最終更新日:2025/4/25

社会福祉法人南山城学園

  • 正社員

業種

  • 福祉サービス
  • 幼稚園・保育園

基本情報

本社
京都府

取材情報

プロジェクトストーリーを紹介したい

お互いの違いを知ること。これが障害への理解を促すきっかけになる!

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近隣小学校への福祉教育を通じて、見えてきた私たちのビジョン

小学生の子どもたちへ「違いを認め合う大切さ」を伝えるとともに、障害のある方とどう関わっていくのかなど福祉教育について深く学んできた3名の先輩方。今回はそれぞれが携わったプロジェクトについて話を伺った。

■石本 彩織さん(写真:中央)
障害者支援施設 和/2019年入職

■佐伯 幸生さん(写真:左)
障害者支援施設 凛/2023年入職

■柏木 大佑さん(写真:右)
障害者支援施設 円/2018年入職

福祉教育に携わる魅力

障害への理解を促すことで地域との距離が縮まったと感じています。利用者様と子どもたちが手を振りあっている姿を見ると、改めてやってよかったと思います。(石本さん)
昨年の経験を踏まえ、今年はプロジェクトリーダーになりました。これまではついて行く立場でしたが、率いる立場になり、石本さんのすごさを実感しています。(佐伯さん)
私たちの話に耳を傾け、困っている人を助けるにはどうすればいいかを真摯に考えてくれる子どもたち。この経験は彼らの人生にも影響を与えると思っています。(柏木さん)

福祉教育、メイクボランティアなど、やりたいことを発信し実現できるのが魅力!

〈私の歩み〉
入職から5年間、利用者様の地域移行を目指す「凛」で働き、6年目から「和」に異動しました。現在は当法人のエキスパートとして、高い専門性を持って後輩の指導にあたるアドバイザー役を務めています。

私が「凛」で経験したことはとても多く、福祉教育もそうですが自分がやりたいと思ったことに積極的に挑戦することができました。例えば、大学生のメイクボランティアを施設に招いたこともその一つ。ある利用者様が美容にとても興味を持っていたことをきっかけに、他の利用者様にも尋ねてみたところ、みなさん美容に興味津々。施設内で何かできないかと考え、学生ボランティアにメイクを施してもらうことを決めました。当日はとても盛り上がり「この色がいい」「マニキュアもしたい」など、楽しんでいただくことができました。

学生のみなさんの中には社会福祉士の資格を生かし、相談業務に携わりたいと考えている方もいると思います。入所施設の場合は利用者様の直接支援が中心と思われるかもしれませんが、当法人なら利用者様と学生をつなぐメイクボランティアも、地域と施設をつなぐ福祉教育にも携われます。入所施設だからこそ施設外の人や場所をつなぐことができる魅力を、ぜひ知ってもらいたいですね。

〈福祉教育での学び〉
当法人では約10年前から近隣小学校での福祉教育を行っています。全校生を低学年、高学年に分け、それぞれに人と人との違いについて考えてもらう機会を設け、後日、5・6年生を対象に様々な障害のある方についてをテーマにした授業を実施しています。講義に加え、耳の聴こえない店員さんにどうやってこちらの意図を伝えるかのロールプレイングを行うのですが、子どもたちからどんどんアイデアが飛び出し、驚かされましたね。授業を通して子どもたちには、障害の有無に関わらず人と人は違うということ、困っていたらお互いに助け合うことが大切だということを、少しでもわかってもらえたのではないかと思います。

また、メンバー3人で価値観を共有できたのがよかったと感じました。普段、この仕事への思いや、利用者様への思いを語り合うことはあまりないですが、障害を知ってもらうことが理解につながることをお互いに再確認でき、とても有意義な時間を過ごせました。今後は小学生だけでなく、幼稚園から大学までより多くの人に福祉教育を広めたいと思っています。
(石本さん)

支援学校卒業後のサポートの必要性を痛感。教員から福祉職へシフトチェンジ!

〈私の歩み〉
大学では中学校の社会科と特別支援学校の教員を目指していましたが、特別支援学校でのボランティアを経験し、教員ではなく福祉の道に進むことを決めました。というのも私には障害のある弟がおり、特別支援学校での学び以上に卒業後のサポートの必要性を痛感したからです。4年生から就職活動を始めて南山城学園と出会い、多彩な事業展開や相談業務にも携わることができる環境に惹かれて入職を決めました。

私は1年目から「凛」で利用者様の生活支援に携わる他、畑作業や清掃、カフェでのお仕事などを行う利用者様の支援を行っています。心がけているのは、利用者様と積極的に関わりを持つことです。生活支援や作業支援を行う合間におしゃべりやコミュニケーションの機会を見つけ、利用者様が好きなものや長所などの個性を知り、それを支援に役立てたいと思っています。また、現在は職員への仕事の割り振り、進め方などを指導するリーダーも担っているため、周囲と協力しながら円滑に業務を進めることにも注力しています。

〈福祉教育での学び〉
昨年はリーダーの石本さんを筆頭に、福祉教育に複数回携わった経験のある柏木さんとプロジェクトに参加しました。福祉教育の流れは石本さんが説明したとおりですが、私は参加して本当によかったと思っています。教員を目指していたくらいですから、人に何かを教えるのは得意。子どもたちと間近に接することができ、普段の仕事とはひと味違うやりがいを感じることができました。実は昨年に続き、今年も福祉教育を担当することが決まっており、しかも今回は私がプロジェクトリーダー。秋から冬は施設内のイベントも目白押しなので大忙しですが、昨年の課題を払拭できるよう取り組んでいます。

