最終更新日:2025/4/15

(株)重松製作所【東証スタンダード上場】

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業種

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基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

産業用マスクの開発で、国内外さまざまな現場の方々に大きく貢献!

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相談しやすい環境の中で、安全の追求に励む

1917年の創業以来「働く人々の健康を守り、幸福を支える。」という理念のもと数々の産業用マスクを生み出してきた(株)重松製作所。今回は技術職である2名の若手社員に仕事のやりがい、社風などをお伺いしました。

寺澤 一馬さん(左)
研究部 研究室(2020年入社/工学研究科 応用化学専攻修了)

高橋 優太さん(右)
開発設計部 第二設計室(2022年入社/生産工学部 電気電子工学科卒)

活躍する先輩社員の姿

学生時代に学んだ化学の知識を生かしながら、吸収缶の研究開発に打ち込む寺澤さん。「大勢の命を守るための、大事なアイテムに携われていることが誇りです」
国内でも評価の高い送気マスクを、海外でも販売できるよう開発に力を入れている高橋さん。「新しい知識を求められたら、チャンスと捉え前向きに勉強しています」
[技術研究所]国内だけでなく世界各国において活躍を誇る、生命と健康を守るための極めて品質の高い産業用マスクの数々が生み出されている。

化学の知識を生かしながら、より高性能な産業用マスクの開発に奮闘(寺澤さん)

私は大学時代、主に核酸医薬学について学び、DNAやRNAといった核酸をどう医薬学に利用するかという研究をしていました。もともと人の健康や命に貢献できる仕事がしたいと考えており、最初は医薬品原料の会社などを調べていました。大学の方に相談した際、当社の存在を知り防じん・防毒マスクの製造にも化学知識が生かせることを気づき、そこから興味を持ちはじめました。見学会へ実際に足を運び、働く方の安全を守る仕事であることを知り入社を決意しました。

入社後は品質保証部に配属され、防毒マスクを製品化するにあたり実際に硫化水素など有毒ガスを用いて、吸収缶の便用時間を装置で計測する最終検査業務を1年間担当していました。そうした作業を行いながら当社製品についての知識を身につけていき、その後現在の部署に異動しました。製品を検査する立場から開発する立場となり、防毒マスクの呼吸する部分に用いる「吸収缶」の開発に携わっています。吸収缶の中には吸収剤が入っており、それが有毒ガスを無毒化につなげる仕組みとなっています。品質保証部の時と同様、有毒ガスを発生させる装置を使い検証をするため、常に危険を伴う作業となります。ですので、装置を扱う時も一つひとつ指差し確認を入念にしながら慎重に操作していきます。また作業をする際は、私たちも当社製の防毒マスクを着用します。身につけることで安心感につながりますし、安全に対して当社がいかに貢献度の高い製品を生み出しているか、改めてやりがいを実感します。

また、当社製品はニーズが高く、そのため学会へも定期的に出席しています。昨年開催された学会で、私がマスクの性能に関する発表をさせていただきました。さまざまな企業の方とも交流があり、私の発表に関心を寄せてくださっている方も多くいらっしゃって、当社の代表として発表できたことに誇りを感じましたね。こういった機会にも恵まれて、地道に開発を続けていて本当によかったと思いましたし、これからも仕事を頑張っていくための大きなモチベーションにつなげることができました。

若手のうちから重要なポジションを担当。海外にも自社製品を広げられるよう努力(高橋さん)

私は学生時代に電気系の勉強をしており、電子回路やプログラミングの基礎などを学びました。母が医療機器に生活を支えられていた経験から「自分が培ってきた技術で人の役に立ちたい」と考えるようになり、初めは医療機器メーカーを中心にさまざまな企業を調べていました。その中で消防隊などが使用する高性能マスクを製造している当社の存在を知って興味が湧き、さらに「働く人々の健康を守り、幸福を支える。」という理念が強く印象に残り入社のきっかけとなりました。

入社後は開発設計部第二設計室へ配属となり、コンプレッサーなど圧縮空気を空気源とするエアラインマスクの空気清浄装置設計や、送風機を空気源とするホースマスクの送風機の設計を主に行っています。エアラインマスクは、マスク部分にホースを通じてコンプレッサーから空気を送る仕組みになっています。粉じんを除去したきれいな空気をマスク部分に送るためにも、空気清浄装置はとても重要な役割を担っています。また、ホースマスクはエアラインマスクのコンプレッサーを送風機に置き換えた製品です。作業者が呼吸をしやすいよう安定した送風が求められます。このような製品の担当を任せてもらえることに大きなやりがいを感じています。

設計作業は基本的に一つの課題に対し1人で行いますが、困った時にはすぐに質問できる環境があります。私の場合「1人で悩んでいても物事は進まない」という考えを持っているので、行き詰まった際は迷わず上司に相談するよう心がけています。1日の始めには、その日の予定について上司と相談しムダのないように進めます。さらに2か月に一度、社長をはじめとした上層部へ各々の進捗に関して報告をします。こうした機会が設けられているおかげで、上の方々にも自分の考えを発言し、より成長できる場が整えられていると思います。

また当社のホースマスクは海外からのニーズもあり、現在は中国へ輸出できるよう製品のアップデートを試みています。その国の規格をクリアするためには、送風機からの送風が止まってしまった場合に警報で知らせる機能を付加する必要があり、どういった方法で警報を発生、検知させるか検証を行っています。当社の製品が世界で認められるのは本当に誇らしいことですが、各国の認証が得られなければ販売することができないので、責任を感じながらも、いい結果を出せるよう先輩方と日々奮闘し開発に励んでいます。

頼れる先輩や仲間がいることを支えに、さらなるキャリアップを目指していく!

