クラウド環境で稼働するシステムであること、AWSのサービスを活用して効率的に開発することを意識しないと、お客様にとって最適な提案はできなくなってきているのです。私たちエンジニアにとっては、考えなければならないことが増えた分、ハードルが上がったとも言えますが、それだけ自由度も増している。今後のシステム開発では、インフラのアーキテクチャまでを含め全体を俯瞰してアプリケーションの設計を行うことがより一層重要になってくるのではないかと感じています。

そのためにも、私が常に意識しているのは、AWSだけに特化したエンジニアになってはいけないということです。クラウドCoEチームの仕事は、AWSのサービスを活用してお客様により良いシステムを提供するために存在するもの。AWSを使いこなすことが目的なのではありません。だからこそ、フロントのSE部隊とは積極的に交流の機会を持ち、開発の現場では今何が起きていて、何を求められているのかを理解するように努めています。

当社は、官公庁や自治体、公共交通機関、大手企業などに向けて、大規模システムの設計・開発・保守を数多く手がけている会社です。「一人でできること」には限りがあるため、チームで動くことが前提になりますし、他人と協力して成果を出すという能力は重要です。幅広い技術の分野に触れることのできる可能性を持った会社ですから、周囲の人とのコミュニケーションを大切にしながら働きたい人には、魅力的な会社だと思います。

学生の方へメッセージ

私が日々の仕事を通して感じているのは、現在、世の中が予測不能な形で大きく変革しているということです。だからこそ、常にアンテナを高くして、自分から積極的に情報を取りに行くという姿勢を持たなければなりません。これはテクノロジーのトレンドに限ったことではなく、社会情勢や市場環境の変化などすべてに関連することでしょう。

新しい情報を積極的にキャッチアップするという習慣を持つことは、IT業界に限らず、とても重要になっていると思います。「なぜ、こんなことが起きるのか」「この先どうなっていくのか」といった疑問を持ち、答えを探し続けることでしか、世の中の変化に対応していくことはできないと感じています。

そしてもうひとつ、学生の皆さんにお伝えしたいのは、自分が「楽しい」と思える仕事を選んで欲しいということ。私自身、日々の仕事では苦労もしていますが、最新の技術に触れ続けることができるのは楽しいです。楽しいと感じられるからこそ、続けていけるし、スキルアップにもつながっているのだと思います。自分にとって楽しいこととは何なのかをしっかり考えてみると、理想の就職先が見えてくるのではないでしょうか。

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大規模システムの開発を数多く手がけているだけに、チームワークは重要なスキルのひとつ。社内の活発なコミュニケーションから、ソリューションが生み出されている。

マイナビ編集部から

(株)日立システムズは日立グループの情報通信事業の中核として、システムの設計・開発から運用保守までを一貫して手掛けている。「公共・社会」「金融」「産業・流通」の分野で業種別のソリューションを提供する一方、クラウドやBI、マネージドサービスといった要素技術の研究・開発にも積極的に取り組んでいる。

今回お話をうかがった佐々木さんはパブリッククラウドの専門家として、AWSの最新サービスの検証や活用の促進を担当しているエンジニア。大きな進化の続くAWSへの対応に苦労しながらも、日々の仕事に大きなやりがいを感じていることが伝わってきた。AWSが発行する12の資格をすべて取得したことで「APN ALL AWS Certification Engineers」の認定も受けている。こうした各分野のスペシャリストともいえる人材が数多く在籍しているのが大きな強みになっているのだ。

同社は社員数が1万人に近い企業だけに、手掛けている技術の分野も、対応している顧客の層も非常に幅広い。それだけに「自分はこの分野がやりたい」「やりたい仕事を働きながら探したい」と考えている人には、大きな魅力を持った会社だと感じた。

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日立システムズは広範囲にわたるお客様に対して、高度な情報システムを提供し続けてきた企業。ITに興味のある方には大きな活躍のチャンスがあります。(新卒採用チーム)

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