最終更新日:2024/8/20

(株)ネクスコ東日本エンジニアリング【NEXCO東日本グループ】

業種

  • 建設コンサルタント
  • 建設
  • 設備工事・設備設計
  • 建築設計

基本情報

本社
東京都

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

「通信」という視点から、高速道路の安全と安定を守り抜く

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情報系の技術者にも活躍の場が広がる

渡辺 正志さん
施設事業本部 施設管理部 施設管理課 課長代理
電子科卒
2000年入社

東日本の高速道路網の維持管理を担う同社。土木や建設といった業務のイメージが強いかもしれないが、実は「通信」に関わる職種も必要不可欠なものとなっている。通信職のベテランの方に話を伺った。

協調性や積極性、責任感、誠実さといったキーワードに合致した社員が同社で活躍している。通信職としてキャリアを積んできた渡辺さんはまさにその言葉にマッチした人財だ。
新潟時代はサーバやネットワークの維持管理を担当。通信インフラから高速道路を支える醍醐味を味わってきた。
現在は社内の教育プログラムの策定などに取り組む。若手たちが成長していく姿に頼もしさを覚えているという。

高速道路上の通信設備の点検や緊急対応に携わる

社会に影響を与えるような仕事をしてみたい。そんなふうに感じて企業研究を重ねていたとき、ふと母校の近辺を通る高速道路を眺めると数多くのトラックが行き来していました。その様子を見て、道路インフラが物流面を支えていること、だからこそ社会に与える影響も大きいことに気付いたのです。そんな折、当社の前身の企業が高速道路の維持管理を手掛けていると知って応募しました。募集職種は今でいう「通信職」。私は電子科出身で無線や情報技術を学んできたこともあり、その経験が生かせるのではないかと思い、ここで頑張っていくことを決めました。

通信職とはその名のとおり、高速道路に関わる通信設備を支える職種。点検や修繕、調査、設計、工事時の施工管理などを通して、各種通信設備が滞りなく利用できるようにサポートしていきます。高速道路と通信の関係性は、学生の段階ではイメージしにくいかもしれません。しかし、高速道路上には緊急時に使用する非常電話設備が必ず設置されていますし、料金を徴収するETC設備、渋滞や事項情報をリアルタイムで流す道路交通情報通信システムなども通信技術なしには成り立ちません。安全かつ安心して高速道路を走行するために、通信インフラは必要不可欠な存在なのです。

私は最初の9年ほどは福島県郡山市にある事業所に配属され、高速道路に付随する通信設備の点検等に携わりました。光ケーブル、メタルケーブル、光多重伝送設備、無線設備、衛星設備など実に多くの通信設備が存在するのですが、新人時代は見るもの触れるもの全てが新鮮。当時はわからないことばかりでしたので、日々、先輩と一緒に勉強を重ねる毎日を過ごしていました。

転機となったのは入社5年目。一通り経験を積んだこともあって、福島県のいわきエリアを任されることになりました。日々の点検のみならず、書類仕事なども増え、一気に仕事の幅が拡大。しかも当時は無線がアナログからデジタルに変わっていった時代ですので、新しい設備に関して学びを深めるシーンも多く、勉強に勉強を重ねることで、自分のスキルがアップしたと感じました。

高速道路上の設備で発生するトラブルは、落雷での被害が多くなっています。緊急で直さなくてはならないケースもしばしば。急遽、現場に駆けつけて試行錯誤した結果、壊れた設備が元に戻り、正常に稼働する姿を見れたとき、とてもやりがいを感じます。

高速道路を陰から支えるサーバやネットワークの担当者に

ネクスコ東日本では4カ所の道路管制センターを展開しており、高速道路のさまざまな情報を収集してお客さまにリアルタイムで提供しています。例えば、高速道路走行中、「〇km先にモノが落ちている」「渋滞がここから〇km続いている」といった情報が表示板に映し出されているのを見たことがある人も多いはず。それらの情報は全てセンサーや現場職員たちの目視などを介して道路管制センターに集められ、情報を必要とする場所に伝わっていきます。

入社10年目に私は道路管制センターの一つがある新潟に異動し、サーバ類や新潟エリアのネットワークの管理などを手掛けていました。新潟だけでサーバは百数十台に達していたでしょうか。それら一つひとつが安定して稼働するように、定期的な点検を行っていました。

いわゆるITインフラに携わっていたわけですが、万が一稼働がストップしたら高速道路の運行自体が止まってしまうことになりかねないので責任は重大です。関係者と対話を繰り返し、私自身も一つひとつを丁寧に確認しながら仕事を進めるのを心掛けていました。

技術者として大きく成長できたのが、この新潟時代でした。水害対策でセンターを移転することになったのですが、同時期にネットワークの大規模更新が続き、機器を納入する伝送メーカーや工事に携わる技術者と何度も話し合いをすることになりました。大掛かりな案件だっただけに、実際の工事だけで2~3年の時間を要したでしょうか。私はサーバ・ネットワークの点検保守担当の視点から意見を述べ、より良い施設の在り様を探っていきました。外部の技術者のさまざまな考え方に触れられたのは勉強になりましたし、大きな刺激にもなったと感じています。