産業用マスクはアイテムの一つと捉えられがちかと思いますが、人の体、そして命を守る重要な役割を果たす存在です。だからこそ当社は、よりよい性能を実現したマスク開発に向けて日々研究を続けています。実際にマスクを使用してくださっているお客様からもご要望をいただくことがあるのですが、中には今までなかった視点でご意見をいただくこともあります。今後の開発への大切な検討材料になりますし、よりニーズの高い製品を生み出すための活力へつながっています。

作業は1人で行うことが多いのですが、何かあればすぐ質問や相談ができる上司もそばにいて本当に働きやすい環境だと思います。私が在籍する研究部はもちろん、他の部署も穏やかな方が多いというのが私の印象。これから仲間になる後輩からも「頼れる先輩」と思ってもらえるよう、しっかりキャリアを積んでいきたいと思います。私自身マスクの一部となる吸収缶に長く携わっているので、将来は吸収缶のスペシャリストになれることを目指し日々励んでいます。(寺澤さん)

当社の特長は、若手のうちから重要な役割を担う開発に携われることだと感じています。私が所属する開発設計部では、年次やキャリアを問わず一つの課題につき社員1人が担当する体制のため、私もホースマスクの送風機にまつわる大切な仕事を任せてもらっています。設計の部分から着手するため機械系の知識も必要ですし、送風の仕組みを考えるにあたっては物理学の知識も求められます。もともと電気系を学んできた私にとって未知の領域ばかりですが、セミナーなどに通って積極的に知識を習得しています。

今後もさらに幅広い知識を身につけたいですし、電気系の部分でも回路設計やプログラミングといった業務でも力を発揮できるようになりたいです。そのためには先輩方からいろいろ教わって経験値を高めていく必要もあります。ただ、そういった場合でも頼り過ぎることなく自分で状況を整理し考えた上で質問する姿勢を徹底したいと思います。

当社はテニスや野球を有志で行うなど、普段関わることのない社員とコミュニケーションがとれる機会もあります。風通しがよく、相談などにも熱心に寄り添っていただける先輩方が多くいることも魅力の一つですね。(高橋さん)

学生の方へメッセージ

私は学生時代に学んだ応用化学の知識を生かせる仕事を調べていたのですが、当社のことを知るまでは産業用マスクの製造に化学の技術が求められることを知りませんでした。その経験から視野を広く持ち興味の幅を自ら広げることの大切さを実感しました。そのため、初めから業種などを絞り込まず、さまざまな業種や職種を研究することでも自分に合った企業を見つけられるでしょう。

現在は学生時代の知識を生かせている部分もありますし、新しい知識の習得も常に求められる場合でも周囲の方々が親身に教えてくれます。企業選びの際は、そういった社風の部分も確かめることが大切だと思います。
(寺澤さん)

私の場合は、自分のスキルを人の役に立てるという軸を持ちながら、さまざまな企業を調べていました。その中で当社の「働く人々の健康を守り、幸福を支える。」という社是に深く共感できたことが入社の大きな決め手になりました。企業を見る際は、そうした経営理念や社是も確かめてみるというのもいい方法だと思います。

当社は思いやりのある社員が多くいると思います。先輩社員は「1を聞けば10答えてくれる」ほど親身になってくれ、いつも助けてもらっています。そういった社内の雰囲気を感じるためにも、興味を持った企業は実際に足を運んで自分の目で確かめるのもいいと思います。
(高橋さん)

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同社が手掛ける産業用マスクの数々。国内のあらゆる業界はもちろん、ヨーロッパやオセアニア、アジア各国など海外からのニーズも着実に増えている。

マイナビ編集部から

1917年創業と長い歴史を持つ(株)重松製作所。当時盛んであった石炭鉱業の作業者を粉じんから守るため産業用マスクを主軸とした呼吸用保護具の開発からスタートした。手掛ける製品は鉄鋼、自動車、電力や消防、警察など本当に数多くの業種に貢献しており、ここ数年は新型コロナウイルス対策として医療業界からの需要が急増し、2022年度は過去最高の売上額を記録したと伺った。

今回取材に応じてくださった若手社員2名の表情からは、日々の充実ぶりを感じることができた。厚生労働省による国家検定規格や、海外の規格をクリアしたマスクの開発など、高い実績を誇る環境で年次の浅いうちから責任を持てる仕事に取り組めることができると語ってくれた。当然、得られるやりがいやモチベーションは大きいだろうと感じた。

産業用マスクという、人の命を守る製品を手掛けている会社であり相手を思いやる気持ちに長けた社員も多くいるという。年次やキャリアに縛られず、お互い協力し合う体制が整っており、休日には社員どうしでテニスや野球を楽しむ交流の機会も多く、コロナ禍で休止していた社員旅行も、2023年から復活したとのこと。雰囲気よく働きやすい社風の中で、仕事もプライベートも充実させながら成長できる環境だろうと取材を通して感じることができた。

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「当社が大切にしていることは誠実さです。働く人々の安全と健康を守ることに責任を持って考え動き、積極的に挑戦する社員が多くいます。」と語る、採用担当の大内さん。
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