最終更新日:2025/3/1

サンケン電気(株)【東証プライム上場】

  • 正社員
  • 上場企業

業種

  • 半導体・電子・電気機器
  • 精密機器
  • その他電子・電気関連

基本情報

本社
埼玉県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

未来の社会を創造するパワー半導体デバイスの設計

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省エネルギーを支える半導体デバイス設計の仕事

車載部品や白物家電などに搭載されるパワー半導体デバイス。そのモノリシックICの設計に携わっている内田さんに話を聞いた。

内田 匡紀さん
プロセス技術統括部IC設計部IC設計課
2018年入社
生産工学部 電気電子工学科卒業

先輩社員の仕事紹介

内田さんが設計しているモノリシックIC。車載部品や白物家電などに採用されており、電力の供給・制御、モーターの駆動といった役割を果たしている。
動作の安定性やコスト、省エネルギー性能などの高い要求に応えるために、試行錯誤を繰り返しながら最適解を導き出す。クリエイティブかつ柔軟な発想力も重要になる仕事だ。
製品の開発には、回路設計、レイアウト設計など、さまざまな部署間の協力が欠かせない。コミュニケーションの取りやすい職場環境が働きやすさにつながっている。

将来性のあるパワー半導体の先進的企業

学生時代は電気電子工学科でディスクリートやICの設計を学んでいました。3年生の夏に、大学の紹介でサンケン電気のインターンシップに参加し、ダイオード課の仕事を体験しました。2週間という短い間でしたが、そこで会社の雰囲気を感じ取れたことが当社への就職を決めるきっかけとなりました。とにかく風通しが良いというのが第一印象です。職場の方々は知識のない私にも丁寧に教えてくださり、また、仕事以外の面でもフランクにコミュニケーションが取れる環境でした。仕事に対して実直で真剣に取り組み、オンとオフを切り替えて働く先輩たちの姿を見て、「ここなら仕事を通じて成長していけそうだ」と感じました。学生時代は当社の扱うパワー半導体についての知識はなかったのですが、電気関連の仕事をしている父から、電気自動車などで将来性のある分野だと聞きました。そして「サンケン電気なら間違いないだろう」という言葉にも背中を押されましたね。私が入社以来、携わっているのはモノリシックICの設計で、回路設計とレイアウト設計に分かれております。私はレイアウト設計をメインに担当しながら、一部簡単な回路設計も手掛けています。パワー半導体には、電源を制御したりモーターを駆動させたりする役割があります。車載のトランスミッションやカーエアコンをはじめ、インバータエアコンなどの白物家電に使用されています。

さまざまな観点から最適解を導き出す設計

「お客さまの要望を踏まえ、いかに満足していただける設計をするか」というのは難しくも面白いところです。求められている特性やそれを実現するコストなど、考えなければならないことは沢山あります。例えば、最終製品の省エネルギー性能を高めるためには、電力損失をいかに減らすかということが重要です。動作の安定性やコスト、電力損失といったさまざまな観点から最適解を導けるかどうかは設計者の腕の見せどころです。また、チップサイズを小さくすれば1枚のウエハーから切り出せる数が増えるので、コストを抑えてより多くのICを作ることができます。コストに関しては、学生時代にはまったく意識していなかったことです。とはいえ、私はまだまだ勉強中のため随時先輩にアドバイスを求めながら学んでいるところです。周囲には尊敬できるプロフェッショナルな先輩たちがいます。そして、最適解は若手とベテランが意見交換をして決めています。私も自分の意見を発信していけるようになりたいと思い、積極的にコミュニケーションを取って学ぶようになりました。まだ、胸を張って皆の前で発表するまでの自信はありませんが、上司や先輩に「こういうアイデアはどうですか?」と提案する機会は徐々に増えてきました。そういったところで、入社当初に比べると成長したと感じますね。

