最終更新日:2025/7/22

(株)新津組

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 建設
  • 住宅
  • 住宅(リフォーム)
  • 建築設計

基本情報

本社
長野県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

高い技術で地域の暮らしを支える、クリエイティブ・ゼネコン

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全国レベルで評価される土木のシゴトの秘訣を伺いました

林野庁の農林水産大臣賞や長野県の優良技術者知事表彰など、優れた工事実績を残している皆さん。視野を広くもった采配で、新津組の土木建設現場を支える、屋台骨的な存在です。

右から、土木部工事長のSさん、同・Kさん、土木部副工事長のYさん。
長野県全域をフィールドとして、同社の多岐にわたる工事の施工管理を担う3名です。
手掛けた工事の評価は、それぞれ全国でもトップクラス。
Sさん、Yさんは成績や取組みが特に優れている人が選ばれる「優良技術者知事表彰」を受賞、Kさんは治山・林道コンクール 農林水産大臣表彰や林野長官賞を受賞しています。
高評価を得るための秘訣や現場を担う上での意気込み、仕事上で日ごろ気を付けている点など、建設業界の気になる話を、担当された現場の内容と併せて伺いました。

すごい技術者がここにいる

現在は国交省主導の浅間山直轄火山砂防事業を担当。小学4年生から大学生までの4児の父でもあるSさんは、休日はもっぱら子どもさんの野球相手になっているそう
93点を獲得した取水施設工事では、試験施工や試験練りを実施。担当のYさんは「大変だったけれど、試行錯誤するのは面白いですよ」と話してくれました
「山の中の林道工事には、通常の道路工事にない危険もあります」と話すKさん。だからこそ前もって危険度を下げるための努力や工夫は、怠ることができないそう

工事成績評定はほぼ90点以上、長野県トップクラスの施工実績を誇ります

これまで長野県優良技術者表彰において4回、知事表彰を受賞。工事成績評定でも、多くの工事で90点以上を獲得しています。
直近で表彰されたのは2017年度の「下小田切1工区」の工事。国道141号線から、中部横断道の佐久臼田ICへつながる道を新設する際に、下準備から当社で手掛けたものです。周辺は田んぼが多かったので、農作業に影響が出ないよう、まずは作業用の農道を敷設してからスタート。地域の説明会や個々のお宅にも説明のために足を運ぶなど、準備に1カ月半ほどかけてから、本格的な工事に入りました。また、片貝川を渡る部分には、大型のボックスカルバート(コンクリートの箱型構造物)の橋を採用。工期の短縮やコスト削減に役立ったように思います。このような地元の方との地道なやり取りや、技術的な部分が評価につながって、表彰いただけたのではないでしょうか。

現在は、国土交通省からの発注で、浅間山山中の砂防工事を手掛けています。これは国交省が主導する「週休2日モデル工事」のひとつ。建設現場は休みが取りにくいイメージがあるかもしれませんが、働き方改革が謳われ、業界の在り方も変わっていく中で、4週8休を実現するように、スケジュールを調整しています。業界全体に浸透していくのは時間がかかると思いますが、協力いただく業者さんと連携しながら、より良い働き方を見つけていきたいですね。ほかにはICTを用いた工事も担当。機械を有益に使えるようになれば、時短や省力化にもつながるので、自分自身も慣れながら、効率の良い現場を目指したいと思います。

施工管理の仕事の中心は、「人を使うこと」。表彰も高得点も、決して私ひとりの力で成し遂げたものではなく、現場スタッフや職人さん一人ひとりが尽力してくれた結果です。ですから、常に心掛けているのは、現場のスタッフがいかに安全に、働きやすく工事を進められるかということ。そして、利用する方たちに、いかに喜んでいただけるかです。若い頃携わったトンネル工事の竣工の時に、地元の方から「今まで2時間かかった道が、45分で行けるようになった」と喜んでいただけたことは、今でも忘れられません。直接こんな声を頂けるのも、この仕事の醍醐味ですね。

技術に妥協しない姿勢を貫き、社内最高の工事成績評定点を獲得

2010年に手掛けた小海原地区の取水施設工事で、社内最高点となる93点を取得。長野県の優良技術者知事表彰も受けました。この工事では、コンクリート水路の造形が非常に変わっていることに加え、水の抵抗を最小限にするため、表面の仕上げをどのように行うかが大きな課題でした。そこで、施工に入る前に5種類の工法を試しました。手間も大変ですが、現場として最も良いものを探っていく過程には面白さを感じました。見た目も、コンクリート表面に気泡がほぼ出ない、非常にきれいな仕上がりになって、そこも評価されたポイントだと思います。

現場に適した仮設橋を設置したり、地域の人たちが使いやすいような取り外し型のスクリーンを提案するなど、独自に考えた施工方法を採用された工事でした。採算ベースで考えると、こうした試みは「儲からないからやめよう」となりがち。ですが、当社では、会長をはじめ、経営陣に技術・研究畑の出身者が多く、最新の技術や工法も積極的に取り入れていく環境があります。自分の提案が会社に受け入れられ、それが成果につながるので、やりがいがあります。
「別の工事現場へ勉強に行きたい」「これはもう少し時間をかけて試験をしたい」というような相談にも、きちんと耳を傾けてくれますし、良い取り組みには費用も惜しみません。ですからもし却下されても、じゃあ次はもっと納得させられる説明をしようと思えるんです。

