一般社団法人日本海事検定協会

• 正社員

◇業務内容

第三者の立場から、主に輸出入貨物の品質・数量・状態の確認を行い、証明書を発行する業務です。
貨物に損害が発生していた場合、損害の程度や損害額、損害の原因を、関係者への聞き取りや損傷状態の確認等を行うことで推定し、レポートを作成します。
これらの証明書・レポートのことをサーベイレポート言い、弊会が作成するサーベイレポートは国際的な信頼を得ています。
検査員は、出入港する貨物船や貿易貨物の保管場所など、日本国内のみならず海外も含め多種多様なフィールドに出向き活躍しています。


◇検査の役割

検査には大きく３つの役割があります。
・事故の回避
船舶やトラック、飛行機、鉄道などで貨物を運ぶ際、揺れが発生します。その揺れが、貨物の損傷や、荷動きによるトラック等の運搬車体への損傷等、事故を誘発する要因となります。そのようなリスクを回避・軽減するため、検査員は貨物が適切に積み込まれているか検査をします。

・貿易の円滑化
石油や液体化学品などの液体貨物を輸入する際、数量と品質を確認します。
具体的には以下のようなことを行います。
〇貨物の温度や密度、貨物が入っているタンクの液面の高さの計測
〇計測データをもとに貨物数量の計算
〇貨物のサンプリング及び簡易分析（高度な分析は弊会分析員等に行ってもらいます。）
〇貨物数量・品質を証明するサーベイレポートの発行
売買に関係のない第三者として検査を行うことで、売り手と買い手の双方が安心して取引できます。
また検査員が出した数量が税関で使用されることもあります。

・トラブル解決の円滑化
国際貿易は輸送経路が長いため、物流に関わる関係者が多く、かつ貨物に損傷が発生する可能性が高いです。国際貿易では貨物に保険を掛けるのですが、損傷が発生すると保険会社は事故の原因によって保険金の支払いをするか決めます。支払いした場合、事故の原因を引き起こした関係者に支払分の金額を請求する場合があります。それらの際にサーベイレポートが重要な資料として使用されます。
第三者として専門的に損害の鑑定を行うことで、保険金の支払い期間短縮や紛争の早期解決に貢献しています。

◇業務内容

商社、船会社、倉庫物流会社等から依頼を受け、第三者機関として企業間の貿易時に貨物の容積・重量を計測し、その結果を証明書として発行する業務です。証明書は通関や商取引の際に必要な重要書類。企業間のトラブルを防ぎ、貿易をスムーズに進める事に貢献します。

◇検定の対象

貿易貨物全てが対象です。例えばコーヒー豆、とうもろこしに、大きな木箱に入った機械や重機。アルミニウム1000個の重量をひたすら検量することも。また過去には観覧車のパーツやゴンドラの１つ１つまで検量しました。

◇検定の役割

貿易の円滑化です。例えばA社よりB社が100トンのコーヒー豆を輸入するとします。B社が日本に到着したコーヒー豆を自分で量った時に100トンに足りなかった場合、A社とトラブルになるでしょう。
そこで活躍するのが当協会の検定員。第三者の立場で輸入時の重量を正しく検量して証明。これは国内での販売時や通関時にも役立ちます。正確性が問われるからこそ検量システムを独自開発し、人為的ミスを防止。結果厚い信頼を得ることにより、業界シェアは７～８割を占めています。
自分で検量した貨物・商品が流通し、その商品を手に取ったときは感慨深いものが有ります。

◇仕事の進め方
一例として輸入コーヒー豆を検量する場合
▼依頼主から「いつ、何が、どれくらい届くか」を記載した「貿易書類」がメール・FAXで届きます。
▼貨物が日本に到着すると、検量希望日の連絡がきます。
▼当日、作業現場へ検定員1～2名で向かい検量します。
計量器は貨物の種類により使い分けます。コーヒー豆を検量する場合、ベルトコンベアとはかりを合体させた特別なはかりを使います。ベルトコンベアの上で自動的に検量したデータがPCへ取り込まれるのでミスは少なく、重い貨物でも持ち上げるのは他社の倉庫作業スタッフが行うので心配はありません！
計量しながら貨物を確認し、PCに正確なデータが取り込まれるのを確認します！
▼会社に戻り、データを整理し証明書を発行。
▼貿易書類と証明書を照らし合わせ、ミスがなければ任務完了です。

※他にも輸出コンテナに間違いなく貨物が詰め込まれたか検定する「コンテナ詰検定」、物流倉庫に到着した輸出貨物を検量する「物流検定」、地震や台風などの災害による損害の調査をする「新分野検定」等もお任せする予定です。