当法人は若手のうちから様々なチャレンジができる点、幅広い経験を積める点が面白いところ。福祉教育で培った地域との絆をより強くすべく、今後は利用者様が製作したハーバリウムの完成品を販売するだけでなく、そのキット販売にも乗り出し、より多くの人に「凛」や当法人を知ってもらい、地域と施設、法人がつながる場を創出したいと思っています。
(佐伯さん)

心理学部での学びを生かして活躍中!今後はより専門的な知識を身につけ、支援したい

〈私の歩み〉
私は一般企業に向けた就職活動を行う中でなかなかやりたいことが見つけられない日々を過ごしていました。そんな時、大学のサークルで福祉施設を訪問したことや、アルバイトを経験したことを思い出し、福祉業界に目を向けるようになりました。大学で臨床心理学を学んでいたので、人に寄り添う仕事に魅力を感じたのだと思います。南山城学園のことは就職活動を通じて知り「凛」でのインターンシップに参加。カフェや農園で働く利用者様を見て、いいなと思うと同時に法人内に色々な施設があることに魅力を感じ「ここなら転職ではなく異動で幅広い経験を積める」と入職を決めました。

福祉の専門知識はありませんでしたが、心理学部で学んだ傾聴の姿勢、批判や審判をすることなく相手を受容し共感できることが私の強み。利用者様の訴えに向き合うことが多いこの仕事に役立っていると感じています。入職後は5年間「凛」で働き、6年目に現在の「円」に異動。高齢の方が多く、介護度も高い施設で生活支援に携わっています。

言葉での意思の疎通が困難な方々に対し、いかに根拠のある支援を行うかを考え、施設全体で取り組んでいるのが現状です。目指しているのは、専門的な知識や技術を通じて適切な支援を行うこと。ある先輩が強度行動障害の利用者様の障害特性を見極めた支援を行い、それまで課題になっていたことを短期間で改善したことがありました。異動を通じ、そんな先輩に出会えたこと、また新たな目標を持てたことで仕事への意欲が高まりました。

〈福祉教育での学び〉
私が福祉教育に携わるのは3回目になります。子どもたちに違いについて伝えること、障害への理解を促すことも意義の大きい経験でしたが、私も石本さん同様、今回は特にみんなでプロジェクトを進めていく過程がよかったと感じています。なぜ自分たちがこの仕事を選んだのか、このプロジェクトを通じて子どもたちに何を伝えたいのかを確認し合い、これからどう生活支援に取り組むのかを本音で語り合うことができました。当法人が取り組む福祉教育には長い歴史がありますが、柔軟な頭と心を持つ小学生に障害について理解を促すことは、大きな意味があると感じています。これからもこの活動を続け、若い職員が伝えることの大切さを体感する場になればいいなと思っています。
(柏木さん)

学生のみなさんへメッセージ

南山城学園は目の前の方の尊厳を守り、幸福を追求するために従来の概念や枠組みにとらわれない支援をかたちにすることを目指しています。支援を必要とする利用者様が、施設の中だけで生活するのではなく地域社会と関わる取り組みにも力を注いでおり、福祉教育をはじめ利用者様の就労トレーニングもできるカフェや、そこで使用する野菜を育てる農園の運営など、地域に溶け込む活動を大切にしています。

また2023年度からは、京都府内の7つの社会福祉法人で設立した社会福祉連携推進法人「きょうと福祉キャリアサポート」に参画。他法人と連携することで京都の福祉を盛り上げつつ、ともに交流をしながら職員を育て、一つの法人では実現できなかったことをみんなで実践したいと考えています。すでに採用活動にも共同で取り組み、福祉の魅力を知ってもらうインターンシップフェアを開催。各法人の職員が語る生の声は、多くの参加者から支持を得ることができました。

今後も新たな取り組みに果敢に挑む私たちが求めるのは、何事にも興味を持ち、様々な分野に積極的にチャレンジできる人材です。この画面でも福祉系学部以外からこの業界に飛び込み、グングン成長している先輩を紹介しましたが、手厚い教育環境が整う当法人なら一から学んで成長することが可能です。「人を支えるのは、人しかいない。」この言葉に共感していただける方とお会いできることを楽しみにしています。

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「先輩職員の活躍からもわかる通り、当法人は若手がどんどんチャレンジし、幅広い経験を積むことができる環境が魅力。みなさんも南山城学園で成長しませんか!」(採用担当)

マイナビ編集部から

従来の概念や枠組みにとらわれない様々な支援を、次々とかたちにしている南山城学園。地域社会の福祉ニーズに応えるべく、幅広い事業を展開することで障害のある人たちや高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる福祉社会の実現を目指している。1965年に設立された同法人はまもなく60周年を迎えるが、これほどの歴史と実績を誇る法人は業界でも珍しく、全社会福祉法人のわずか1~2割ほど。このことからも南山城学園の経営がいかに安定しているかがわかるだろう。

また、同法人が現在注力しているのが「工福連携プロジェクト」で、障害のある方たちが大学や企業と連携し、半導体の基板づくりを行っている。いまやあらゆるものに搭載される半導体は現代社会の必需品。世の中に必要とされるものを生み出すことで、これまで”地域に支えられる”ことも多かった人(利用者)が、反対に地域を支える側になれるのが特徴だ。誰もが互いに認め合い、尊敬しあえる社会をつくろうとする法人のまなざしに大いに共感できた。

現在は2025年までの中期経営計画「ネクストビジョン2025」に基づき、「経営の持続性」と「地域共生社会の実現」の両立を目指すべく、既存事業の経営基盤の強化と新たな地域課題への取り組みを進めているが、次なるネクストビジョンも構築中。さらなる高みを目指す南山城学園にぜひ期待してほしいと取材を通して感じた。

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今回の取材では「人を支えるのは人しかいない」というスローガンを実感できた。福祉、支援はこんなにも自由でいいのだと気づかされ、とても晴れやかな気持ちになった。

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