最終更新日:2025/3/1

(株)千石

  • 正社員

業種

  • 家電・AV機器
  • その他メーカー
  • インテリア・住宅関連
  • 日用品・生活関連機器
  • 金属製品

基本情報

本社
兵庫県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

適性を踏まえた人材配置で製品の企画開発からアフターサービスの一貫生産を実現

PHOTO

開発と生産管理へ配属された同期の二人が充実の1年を振り返る

人気家電ブランド『アラジン』を手がける同社。グローバル企業の中枢は兵庫県加西市の静かな環境にあります。間接部門の若手社員二人に仕事の難しさとやりがいを聞きました。

■伊藤 健さん(写真右)
理工学部研究科機械工学部卒
2024年入社
事業本部 開発部 2課

■丸山 珠貴さん(写真左)
経営学部卒
2024年入社
事業本部 PSI管理部 管理課 生産/システム管理係

好きな『アラジン』製品は?

「2023年10月に発売された石油ストーブ『ブルーフレーム』シリーズの新商品。尊敬する先輩が企画開発から一貫して担当したと聞き、憧れています」(伊藤さん)
「私のお気に入りは高校生の時に知ったトースターです。今も当時と変わらずロングセラーを続けています。今ではそのトースターも生産管理の対象の一つです」(丸山さん)
二人とも休暇をしっかり取ってプライベートを充実させている。伊藤さんは旅先で撮った写真をイラストに。丸山さんは大学時代の友人とライブに行くのが楽しいそう。

ものづくりのドキュメンタリーが好きだった少年が成長し、夢を叶えて家電メーカーの開発職に!

幼い頃からドキュメンタリー番組が好きで、中でも企業の方が一つの製品を頑張って作り上げる姿に興味がありました。大学では家電のデザインや設計について学んでいたので、家電メーカーを中心に就職活動を行いました。

私が担当しているのは製品の比較試験がメインとなります。また、開発部では不具合を起こしている部分を探して解消する大事な作業も行っています。「不良」と判断された製品が工場から回ってくるので、原因を解明するために検証を行います。考えられる限りの仮説を立て、一つずつ根気強く検証を繰り返します。図面と照らし合わせて間違いがないかを確認したり、製品を解体して部品を測ってみたりと、色々な角度から原因解明を試みます。原因が判明するまでに長時間を費やすこともありますが、製品を解体し中身の構造を調べ、間違いをはっきりさせる、この仮説検証のステップは製品を一貫生産している当社には欠かせないものです。原因がなかなか分からない時は歯がゆさを感じますが、苦労を乗り越えた後の達成感は格別でやりがいを感じますね。

以前に組み立てまで完成し、梱包をする段階の時に「箱の蓋が閉まらない」という事態が発生したことがありました。原因を解明しようと何度製品を測っても寸法は合っており、何度も仕様書を確認しましたが矛盾はありません。3日経っても原因が分からず悩んでいたところ、先輩から「箱の寸法も調べてごらん」とアドバイスをいただきました。いざ測ってみると、箱の実寸が予定より2ミリ小さいことが判明しました。たとえ0.1ミリの誤差だとしても、組み上げることで全体に1~2ミリのずれが生じ、こういった事態が発生してしまいます。解明できた喜びと同時に、ものづくりの奥深さを感じました。

当社にはどんなことでも聞ける頼もしい存在の先輩がいます。一人で製品に向き合う時間もありますが、悩んでいる時には助けてくれる先輩方がたくさんいます。そんな先輩方には入社してから何度も助けられましたし、「いつかはこうなりたい」という私のロールモデルにもなっています。先輩の姿を見ていると、まだまだ自分には足りない点が多いと思い知らされます。これからは試験だけではなく、設計開発の段階から一つの製品に携われるようになることが目標です。私も後輩ができた際には、有益なアドバイスができる先輩になれるよう、成長をしていきたいと思っています。
(伊藤さん)

「可愛いトースター!」「地元企業が作ってるんやで」と高校生の時に父と交わした会話が今に繋がった

当社と私の出会いは高校生の時でした。父親と買い物をしていると、雑貨店の店頭に『アラジン』のトースターが。「めっちゃ可愛いデザイン!」と思わず声を上げた私に、「これを作っているのはセンゴクといって、地元・兵庫の会社なんやで」と父が教えてくれました。高校の課外活動で「地元活性化」について取り組んでいた私にとって、心に残った出来事でした。

大学時代には学園祭の実行委員会に参加し、各所へ提出する企画書づくりに取り組みました。企画書をいつ発行して、どこの許可を取りに行けばよいかなど、一連の流れを管理する経験を自然と積むことができました。入社後、生産管理の部署に配属になると知った時、「面接で話した経験を活かすことができる部署にしてくれたのかも」と感じました。一人ひとりの適性をしっかりと見て判断してくれていることが分かり、入社して良かったなと強く思いましたね。

私が配属されたのはPSI管理部です。当初はPSIと聞いても、どんなことをするのだろうと、自分に務まるのかも分からず不安もありましたが、同じ部署の先輩方が丁寧に優しく教えてくださったので、実際にやってみたら「文系だから無理」なんてことは一つもありませんでした。日常業務は、国内外の生産拠点に向けて、生産計画の立案と発行を行っています。営業や工場で製造をしている人たちを支えられるよう、縁の下の力持ちとして日々努めています。「工場側で欠員が出た」「部材が納品されなかった」など、状況は日々変わりますので、計画には常に見直しが迫られるのが難しいところ。どんな変更が加わったのか、問い合わせがあってもすぐに答えられるように、小さなことであっても必ずメモを取るのが私なりの業務のコツです。同じ部署の先輩にはパソコン好きが多く、それぞれが工夫をして業務を効率よく行っています。そんな姿を見ているうちに、いつか私も先輩方のようになりたいという気持ちが高まってきました。今後の目標は、教わりながら行っている立案・発行業務を一人でもこなせるようになることです。また先輩のようにエクセルのマクロやVBA(Visual Basic for Applications)を駆使し、自分でコードを書いて業務の効率化ができるようになりたいです。
(丸山さん)