評定点について意識はしますが、点数に関係のない民間工事でも、どうすればいいものができるかを考えるのは当たり前。点数よりも、お客様のためにしっかり仕事をしようという気持ちでいます。今は、工法や工事の品質自体に加えて、人の使い方についても学ぶことがたくさん。的確な指示を出すためには、自分も作業手順をしっかり知っていなくてはなりません。ICT化でこれまでにない機械を使う場面も増えています。「毎日が勉強」といいますが、入社年数の経った今の方がむしろ強く感じています。

農林水産大臣賞・林野庁長官賞を連続受賞。地道な努力で安全かつ高品質な林道工事を目指しています

林野庁主催の治山・林道コンクールにおいて、2017年に林野庁長官賞を、2016年には農林水産大臣表彰を受賞。いずれも林道新設工事の現場で、施工方法や安全管理への取り組み、希少植物の保護などが幅広く評価され、前者では全国数社、後者では全国で唯一という、貴重な表彰機会を得ることができました。
振り返ってみれば、評価された部分はどれも、当たり前のことを一つひとつやった結果です。例えば農林水産大臣賞を受けた四方原林道では、長野県と周辺3県のみに分布する「ヤマナシウマノミツバ」が自生していたため、工事前に移植・保護。実物と写真とを照らし合わせながら1本1本確認するという、地道な作業でしたが、それを丁寧に実行したことが評価されたのかなと思います。

また当時は、国交省がi-Constructionを大きく打ち出し始めた時期。そこに積極的にICT機器を投入して、省力化を進めたことも、工夫のひとつでした。長官賞受賞の山木林道では、キャスポルという当社所有の簡易支持力測定器を使用。地盤の良し悪しを機械で調査・測定し、砕石の厚みを早く決めることができました。

林道工事は、道のない山の中が現場ですから、緊急時に対応できる場所を特定しておくことも大切です。私は、着工前に自分の携帯電話を見ながら、電波がつながる場所を調べて回り、現場内に掲示するようにしました。大変ではありますが、人命が最優先。場合によっては、ヘリコプターが下りられる場所も、消防署に確認しておきます。

施工管理の仕事をしていく上で大切なのは、視野を広く持って起こりうるさまざまな可能性を予測しておくこと。工事を受注するとまず、施工計画書を作りますが、そこには事故など考えられることをすべて書き出して、どう対策すれば良いかを考えます。
当社では、林道だけでなく、高速道路や鉄道、橋梁などさまざまな分野の工事を受注しています。そのいずれもで、あらゆる事故や危険の可能性を頭に入れ、前もってできうる限りの準備をしておくことが、結局はスムーズな工事進行につながるのではないでしょうか。

学生の方へメッセージ

建設知識の有無は関係なく、モノづくりが好きな人でないと、この仕事は難しいと思います。技術者になるには、それなりに自分で勉強し、新しい技術を取り入れていくことが必要。だから、技術を得るために時間がかかっても簡単には諦めないくらいの気概があると良いですね。(S)

施工管理は人と関わる仕事。現場の作業員さんや職人さんに依頼して、作業を行うわけですから、人とのコミュニケーションが大事です。まずはあいさつをしっかりすること。後は、どうすれば現場の人が働きやすいか、段取りをしっかり考えられることだと思います。(Y)

知識があっても、結局は現場で動かないとわからないことが多い仕事です。自分の足で歩いて、確認しなくてはいけないこともたくさんありますので外で体を動かすのが好きだという方には向いていると思いますよ。自分から行動できて、広い視野で物事を考えられる人は、きっと適性があるかもしれませんね。(K)

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40代が中心となって同社の土木施工管理を担当。今後は、建設に興味がある若い人材を、将来、会社を引っ張ってくれる世代として、育てていきたいそうです。

マイナビ編集部から

工事成績評定点とは、公共工事において、発注者である国や県が、工事ごとの施工状況やできばえ、技術の提案などを採点する、工事の成績表のようなもの。自治体によって違いはあるが、施工プロセスが規定通りに進められているかなどの基本部分に加えて、高度な技術や創意工夫がある点、社会的な配慮がされている点などを考慮され、平均で70~79点、80点以上であれば優良点とされる。県の優良技術者表彰の対象になるのは82点以上の工事。だから、90点近くをコンスタントにたたき出す同社の現場は、施工スタイルにおいても、その他の部分においても、全国基準を大きく上回っているのだ。
今回のお話で印象深かったのは、3名共、「利用する人のこと」「現場で働く人のこと」を第一に考えていること。使いやすく、働きやすいように重ねた工夫が、自然と高得点につながっているという。「当たり前のことを一つひとつ積み重ねるだけですよ」と話してくれたのはKさん。「当たり前」をしっかり踏襲することが難しい中で、丁寧に人のことを考えながら仕事ができるのが、同社で働く大きな魅力となっているのだろう。

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戸建住宅から公共事業まで、幅広い施工実績を持つ新津組。創業110年の歴史の中で培ったインフラ施工の技術力で、地域のライフラインを支えています

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