のびのびと働ける環境で、やりがいのある仕事に挑戦

当社の製品は電力の高効率化を実現し、省エネルギーやCO2排出抑制に貢献できるので、それに携われるという使命感からやりがいを感じます。当社では、グループ全体でSDGsに取り組んでいます。製品そのもので省エネルギーに貢献するとともに製造プロセスにおいても環境負荷低減に尽力しています。顧客満足だけでなく持続可能な社会の実現にも妥協なく取り組めるのは、エンジニアとして楽しいチャレンジです。うれしいのは自分が設計したICが実際に製品に使われるときです。顕微鏡でウエハーを覗いて設計どおりにレイアウトができているのを見ると、「ここは大変だったな」などと思い出します。それとともに、無事に完成できたことへの感動が湧いてきます。社内の人間関係の良さは、インターンシップのときに感じたとおりですね。私は同じ部署の人に誘われてフットサルクラブに参加していますが、そこで人脈が広がりました。当社には、フットサル以外にも野球やバスケットボール、華道などの部活動があります。フットサルクラブで広がった人脈を仕事に生かすことで一緒に仕事をするときにもスムーズに進み、協力を得られやすかったこともあります。今後の目標としては、まずは経験を積んで知識を増やし、より良い設計のための発想力をつけたいと考えています。当社ではSiCやGaNなどの化合物による次世代半導体の研究開発にも取り組んでいるので、先々はそういった先端技術にも携わってみたいですね。

学生の方へメッセージ

半導体技術は、常に変化しています。向上心を持って学ぶ姿勢と、自ら発想することを楽しむ気持ちのある人が活躍できると思います。また、当社には外国籍社員がいて、異文化に触れられる環境です。多様な背景を持った人が集まっているからこそ、いろいろな考えが合わさって新しいアイデアが生まれてきます。私は個人的に社会人交流会に参加していますが、多種多様な考えに触れることは良い刺激になっています。

当社は2019年から時差出勤や在宅勤務を導入していますが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言後は、私もほとんど在宅で仕事をしています。WEB会議ツールなどで随時コミュニケーションを取りながら仕事を進めているため、特に問題はありません。多様な働き方を実現できる環境なので、プライベートも充実できます。ちなみに年間休日は130日くらいあり、有給休暇も取得しやすいです。働く環境、福利厚生は充実しています。

一つアドバイスするならば、英語は勉強しておくと良いですね。海外のお客様との英語でのやり取りもあり、英語で書かれた文献を読むこともあるので。私も英語ができるほうではないので、もっと勉強しておけば良かったなと思っています。とにかく多種多様な強みを生かせるのが、当社の仕事です。さまざまなアイデアが研究開発のヒントになりますので、半導体に興味のある人は、ぜひ当社を検討してほしいと思います。

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オンとオフを切り替えながら、メリハリをつけて働ける環境です。クラブ活動なども盛んで、私は毎週本社の敷地内にある体育館でフットサルをして汗を流しています。

マイナビ編集部から

パワー半導体デバイスを中心として、パワーMOSFET、IGBT、ダイオード、ICなどを開発しているサンケン電気。パワー半導体は、電気自動車などに欠かせないものとして需要が増加している。また、白物家電のインバータ化といった省エネの観点からも将来性が期待される。同社では、次世代半導体材料として注目を集めるSiCやGaNなど化合物半導体の研究開発にも取り組んでいて、今後さらに存在感を示していくことだろう。

そんな同社には、技術の追求を心から楽しむ根っからのエンジニアが多い。好きな仕事に携われているからだろうか、社員たちの人柄は穏やかで優しい。現場のOJTでも後輩たちへの指導は丁寧だ。教育研修に関しては、会社としても力を入れている。新入社員の教育として生産実習もあるため、身をもって半導体製造プロセスへの理解を深める。そのほかにも、基礎技術講座を開催したり部署ごとに勉強会を行ったりと学ぶ機会は豊富で、仕事のやりがいを感じながら成長していける環境だと感じることができた。

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国内外に多数の関連企業を持ち、グローバルに事業を展開しているサンケン電気。多彩なスキルを身に着けられる環境は、エンジニアとして非常に魅力的な職場となるだろう。
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