入社後1カ月は全体研修。5月から本配属となり、適材適所のOJTが始まる

工場研修を終え、5月からは本配属となります。私は望み通り開発部への配属となり、周りの先輩方も優しい方ばかりで安心しました。開発部でも課によって扱う製品が異なりますが、私はアラジン石油ストーブの名作『ブルーフレーム』を扱う課に所属することに。そこで出会った先輩も私と同じくマイナビに登場している方で、新商品を開発から一貫して担当されていました。目指していた開発という仕事に携われるうれしさに加えて、尊敬できる先輩にOJTをしていただける環境にも胸が躍りました。

同期と一緒に工場研修を1カ月行い、5月から本配属部署でのOJTという流れはどの部署も共通です。当社では、個性や適性を考慮した配属が実現されているので、それぞれが長所を活かすことができます。これから入社される皆さんも、周囲と協力し合うことで、きっとその実力を発揮できると思いますよ。
(伊藤さん)

選考の結果を受け、入社時点で配属先は決定していますが、最初の1カ月はものづくりの基本である工場で研修があります。同期が18人いたので、3~4人ずつのグループに分かれて現場を回り、各工程について学びます。新入社員のうち半数は間接部門への配属となり、工場で勤務をする直接部門と違い、どうしても製造現場が見えづらくなりがちですが、研修のおかげでその心配はありませんでした。製品がどのように開発されて、完成していくかの過程を現場で学び、入社直後の新鮮な視点で、全体の流れを把握できることはとても貴重な経験になりましたね。近隣工場で歪みがないかの品質検査をしたり、グラファイトヒーターの心臓部分にあたる重要な工程を見たりしたのですが、こうした研修がなければ、ただ生産管理として計画を立てる表面的なものになっていたかもしれません。製品をつくりあげる現場には、想像を超える大変さや難しさがあることを理解して、計画を立てるように心掛けています。

当社は入社後の研修体制がしっかりと整っているので、不安を抱えず安心して入社してくださいね。新入社員の方には、この研修をチャンスだと捉えて学んでもらえたらうれしいです。
(丸山さん)

学生の方へメッセージ

【伊藤さん】学生の皆さんへ一番伝えたいのは、「やりたいことをはっきりさせる」ということです。私の場合、家電メーカーで設計開発の仕事をすることでした。20社以上の企業説明会に参加し、その中の10社に応募。当社に決めたのは一人で開発から販売・アフターケアまで幅広く携わることができるからです。今の仕事は家電好きな私にとっては“夢のような職場”と自信を持って言うことができます。就職活動で企業を回る際は、自分が働いている姿を想像すると良いでしょう。皆さんにも自分自身が納得できる形で企業を選んでほしいと思います。

【丸山さん】就職活動中は周囲と情報交換をする機会も多いと思います。友だちと話していると、「あの子は進んでるなぁ」と取り残されているような気持ちになってしまいがちです。周りの言葉に左右されず、軸をしっかりと持って活動をしてください。私が当社を選んだ理由は「地元で働くことができる」「会社の雰囲気が良い」と2つの軸に当てはまったからです。先輩も同期も優しい人が多く、困ったことがあればすぐに助けてくれます。「この会社、なんだか社内の雰囲気が良さそう」という就活時代の私の勘は当たっていましたね。選考などで企業へ訪問する際、その時に感じた気持ちを大切に納得のいく選択をしてください。

PHOTO
伊藤さんは理系出身で開発担当、丸山さんは文系出身で生産管理担当。背景も仕事内容も違うけれど、自社製品への自信と愛情の深さは共通している。

マイナビ編集部から

1953年にOEMメーカーとして創業した(株)千石は、これまで様々な家電製品や調理器具、給湯器部品などを生み出してきた。強みとなるのは製品の企画から開発・設計、金型製作、製造、出荷まで、すべてを自社内で手掛ける一貫体制だ。多品種小ロットのものづくりにもフレキシブルに対応できることが高く評価され、国内外のメーカーから続々とオファーが寄せられている。

現在は自社ブランド「アラジン」に力を注ぎ、暖房機器や調理器具など多彩な商品を積極的に展開。なかでも同社の特許技術「遠赤グラファイト」を搭載した「グラファイトトースター」は大ヒット!すでに累計350万台を超える販売台数を誇り、その人気はいまだ衰えていない。

同社は加西市に本社を置くメーカーだが、フィールドは実にグローバル。中国やフィリピンには生産拠点を、アメリカや上海には販売拠点を複数展開している。地元兵庫に根ざしながら、若手のうちから海を越えて活躍できる環境はとても魅力的だと感じた。少人数だからこそ一人ひとりに多くのチャンスが与えられ、幅広い仕事を通じていち早く成長できる。同社の特長でもあるこの環境を、ぜひその目で確かめてもらいたい。

PHOTO
様々な商品が企画され、海外の生産拠点を通じて国内外の市場へと送り出されている。同社の研修体制のように、何事にも手厚い姿勢がユーザーへの信頼に繋がっている。

トップへ

  1. トップ
  2. (株)千石の取材情報