この時期には既に後輩を育成する立場ともなっていました。通信の世界は日々進歩しており、まだまだ技術的に未熟な自分に何が教えられるのか、と戸惑ったこともあります。しかし、これまでに自分が培ってきた経験の中に後輩の成長のためのヒントがあるかもしれないと、自分の歩んできた道のりで得てきたものをしっかりと伝えようとしてきました。

未来を担う後輩たちの成長ぶりが頼もしい

現在は東京にある本社の施設管理課の所属となりました。簡単にいえば、現場で働く社員をサポートする部署であり、私は主に施工管理まわりの契約締結や、人財を育成するためのOJTマニュアルの整備、e-ラーニングシステムの管理などに携わっています。このうち契約面に関してはネクスコ東日本との調整が中心。現在は大規模な新設工事の対応で活発に動いています。今までとはかなり違った仕事だからこそ、楽しみながら業務に取り組むことができていると感じています。

OJTマニュアルに関しては、新規配属された人財向けの育成ノウハウを網羅しています。当社では最大で7年スパンという長い時間をかけて育て上げようとしており、マニュアルの整備にはさまざまな角度からの知識が必要になります。一方、e-ラーニングシステムでは群馬県高崎市にあるトレーニングセンターの映像配信に注力。こちらは高速道路を模した研修施設なのですが、設備点検の仕方などをアップロードすることで、いつでもどこでも技術を確認できる環境を提供しています。ちなみに教育面に関しては通信以外の全ジャンルにわたって私が対応しているので、新しい知見が広がる面白みを得ています。

現在は教育関係に携わっていることもあって、後輩が育っていく姿を見るのが私のモチベーションの一つとなっています。しばらく会っていなかった後輩と顔を合わせると、以前は右も左もわかっていなかったのに、今では設備に関して深い部分まで話せるようになっており、成長ぶりが頼もしいですね。

普段、当たり前のように使っている高速道路ですが、その裏では当社の技術者が定期的に点検を行い、調子が悪いところを発見すれば適切な形で補修することで、安全に利用できるように支えています。時代の要請でより高度な技術が必要となれば、対応するために設計や工事を進めることも。高速道路を守るという仕事自体にもやりがいを感じています。

今なお通信技術は新しいものが次々と世に登場しています。私自身、いち早く最新情報をキャッチしつつ、後輩に自分の経験を伝えていくことでみんなの成長を支えていきたいですね。常々、笑顔の絶えない居心地のいい職場だと感じていますので、この空気を将来にわたって伝えていければ幸いです。

企業研究のポイント

当社には通信系はもちろん、土木や建築などさまざまな理系分野の職種が存在しています。それぞれで高度な専門性が問われるとはいえ、一生懸命に仕事をしていく気持ちがあれば、誰にでもプロフェッショナルとして成長できる環境があります。強いていえば、新技術に向き合っていく必要がある以上、自分の興味をとことん突き詰めていく姿勢は持っていてほしいと思います。

当社は元来、人を財産だと考え、社員を大事にする社風が根付いています。実際、OJTや資格取得の補助などを通して学ぶ場は整っているので、自分の意志次第でいくらでも成長を遂げることができるでしょう。

物流に不可欠な高速道路の維持管理を手掛けているだけに会社の基盤も安定していますから、余計な不安を感じることなく仕事に向き合えるのも当社のいいところだと思います。

企業研究では、その企業の職種はもちろん、社風や制度も一つの要点と考えながら取り組んでほしいですね。

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高速道路に欠かせないETCの維持管理も通信職の役割。高速道路の料金所のETC化が進む中で、通信職はこれからますます重要な職種となっていくだろう。

マイナビ編集部から

社名のとおり、NEXCO東日本グループのエンジニアリング会社である当社は、土木・造園・電気・通信・機械・建築といった多岐にわたる分野で、社会インフラとして沢山の人々に利用されている高速道路の安全・安心・快適を長きにわたって技術力で支えてきた実績がある。
この実績に裏打ちされた技術的ノウハウは膨大であり大きな強みとなっている。

「社員は会社の財産」という考えのもと、人財育成にも力をいれた取り組みを行っており、全社員を対象とした「階層別研修」や「メンタルヘルス研修」をはじめ、高速道路の実機を多数用いた自慢の技術研修施設での「専門技術者研修」等、誰もが安心してスキルアップできる環境が整っている。

また、社員全員が自身のキャリアを考えられるようジョブローテーションを取り入れており、保全点検業務や調査設計業務、施工管理業といった多様な業務を経験することができ、幅広い知識や技術力を持った技術者へと成長できる会社である。

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テクニカル・トレーニングセンターでは「施設設備と土木構造物のメンテナンスに関する技量向上」を目的とし、メンテナンスや故障対応等の実践的な教育を行っています。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2025に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2026年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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